有価証券報告書-第165期(2025/04/01-2026/03/31)
③戦略
企業理念を実現し、社会課題の解決への貢献とNSKグループの持続的成長を両立していくためには、多様な人材の活躍が不可欠です。当社は「人材方針」において、経営姿勢で掲げる「社員一人ひとりの個性と可能性を尊重する」(注)ことを明確にするとともに、従業員一人ひとりが企業の貴重な財産であることを位置づけています。また、「人材戦略」として、求める人材像を「未来志向の高い目標に向かって挑戦し、前進し続ける人材」と定義し、多様な人材が健康でいきいきと働き続けられる環境と成長機会を提供することで、公平で個を活かす活力ある職場づくりの実現を目指しています。2026年度から始まる『中期経営計画2028』においては、主要施策の一つとして「人的資本の価値最大化」を掲げています。経営戦略を確実かつタイムリーに実行するためには、明確なKPIを伴う人材戦略との連動が不可欠です。当社は、人的資本の価値最大化を、多様な人材一人ひとりが個性を最大限に発揮し、挑戦を通じて可能性を広げながら成長し続けられる状態を創出することと捉え、以下の3つの目指す姿のもと取り組みを推進しています。
(注)社員とは、NSKグループで働くすべての人を指します。

1.多様な人材が集まる会社
当社の人材戦略のキードライバーは多様性です。性別、性自認・性的指向、年齢、国籍、生活様式、価値観、キャリア(知識・経験)など、多様なバックグラウンドを持つ従業員がそれぞれの力を発揮し、相互に刺激し合うことで、新たな視点や発想が生まれ、競争力の強化やリスクの低減につながると考えています。
特に意思決定層の多様化を重視しており、その中核となる女性活躍推進を経営課題の一つとして位置づけています。具体的には、採用強化、継続的な学習機会の提供、コミュニケーションを通じたキャリアイメージの共有およびキャリア形成支援などに取り組んでいます。2025年度には、ロールモデルが少ない女性エンジニアを対象にネットワーキングを立ち上げ、悩みや多様なキャリアパスの共有機会の提供を開始しました。また、女性の係長層およびその候補層を対象としたキャリア・アドバンスメント研修の実施により、継続的なキャリア形成支援を行っています。
2.スキル/能力を伸ばし成長できる会社
働き方やキャリアに対する価値観は多様化し、個々人の自律志向も高まっています。個人の成長・自己実現と企業成長との相関は一層強まり、従業員と企業は相互に選び合う対等な関係へと変化しています。こうした中、当社は2024年7月に管理職人事制度を改定しました。本制度は、従業員一人ひとりの役割と責任を明確にし、未来志向の高い目標達成に向けて主体的に挑戦することを促すものです。各役割を「ロールディスクリプション(役割定義書)」として明確化することで、従業員はキャリアを描きやすくなり、「自ら考え、自ら行動する」ことが可能となります。今後は、このロール型人事制度を人材育成・評価・配置と連動させ、個々のスキル・能力向上を支援するとともに、多様な人材がそれぞれの役割で価値を発揮できる組織づくりを推進していきます。
その取り組みの一環として、2025年度から管理職層を対象とした手上げ式研修を導入しています。さらに、若手育成ローテーションに始まり、経営人材候補を継続的に輩出する「NSK経営大学」などのキャリア開発プログラムや、経営陣によるメンタリング制度を通じて人材プールの強化を図っています。基幹ポストへの登用については、CEOをトップとする人材委員会を最上位機関とし、後継者計画および人的資本経営に基づく人材投資計画を審議・承認しています。また、基幹ポストに求められる要件やキャリアパスを明確化することで、グローバルに整合性のある後継者管理を実現し、海外人材を含め、年齢・性別・国籍にとらわれない抜擢および戦略的登用を推進しています。
加えて、事業ポートフォリオおよび収益構造の転換に向けたDXを推進しており、その中核となるデジタル人材の育成にも注力しています。デジタル変革本部が中心となって全社研修を実施し、DXリテラシーの底上げに加え、チェンジリーダーの育成、AI・データ活用に関する実践的教育、専門チームによる伴走支援を通じて、現場でのデジタル活用を促進しています。
3.やりがいと誇りをもって働き続けられる会社
人的資本の価値最大化の実現にあたり、従業員一人ひとりが心身ともに健康でいきいきと働ける環境、ならびに働きがいを感じられる職場づくりを重視しています。
従業員およびその家族の健康は事業活動の基盤であるとの認識のもと、健康経営を重要な経営戦略の一つとして位置づけ、取り組みを推進しています。2025年度には、健康宣言、健康マネジメント方針、NSK健康経営戦略マップの見直しを実施しました。新たな戦略マップでは、「からだ」「こころ」「せいかつ」の各テーマについて、予防および重症化防止の観点で施策を体系化し、KPIを設定することで、施策の質と成果の向上を図っています。また、従業員が自律的に健康づくりを楽しめる風土の醸成を目指し、「スワンスワン二人三脚」(ペアでの禁煙施策)や、「NSK歩こうフェス」(運動習慣と職場コミュニケーションの促進を組み合わせた施策)など、「NSKらしい健康づくり」を展開しています。
