有価証券報告書-第106期(令和2年1月1日-令和2年12月31日)
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
(1) 経営成績
当連結会計年度における事業環境は、新型コロナ感染拡大の影響により、設備投資の抑制や消費需要の冷え込みが続いておりますが、下期に入り、5Gなどに牽引された半導体や自動車関連等の需要拡大により中国を始めとして一部の国・地域での経済活動が活性化してまいりました。
当社を取り巻く環境は、特に上期においては新型コロナ感染拡大により相当な影響を受けましたが、下期からは中国等を中心に設備投資需要の回復が見られ、またお客様のサプライチェーン分断への対応(生産地分散化)など当社のビジネスチャンスに繋がる動きも出始めております。
当社は2020年から2022年の構造改革を軸とした中期計画フェーズⅡにおいて、そのビジョン「お客様とJUKIが製品・サービスを通じて企業価値を向上できる“モノ-コト”づくり企業」の下、“5つの変革※”を軸とした構造改革、すなわち ①管理間接業務のスリム化などによるコスト構造改革、②高収益分野の営業力強化などの事業領域拡大による付加価値の極大化、③ミドルマーケット開拓強化などのボーダレスによる顧客基盤強化に取り組んでまいりました。
※5つの変革
①成長力のある市場・お客様の開拓
②収益力をアップする事業領域の拡大
③イノベーティブな技術領域の拡大
④経営の5S(Simple、Slim、Speedy、Seamless、Smart)を軸とした生産体制及び管理(間接)業務体制の構築
⑤“持続可能な”経営の実践
同時にコロナ禍における厳しい事業環境に対応するため期初に掲げた構造改革を更に深掘りし、本社や国内外のグループ工場の一斉操業停止を含む大幅な生産調整、管理(間接)部門の一時帰休や新たな勤務フォーメーションの導入、処遇も含めた人事制度改革の推進、設備投資計画の見直しなどにより、当連結会計年度で前年同期比約72億円の固定費削減を進め、収益改善を図ってまいりました。
その結果、当連結会計年度では売上高は704億1百万円(前年同期比29.0%減)となりましたが、第2四半期をボトムに回復基調に転じ、第4四半期の売上高は第3四半期比で45.1%増加、前年同期比では95.5%まで回復しました。
当連結会計年度の利益面につきましては、営業損益は44億6千9百万円の損失(前年同期は38億3千8百万円の利益)、経常損益は39億5千7百万円の損失(前年同期は29億4千1百万円の利益)、親会社株主に帰属する当期純損益は46億8千8百万円の損失(前年同期は17億6千3百万円の利益)となりましたが、売上の改善並びに上記コスト構造改革により、第3四半期以降回復に転じ、第4四半期には黒字に転換いたしました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
縫製機器&システム事業
工業用ミシンの売上は、新型コロナ感染拡大により、特に上期において、お客様である各国各地域の縫製工場の操業度が落ち設備投資需要が低水準で推移するなど相当な影響を受けたことで前年同期(累計)比では大幅に減少しましたが、第4四半期は第3四半期比62.8%増加し、中国、米州の売上高は前年同期を上回るなど着実に回復が進んでまいりました。家庭用ミシンの売上は新型コロナ感染拡大に伴う巣ごもり需要拡大に対応したことにより、日本、欧米の各市場で増加しました。その結果、当連結会計年度の縫製機器&システム事業全体の売上高は427億3千2百万円(前年同期比33.5%減)となりました。
利益面においては、売上の大幅な減少や工場の稼働率低下の影響などにより当連結会計年度のセグメント損益(経常損益)は22億1百万円の損失(前年同期は26億8千万円の利益)となりましたが、売上の改善並びに上記構造改革によるコスト削減に努め着実に赤字幅を縮小し、第4四半期には黒字に転換いたしました。
産業機器&システム事業
産業装置では、上期は新型コロナ感染拡大により相当な影響はあったものの中国等を中心に5G関連等の設備投資需要の回復が進み、第4四半期の売上高は第3四半期比で64.2%増加し、前年同期を上回るなど着実に回復が進んでまいりました。一方、受託加工等のグループ事業では車載関連を中心に売上が伸び悩み、当連結会計年度の産業機器&システム事業全体の売上高は274億4千7百万円(前年同期比20.8%減)となりました。
利益面においては、売上減少や上期の工場稼働率低下の影響などにより、当連結会計年度のセグメント損益(経常損益)は4千2百万円の損失(前年同期は18億5千3百万円の利益)となりましたが、第3四半期は売上改善並びに上記構造改革によるコスト削減や工場稼働率の改善が進んだことなどにより黒字に転換し、第4四半期は更に大幅な増益(前期比5億3千9百万円増)となり、前年同期比でも増益を果たしました。
その他
その他の連結売上高は2億2千1百万円(対前連結会計年度比6.6%減)、セグメント利益(経常利益)は9千万円(対前連結会計年度比4.8%増)となりました。
(2) 財政状態
当連結会計年度においては、新型コロナ感染拡大による影響に備え、財務基盤の安定性をより一層高めることを目的として、資金調達などにより手元資金の増強を図りました。
その結果、当連結会計年度末の総資産は、現預金が増加する一方、売掛金やたな卸資産が減少したことなどにより前連結会計年度末に比べ44億8千5百万円減少して1,102億3千万円となりました。負債は、長期借入金が増加したことなどにより前連結会計年度末に比べ18億9千7百万円増加して788億6千1百万円となりました。純資産は、利益剰余金が減少したことに加え、為替換算調整勘定のマイナス額が増加したことなどにより前連結会計年度末に比べ63億8千3百万円減少して313億6千8百万円となりました。
