有価証券報告書-第70期(平成29年1月1日-平成29年12月31日)
文中の将来に関する事項は、本報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社の経営方針は、工作機械メーカーとして「独創的で、精度良く、頑丈で、故障しない機械を最善のサービスとコストでお客様に供給すること」です。コネクテッド・インダストリー(IoT、インダストリー4.0)の高まりを背景に、マシニングセンタ、ターニングセンタ、複合加工機、5軸加工機、研削盤分野等の製品群とソフトウエア(ユーザーインタフェース、テクノロジーサイクル、組込ソフトウエア等)、計測装置、サービスサポート、アプリケーション、エンジニアリングを包括したトータルソリューションの提供を行い、全世界のお客様にとってなくてはならない企業を目指しております。
(2) 目標とする経営指標
需要変化の激しい工作機械業界の事業環境や市場動向に迅速に対応し、工作機械業界におけるグローバルワンの地位を維持・継続するためには、利益率の向上、財務体質の強化、資本収益性の向上が最重要課題であると考えております。
2020年度の主な事業目標として、売上4,500億円、営業利益率10%、有利子負債残高500億円以下、ROE12%以上を掲げております。売上4,500億円は2018年度にも達成できる見込みで、今後は、2020年度までに収益体質及び財務体質の強化を図ることが重要と考えており、相応の受注・売上を確保したうえで、未達項目である営業利益率10%、有利子負債残高500億円以下の実現を優先いたします。
当社グループでは、顧客価値創造並びに企業価値のさらなる向上のために、たゆまぬ努力を継続してまいります。
(3) 中長期的な会社の経営戦略
今後は、自動車のEV(電気自動車)へのシフト、AI(人工知能)、高齢化等社会の変化への対応を迅速に進めてまいります。
自動車産業のEV化は、モーター、電池等の新たな部品需要や、素材変化等に伴う新たな加工方法の手段として製造設備の需要が増大するものと考えられます。AI化は、半導体需要を増大させ、製造装置にかかる超精密部品の加工設備が必要とされます。高齢化は、ハンドリング等の自動化等を含め設備環境の変化をもたらします。また、膝・股関節ソケット・骨ネジ、インプラント等医療部品加工の需要拡大につながります。これら産業構造の変化は、工作機械及びその周辺装置の需要拡大を支えるものと考えておりますが、従来の技術の延長上のみでは、素材、加工方法の変化には対応できず、イノベーティブな企業のみが存続し、かつ継続的な顧客価値向上を実現できる時代に入ったものと考えております。
当社とDMG MORI AKTIENGESELLSCHAFT(以下、「AG社」)は、2016年のドミネーションアグリーメント発効による両社の経営資源を一体のものとして活用する、完全一体経営を進めております。最先端技術の強化、製品とITを融合した新しい顧客価値の創造、より速く、より経済的に、より知的な製品の提供、お客様に合わせた最適なサービスとソリューションの提供、進化し続けることを目指しております。
製品展開においては、コネクテッド・インダストリー(IoT、インダストリー4.0)に関するソリューション提供を充実させ、IT新技術を最大限に活用する事でお客様の生産性と利益の向上に貢献いたします。また、AG社との製品の共同開発により、従来のお客様への価値提案力を高めるとともに、新しいお客様の獲得を目指しております。当社は、既に5軸化、複合化に加え、レーザー加工機、超音波加工機、Additive Manufacturing等で先行しており、複雑なワーク、多様な素材への加工方法の提案を行っております。引き続きAG社と機種統合、部品の共通化を進める一方、アプリケーションを駆使したソリューション提供を強みに成長を図ると同時に、収益性改善に努めてまいります。
