有価証券報告書-第51期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

【提出】
2018/06/25 9:29
【資料】
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【項目】
110項目

研究開発活動

当社グループの研究開発活動は、長期的な研究開発活動として、顧客のさらなる高品質製品へのニーズを背景とした、当社グループ独自の研究を行っております。
ネットシェイプ事業におきましては、今まで開発を行ってきた厚板鍛造以外に前期導入の5軸1000トン油圧複動プレス(NFD-1000)を使用し、コスト低減を目的とした板鍛造の工法開発を行い鍛造性の評価を行いました。今後も継続し活動を進めてまいります。
また、中空シャフトや板鍛造の試験に関しましては、この技術を顧客の開発試験にも応用できることをアピールし、顧客から案件の検討を依頼されている状況です。
また、株式会社NTTデータエンジニアリングシステムズと共同の「精密鍛造金型設計ナビゲーションシステム」構築の取り組みは継続中であります。この「精密鍛造金型設計ナビゲーションシステム」は、お客様の製品図から最適な鍛造工法を決定するための設計者の試行を、過去の設計資産から適切な事例を示すことによって支援することを目的としております。システム構築を分割し、完成したPhase1の実務運用と検証、改良を実施いたしました。
また、残りのPhase2のシステム構築を継続しプロトタイプ完成前段階まで実施いたしました。今後、プロトタイプ、本システム構築に向け検討してまいります。これにより事業のグローバル展開を踏まえたコンピュータ利用技術の再構築とCAE利用技術の確立とともに、技術者の育成を展開してまいります。
アッセンブリ事業におきましては、2017年5月高温疲労試験機を導入しました。ターボチャージャーが使用される環境下(1,000℃)における製品強度の研究により、ものづくりのプロセスを最適化し、安くかつ正しく機能する製品を提供することで、さらなる顧客満足度向上を目指しています。
フィルタ事業におきましては、樹脂ポリマー濾過用フィルターにおける設計製作から再生洗浄に至るフィルターサイクルソリューションの確立に向け、 さらに複雑構造化するハウジング設計に対応すべく3次元モデル化を推進していきます。
また、 ロケット関連につきましては、2020年開発予定のH3の新規部品引合をいただき、社内技術の向上と伝承を兼ねて開発を進めてまいります。
以上の結果、当連結会計年度における研究開発費は140,478千円となりました。