健康経営の成果については第三者評価も重視しており、「健康経営優良法人」の認定継続を目標としています。2025年度には、「健康経営優良法人2026(大規模法人部門)~ホワイト500~」に選定されました。
「NSK健康経営宣言・健康マネジメント基本方針」・推進体制・戦略マップ等については、当社グループウェブサイトをご参照ください。
https://www.nsk.com/jp-ja/company/sustainability/human-resources/safe-and-healthy-work-places/
さらに2016年度以降、国内外において「ビジョン2026」の実現に向けた諸施策を推進してきました。締めくくりとなる2026年に向けては、従業員一人ひとりが「あたらしい動きをつくる」ことを、自らの日々の行動として体現する状態を目指しています。その実現に向け、従業員が自らの想いを明確にし、心理的安全な環境のもとで本音を聴き合える関係性を構築するとともに、共に次の一歩を見いだし、行動変容を通じてあたらしい動きを生み出し続けるための土壌を整備してきました。これらの取り組みは、経営陣から従業員までを対象とした対話会や階層別ワークショップおよびビジョンカフェを通じて推進しています。 生産拠点においては、「生産性の追求(超安定化)」と「やりがい」を両立させた、持続可能かつ競争力のある未来工場の実現を目指しています。その具体化として、2026年1月からは一部工場において、従業員一人ひとりが内側に持つ原動力を発揮し、共創型への変容を促進する「やりがい醸成」プロジェクトの試行を開始しています。本プロジェクトを通じ、やりがいを持っていきいきと働きながら、より良い職場づくりを自律的・継続的に進めることのできる環境整備を行っています。
人的資本経営における成果指標として、NSKグループでは毎年、従業員エンゲージメント調査をグローバルに実施しています。2025年度は、「持続可能なエンゲージメント」スコアが74%となり、前年から2ポイント向上しました。今後の中期経営計画においては、従業員エンゲージメント調査の個別項目を含む以下の指標及び目標を掲げています。また、それらの取り組みの成果指標となる「持続可能なエンゲージメント」スコアは75%以上を維持することを目指し、すべての従業員が高いエンゲージメントを維持しながら働ける環境整備を推進していきます。
企業理念を実現し、社会課題の解決への貢献とNSKグループの持続的成長を両立していくためには、多様な人材の活躍が不可欠です。当社は「人材方針」において、経営姿勢で掲げる「社員一人ひとりの個性と可能性を尊重する」(注)ことを明確にするとともに、従業員一人ひとりが企業の貴重な財産であることを位置づけています。また、「人材戦略」として、求める人材像を「未来志向の高い目標に向かって挑戦し、前進し続ける人材」と定義し、多様な人材が健康でいきいきと働き続けられる環境と成長機会を提供することで、公平で個を活かす活力ある職場づくりの実現を目指しています。2026年度から始まる『中期経営計画2028』においては、主要施策の一つとして「人的資本の価値最大化」を掲げています。経営戦略を確実かつタイムリーに実行するためには、明確なKPIを伴う人材戦略との連動が不可欠です。当社は、人的資本の価値最大化を、多様な人材一人ひとりが個性を最大限に発揮し、挑戦を通じて可能性を広げながら成長し続けられる状態を創出することと捉え、以下の3つの目指す姿のもと取り組みを推進しています。
(注)社員とは、NSKグループで働くすべての人を指します。

1.多様な人材が集まる会社
当社の人材戦略のキードライバーは多様性です。性別、性自認・性的指向、年齢、国籍、生活様式、価値観、キャリア(知識・経験)など、多様なバックグラウンドを持つ従業員がそれぞれの力を発揮し、相互に刺激し合うことで、新たな視点や発想が生まれ、競争力の強化やリスクの低減につながると考えています。
特に意思決定層の多様化を重視しており、その中核となる女性活躍推進を経営課題の一つとして位置づけています。具体的には、採用強化、継続的な学習機会の提供、コミュニケーションを通じたキャリアイメージの共有およびキャリア形成支援などに取り組んでいます。2025年度には、ロールモデルが少ない女性エンジニアを対象にネットワーキングを立ち上げ、悩みや多様なキャリアパスの共有機会の提供を開始しました。また、女性の係長層およびその候補層を対象としたキャリア・アドバンスメント研修の実施により、継続的なキャリア形成支援を行っています。
2.スキル/能力を伸ばし成長できる会社
