有価証券報告書-第129期(2025/04/01-2026/03/31)
当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)経営方針
<経営理念>○伝統と革新スピリットを融合
「永くに亘る歴史と伝統を基盤にし、革新的スピリットの融合で、機動的かつ柔軟な経営を推進する」
○社会と業界の発展に貢献
「環境対応と経済性を両立した技術と品質向上への飽くなき挑戦で、社会、海運・造船業界の発展に
貢献する」
○総合力を発揮し、世界へ飛躍
「社員の力を結集し、開発・設計・製造・販売・サービスの一貫体制で、世界に伍していける企業を
目指す」
○無災害職場の確立
「危険予知の徹底と闊達なコミュニケーションで、災害ゼロを目指す」
<経営ビジョン>「世界的視野に立ち、伝統と革新を融合させ、日の丸舶用エンジンをお客様とともに育て、次代を拓く」
(2)経営戦略等
当社は、2022~2024年度の「第1次中期事業計画」期間中に、外部環境の変化に柔軟に対応しながら、攻めの経営を推進し、将来の飛躍に向けた成長戦略を適時・適切に遂行したことで、「新たな成長ステージ」へと突入し、全ての事業領域において、想定を大きく上回る活動成果を得ました。これらを踏まえて、2025年度からの3ヶ年を対象に、「第2次中期事業計画」を策定しており、主に以下の3点の取り組みを進めることで、持続的な事業成長と企業価値の向上に努めてまいります。
①環境対応への取り組み深化
国際海運における脱炭素・環境保全の取り組みは前進を続けており、当社は、環境規制の進展や環境意識の高まりにあわせ、社会・業界の需要に応える新製品を開発し、市場へ投入しております。当社は、GHG(温室効果ガス)排出量削減に向け、ファーストムーバーとして世界に先駆けて、次世代脱炭素(アンモニア・水素)燃料エンジンの開発、製造、社会実装を押し進めることで、将来の成長ドライバーの育成と新たな市場創造を目指してまいります。また、足元では引き続き、堅調な需要が見込まれる重油燃料エンジンについても、全方位で製品競争力強化を図り、高品質製品の安定供給を実現してまいります。
②UEエンジン世界シェアの更なる拡大
ライセンスビジネスは、造船市場の発展が著しい中国を主軸に、グローバル展開を強化することで、UEエンジン世界シェアの更なる拡大を具体化してまいります。これにより、ライセンス関連事業(ロイヤリティー収入および部品供給ビジネス)を伸長させるとともに、急増する海外ライセンシー製エンジンのアフターサービスについても、新たな市場として取り込みを進めることで、アフターサービス事業も伸長させてまいります。
③企業価値の持続的な向上
当社は、「新しい成長ステージ」に突入することで「収益力」も向上しております。厚みを増してきた経営資源をもとに、中長期での事業伸長を見据えた成長投資を間断なく実行するとともに、資本コストや株価を意識した経営の実現、サステナビリティ経営の深化、人的資本への投資の拡充なども推進し、当社企業価値を持続的に向上させてまいります。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営指標としては、「経常利益」を重視し、安定した収益体質の確立を目指してまいります。
(4)経営環境
当事業年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果もあり、緩やかな回復基調で推移しましたが、インフレ圧力の継続が個人消費に及ぼす影響や、地政学的リスク緊迫化等もあり、先行きは依然として不透明な状況が続いております。
当社と関連性が高いわが国海運・造船業界は、海運業界では、米国の安全保障・通商政策等に起因するグローバルサプライチェーンの混乱や、トレードパターンの変化、更には中東情勢の影響などを背景に、不安定な市況が継続しました。一方、造船業界では、造船業の再生・強化を目的とした官民連携投資や、サプライチェーン強化等による船舶建造体制の強靭化および規模拡大に向けた各種政府支援策が公表される中、将来の海上荷動きの伸長や、環境対応船への代替需要などを見据えた発注が堅調に推移し、造船所は先行きまで豊富な受注量を確保しています。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
2027年3月期の通期業績につきましては、第2次中期事業計画で策定した打ち手を適時・適切に講じることで、売上高・利益ともに続伸させ、過去最高を4期連続で更新していく計画です。
