有価証券報告書-第61期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

【提出】
2019/06/21 14:28
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【項目】
152項目
(1)経営成績等の状況の概要
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、米国では今後の通商問題や政策動向及び金融資本市場の変動等に留意する必要はあるものの、自動車を中心とする耐久消費財の拡大に伴い個人消費が増加したほか、設備投資等も増加したことから着実に景気回復が続いております。欧州では、英国のEU離脱交渉や米中貿易摩擦等、政治・政策面の先行き不透明感があるものの、雇用・所得環境の改善により個人消費が底堅く推移し、景気は緩やかに回復しております。中国では、通商問題や過剰債務削減による資金調達難が投資の下押し要因となったほか、対米輸出品に対する追加関税の影響により、景気は緩やかに減速しております。日本では、中国経済の減速に伴い生産及び輸出が下振れしたものの、雇用・所得環境の改善により個人消費が持ち直したほか、人手不足を背景に賃金が上昇傾向であり雇用情勢は回復しております。
当社グループが属する自動車業界においては、タイでは、輸出向けが鈍化したものの、新車購入奨励策の制限終了による買い替え需要が膨らんだほか、政府の低所得者向けの景気刺激策が追い風となり新車販売台数は堅調に推移しております。中国では、電気自動車(EV)等の新エネルギー車は生産・販売ともに好調を維持しているものの、ガソリン車においては、自動車取得税の優遇政策の終了に加え、米中貿易摩擦の影響により、販売が減少しております。日本では、登録車については完成車両の検査をめぐる不正の影響により販売が落ち込んだものの、軽自動車の好調が底上げ要因となり、国内新車販売台数は順調に推移しております。
このような状況のもと、当社グループは、当連結会計年度を初年度とする中長期5か年計画をスタートさせ、競争力基盤の確立及び財務体質の向上に努めてまいりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は50,168百万円(前年同期比0.2%減)、営業利益は4,369百万円(前年同期比6.8%増)、経常利益は3,617百万円(前年同期比22.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,300百万円(前年同期比19.0%増)となりました。
なお、前連結会計年度より、株式会社ホンダ四輪販売丸順は連結範囲から除外されております。
当社グループは、経営基盤の安定化を目指し、売上高営業利益率及び自己資本比率を主要な経営指標としており、中長期5か年計画最終年度となります2023年3月期において、売上高営業利益率9.0%以上、自己資本比率40.0%を目標値としております。当連結会計年度は売上高営業利益率8.7%、自己資本比率20.1%となり、目標値達成に向けて順調に推進しております。
セグメントごとの概況は、次のとおりであります。
(丸順)
丸順においては、主要客先向け自動車部品の生産が増加したほか、エンジニアリング事業における専用設備の販売増加により、売上高は増加いたしました。また、新機種立ち上がりに伴うエンジニアリング事業の品質熟成コストの増加により一部原価高となったものの、生産効率改善の継続的な取組みにより労務費等を削減したほか、海外子会社からの受取配当金増加による営業外収益の増加等により、利益は増加いたしました。
以上の結果、売上高は16,114百万円(前年同期比16.3%増)、経常利益は1,782百万円(前年同期比36.6%増)となりました。
(タイ)
タイにおいては、主要客先向け自動車部品の生産及び専用設備の販売が堅調に推移したことにより、売上高は前年同期とほぼ同水準となりました。また、量産車種終了に伴う金型投資費用の未回収分の回収及び業務改善による間接要員減により労務費を削減したほか、2011年に発生した洪水に伴う買い替え設備の償却負担の減少により、利益は増加いたしました。
以上の結果、売上高は9,022百万円(前年同期比1.4%増)、経常利益は193百万円(前年同期は43百万円の経常損失)となりました。
(広州)
広州においては、主要客先向け自動車部品の減少により、売上高は減少いたしました。また、スマート倉庫導入による物流改善等により労務費及び経費等の製造原価は低減したものの、新型車立ち上がりに伴う品質コストの上昇等により、利益は減少いたしました。
以上の結果、売上高は17,875百万円(前年同期比2.7%減)、経常利益は1,117百万円(前年同期比19.9%減)となりました。
(武漢)
武漢においては、主要客先の増産影響により売上高が増加いたしました。また、増収により償却費及び労務費等の固定費負担が相対的に減少したほか、品質安定化の取組みにより製造原価を低減させ、利益は増加いたしました。
以上の結果、売上高は11,109百万円(前年同期比17.7%増)、経常利益は872百万円(前年同期比47.8%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は9,578百万円となり、前連結会計年度末に比べ914百万円増加いたしました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、6,818百万円の収入(前年同期は7,236百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益3,520百万円(前年同期は2,953百万円の純利益)、減価償却費5,027百万円(前年同期は5,154百万円)、売上債権の減少額1,531百万円(前年同期は378百万円の減少)等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、4,347百万円の支出(前年同期は3,389百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出4,231百万円(前年同期は3,432百万円の支出)等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、1,374百万円の支出(前年同期は2,880百万円の支出)となりました。これは主に、短期借入金189百万円の減少(前年同期は4,220百万円の減少)、長期借入金1,669百万円の減少(前年同期は1,555百万円の増加)等によるものです。
③ 生産、受注及び販売の状況
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)
丸順15,148118.5
タイ8,750105.8
広州16,26197.5
武漢10,059114.8
合計50,219108.3

