有価証券報告書-第129期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)

【提出】
2016/06/24 15:03
【資料】
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【項目】
95項目

研究開発活動

当社グループは、木材資源を有効に活用できる技術の開発を最重点課題とし、新機種の開発・改善に取り組んでおります。
現在の研究開発は当社開発営業部門において合板機械事業、木工機械事業を中心に推進しております。
当連結会計年度における各セグメント別の研究の目的、主要課題、研究成果及び研究開発費は次のとおりであります。なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は248百万円となっております。
(1)合板機械事業
地球環境と人類にとって、数少ない貴重な地上資源である木材を無駄なく利用できるようにするため、利用が進んでいない再生が可能な植林木(特に、国内においては杉・唐松、海外においてはラジアタ松・ファルカタ等成長の速い木)を合板適用材へと、急速な樹種転換が進んでおります。これらの植林木を利用した合板を作るための機械が必要とされてきたニーズに応えるべく、超精密研磨機、高精度コンピューター付チャージャー、高効率ドライヤー、各段均一加圧のアコーディオンプレス、新型高精度Wソー、単板自動エヤーリーリング装置、単板自動アンリーリング装置等の機械開発に取り組み成果をあげております。
また、新たな木質構造用材料として期待が高まっておりますCLT(直交集成板)生産ラインの開発を木工機械事業部と連携して取り組むなど、時代の変化に合わせた機械の開発改良に取り組んでおり、当連結会計年度の合板機械事業に係る研究開発費は191百万円であります。
(2)木工機械事業
熱帯雨林の伐採規制等地球環境保護が叫ばれる中、国内においては杉、唐松、檜等大量伐採時期を迎えており、健全な森林再生を育む為にも大量伐採した木材の有効利用が急がれます。
生物資源である木材は自然環境の中で成長するわけで、樹種により様々な欠点が作られます。こうしてできた木材の欠点をいかに取り除いてお客様に提供できるか、この問題を大きなテーマとして開発に取り組んでおります。
一方、近年木材が健康や環境にとって大変優れた素材であることも明らかになってきました。このような木材利用の変化とニーズに対応したものとして、高精度フィンガージョイントを中心とした高精度集成材プラント機械、木材表面にしゃくれの出ない加工ができる高精度仕上げかんな盤(シャクレーサー)、高精度コンピューター付ギャングリッパー(レピア)、更にはラミナー専用製材向けに高速ダブルアーバーギャングが開発されました。
また、LVL合板(単板積層材)対応機械、建材造作等の各種加工機械の開発、更に省力化システムと多品種少量生産への対応機械にも取り組んでおり、当連結会計年度の木工機械事業に係る研究開発費は57百万円であります。
(3)住宅建材事業
当社の子会社である太平ハウジング株式会社は、ツーバイフォー工法住宅の構造躯体(パネル)の製造販売を行い、構造図設計から建て方施工、現場指導、構造躯体の検査等、一貫システムの運営をしております。
現在も構造躯体の他に建材製品の開発に取り組むなど、より付加価値の高い製品を提供することを進めておりますが、当連結会計年度においては研究開発費の支出はありません。