有価証券報告書-第100期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)

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2016/06/27 16:17
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132項目
(1)中期経営計画の概要
当社は、中期経営計画をベースとした持続的成長路線を歩むことで、世界一、二を争うマテリアルハンドリングメーカー、システムインテグレーターに成長いたしました。平成28年3月期は、昨年に引き続き売上高世界一の座を維持しました(米国Modern Materials Handling誌2016年5月号)。
当社は、社是「日新」(Hini Arata)のもと、日々創意を凝らし、企業価値向上に努めています。その中で、平成26年3月期から平成29年3月期までの4カ年中期経営計画「Value Innovation 2017」(以下、中計)における経営理念を以下のように定めています。
①最適・最良のソリューションを提供し、世界に広がるお客さまと社会の発展に貢献する。
②自由闊達な明るい企業風土のもと、健全で成長性豊かなグローバル経営に徹する。
中計により、当社グループはマテリアルハンドリングの総合メーカーとして培った実績と経験を活かし、世界各地のお客さまに最適なソリューションを提供する「バリューイノベーション企業」へ進化することを目指しています。
当初、中計は平成29年3月期の連結売上高2,800億円、営業利益率7%を主な経営目標としていましたが、平成27年5月に以下のように修正しました。 ( )内は当初目標
・連結売上高 3,400億円( 2,800億円 )
・営業利益 210億円(営業利益率7%)
・ROE(自己資本当期純利益率) 10%( - )
・海外売上高比率 70%( 60% )
これは、売上高が中計策定時の想定以上に増大したことに基づくもので、営業利益は率ではなく、過去最高額(平成20年3月期206億円)の更新を目指しました。平成28年3月期の売上高は3,361億84百万円、営業利益は208億78百万円と、共に過去最高を更新し、営業利益面では中計達成への確度をさらに高めています。
資本政策面では、主として親会社株主に帰属する当期純利益の向上により、ROE(自己資本当期純利益率)を10%以上に維持することを当面の目標としています。平成28年3月期は新株予約権付社債の株式転換により、分母である自己資本を充実させましたが、主に分子である親会社株主に帰属する当期純利益を伸ばすことで、ROEが9.6%から11.6%に向上するとともに、1株当たり当期純利益も34%増加しました。株主還元は、配当性向30%と成長投資による企業価値向上を基本方針とします。
財務的な目標としては、営業利益率の向上による格付アップを目指します。
なお、平成30年3月期以降の中期経営計画は、平成29年2月頃の公表をめどに鋭意検討を開始しました。
(2)中期経営計画の課題
売上高は、中計の当初目標を前倒しで達成しました。その前提である連結海外売上高比率は、当初目標の60%を上回り、平成28年3月期は66%となりました。世界的に進展するeコマースも、新たな成長ドライバーとなっています。
今後の課題は、収益性の向上、中長期的な持続的成長です。
収益性で次に超えるべきラインは、当初目標の営業利益率7%です。平成29年3月期はできるだけ利益率向上を図り、次期中計に向けてベースラインを高くします。具体的には、次の3点です。
① 国内に比べ収益力が見劣りする海外現地法人のてこ入れ
② 国内のさらなる収益性改善
③ IoT活用によるサービス事業拡大
海外現地法人のうち、売上規模の大きい北米Wynright Corporationは、一般製造業・流通業向け生産機種の拡充、内製化率向上による製造原価の低減を図ります。また、ハードウエア中心の空港手荷物搬送システムを海外現地法人で製造・販売してきましたが、O&M(オペレーション・アンド・メンテナンス)、ソフトウエア、自動チェックインシステムを統合した空港向けシステム(ATec=Airport Technologies) に事業領域を拡大します。
国内は、調達や内製化などの構造改革の推進、品質向上を一層推進します。
IoTは、子会社のコンテックが「CONPROSYS」と銘打ったM2M*/IoTソリューション・シリーズを平成28年3月期にシリーズとして開発、販売しています。クラウドや通信技術の発達によって、インフラ施設の遠隔監視や工場設備の予防保全などが安価に実施できるようになったことを背景に、メーカーによって通信方式やデータ形式が異なる各社のセンサーや機器を統合、上位システムと連携させるものです。 *M2M=Machine to Machine
