有価証券報告書-第129期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)

【提出】
2016/06/24 15:03
【資料】
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【項目】
95項目

対処すべき課題

(1)当社グループの現状と課題について
①合板機械事業及び木工機械事業
限られた貴重な地上資源である木材の有効利用が地球規模で重要な課題となってきております。東南アジアでは再生可能な植林木を合板適用材へと、急速な樹種転換が進んでおります。国内においては針葉樹の有効利用がここ数年で急激に進み、特に唐松、杉、檜の使用量は増加の一途です。こうした現状のなか合板・木工業界に対して、どんな樹種でも無駄なく利用できること、省人化等の効率化に加え、近年では環境にも配慮した取り組みが求められており、省エネと環境に優しい機械を提供するなど市場ニーズに対応した新技術、新製品の開発が課題となっております。また、熟練技術者の定年退職に伴う技術力の継承も課題となる中、蓄積された経験や技術を継承・発展させ、世界にオンリーワンの機械を提供できるような開発を最重点課題としております。
②住宅建材事業
阪神淡路大震災や東日本大震災の教訓から、より耐震性に優れた木造住宅を提供することを重要な使命と考えております。住宅着工戸数の減少に伴う受注競争の激化により価格競争に陥りがちな業界内において、耐震性に優れた建築工法であるツーバイフォー建築部材を拡販するために、更なる生産性の向上によるコストダウン、他社との差別化を図る付加価値の創造と品質の向上を課題としております。
(2)対処方針
合板機械事業及び木工機械事業におきましては、木材資源の有効利用、省エネ、環境配慮など、お客様の多様なニーズに応えるため、「独自の商品を創造し、社会に貢献する」の経営理念のもと、テーマ別の勉強会を開催し知識の共有及び技術力の向上に取り組んでおります。また、開発推進部門を中心に外部企業のアイデアも取り入れ、生産性と環境に配慮したシステム開発を更に推し進め、オンリーワンの開発機械を業界のナンバーワン機械に押し上げ、顧客満足度と業績の向上に努めてまいります。
住宅建材事業におきましては、ツーバイフォー工法において不動の地位を築くべく他社に先駆けてツーバイフォー工法におけるフルパネル化システムを推し進めており、ツーバイフォー協会で優秀賞を受賞するなどフルパネル化の発展、販売力強化を着実に進めております。更なる成長のために生産設備を増強し、コスト削減と品質の向上に取り組み、収益を安定して確保できる体制を確立し業績の向上に努めてまいります。