有価証券報告書-第60期(令和2年1月1日-令和2年12月31日)

【提出】
2021/03/30 14:43
【資料】
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【項目】
143項目
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは「優れた製品を供給して社会に貢献する」ことを社是とし、「会社と社員の永遠の繁栄をはかる」ことを行動の基本方針としています。このような考え方を大切にし、主に産業用切削工具の分野で地道な努力を続けてまいりました。今日では、プリント配線板用超硬ドリル(PCBドリル)分野において世界のリーディングカンパニーとなっています。
今後とも「モノ造り」に専心し、高品質、高レベルな製品・サービスを柔軟に適時に提供することで、グローバルな市場の中、価値ある企業であり続けたいと願っております。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、売上高や営業利益などの絶対額と売上高営業利益率を重要な経営指標としており、各項目の着実な向上を目標としております。
(3)経営環境
当社グループは前述の通リ、産業用切削工具、とりわけPCBドリルを主力製品としておりますが、これらは電子機器業界および自動車業界の影響を受けています。両分野とも今後の技術革新により更なる拡大が期待される業界であり、当社グループ製品に対する需要も増加するものと思っております。技術革新は、より高付加価値な産業用切削工具を求め、切削性・耐久性のレベルアップはもとより、それらのバランスも必要としています。当社グループは切削工具を製造する設備自体を自社で開発・製造しており、60年のノウハウをこの自社設備に集約させ、お客様の望む各種の品質要求を満たしてまいりました。この「技術に技術を上乗せ」していくノウハウの蓄積が、競合他社に対しての優位性を確固たるものとし、今後とも時代要請である技術向上の下支えに貢献していけるものと思っております。
一方で世界経済の混迷が大きな懸念となっています。2020年は、新型コロナウイルスの感染拡大による経済低迷と米中貿易摩擦の恒常化による地域ごとの強弱感の差が鮮明になった年でした。感染症に対しては、引続き予防措置の徹底を図りつつ当社グループ関係者全員の安全を最優先してまいります。感染拡大の中にあっても世界のモノ作りの現場はしっかりとした対応を定着させ、今後は回復してくるものと思っております。
また、米中貿易摩擦への対応が進み次の一手として中国国内独自の生産強化と最先端電子部品の全世界的確保という急激な変化につながりつつあります。これらの需要の規模や持続力は依然不透明ですが、この強い動きは新たな時代への一歩と理解しており、当社グループの産業界での地位をもう一段高みに導くものだと思っております。
これらの急激な変化に対して、当社グループの強みである柔軟な変化対応をこれからも続け、産業用切削工具のリーディングカンパニーの地位を確固たるものにしていく所存であります。
(4)対処すべき課題
1.当社グループ製品の付加価値向上と生産能力の増強
電子部品や電子機器向けの技術進化は耐熱性と供給量の向上を求めています。耐熱性強化の動きはプリント配線板などを硬くし厚くする傾向にあり、当社切削工具に対しては、切れ味の鋭さと高寿命を求めています。この課題に対処するため、当社は業界に先駆けてコーティング製品の開発投入を進めており、これらの更なる開発と生産量の拡大を果たしていきたいと思っております。具体的には、当社の真の強みである生産設備の内製化と研究開発の集中投入を強化してまいります。
2.多方面にわたる情報収集力(営業力)の強化
前述のように電子機器製品の進化が期待されていますが、いずれも新たな動きであり標準も十分に確立していないことから技術革新が乱立して起きています。これにより当社グループに対する要求品質もめまぐるしく変化しており、従来の定型的発想では乗り切れなくなる可能性がでてきています。技術動向、需要動向など今後を見通すために必要な情報を正確に十分に収集することが必要で、グループ総力をあげた営業力の強化を果たしていく所存であります。
3.海外拠点戦略と連携の強化
米中貿易摩擦への対応として、中国の自国内完結志向の生産戦略が進んでいます。同時に欧米向けの輸出品製造が中国から台湾や東南アジアに移る動きも出ており、需要地の変化とその規模、物流網の変化などにキメ細かい気配りが必要になっております。有用な情報収集がここでも必須ですが、日本・中国・台湾のそれぞれの生産拠点での生産力の強化と最先端品の流通に必要な連携強化も必要だと考えております。
4.第2の柱となる製品の確立
当連結会計年度における産業用切削工具の全売上高に占める割合は92.0%ですが、PCBドリルだけで約7割を占めています。PCBドリルの競争優位性や世界のお客様から寄せられる当社グループへの期待は一層高まっていくものと思っておりますが、業績の更なる安定のためには、第二の柱となる製品の成長を期す必要があります。自動車・金型加工関連の超硬エンドミルや加工領域の幅を広げる転造ダイスなど従来の事業戦略にかなう製品の拡大を果たしていきたいと思っております。

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