有価証券報告書-第128期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/25 10:14
【資料】
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【項目】
91項目

研究開発活動

当社グループでは、固有の技術を生かしてお客様の求める製品・サービスを生み出すことが真の技術力であると考えています。それは優れた技術も製品に生かされてこそ価値が生まれると考えるためです。お客様に評価され選ばれる製品をご提供するために、当社グループの技術者はお客様と向き合い、お客様の声に真摯に耳を傾けています。そして、お客様が喜ぶ顔をどんな技術で実現するか、どんな製品でお客様の役に立つことができるかを常に考えながら価値創造に取り組んでいます。
試験研究に従事する者は、グループ全体で2,183人であります。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は、42,811百万円であります。
当連結会計年度におけるセグメント別の主な研究開発内容や研究開発成果及び研究開発費は、次の通りであります。
(1)プリンティング・アンド・ソリューションズ事業
レーザーやインクジェットなどのプリンティング技術を追求し、ワークスタイルの革新を提案します。代表的な製品としては、コンパクト性を追求したプリンターのほか、1台にプリンター・ファクス・コピー・スキャナーなどの機能を搭載した複合機、また、使いやすさにこだわったラベルライターがあります。これらの情報通信機器で、SOHO(Small Office・Home Office)やSMB(Small and Medium Business)などで幅広いニーズにお応えします。
また、海外生産が加速する流れの中で、モノ創り企業としての足腰を固めるため、製造をサポートするための生産技術開発を行い、モノ造りの早い段階での性能・品質の作りこみを目的としたプロセス改革、及び超精密加工技術なども推進しています。
当連結会計年度の主な成果としては、インクジェットプリンターにおいては、スマートフォンからの印刷がさらに便利になった「DCP-J982N-W/B」の発売をあげることができます。
電子文具においては、業務向けラベルプリンターの新製品として、ブラザー初の感熱・熱転写兼用モデル「TD-4520TN」の発売をあげることができます。
当事業に係る研究開発費は、27,725百万円であります。
(2)パーソナル・アンド・ホーム事業
高性能かつ高付加価値の製品を提供できる業界随一の開発力を有しています。特に電子技術の強みを生かした最先端の機能を使いやすい形でお客様に提供することで、市場をリードしています。
当連結会計年度の主な成果としては、中上級者向けの一般用ミシンとして新たに家庭用ミシン「Innovis(イノヴィスVC)」の発売をあげることができます。
当事業に係る研究開発費は、2,156百万円であります。
(3)マシナリー事業
使いやすさ、高品質な縫製、省エネルギーを実現した工業用ミシン、スマートフォンなどのIT関連機器や自動車・オートバイの部品加工に最適な工作機械をお客様に提案し、密着したサポートをすることで、生産性向上と新たな価値創出をお手伝いしています。また、減速機・歯車分野では、よりユーザーニーズに合致した製品を開発することを目的としております。
当連結会計年度の主な成果としては、工業用ミシンにおいては、本縫針送りダイレクトドライブ自動糸切りミシン「NEXIO S-7220D」の発売をあげることができます。
工作機械においては、独自の高速パレットチェンジャーを搭載した工作機械コンパクトマシニングセンタ SPEEDIO(スピーディオ)「R450X2」の発売をあげることができます。
減速機においては、DC電源ギアモータのフラッグシップとなるSDタイプ 容量0.75kWを発売しました。
当事業に係る研究開発費は、5,371百万円であります。
(4)ネットワーク・アンド・コンテンツ事業
通信カラオケ事業において、業務用通信カラオケシステムを提供するとともに、通信カラオケで培ったコンテンツや配信技術を活用し、健康分野に向けたサービスや映像コンテンツの配信など、新たな顧客価値を追求しています。
当事業に係る研究開発費は、874百万円であります。
(5)ドミノ事業
各種コーディング・マーキング機器の販売からアフターサービスまでの一貫した提供を通じて、お客様による品質管理やトレーサビリティーの向上などの需要にお応えします。
また、インクジェット方式のデジタル印刷機、及びそのアフターサービスまでの一貫した提供を通じて、お客様によるラベルなどパッケージ印刷に対する多種少量化・短納期化などの需要にお応えします。
当事業に係る研究開発費は、3,800百万円であります。
(6)その他事業
当事業に係る研究開発費は、2,883百万円であります。