有価証券報告書-第47期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)

【提出】
2014/06/25 9:07
【資料】
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【項目】
115項目

研究開発活動

当社グループの研究開発活動は、長期的な研究開発活動として、大学や研究機関との産学協同研究と、顧客のさらなる高品質製品へのニーズを背景とした、当社グループ独自の研究を行っております。
自動車産業では、省エネ、CO2削減への対応として燃費効率の向上が求められ、ハイブリッド車や電気自動車、燃料電池車に対する関心が高まる中、新たな装置・システム開発を推進しており、これらを背景として新しい鍛造品の需要の創出が期待できます。
このような状況のなか、ネットシェイプ事業におきましては、鍛造部品の軽量化に対する技術課題に対応するため、中空の長軸シャフト部品の工法開発の継続を実施しております。さらに、厚板鍛造品の研究開発として、低荷重成形で冷間鍛造の加工硬化を利用した発電用ローター部品の開発を継続中で、部品の異形形状部分の鍛造成形化に成功し、実用化に向け引き続き開発を進めてまいります。
また、株式会社NTTデータエンジニアリングシステムズと共同の「精密鍛造金型設計ナビゲーションシステム」構築の取り組みは継続中であります。この「精密鍛造金型設計ナビゲーションシステム」は、お客様の製品図から最適な鍛造工法を決定するための設計者の試行錯誤を、過去の設計資産から適切な事例を示すことによって支援することを目的としています。これにより事業のグローバル展開を踏まえたコンピュータ利用技術の再構築とCAE利用技術の確立と技術者の育成を展開してまいります。
特許登録につきましては、平成24年に開発の「金型機構及び製造方法並びに多方軸部品」が完了いたしました。(特許第5451059号)
フィルタ事業におきましては、当事業のコア技術であるステンレス素材(金網、ステンレス織布及びステンレス板)の焼結製品の用途開発を進めておりますが、さらにステンレス粉末の焼結製品の開発に取り組んでおります。一方、国内特許が成立したガソリン・エンジンの排気ガス浄化装置の製品化に向けて開発中です。加えて、酸化チタンを利用して、水中で使用する制菌装置の製品化に取り組んでいます。
以上の結果、当連結会計年度における研究開発費は85,570千円となりました。