働き方やキャリアに対する価値観は多様化し、個々人の自律志向も高まっています。個人の成長・自己実現と企業成長との相関は一層強まり、従業員と企業は相互に選び合う対等な関係へと変化しています。こうした中、当社は2024年7月に管理職人事制度を改定しました。本制度は、従業員一人ひとりの役割と責任を明確にし、未来志向の高い目標達成に向けて主体的に挑戦することを促すものです。各役割を「ロールディスクリプション(役割定義書)」として明確化することで、従業員はキャリアを描きやすくなり、「自ら考え、自ら行動する」ことが可能となります。今後は、このロール型人事制度を人材育成・評価・配置と連動させ、個々のスキル・能力向上を支援するとともに、多様な人材がそれぞれの役割で価値を発揮できる組織づくりを推進していきます。
その取り組みの一環として、2025年度から管理職層を対象とした手上げ式研修を導入しています。さらに、若手育成ローテーションに始まり、経営人材候補を継続的に輩出する「NSK経営大学」などのキャリア開発プログラムや、経営陣によるメンタリング制度を通じて人材プールの強化を図っています。基幹ポストへの登用については、CEOをトップとする人材委員会を最上位機関とし、後継者計画および人的資本経営に基づく人材投資計画を審議・承認しています。また、基幹ポストに求められる要件やキャリアパスを明確化することで、グローバルに整合性のある後継者管理を実現し、海外人材を含め、年齢・性別・国籍にとらわれない抜擢および戦略的登用を推進しています。
加えて、事業ポートフォリオおよび収益構造の転換に向けたDXを推進しており、その中核となるデジタル人材の育成にも注力しています。デジタル変革本部が中心となって全社研修を実施し、DXリテラシーの底上げに加え、チェンジリーダーの育成、AI・データ活用に関する実践的教育、専門チームによる伴走支援を通じて、現場でのデジタル活用を促進しています。
3.やりがいと誇りをもって働き続けられる会社
人的資本の価値最大化の実現にあたり、従業員一人ひとりが心身ともに健康でいきいきと働ける環境、ならびに働きがいを感じられる職場づくりを重視しています。
従業員およびその家族の健康は事業活動の基盤であるとの認識のもと、健康経営を重要な経営戦略の一つとして位置づけ、取り組みを推進しています。2025年度には、健康宣言、健康マネジメント方針、NSK健康経営戦略マップの見直しを実施しました。新たな戦略マップでは、「からだ」「こころ」「せいかつ」の各テーマについて、予防および重症化防止の観点で施策を体系化し、KPIを設定することで、施策の質と成果の向上を図っています。また、従業員が自律的に健康づくりを楽しめる風土の醸成を目指し、「スワンスワン二人三脚」(ペアでの禁煙施策)や、「NSK歩こうフェス」(運動習慣と職場コミュニケーションの促進を組み合わせた施策)など、「NSKらしい健康づくり」を展開しています。
健康経営の成果については第三者評価も重視しており、「健康経営優良法人」の認定継続を目標としています。2025年度には、「健康経営優良法人2026(大規模法人部門)~ホワイト500~」に選定されました。
「NSK健康経営宣言・健康マネジメント基本方針」・推進体制・戦略マップ等については、当社グループウェブサイトをご参照ください。
https://www.nsk.com/jp-ja/company/sustainability/human-resources/safe-and-healthy-work-places/
さらに2016年度以降、国内外において「ビジョン2026」の実現に向けた諸施策を推進してきました。締めくくりとなる2026年に向けては、従業員一人ひとりが「あたらしい動きをつくる」ことを、自らの日々の行動として体現する状態を目指しています。その実現に向け、従業員が自らの想いを明確にし、心理的安全な環境のもとで本音を聴き合える関係性を構築するとともに、共に次の一歩を見いだし、行動変容を通じてあたらしい動きを生み出し続けるための土壌を整備してきました。これらの取り組みは、経営陣から従業員までを対象とした対話会や階層別ワークショップおよびビジョンカフェを通じて推進しています。 生産拠点においては、「生産性の追求(超安定化)」と「やりがい」を両立させた、持続可能かつ競争力のある未来工場の実現を目指しています。その具体化として、2026年1月からは一部工場において、従業員一人ひとりが内側に持つ原動力を発揮し、共創型への変容を促進する「やりがい醸成」プロジェクトの試行を開始しています。本プロジェクトを通じ、やりがいを持っていきいきと働きながら、より良い職場づくりを自律的・継続的に進めることのできる環境整備を行っています。
人的資本経営における成果指標として、NSKグループでは毎年、従業員エンゲージメント調査をグローバルに実施しています。2025年度は、「持続可能なエンゲージメント」スコアが74%となり、前年から2ポイント向上しました。今後の中期経営計画においては、従業員エンゲージメント調査の個別項目を含む以下の指標及び目標を掲げています。また、それらの取り組みの成果指標となる「持続可能なエンゲージメント」スコアは75%以上を維持することを目指し、すべての従業員が高いエンゲージメントを維持しながら働ける環境整備を推進していきます。