(3) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における連結ベースでの現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ78億4千4百万円増加し138億2千万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、85億9百万円の収入(前年同期は30億5千4百万円の収入)となりました。売上債権やたな卸資産の減少などによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、26億9千8百万円の支出(前年同期は34億3千万円の支出)となりました。有形固定資産の取得による支出があったことなどによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、20億3千4百万円の収入(前年同期は8億1千万円の支出)となりました。借入金の増加などによるものです。
(4) 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの主な資金需要は、運転資金として原材料等の購入や製造費用、開発投資を含む販売及び一般管理費の営業費用などであり、また、長期的資金として事業計画に基づく設備投資資金などがあります。これらの資金は自己資金及び金融機関等からの借入により調達することを方針としております。
今後も盤石な事業基盤を構築すべく、積極的な開発投資、設備投資をしていくとともに、物流や生産効率の改善などにより、たな卸資産を圧縮することなどで、資金の効率化を図ってまいります。
(5) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、「第5 経理の状況 連結財務諸表等 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載したもののほかに、当社グループの連結財務諸表に重要な影響を与えると思われるものは以下のとおりであります。
収益の認識
当社グループの売上高は、顧客との引渡し条件に基づき、通常、製品が出荷された時点(輸出はBL基準)、又はサービスが提供された時点で計上されております。
投資評価
当社グループの保有する株式は、市場価格のあるものについては時価が著しく下落した場合に、市場価格のない株式については財政状態の悪化により実質価額が著しく下落した場合に、それぞれ減損処理を行っております。
(6) 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注実績
当社グループ(当社及び連結子会社)は、主に見込生産を行っているため、受注実績は記載しておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(1) 経営成績
当連結会計年度における事業環境は、新型コロナ感染拡大の影響により、設備投資の抑制や消費需要の冷え込みが続いておりますが、下期に入り、5Gなどに牽引された半導体や自動車関連等の需要拡大により中国を始めとして一部の国・地域での経済活動が活性化してまいりました。
当社を取り巻く環境は、特に上期においては新型コロナ感染拡大により相当な影響を受けましたが、下期からは中国等を中心に設備投資需要の回復が見られ、またお客様のサプライチェーン分断への対応(生産地分散化)など当社のビジネスチャンスに繋がる動きも出始めております。
当社は2020年から2022年の構造改革を軸とした中期計画フェーズⅡにおいて、そのビジョン「お客様とJUKIが製品・サービスを通じて企業価値を向上できる“モノ-コト”づくり企業」の下、“5つの変革※”を軸とした構造改革、すなわち ①管理間接業務のスリム化などによるコスト構造改革、②高収益分野の営業力強化などの事業領域拡大による付加価値の極大化、③ミドルマーケット開拓強化などのボーダレスによる顧客基盤強化に取り組んでまいりました。
※5つの変革
①成長力のある市場・お客様の開拓
②収益力をアップする事業領域の拡大
③イノベーティブな技術領域の拡大
④経営の5S(Simple、Slim、Speedy、Seamless、Smart)を軸とした生産体制及び管理(間接)業務体制の構築
⑤“持続可能な”経営の実践
同時にコロナ禍における厳しい事業環境に対応するため期初に掲げた構造改革を更に深掘りし、本社や国内外のグループ工場の一斉操業停止を含む大幅な生産調整、管理(間接)部門の一時帰休や新たな勤務フォーメーションの導入、処遇も含めた人事制度改革の推進、設備投資計画の見直しなどにより、当連結会計年度で前年同期比約72億円の固定費削減を進め、収益改善を図ってまいりました。
その結果、当連結会計年度では売上高は704億1百万円(前年同期比29.0%減)となりましたが、第2四半期をボトムに回復基調に転じ、第4四半期の売上高は第3四半期比で45.1%増加、前年同期比では95.5%まで回復しました。
当連結会計年度の利益面につきましては、営業損益は44億6千9百万円の損失(前年同期は38億3千8百万円の利益)、経常損益は39億5千7百万円の損失(前年同期は29億4千1百万円の利益)、親会社株主に帰属する当期純損益は46億8千8百万円の損失(前年同期は17億6千3百万円の利益)となりましたが、売上の改善並びに上記コスト構造改革により、第3四半期以降回復に転じ、第4四半期には黒字に転換いたしました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
縫製機器&システム事業
工業用ミシンの売上は、新型コロナ感染拡大により、特に上期において、お客様である各国各地域の縫製工場の操業度が落ち設備投資需要が低水準で推移するなど相当な影響を受けたことで前年同期(累計)比では大幅に減少しましたが、第4四半期は第3四半期比62.8%増加し、中国、米州の売上高は前年同期を上回るなど着実に回復が進んでまいりました。家庭用ミシンの売上は新型コロナ感染拡大に伴う巣ごもり需要拡大に対応したことにより、日本、欧米の各市場で増加しました。その結果、当連結会計年度の縫製機器&システム事業全体の売上高は427億3千2百万円(前年同期比33.5%減)となりました。