当社物流システムでも、アフターサービスの一つとして、遠隔監視による予防保全システム「DREMOS」を平成16年から提供しています。製品・サービスの付加価値向上を目指し、IoT活用への取り組みをさらに強化していきます。
中長期的な持続的成長では、新製品・新事業の開発と創出が大きな課題です。このため、プラント・ビジネスだけでなく、デバイス・ビジネスを強化しています。平成28年2月には、電動フォークリフト向けの非接触充電システム「D-PAD」(ディー・パッド)を世界で初めて実用化しました。
今後は、IoT、デバイス、ソフトウエアなどイノベーションのコアとなる社外技術の取り込みも視野に入れるとともに、当社既存事業を補完し、企業価値向上に資するM&Aも引き続き経営戦略の一環とします。
(3)コーポレートガバナンスの強化
当社はコンプライアンスにも力を入れています。他社事例等の情報を集積するデータベースの作成、グローバルレベルで競争法や贈収賄防止法を遵守するための研修、「コンプライアンス月間」の制定など、さまざまな角度から啓発活動を強化しました。
また、企業の社会的責任を重視し、特に安全には強いこだわりを持ってきました。「安全は全てに優先する」ことを再認識し、これからもトップが先頭に立って独自の安全文化の創造に取り組んでまいります。
こうした取り組みに加えて、平成27年11月に、コーポレートガバナンス・コード(以下、本コード)に基づく、コーポレートガバナンス報告書を東京証券取引所に提出しました。さらに、本コードの精神を真摯に討議して当社独自に体系化した「コーポレートガバナンス・ガイドライン」を制定し、平成28年5月12日付けで別途開示しております。
コーポレートガバナンス・ガイドライン制定以外にも、本コードを踏まえ、当社では以下の施策に取り組んでいます。
・独立社外取締役を2名選任しました。
・経営陣の指名・報酬などに係る取締役会の独立性・客観性と説明責任を強化するため、任意の諮問委員会を設置しました。本委員会は代表取締役3名および社外取締役2名で組成され、議長は社外取締役が務めます。
・第100回定時株主総会でご承認を得たうえで、取締役・執行役員(社外取締役除く)の報酬体系を当社業績と株式価値との連動性をより明確にし、中長期的な業績向上と企業価値増大に貢献するものに改定します。
・取締役会の実効性評価を行い、その結果を社外取締役が評価し、取締役会で報告しました。継続的にPDCA(計画・実行・検証・改善)のサイクルを回して実効性の向上に努めます。
・当社は製品納入、アフターサービスを通じてお客さまと強固な信頼関係を構築しており、そうした関係も考慮して政策保有株式の経済合理性を検証し、保有の是非を判断します。議決権行使は、保有先企業の中長期的な株主価値、ひいては当社の企業価値向上の観点から個別に判断します。
今後も、社是や経営理念の精神に則りながら、コーポレートガバナンス全体のPDCAサイクルを回し、実効性を継続的に高めてまいります。
当社は、平成29年5月に創立80周年を迎えます。この間、時代の流れに合った新しい事業に果敢に挑戦し、社会・経済情勢の激動の波を乗り切ってきました。今後も、健全な持続的成長を継続し、揺るぎない世界ナンバーワン・マテリアルハンドリング企業を目指します。
当社の財務および事業の方針の決定を支配するものの在り方に関する基本方針は、以下の通りであります。
(1) 株式会社の支配に関する基本方針の内容の概要
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者については、その者が当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、向上させるか否かという観点から、検討されるべきであると考えております。
当社が企業価値ひいては株主共同の利益を確保・向上させていくためには、
①中長期的視点に立った経営戦略を基に、社会的責任を全うしていくこと
②中長期的な事業成長のため、財務体質の健全化を背景とした機動的・積極的な設備投資及び研究開発投資を行っていくこと
③生産現場や工事現場においては、行政機関・周辺住民等の関係当事者との信頼関係を維持していくこと
④当社グループのコア事業間の有機的なシナジーによる総合力を最大限発揮していくこと
等に重点を置いた経営の遂行が必要不可欠であり、これらが当社の株式の買付を行う者により中長期的に確保され、向上させられるのでなければ、当社の企業価値ひいては株主共同の利益は毀損されることになります。