売上高は、32,700百万円で、前期比2,992百万円(10.1%)の増加、営業利益は、5,880百万円で、同421百万円(7.7%)の増加、経常利益は、6,890百万円で、同456百万円(7.1%)の増加、当期純利益は、5,010百万円で、同251百万円(5.3%)の増加を見込んでおります。
売上高および損益の詳細は以下の通りです。
<売上高>舶用内燃機関では、新造船市場での旺盛な需要を背景に、最新鋭省エネ主機関であるLSHシリーズを中心に、豊富な受注残高を抱えており、操業を引き続き高位に保ちながら同型主機関を連続で生産していく計画です。水素燃料エンジン初号機の検証運転は、前期から継続して実施しますが、2027年3月期中に完了させ、造船所へ納入を予定しております。なお、これにより、操業負荷調整は順次解消し、生産台数は回復に転じる見通しです。これらの結果、売上高は前期比で増加となる見通しです。
修理・部品等のうち、アフターサービスでは、船舶の高稼働運航の継続で、引き続き堅調な推移を見込んでおります。こうした中で、これまで市場への浸透を進めてきた電子制御エンジンについて、販売台数が増加する中、稼働年数も積み上がることで、アフターサービス需要の高まりが見込まれております。このため、電子制御エンジンを含め、個船ごとに、交換推奨部品の提案営業を強化することで、燃焼室関連や電子制御部品を中心とする活発なメンテナンス需要をしっかりと取り込んでまいります。また、海外ライセンシー製主機関についても、中国・上海に設立した現地法人(J-ENG上海)と連携することで、アフターサービス需要をしっかりと取り込んでまいります。ライセンス関連では、海外ライセンシーの大躍進が継続し、当社UEエンジンの受注・製造・販売の好循環サイクルが拡大する見通しです。そして、中国における当社リーディングライセンシーが前期に建設を完了した新工場については、生産台数が漸増しており、2027年3月期は、通期で、ライセンス関連事業の伸長に寄与する見通しです。これらの状況を踏まえ、修理・部品等の売上高は前期比で更なる増収を見込んでおります。
<損益>当社は、中長期での事業成長を見据え、引き続き、先行投資として、研究開発投資を高水準で継続していく計画です。こうした中でも、収益性に優れる修理・部品等の事業を伸長させることで、2027年3月期の利益については、全ての利益段階で、前期比増益を達成する計画です。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)経営方針
<経営理念>○伝統と革新スピリットを融合
「永くに亘る歴史と伝統を基盤にし、革新的スピリットの融合で、機動的かつ柔軟な経営を推進する」
○社会と業界の発展に貢献
「環境対応と経済性を両立した技術と品質向上への飽くなき挑戦で、社会、海運・造船業界の発展に
貢献する」
○総合力を発揮し、世界へ飛躍
「社員の力を結集し、開発・設計・製造・販売・サービスの一貫体制で、世界に伍していける企業を
目指す」
○無災害職場の確立
「危険予知の徹底と闊達なコミュニケーションで、災害ゼロを目指す」
<経営ビジョン>「世界的視野に立ち、伝統と革新を融合させ、日の丸舶用エンジンをお客様とともに育て、次代を拓く」
(2)経営戦略等
当社は、2022~2024年度の「第1次中期事業計画」期間中に、外部環境の変化に柔軟に対応しながら、攻めの経営を推進し、将来の飛躍に向けた成長戦略を適時・適切に遂行したことで、「新たな成長ステージ」へと突入し、全ての事業領域において、想定を大きく上回る活動成果を得ました。これらを踏まえて、2025年度からの3ヶ年を対象に、「第2次中期事業計画」を策定しており、主に以下の3点の取り組みを進めることで、持続的な事業成長と企業価値の向上に努めてまいります。
①環境対応への取り組み深化
国際海運における脱炭素・環境保全の取り組みは前進を続けており、当社は、環境規制の進展や環境意識の高まりにあわせ、社会・業界の需要に応える新製品を開発し、市場へ投入しております。当社は、GHG(温室効果ガス)排出量削減に向け、ファーストムーバーとして世界に先駆けて、次世代脱炭素(アンモニア・水素)燃料エンジンの開発、製造、社会実装を押し進めることで、将来の成長ドライバーの育成と新たな市場創造を目指してまいります。また、足元では引き続き、堅調な需要が見込まれる重油燃料エンジンについても、全方位で製品競争力強化を図り、高品質製品の安定供給を実現してまいります。
②UEエンジン世界シェアの更なる拡大
