有価証券報告書-第115期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/26 9:07
【資料】
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【項目】
153項目

対処すべき課題

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、
1.社会における「信頼」を創造する。
2.社内における「相互信頼」を大切にする。
3.自分自身で考え行動できる「自立人」をめざす。
4.「挑戦する姿勢」を尊重する。
の経営理念のもと、高品質で信頼できる製品づくりと環境保全への積極的な取組みを通じて、株主・投資家、顧客、取引先、従業員、地域社会等の信頼と期待に応えるとともに、法令その他の社会的規範を遵守し、公正で健全な企業活動を行い、社会の発展に貢献することを経営の基本方針としております。
(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、継続的な利益計上と安定的な配当を可能とする企業体質の構築が重要であると考えております。株主価値の拡大を図るという観点から、売上高経常利益率、総資産経常利益率及び自己資本比率を重要な経営指標と位置づけ、ともに継続的な改善を図ることにより、企業価値の向上を目指します。
(3)経営環境
素形材を主力とする当社グループの経営環境は、国内市場に大きく依存しており需要動向は民間設備投資や公共関連事業の趨勢に大きく左右されます。国内鋳物事業市場の成熟化が進むなか、競合の激化、事業環境の急激な変化など、依然として不透明な状況が続くものと予想されます。
また、中国国内で自動車用プレス金型鋳物の生産、販売を手がけている海外子会社は、米中貿易摩擦の影響による中国経済の減速懸念も残り、依然として不安定な状況が続くものと予想されます。
さらに、新型コロナウイルス感染拡大の影響については、当面は、受注製品において受注残の生産・販売があるものの、その後は不透明であり各事業に関連する需要動向等の情報収集に注力しております。
(4)経営戦略等と優先的に対処すべき事業上及び財務上課題
当社グループの売上構成は、当連結会計年度において、鋳物関連事業 82%、環境関連事業 8%、送風機、機能材料を中心としたその他で 10%となっております。当社グループの基盤事業である鋳物関連事業においては、成熟市場の中にありますが、グループの経営活動の安定に向け、一層の原価低減、販売力強化及び生産性の向上に取り組んでおります。一方、会社の発展に向けては、新たな事業・製品の開発、育成が不可欠であり、全社を挙げて新たな分野、製品への取組みに注力しております。
このような状況を踏まえ、当社グループの一人ひとりが同じベクトルのもと一丸となって、企業の継続的発展を図るため、『誇り』をキーワードとした「第6次3カ年計画」に基づき、以下のような取組みを進めております。
1.社会に誇れる企業を目指して
①コンプライアンスを重視した経営活動の遂行
社会に誇れる企業として安全を最優先とし、法令を遵守した経営活動を行います。あわせて環境・安全面に配慮した設備改善等を継続的に進めていきます。
②誇れる商品、誇れるサービスをお客様に
お客様にとって、より良い商品・サービスを提供するとともに、その信頼に応えるため、品質管理体制の更なる充実を図っていきます。
2.従業員一人ひとりが輝き誇れる企業に
①風土改革活動の継続
従業員一人ひとりが、虹技で働くことを誇りに思う一体感のある風土作りを進めていきます。
②人材の育成
虹技の社員として、誇りをもって行動するべく人材教育に注力いたします。
3.誇れる未来を創造するために
①既存事業の収益構造の改革
全ての事業において将来性を見極め、ビジネスプロセス変革による生産性の向上等、取り組むべき課題の明確化を行い、より収益をあげるべく収益構造の改革を実施します。
②新たな分野、製品への取組み
既存事業の充実に加え、たえず新しい分野の開拓、新しい製品の開発に取り組み、世に出すことによって社会の発展に貢献いたします。
③財務体質の更なる強化
経営環境の波に対して抵抗力のある財務体質を構築します。
こうした企業体質の強化に向けた活動をグループの総力を挙げて推し進め、より一層の企業価値の増大を図ってまいります。
なお、新型コロナウイルス感染症の拡大については、グローバルな視点では拡大が収束しているとは言えず、その影響について把握しきれていない状況にあります。今後、各事業への影響の把握、分析を進め経営方針、経営戦略への反映を検討していきます。