(注) 1 金額は、販売価格によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注状況
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(百万円)前期比(%)受注残高(百万円)前期比(%)
丸順14,670101.32,32982.6
タイ8,728103.966296.0
広州16,24296.11,34695.9
武漢10,621118.91,330160.1
合計50,26495.65,66994.1

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前期比(%)
丸順15,162118.6
タイ8,748105.8
広州16,20797.2
武漢10,049114.9
合計50,16899.8

(注) 1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2 本表の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2017年4月1日
至 2018年3月31日)
当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
金額(百万円)割 合 (%)金額(百万円)割 合 (%)
広汽本田汽車有限公司10,52720.910,45620.8
東風本田汽車有限公司8,45116.88,44616.8
本田技研工業株式会社7,79215.57,74415.4
HONDA AUTOMOBILE (THAILAND) CO.,LTD.5,22610.45,38910.7

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2019年6月21日)現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたって、当社経営陣は、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性について、棚卸資産、債権、投資、法人税等、賞与、退職金、偶発債務等に関する見積り及び判断を行っております。経営陣は、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
<経営成績等>当連結会計年度の経営成績等について、当社グループは、新機種立ち上がりに伴う品質コストの上昇等により一部原価高となったセグメントがあったものの、間接コストを中心とする固定費等の削減の取組みにより、営業利益、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益の全てにおいて増益となりました。
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高は丸順、タイ及び武漢で増収となるものの、広州の減産及び株式会社ホンダ四輪販売丸順が連結範囲から除外されたことにより、売上高は前年同期比0.2%減の50,168百万円となりました。
売上原価は、前連結会計年度の42,150百万円から42,573百万円に増加し、売上高に対する比率は1.1ポイント増加し84.9%となりました。
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度の4,036百万円から3,224百万円に減少し、売上高に対する比率は1.6ポイント減少し6.4%となりました。以上の結果、前連結会計年度の4,092百万円の営業利益に対し、4,369百万円となりました。
営業外収益は、前連結会計年度の135百万円から減少し、85百万円となりました。また、営業外費用は、前連結会計年度の1,273百万円に対し、837百万円となりました。以上の結果、前連結会計年度の2,953百万円の経常利益に対し、3,617百万円となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度の1,933百万円に対し、2,300百万円となりました。
<財政状態の分析>当社グループの当連結会計年度末における資産総額は、48,605百万円となり、前連結会計年度末と比較し、92百万円の減少となりました。これは主に、現金及び預金が914百万円増加、受取手形及び売掛金が781百万円増加、建物及び構築物や建設仮勘定等の有形固定資産が1,885百万円減少したこと等が要因であります。
負債総額は35,344百万円となり、前連結会計年度末と比較し、2,839百万円の減少となりました。これは主に、支払手形及び買掛金が213百万円減少、短期借入金が1,386百万円減少、リース債務が410百万円減少、長期借入金が874百万円減少したことが要因であります。
純資産は13,261百万円となり、前連結会計年度末と比較し、2,746百万円の増加となりました。これは主に、資本金が752百万円増加、資本剰余金が772百万円増加、利益剰余金が2,300百万円増加、為替換算調整勘定が608百万円減少、非支配株主持分が441百万円減少したこと等が要因であります。
<経営成績に重要な影響を与える要因について>当社グループの主たる事業である自動車部品の業界では、価格競争は大変厳しいものとなっており、激化する価格低減競争の環境下にあって、市場シェアの維持あるいは拡大ができず、利益を確保できない可能性があります。また、当社グループは、その売上高の多くを本田技研工業株式会社及びその関係会社に依存しているため、その業績の変動が、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの連結売上高に占める海外売上高の割合は69.8%と大きく、為替の変動が、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの有利子負債は総資産に占める比率が高く、借入金利の上昇は、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。
<資本の財源及び資金の流動性についての分析>当社グループの資金の財源及び資金の流動性については、当社グループの資金状況は、営業活動によるキャッシュ・フローでは6,818百万円の収入となり、投資活動によるキャッシュ・フローが4,347百万円の支出となりました。また、財務活動によるキャッシュ・フローが1,374百万円の支出となった結果、現金及び現金同等物の当期末残高は、前年同期比914百万円増の9,578百万円となりました。
当社グループは、運転資金及び設備投資資金につきましては、内部資金、借入、公募及び第三者割当増資により調達しております。このうち、借入による調達に関しましては、運転資金は短期借入金、生産設備などの長期資金は原則として長期借入金で調達しており、当連結会計年度末の連結貸借対照表に計上されている短期借入金の残高は13,213百万円、長期借入金の残高は9,866百万円、ファイナンス・リース債務は449百万円であります。
なお、当社は2017年9月29日に取引先金融機関と14,851百万円を総額としたシンジケートローン契約を締結しており、事業運転資金を安定的かつ機動的に確保する新しい資金調達の枠組みを構築しております。

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