ライセンスビジネスは、造船市場の発展が著しい中国を主軸に、グローバル展開を強化することで、UEエンジン世界シェアの更なる拡大を具体化してまいります。これにより、ライセンス関連事業(ロイヤリティー収入および部品供給ビジネス)を伸長させるとともに、急増する海外ライセンシー製エンジンのアフターサービスについても、新たな市場として取り込みを進めることで、アフターサービス事業も伸長させてまいります。
③企業価値の持続的な向上
当社は、「新しい成長ステージ」に突入することで「収益力」も向上しております。厚みを増してきた経営資源をもとに、中長期での事業伸長を見据えた成長投資を間断なく実行するとともに、資本コストや株価を意識した経営の実現、サステナビリティ経営の深化、人的資本への投資の拡充なども推進し、当社企業価値を持続的に向上させてまいります。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営指標としては、「経常利益」を重視し、安定した収益体質の確立を目指してまいります。
(4)経営環境
当事業年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果もあり、緩やかな回復基調で推移しましたが、インフレ圧力の継続が個人消費に及ぼす影響や、地政学的リスク緊迫化等もあり、先行きは依然として不透明な状況が続いております。
当社と関連性が高いわが国海運・造船業界は、海運業界では、米国の安全保障・通商政策等に起因するグローバルサプライチェーンの混乱や、トレードパターンの変化、更には中東情勢の影響などを背景に、不安定な市況が継続しました。一方、造船業界では、造船業の再生・強化を目的とした官民連携投資や、サプライチェーン強化等による船舶建造体制の強靭化および規模拡大に向けた各種政府支援策が公表される中、将来の海上荷動きの伸長や、環境対応船への代替需要などを見据えた発注が堅調に推移し、造船所は先行きまで豊富な受注量を確保しています。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
2027年3月期の通期業績につきましては、第2次中期事業計画で策定した打ち手を適時・適切に講じることで、売上高・利益ともに続伸させ、過去最高を4期連続で更新していく計画です。
売上高は、32,700百万円で、前期比2,992百万円(10.1%)の増加、営業利益は、5,880百万円で、同421百万円(7.7%)の増加、経常利益は、6,890百万円で、同456百万円(7.1%)の増加、当期純利益は、5,010百万円で、同251百万円(5.3%)の増加を見込んでおります。
売上高および損益の詳細は以下の通りです。
<売上高>舶用内燃機関では、新造船市場での旺盛な需要を背景に、最新鋭省エネ主機関であるLSHシリーズを中心に、豊富な受注残高を抱えており、操業を引き続き高位に保ちながら同型主機関を連続で生産していく計画です。水素燃料エンジン初号機の検証運転は、前期から継続して実施しますが、2027年3月期中に完了させ、造船所へ納入を予定しております。なお、これにより、操業負荷調整は順次解消し、生産台数は回復に転じる見通しです。これらの結果、売上高は前期比で増加となる見通しです。
修理・部品等のうち、アフターサービスでは、船舶の高稼働運航の継続で、引き続き堅調な推移を見込んでおります。こうした中で、これまで市場への浸透を進めてきた電子制御エンジンについて、販売台数が増加する中、稼働年数も積み上がることで、アフターサービス需要の高まりが見込まれております。このため、電子制御エンジンを含め、個船ごとに、交換推奨部品の提案営業を強化することで、燃焼室関連や電子制御部品を中心とする活発なメンテナンス需要をしっかりと取り込んでまいります。また、海外ライセンシー製主機関についても、中国・上海に設立した現地法人(J-ENG上海)と連携することで、アフターサービス需要をしっかりと取り込んでまいります。ライセンス関連では、海外ライセンシーの大躍進が継続し、当社UEエンジンの受注・製造・販売の好循環サイクルが拡大する見通しです。そして、中国における当社リーディングライセンシーが前期に建設を完了した新工場については、生産台数が漸増しており、2027年3月期は、通期で、ライセンス関連事業の伸長に寄与する見通しです。これらの状況を踏まえ、修理・部品等の売上高は前期比で更なる増収を見込んでおります。
<損益>当社は、中長期での事業成長を見据え、引き続き、先行投資として、研究開発投資を高水準で継続していく計画です。こうした中でも、収益性に優れる修理・部品等の事業を伸長させることで、2027年3月期の利益については、全ての利益段階で、前期比増益を達成する計画です。