有価証券報告書-第122期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/29 15:04
【資料】
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【項目】
151項目

有報資料

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社グループは以下4項目を経営理念とし、東邦亜鉛グループの経営を行っております。
① “顧客”を満足させる良質の製品・サービスを提供する。
② “株主”の期待に応える業績をあげ、企業価値の増大を図る。
③ “従業員”の生活を向上させ、働き甲斐のある会社にする。
④ “地域”の一員として認められ、地域にとって存在価値のある会社を目指す。
これらの経営理念を土台に、2021年度から「再生から新たな挑戦へ」をスローガンに第12次中期経営計画をスタートさせるにあたり、さらに長期的観点から「金属事業で培った技術・開発力をベースに、ニッチ分野での輝きと拡大に挑戦を続ける会社」を10年後の当社のありたい姿として描きました。このありたい姿の実現に向かって、グループ一丸となって取り組んでまいります。
(2) 経営環境
第11次中期経営計画の最終年度となる2020年度における当社グループを取り巻く経営環境は、具体的には「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績」の《経営環境》に記載したとおりとなりますが、販売面では新型コロナウイルス感染症による世界的な経済の混乱による影響を全事業部において一定程度受けることとなったものの、製錬事業・資源事業ともに、世界的な金融緩和政策や非鉄金属の最大消費国である中国経済の早期回復等の影響から金属相場が上昇したことや財政状態の改善を目的とした国内外の資産売却益の計上もあり、業績は好転しました。
一方で、2018年度・2019年度においては、継続的な金属相場の下落が製錬事業では巨額の在庫評価損を実現させるなど、在庫管理を含めリスク管理に課題を残し、資源事業では営業損失・減損損失の計上を余儀なくするなど、市況リスクに対して脆弱であることを露呈しました。また、川下事業が相対的に成長しておらず、市況リスクの大きい資源・製錬事業という川上・川中事業への依存度が高いことも、業績悪化の要因となっております。結果、二期連続で最終赤字となり財政状態を大きく棄損するに至りました。
2021年度から始まる第12次中期経営計画においては、これら第11次中期経営計画期間の振返りを踏まえ、財政状態の健全性回復に注力し、諸課題に対する諸施策を着実に実行してまいります。また、SDGsへの対応といった社会的要請に対しても成長の機会と捉え、金属事業で培った技術・開発力を活かして、社会により貢献できる企業を目指してまいります。
(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
① 市況リスクの適正化
(a) 当社の主要事業である製錬事業は、過去の在庫評価損益のマネジメントに改善の余地があったことを鑑み、在庫管理の厳格化による市況リスクへの耐性構築に加え、市場リスク管理委員会を新たに設立し、市場変動リスクを定期的、定量的にモニタリングすることで、リスク管理を厳格に進めてまいります。
(b) 資源事業においては、将来的に鉱山ポートフォリオの入れ替えを検討し、全体での市況リスクの適正化に努めてまいります。
② 川下事業の強化
(a) 電解鉄事業は、未開拓市場への注力等による増販、原料転換によるコスト削減を図ってまいります。
(b) 電子部品事業は、エネルギー変換の高効率化を支える商品の開発に注力し、電動車やロボット分野での増販を図ってまいります。
(c) 開発部を増強し、資源リサイクル及び電池材料、高純度電解鉄に関わる新製品の開発を推進してまいります。
③ 製錬事業の基盤強化
(a) 亜鉛製錬においては、国内市場の成熟化に適応すべく、コンパクトな製錬工程(設備稼働効率アップや工程合理化)への転換に加え、原料の多様化によるコスト競争力強化を図ってまいります。
(b) 鉛製錬においては、原料構成の最適化に加え、金・銀の増産により収益拡大を図ってまいります。
④ 財務上の課題
上記対策を通じてフリー・キャッシュフローの増大に努め、過去の業績で棄損した財政状態の早期改善に努めてまいります。
⑤ SDGsへの対応
これまで当社グループでは、良き企業市民として存続し行動していくための行動指針である「東邦亜鉛グループ行動指針」に基づいたCSRへの取り組みを実行してきました。これを一層強化し、実現するべく国際連合によって採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」を成長の機会と位置付け、金属事業で培った技術・開発力を活かし、社会により貢献できる企業を目指します。特にカーボンニュートラルについては、産業界と同様の方向性の中で、個社として実現に向けた体制強化を進めます。また、コンプライアンス及びリスク管理の重要性を改めて認識し、内部統制システムの一層の整備・充実を通じて持続的な発展と企業価値の増大を図るため、総力を挙げて取り組んでまいります。

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