上記に加え、内部統制体制の強化、具体的には、グローバルに事業を展開するためのリスク管理、財務諸表の信頼性確保に対する組織的かつ継続的な取り組みが、企業存続のためにますます重要になっています。
また、当社グループは、数多くのグループ関連企業から成り立ち、事業分野も幅広い範囲に及んでいます。従って、外部者である買付者からの買付の提案を受けた際に、株主の皆様が、当社の有形無形の経営資源、将来を見据えた施策の潜在的効果、各事業分野の有機的結合により実現され得るシナジー効果、その他当社の企業価値を構成する要素を十分に把握した上で、当該買付が当社の企業価値・株主共同の利益に及ぼす影響を短期間のうちに適切に判断することは、必ずしも容易ではないものと思われます。
こうした事情を鑑み、買付者が当社株式の大量取得行為に関する対応策(買収防衛策、以下「本プラン」)に定める手続を遵守しなかった場合、または当該買付が企業価値・株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすおそれのある買付である場合等所定の要件に該当する場合、当社は、このような買付行為を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切と判断すべきであると考えます。
(2) 基本方針の実現のための取組みの具体的な内容の概要
①基本方針の実現に資する特別な取組みの具体的な内容の概要
当社は、平成11年3月期から始まる中期経営計画「21世紀初頭のダイフク」を策定以来、中期経営計画をベースとした持続的成長路線を歩むことで、世界一、二を争うマテリアルハンドリングメーカー、システムインテグレーターに成長いたしました。
現在進行中の4カ年中期経営計画「Value Innovation 2017」は、当初、平成29年3月期の連結売上高2,800億円、営業利益率7%を主な経営目標としていました。平成27年3月期の受注高が半導体工場や液晶工場向けシステムの需要拡大により3,000億円に達したことを踏まえ、平成28年3月期の売上高目標を3,300億円に、平成29年3月期を3,400億円に上方修正しました。平成28年3月期の売上高は、事業の順調な進捗により、3,300億円を超え、過去最高となりました。また、利益面につきましても、過去最高の営業利益208億円、経常利益219億円、親会社株主に帰属する当期純利益136億円となりました。
当社は、「最適・最良のソリューションを提供し、世界に広がるお客さまと社会の発展に貢献する」「自由闊達な明るい企業風土のもと、健全で成長性豊かなグローバル経営に徹する」を経営理念としております。国内外の多様な経営資源をベストミックスさせ、シナジーを追及することを重要な経営戦略として、あらゆる業種・業界、国・地域のお客さまに、最適・最良のソリューションを提供し、社会の発展を支える役割を担ってまいります。
また、当社は、株主の皆様に対する利益還元を最重要課題と位置づけており、剰余金の配当について、株主の皆様への更なる利益還元を視野に入れ、平成17年3月期から連結当期純利益(親会社株主に帰属する当期純利益)をベースとする業績連動による配当政策を取り入れております。資本政策面では、平成25年に発行した新株予約権付転換社債が、企業価値の向上に伴い平成27年12月に全て権利行使され、株式転換により自己資本が一層充実いたしました。一方、ROE(自己資本純利益率)も、主に過去最高の連結当期純利益により、現中期経営計画「Value Innovation 2017」前の5.6%から11.6%に改善いたしました。なお、ROEは10%以上を維持することを当面の目標としています。
②基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの具体的な内容の概要
当社は、平成27年6月26日開催の第99回定時株主総会において、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保・向上させることを目的として、「当社株式の大量取得行為に関する対応策(買収防衛策)」を一部改定の上、更新することについて、株主の皆様のご承認をいただきました。
本プランは、a.当社が発行者である株券等について、保有者の株券等保有割合が20%以上となる買付けその他の取得
b.当社が発行者である株券等について、公開買付けを行う者の株券等所有割合およびその特別関係者の株券等所有割合の合計が20%以上となる公開買付け
に該当する当社株券等の買付けその他の取得もしくはこれに類似する行為またはその提案(以下「買付」)がなされる場合を適用対象とします。そして、a.またはb.に該当する買付がなされたときに、本プランに定められる手続に従い、原則として買付者等による権利行使は認められないとの行使条件および当社が当該買付者等以外の者から当社株券等と引き換えに新株予約権を取得する旨の取得条項等が付された新株予約権(以下「本新株予約権」)の無償割当てをすることが検討されることとなります。