生産体制については、AG社の連結化により、日本・北米・欧州・中国の世界4極生産体制を構築し、需要地ニーズに即した迅速な対応、為替変動による収益への影響低減を図っております。機械の精度向上については、グループ内で製造しているスマートスケールの標準搭載対象機種を順次拡大し、差別化してまいります。また、主軸MASTERシリーズの無償保証期間を従来の2年から3年に延長し、サービス面でのお客様満足度を高めてまいります。今後も、需要地生産、納期短縮を含め、お客様によりよい製品とサービスを提供してまいります。
販売展開においては、顧客数、ソリューション、サービスの提供等の面で、業界における圧倒的な地位を確立しつつあります。また、マーケティング、直販に強みを持つAG社の営業系システムを活用し、効率的かつ効果的な営業活動を展開し、お客様との関係をより強固なものにしてまいります。
当社は、業界のリーディング・カンパニーとして、幅広いステークホルダーの期待に応えるべく、SDGs(Sustainable Development Goals)への取組みを強化しております。直近の課題として、外為法の規制にかかる輸出管理をより強化しております。産業育成においては、森記念製造技術研究財団を通じて研究助成、人材育成を進めております。当社では、「よく遊び、よく学び、よく働く」をモットーに、有給休暇の完全取得継続、年間総労働時間2,000時間以下の達成、2018年4月より開始する社内託児制度の充実、教育システムを拡充してまいります。
以上の経営方針のもと、顧客価値創造を実現し、事業規模、収益性、財務基盤において、継続的な企業価値向上に努めてまいります。
(4)対処すべき課題
①製品開発
これまで日本とドイツで蓄積してきた技術を最大限に活かすために、3DCADシステム、開発部品表や開発プロセス等開発環境の統一整備を行いながら、新機種の共同開発、基幹ユニットの共通化も推し進めてまいりました。ギルデマイスター社との協業がスタートした2009年の時点で両社合わせて300以上あった機種数も、2017年末時点では160まで集約することができました。また、日本とドイツで共同開発したspeedMASTER主軸は、従来比の3倍以上の信頼性を達成する等日本とドイツによる共同開発の効果が表れてきています。さらに近年においては、ロボットを使用した自動化システムや機械オペレータの作業を軽減するテクノロジーサイクル(組込ソフトウエア)の開発、アディティブマニュファクチャリング(積層加工法)やレーザ加工等の先端加工技術を使用した新しいもの造り、人工知能(AI)やIoTを駆使して機械の稼働率や加工能率を最大化するための開発を重要課題として取り組んでおります。
②品質
製品企画から販売、サービスに至るまで、製品を通じてお客様と関わるすべての活動を品質と捉え、全社員一丸となって日々品質向上に努めております。品質=お客様満足を合言葉に、機械本体、ソフトウエア、周辺装置等基本性能、機能、信頼性、操作性、省エネ等について最高品質のもの造りを目指しております。また、日本、欧州、アメリカ、中国、ロシアの各工場どこで造られた製品でも、お客様に同等かつ高品質であると感じていただけることを目標に、開発、生産、サービスや営業活動の各プロセスの統一も確実に行ってまいります。
③安全保障貿易管理
近年、世界の安全保障環境の不安定化が益々顕著になってきたことに伴い、大量破壊兵器の不拡散や通常兵器の過度の蓄積防止に対する国際的な関心が一段と高まっております。このような環境のなか、当社グループにおいては、輸出関連法規の遵守に関する内部規程(コンプライアンス・プログラム)を定め、厳正に適用しております。さらに、当社製品には、不正な輸出を防止する目的で、据付場所からの移設を検知すると稼働できなくする装置を搭載し、厳格な輸出管理を実践しております。安全保障貿易管理につきましては、重点課題として今後とも継続して取り組んでまいります。
④法令遵守
経営者自ら全従業員に対し法令及び企業倫理に基づいた企業活動の徹底を指示し、また、役員・従業員向けの各種教育研修を企画し、継続的に実施することで役員・従業員の意識の向上と浸透を図っております。グローバルな事業展開に対応し、日本国内のみならず各国においても、法令遵守のための体制の構築を図っております。また、従前より内部監査部が主管部署として、定期的に法令遵守活動のモニタリングを実施する体制を整備しており、引き続き、内部管理の強化に努めてまいります。