利益面においては、売上の大幅な減少や工場の稼働率低下の影響などにより当連結会計年度のセグメント損益(経常損益)は22億1百万円の損失(前年同期は26億8千万円の利益)となりましたが、売上の改善並びに上記構造改革によるコスト削減に努め着実に赤字幅を縮小し、第4四半期には黒字に転換いたしました。
産業機器&システム事業
産業装置では、上期は新型コロナ感染拡大により相当な影響はあったものの中国等を中心に5G関連等の設備投資需要の回復が進み、第4四半期の売上高は第3四半期比で64.2%増加し、前年同期を上回るなど着実に回復が進んでまいりました。一方、受託加工等のグループ事業では車載関連を中心に売上が伸び悩み、当連結会計年度の産業機器&システム事業全体の売上高は274億4千7百万円(前年同期比20.8%減)となりました。
利益面においては、売上減少や上期の工場稼働率低下の影響などにより、当連結会計年度のセグメント損益(経常損益)は4千2百万円の損失(前年同期は18億5千3百万円の利益)となりましたが、第3四半期は売上改善並びに上記構造改革によるコスト削減や工場稼働率の改善が進んだことなどにより黒字に転換し、第4四半期は更に大幅な増益(前期比5億3千9百万円増)となり、前年同期比でも増益を果たしました。
その他
その他の連結売上高は2億2千1百万円(対前連結会計年度比6.6%減)、セグメント利益(経常利益)は9千万円(対前連結会計年度比4.8%増)となりました。
(2) 財政状態
当連結会計年度においては、新型コロナ感染拡大による影響に備え、財務基盤の安定性をより一層高めることを目的として、資金調達などにより手元資金の増強を図りました。
その結果、当連結会計年度末の総資産は、現預金が増加する一方、売掛金やたな卸資産が減少したことなどにより前連結会計年度末に比べ44億8千5百万円減少して1,102億3千万円となりました。負債は、長期借入金が増加したことなどにより前連結会計年度末に比べ18億9千7百万円増加して788億6千1百万円となりました。純資産は、利益剰余金が減少したことに加え、為替換算調整勘定のマイナス額が増加したことなどにより前連結会計年度末に比べ63億8千3百万円減少して313億6千8百万円となりました。
(3) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における連結ベースでの現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ78億4千4百万円増加し138億2千万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、85億9百万円の収入(前年同期は30億5千4百万円の収入)となりました。売上債権やたな卸資産の減少などによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、26億9千8百万円の支出(前年同期は34億3千万円の支出)となりました。有形固定資産の取得による支出があったことなどによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、20億3千4百万円の収入(前年同期は8億1千万円の支出)となりました。借入金の増加などによるものです。
(4) 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの主な資金需要は、運転資金として原材料等の購入や製造費用、開発投資を含む販売及び一般管理費の営業費用などであり、また、長期的資金として事業計画に基づく設備投資資金などがあります。これらの資金は自己資金及び金融機関等からの借入により調達することを方針としております。
今後も盤石な事業基盤を構築すべく、積極的な開発投資、設備投資をしていくとともに、物流や生産効率の改善などにより、たな卸資産を圧縮することなどで、資金の効率化を図ってまいります。
(5) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、「第5 経理の状況 連結財務諸表等 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載したもののほかに、当社グループの連結財務諸表に重要な影響を与えると思われるものは以下のとおりであります。
収益の認識
当社グループの売上高は、顧客との引渡し条件に基づき、通常、製品が出荷された時点(輸出はBL基準)、又はサービスが提供された時点で計上されております。
投資評価
当社グループの保有する株式は、市場価格のあるものについては時価が著しく下落した場合に、市場価格のない株式については財政状態の悪化により実質価額が著しく下落した場合に、それぞれ減損処理を行っております。
(6) 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 生産高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 縫製機器&システム事業 | 31,664 | △46.20 |
| 産業機器&システム事業 | 23,305 | △12.47 |
| 合計 | 54,970 | △35.69 |
(注) 1 金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注実績
当社グループ(当社及び連結子会社)は、主に見込生産を行っているため、受注実績は記載しておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 縫製機器&システム事業 | 42,732 | △33.50 |
| 産業機器&システム事業 | 27,447 | △20.84 |
| その他 | 221 | △6.64 |
| 合計 | 70,401 | △29.01 |
(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。