四半期報告書-第97期第2四半期(平成29年7月1日-平成29年9月30日)

【提出】
2017/11/30 15:30
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32項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 業績の状況
当第2四半期連結累計期間における我が国経済は、個人消費や設備投資の持ち直しの動きがみられ、企業収益や雇用情勢が改善するなど、緩やかな回復基調が続いております。アメリカでは景気は着実に回復が続いており、アジアでは中国の各種政策効果もあり、景気は持ち直しの動きがみられ、インドでは内需を中心に景気が緩やかに回復していることなど、世界の景気は緩やかに回復しております。
こうした環境の中で、当社グループ全体の売上高は日本、アジアを中心とした受注量の増加により増収となる一方で、利益面については、アジアの好調な受注増が増益効果をもたらしているものの、日本、米国セグメントの減益により連結全体では減益となりました。当社グループでは昨年度よりスタートした1618中期経営計画に基づく施策展開を着実に進めるとともに、生産性や収益性の改善に努めてまいります。
当第2四半期連結累計期間の業績は、売上高70,631百万円(前年同四半期比5.5%増)、営業利益1,732百万円(前年同四半期比47.9%減)、経常利益1,578百万円(前年同四半期比44.8%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益1,255百万円(前年同四半期比39.6%減)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
① ダイカスト事業 日本
国内では、主要顧客である自動車メーカーにおける前年の熊本地震による生産減の反動や北米市場向け輸出の好調を受け、当社の受注量が増加しました。受注量増に加えアルミ地金市況上昇により売上高は33,097百万円(前年同四半期比10.5%増)となりました。収益面においては、受注量増加の一方で、主に栃木工場での製造コスト削減が販売価格低下に比べ小幅にとどまったこと等の影響により、セグメント利益は430百万円(前年同四半期比61.6%減)となりました。
② ダイカスト事業 北米
北米自動車市場は、主要顧客である自動車メーカーにおいて、ここ数年続いた好調な販売に減速感が生じています。米国ではこの市場の減速に加えダウンサイジングによる受注量減少のなかで、生産性の改善活動の遅れが減益要因となっています。一方のメキシコでは、主要顧客からの受注量増加が売上、利益に寄与する一方で、ペソ高ドル安による労働者分配金(PTU)が増加しています。こうした結果、北米セグメントでの売上高は20,470百万円(前年同四半期比2.9%減)、セグメント利益は214百万円(前年同四半期比84.3%減)となりました。
③ ダイカスト事業 アジア
中国では、主要顧客である日系自動車メーカーにおいて、減税幅の縮小により小型乗用車の販売には鈍化が見られますが、一方でSUVの販売が拡大しており、当社においても関係する部品の受注量は好調に推移しております。またインドでは、自動車市場が好調を維持している中で、当社の受注量も増加しました。こうした好調な受注増の影響を受け、アジアでの売上高は13,920百万円(前年同四半期比9.9%増)となりました。収益面では中国、インドにおける売上高増加及び原価低減活動等により、セグメント利益は828百万円(前年同四半期比43.4%増)となりました。
④ アルミニウム事業
アルミニウム事業においては、販売量は前年同四半期と比べ増加するとともに地金市況の上昇を受け、売上高は2,182百万円(前年同四半期比1.8%増)となりました。収益面においては原価低減活動を推進しておりますが、燃料費上昇等の影響によりセグメント利益は115百万円(前年同四半期比21.8%減)となりました。
⑤ 完成品事業
完成品事業においては、主要販売先である半導体関連企業のクリーンルーム物件や通信会社のデータセンター向け物件等の受注が減少し、売上高は961百万円(前年同四半期比15.6%減)となりました。収益面においては、原価低減活動等の影響により、セグメント利益は143百万円(前年同四半期比109.3%増)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ895百万円減少し、当第2四半期連結会計期間末には3,204百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、前第2四半期連結累計期間と比較して2,511百万円減少して10,563百万円となりました。これは主に税金等調整前四半期純利益1,456百万円(前年同四半期比1,369百万円減)、減価償却費7,358百万円(前年同四半期比481百万円増)、売上債権の増減額(△は増加)369百万円(前年同四半期比2,806百万円減)、仕入債務の増減額(△は減少)972百万円(前年同四半期比772百万円増)によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、前第2四半期連結累計期間と比較して1,461百万円増加して8,270百万円となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出8,088百万円(前年同四半期比1,396百万円増)によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、前第2四半期連結累計期間と比較して1,933百万円減少して3,052百万円となりました。これは主に借入金など有利子負債の減少額2,626百万円(前年同四半期比2,037百万円減)によるものであります。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は240百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。