(1) 経営方針
当社の経営方針は、工作機械メーカーとして「独創的で、精度良く、頑丈で、故障しない機械を最善のサービスとコストでお客様に供給すること」です。コネクテッド・インダストリー(IoT、インダストリー4.0)の高まりを背景に、マシニングセンタ、ターニングセンタ、複合加工機、5軸加工機、研削盤分野等の製品群とソフトウエア(ユーザーインタフェース、テクノロジーサイクル、組込ソフトウエア等)、計測装置、サービスサポート、アプリケーション、エンジニアリングを包括したトータルソリューションの提供を行い、全世界のお客様にとってなくてはならない企業を目指しております。
(2) 目標とする経営指標
需要変化の激しい工作機械業界の事業環境や市場動向に迅速に対応し、工作機械業界におけるグローバルワンの地位を維持・継続するためには、利益率の向上、財務体質の強化、資本収益性の向上が最重要課題であると考えております。
2020年度の主な事業目標として、売上4,500億円、営業利益率10%、有利子負債残高500億円以下、ROE12%以上を掲げております。売上4,500億円は2018年度にも達成できる見込みで、今後は、2020年度までに収益体質及び財務体質の強化を図ることが重要と考えており、相応の受注・売上を確保したうえで、未達項目である営業利益率10%、有利子負債残高500億円以下の実現を優先いたします。
当社グループでは、顧客価値創造並びに企業価値のさらなる向上のために、たゆまぬ努力を継続してまいります。
(3) 中長期的な会社の経営戦略
今後は、自動車のEV(電気自動車)へのシフト、AI(人工知能)、高齢化等社会の変化への対応を迅速に進めてまいります。
自動車産業のEV化は、モーター、電池等の新たな部品需要や、素材変化等に伴う新たな加工方法の手段として製造設備の需要が増大するものと考えられます。AI化は、半導体需要を増大させ、製造装置にかかる超精密部品の加工設備が必要とされます。高齢化は、ハンドリング等の自動化等を含め設備環境の変化をもたらします。また、膝・股関節ソケット・骨ネジ、インプラント等医療部品加工の需要拡大につながります。これら産業構造の変化は、工作機械及びその周辺装置の需要拡大を支えるものと考えておりますが、従来の技術の延長上のみでは、素材、加工方法の変化には対応できず、イノベーティブな企業のみが存続し、かつ継続的な顧客価値向上を実現できる時代に入ったものと考えております。
当社とDMG MORI AKTIENGESELLSCHAFT(以下、「AG社」)は、2016年のドミネーションアグリーメント発効による両社の経営資源を一体のものとして活用する、完全一体経営を進めております。最先端技術の強化、製品とITを融合した新しい顧客価値の創造、より速く、より経済的に、より知的な製品の提供、お客様に合わせた最適なサービスとソリューションの提供、進化し続けることを目指しております。
製品展開においては、コネクテッド・インダストリー(IoT、インダストリー4.0)に関するソリューション提供を充実させ、IT新技術を最大限に活用する事でお客様の生産性と利益の向上に貢献いたします。また、AG社との製品の共同開発により、従来のお客様への価値提案力を高めるとともに、新しいお客様の獲得を目指しております。当社は、既に5軸化、複合化に加え、レーザー加工機、超音波加工機、Additive Manufacturing等で先行しており、複雑なワーク、多様な素材への加工方法の提案を行っております。引き続きAG社と機種統合、部品の共通化を進める一方、アプリケーションを駆使したソリューション提供を強みに成長を図ると同時に、収益性改善に努めてまいります。
生産体制については、AG社の連結化により、日本・北米・欧州・中国の世界4極生産体制を構築し、需要地ニーズに即した迅速な対応、為替変動による収益への影響低減を図っております。機械の精度向上については、グループ内で製造しているスマートスケールの標準搭載対象機種を順次拡大し、差別化してまいります。また、主軸MASTERシリーズの無償保証期間を従来の2年から3年に延長し、サービス面でのお客様満足度を高めてまいります。今後も、需要地生産、納期短縮を含め、お客様によりよい製品とサービスを提供してまいります。
