有価証券報告書-第118期(平成28年12月1日-平成29年11月30日)

【提出】
2018/02/22 15:02
【資料】
PDFをみる
【項目】
126項目

業績等の概要

(1) 業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、緩やかな回復基調を続けております。海外経済は、緩やかな成長が続いております。
このような状況のもと、当社グループは平成29年度から平成31年度までの3か年を対象とする「中期経営重点課題」および「カンパニービジョン」を策定し、各事業の特性に応じた施策の実施に努めました。
当連結会計年度における業績は、売上高28,379百万円(前期比4.1%増)、営業利益は1,772百万円(前期比6.5%減)となりました。経常利益は持分法による投資利益等により2,027百万円(前期比4.3%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、繰延税金資産計上による法人税等調整額△606百万円の影響により2,254百万円(前期比35.7%増)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
①産業用機能フィルター・コンベア事業
産業用機能フィルター・コンベア事業は以下の事業で構成されます。
製紙製品分野紙を抄くために使われる網(ワイヤー)の製造・販売
その他の産業分野ふるい分け、ろ過、搬送用の工業用金網の製造・販売
高機能吸着剤分野金属吸着カートリッジフィルターや、におい吸着繊維の開発・販売

製紙製品分野では、国内売上高、海外売上高ともに前期並みとなりました。
その他の産業分野では、石油採油用フィルターの販売が減少いたしましたが、食品業界向けを中心としたコンベアベルトの販売増加および豪ドル高の影響で売上高は前期に比べ増加いたしました。
高機能吸着剤分野の売上高は前期並みとなりました。
結果、当セグメントの外部顧客への売上高は18,105百万円(前期比5.3%増)、営業利益は退職給付費用の減少もあり1,661百万円(前期比7.4%増)となりました。一部の連結子会社は退職給付費用の算定に簡便法を採用しており、年金資産の運用が前期と比べ好調に推移したため退職給付費用が減少いたしました。
②電子部材・フォトマスク事業
電子部材・フォトマスク事業は以下の事業で構成されます。
エッチング加工製品分野金属材料・複合フィルム材料をエッチング加工した製品の製造・販売
フォトマスク製品分野半導体、ディスプレイ、プリント基板、MEMSなどを製造するときに使用されるツールで、パターニングの原版となるフォトマスクの製造・販売
太陽光発電システム
設備販売分野
太陽光発電部材の販売、太陽光発電システム設備の販売

エッチング加工製品分野では、前期と比べ大型・中型タッチパネル製品の出荷が減少したため売上高、利益ともに減少いたしました。なお、大型・中型タッチパネル製品は前期途中より量産を行っておりましたが、当期途中に主要得意先が生産を中止したため、当社においても当期途中より同製品の生産が減少しております。
フォトマスク製品分野では、前期と比べ販売単価の下落、原価の上昇により売上高、利益ともに減少いたしました。
太陽光発電システム設備販売分野では、売上高は前期並みとなりました。
結果、当セグメントの外部顧客への売上高は7,186百万円(前期比4.6%減)、営業利益は606百万円(前期比32.6%減)となりました。
③環境・水処理関連事業
環境・水処理関連事業は以下の事業で構成されます。
アクア事業プール、ろ過装置の設計・販売
プロダクト事業防波堤に用いられる消波ブロック向け高比重コンクリート(Gコン)、天然ガスパイプラインの腐食・ガス漏れを防ぐ絶縁継手の販売

アクア事業では、前期と比べ主に受注金額の高い案件の完成引き渡し数が増加したため売上高が増加いたしました。
プロダクト事業では、売上高は前期並みとなりました。
結果、当セグメントの外部顧客への売上高は2,046百万円(前期比35.7%増)、営業利益は143百万円(前期比96.1%増)となりました。
④不動産賃貸事業
不動産賃貸事業は、当社が保有する不動産を店舗、マンション、駐車場等として賃貸しております。
当期は、前期に引き続き既存の賃貸物件が順調に稼働いたしました。
結果、当セグメントの外部顧客への売上高は1,040百万円(前期比0.7%増)、営業利益は779百万円(前期比3.0%増)となりました。
(注) 各セグメントの営業利益の合計額と連結業績における営業利益との差異1,418百万円(前期比2.7%増)は、主として各セグメントに配分していない全社費用であります。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ123百万円減少し、4,001百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益1,994百万円、減価償却費1,460百万円などにより、2,579百万円の収入(前連結会計年度に比べ901百万円の収入減)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出2,389百万円などにより2,615百万円の支出(前連結会計年度に比べ1,066百万円の支出増)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入1,310百万円などがありましたが、長期借入金の返済による支出1,276百万円、配当金の支払額309百万円などにより、357百万円の支出(前連結会計年度に比べ177百万円の支出減)となりました。