a.またはb.に該当する買付を行う買付者は、買付の実行に先立ち、買付内容の検討に必要な情報および本プランに定める手続を遵守する旨の法的拘束力のある誓約文言等を記載した書面(買付者の代表者による署名又は記名捺印のなされたものとし、条件又は留保等は付されてはならないものとします。)及び当該署名又は捺印を行った代表者の資格証明書(以下、これらを併せて「買付説明書」といいます。)を、当社取締役会に対して、当社の定める書式により日本語で提出していただきます。
その後、買付者や当社取締役会から提出された情報・資料等が、当社経営陣から独立した者のみから構成される特別委員会に提供され、特別委員会はこれらの評価、検討を行います。
特別委員会は、買付者が本プランに定める手続を遵守しなかった場合、または当該買付が企業価値・株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすおそれのある買付である場合等所定の要件に該当し、本新株予約権の無償割当てをすることが相当と認めた場合には、当社取締役会に対して、本新株予約権の無償割当てを実施すべき旨を勧告します。なお、特別委員会は、買付内容について実質的判断が必要な場合、本新株予約権の無償割当ての実施に関して株主総会の承認を予め得るべき旨の留保を付することができるものとします。
当社取締役会は、特別委員会の勧告に従い、本新株予約権の無償割当ての実施または不実施等に関する会社法上の機関としての決議を行うものとします。但し、特別委員会が勧告に株主総会の承認を予め得るべき旨の留保を付した場合、または、当社取締役会が善管注意義務に照らし適切と判断する場合、当社取締役会は、株主総会の開催が実務上著しく困難な場合を除き、株主総会を招集し、本新株予約権の無償割当ての実施に関する議案を付議し、当該株主総会の決議に従うものとします。
本プランの有効期間は、原則として、第99回定時株主総会終結後3年以内に終了する事業年度のうち最終の事業年度に関する定時株主総会の終結の時までとします。
(3) 基本方針の実現のための取組みに関する当社取締役会の判断及びその理由
上記(2)①に記載の平成26年3月期を初年度とする中期経営計画等の各施策は、当社の企業価値・株主共同の利益を継続的かつ持続的に向上させるための具体的方策として策定されたものであり、まさに当社の基本方針に沿うものです。
また、本プランは、上記(2)②に記載のとおり、企業価値・株主共同の利益を確保・向上させる目的をもって更新されたものであり、基本方針に沿うものです。特に、本プランは、下記項目のとおり、株主共同の利益に合致し、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。
・株主総会において株主の皆様のご承認を得た上で更新されたものであること。
・本プランの有効期間が3年間と定められた上、取締役会によりいつでも廃止できるとされていること、当社取締役の任期は1年とされていること。
・経済産業省および法務省が平成17年5月27日に発表した「企業価値ひいては株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」に定める三原則をすべて充足していること。
・経営陣からの独立性の高い特別委員会が設置されており、本プランの発動に際しては必ず特別委員会の判断を経ることが必要とされていること。
・特別委員会は当社の費用で第三者専門家を利用することができるとされていること。
・その内容として本プランの発動に関する合理的な客観的要件が設定されていること。
・デッドハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交替させてもなお、発動を阻止できない買収防衛策)やスローハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の交替を一度に行うことができないため、その発動を阻止するのに時間を要する買収防衛策)ではないこと。
本プランの詳細については、平成27年5月14日付で「当社株式の大量取得行為に関する対応策(買収防衛策)の更新について」として公表しております。このニュースリリースの全文については当社ホームページ(http://www.daifuku.com/jp/)をご参照ください。

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