販売展開においては、顧客数、ソリューション、サービスの提供等の面で、業界における圧倒的な地位を確立しつつあります。また、マーケティング、直販に強みを持つAG社の営業系システムを活用し、効率的かつ効果的な営業活動を展開し、お客様との関係をより強固なものにしてまいります。
当社は、業界のリーディング・カンパニーとして、幅広いステークホルダーの期待に応えるべく、SDGs(Sustainable Development Goals)への取組みを強化しております。直近の課題として、外為法の規制にかかる輸出管理をより強化しております。産業育成においては、森記念製造技術研究財団を通じて研究助成、人材育成を進めております。当社では、「よく遊び、よく学び、よく働く」をモットーに、有給休暇の完全取得継続、年間総労働時間2,000時間以下の達成、2018年4月より開始する社内託児制度の充実、教育システムを拡充してまいります。
以上の経営方針のもと、顧客価値創造を実現し、事業規模、収益性、財務基盤において、継続的な企業価値向上に努めてまいります。
(4)対処すべき課題
①製品開発
これまで日本とドイツで蓄積してきた技術を最大限に活かすために、3DCADシステム、開発部品表や開発プロセス等開発環境の統一整備を行いながら、新機種の共同開発、基幹ユニットの共通化も推し進めてまいりました。ギルデマイスター社との協業がスタートした2009年の時点で両社合わせて300以上あった機種数も、2017年末時点では160まで集約することができました。また、日本とドイツで共同開発したspeedMASTER主軸は、従来比の3倍以上の信頼性を達成する等日本とドイツによる共同開発の効果が表れてきています。さらに近年においては、ロボットを使用した自動化システムや機械オペレータの作業を軽減するテクノロジーサイクル(組込ソフトウエア)の開発、アディティブマニュファクチャリング(積層加工法)やレーザ加工等の先端加工技術を使用した新しいもの造り、人工知能(AI)やIoTを駆使して機械の稼働率や加工能率を最大化するための開発を重要課題として取り組んでおります。
②品質
製品企画から販売、サービスに至るまで、製品を通じてお客様と関わるすべての活動を品質と捉え、全社員一丸となって日々品質向上に努めております。品質=お客様満足を合言葉に、機械本体、ソフトウエア、周辺装置等基本性能、機能、信頼性、操作性、省エネ等について最高品質のもの造りを目指しております。また、日本、欧州、アメリカ、中国、ロシアの各工場どこで造られた製品でも、お客様に同等かつ高品質であると感じていただけることを目標に、開発、生産、サービスや営業活動の各プロセスの統一も確実に行ってまいります。
③安全保障貿易管理
近年、世界の安全保障環境の不安定化が益々顕著になってきたことに伴い、大量破壊兵器の不拡散や通常兵器の過度の蓄積防止に対する国際的な関心が一段と高まっております。このような環境のなか、当社グループにおいては、輸出関連法規の遵守に関する内部規程(コンプライアンス・プログラム)を定め、厳正に適用しております。さらに、当社製品には、不正な輸出を防止する目的で、据付場所からの移設を検知すると稼働できなくする装置を搭載し、厳格な輸出管理を実践しております。安全保障貿易管理につきましては、重点課題として今後とも継続して取り組んでまいります。
④法令遵守
経営者自ら全従業員に対し法令及び企業倫理に基づいた企業活動の徹底を指示し、また、役員・従業員向けの各種教育研修を企画し、継続的に実施することで役員・従業員の意識の向上と浸透を図っております。グローバルな事業展開に対応し、日本国内のみならず各国においても、法令遵守のための体制の構築を図っております。また、従前より内部監査部が主管部署として、定期的に法令遵守活動のモニタリングを実施する体制を整備しており、引き続き、内部管理の強化に努めてまいります。