有価証券報告書-第115期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/24 12:00
【資料】
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【項目】
164項目
② 戦略
当社は、TCFD提言に基づき、気候変動関連のリスクと機会の把握を目的にシナリオ分析を行いました。また、シナリオ分析では、国際エネルギー機関(IEA)等の科学的根拠等に基づき1.5℃シナリオと4℃シナリオを定義し、2030年(移行リスク)と2050年(物理リスク)時点で事業に影響を及ぼす可能性がある気候関連のリスクと機会の重要性を評価しました。
シナリオの定義
1.5℃シナリオ4℃シナリオ
シナリオ概要気候変動対策が積極的に行われ、政府による規制が強化される。これに伴いEVや再エネの普及、環境性能の高い製品の需要が拡大する。気候変動対応が行われず、異常気象が激甚化する。これに伴い災害復旧やインフラ強靭化に関連する建設機械や土木製品の需要が拡大する。
対象年移行リスク:2030年,物理リスク:2050年
参照シナリオ移行面IEA NZE(※1)IEA STEPS(※2)
物理面IPCC SSP1-1.9(※3)IPCC RCP8.5(※4)

※1 IEA NZE(Net Zero Emissions by 2050 Scenario):IEAが示した世界のエネルギー部門が2050年までにCO2排出量をネットゼロにする道筋を示す規範的なシナリオ。
※2 IEA STEPS(Stated Policies Scenario):IEAが示した各国政府が公表している政策を反映した保守的なシナリオ。
※3 IPCC SSP1-1.9:IPCCの第6次評価報告書にて示した気温上昇を約1.5℃以下に抑える気候政策を導入することで、21世紀半ばにCO2排出が正味ゼロとなり、世界の平均気温が産業革命前に比べて1.0~1.8℃(平均1.4℃)に抑えるシナリオ。
※4 IPCC RCP8.5:IPCCが第5次評価報告書にて示した21世紀末(2081~2100年)に世界の平均気温が産業革命前に比べて3.2~5.4℃(平均4.3℃)上昇するシナリオ。
当社にとって特に重要な気候関連リスクと機会
(影響度の評価基準)
大:5億円以上、中:1,000万円以上5億円未満、小:1,000万円未満
リスク
/機会
事業に及ぼす影響財務影響対応策
1.5℃4℃
リスク炭素税の導入により鉄鋼・半導体などの原材料価格が上昇し、調達コストが上昇する・現状把握、目標設定
・リサイクル率の上昇
・代替の原材料への切り替え
炭素税の導入によりエネルギーコストが上昇し、運用コストが増加する
(約6億円※1)
-・省エネ、生産性向上への取り組み
・再生可能エネルギーへの切り替え
・太陽光パネルの設置による自社に
よる電力確保
異常気象の激甚化により原材料の調達が困難になった場合、生産停滞に伴う機会損失が発生する・在庫の積み増し
・調達拠点の分散
・調達先リスクの把握
・複数購買先の確保
異常気象の激甚化によりサプライチェーンが分断され、販売機会を損失する・複数輸送手段の確保
・物流拠点の分散化
・現地調達化への対応
異常気象の激甚化により工場の操業停止による機会損失や復旧コストが発生する
(約5億円※2)

(約5億円※2)
・対応の分散化
・インフラ強化
異常気象多発に対応するため、工場のインフラ強化への対応コストが増加する・グループ製造工場のリスクの把握
・物理的インフラの強化
・人や資産の移転、分散化
・バックアップの確保
猛暑による労働環境の悪化により、人手不足になり販売減により売上が減少する・現場環境の改善
・省人化をはじめとした作業効率化
の更なる推進

リスク
/機会
事業に及ぼす影響財務影響対応策
1.5℃4℃
機会EV化が進展することで、EV車に適した製品の需要が拡大するとともに、EV部品の製造工程に必要な部品需要も拡大する・EV向けの製品の供給体制強化
・新技術(製品)の開発推進
製品の耐久性向上・高強度化につながり、かつ、通常のガス浸炭よりCO2削減に貢献する高周波熱処理需要が拡大する・新技術(製品)の開発推進
・製品・サービスの営業活動促進
省力化、鉄筋量の少ない建設向け製品の販売機会が拡大する・不動産会社、建設会社への拡販
事業を通じて環境負荷が低減できた場合、投資家の関心・評価が高まることで、ESG投資が増加する・研究開発強化
・社内浸透への取り組み
・認証の取得
・開示の推進
異常気象の激甚化に伴い、災害に備えた設備・インフラの強靭化が進むことにより、土木関連製品の需要が拡大する・土木関連製品向けの拡販及び供給
体制の強化

(定量的財務影響の算出根拠)
※1 2030年時点の国内グループScope1,2排出量に対して、1t-CO2あたりの炭素価格を乗じて試算。
※2 想定被害額の最大額を試算しており、内訳は「操業停止による利益損失」、「償却資産の被害額」、「建築物の被害率」。国内グループの各拠点に関する浸水リスクはハザードマップにより特定。

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