有価証券報告書-第144期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)

【提出】
2022/06/17 15:20
【資料】
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【項目】
124項目

対処すべき課題

(1) 経営の基本方針
当社グループは、経営の基本方針を「基本理念」として掲げており、その内容は次のとおりであります。
「公明正大」
内外の法およびその精神を遵守し、公正で透明な企業活動を実践する
「社会貢献」
各国、各地域の文化や慣習を尊重し、経済・社会の発展に貢献する
「環境保全、品質第一」
企業活動を通じて住みよい地球と豊かな社会づくりに取り組むとともに、クリーンで安全な優れた品質の商品を提供する
「顧客優先、技術革新」
時流に先んずる研究と新たな価値の創造に努め、お客様に満足していただける商品・サービスを提供する
「全員参加」
労使相互信頼・自己責任を基本に、一人ひとりの個性と能力を伸ばし、全体の総合力が発揮できる活力ある企業風土をつくる

(2) 経営環境、対処すべき課題
新型コロナウイルス感染症は未だ収束の兆しが見えず、当期から続く半導体不足、コンテナ不足等による物流の
混乱、さらには、地政学的緊張の高まりを受けた資源価格の高騰や供給制約等の長期化懸念により、世界経済は先
行きの不透明感が増しております。
また、カーボンニュートラル実現に向けた世界的な取り組みの加速、デジタル化の進展など、政治、経済、テク
ノロジーの分野における変化のスピードが増しておりますが、当社の主要な事業である自動車、産業車両分野にお
いても、電動化、自動運転領域の開発の進展や、デジタル技術の活用による新規参入や業界構造の変化が生じてお
り、企業間の競争がますます激しくなっております。
このような状況のもと、当社は変化やリスクに迅速に対応しながらモノづくりを継続する一方で、成長分野への投資や取り組みを進めてまいりました。そして、今後もより強固な経営基盤を築き、企業価値を一層向上していくため、次に挙げる3点に取り組んでまいります。 ①基本の徹底 会社の基盤である、安全、健康、品質、コンプライアンスを徹底し、安全を最優先に品質や生産性を高めてモノづくりを進めてまいります。また、脱炭素社会や循環型社会の構築に向けて取り組みを進めてまいります。
②体質強化
様々なリスクに対する取り組みを強化し、有事においても柔軟に対応できる、しなやかで強い組織づくりを進めてまいります。あわせて、自ら学び、考え、スピーディに実行する人材を育成するとともに、多様な人材が個々の能力を最大限に発揮できる組織、職場づくりを進めてまいります。
③成長への布石
市場や業界の変化を当社の成長に向けたチャンスと捉え、デジタル技術やオープンイノベーションも積極的に活用のうえ、新たな技術、商品開発を進め、お客様が求めるサービスの提供に努め、さらなる成長機会の取り込みをはかってまいります。
これらの取り組みを通じて、今後も各事業を持続的に成長させ、2030年ビジョンに示しますとおり、世界の産業、社会基盤を支え、住みよい地球、豊かな生活、温かい社会づくりに貢献できるように努めてまいります。