有価証券報告書-第73期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/29 11:04
【資料】
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【項目】
128項目

有報資料

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当企業グループが判断したものであります。
(経営の基本方針)
当企業グループは道路建設機械事業を通じて、国土開発という社会事業に貢献することを経営の基本方針としています。ユーザの方々に信頼のおける製品とサービスを提供すること、道路建設機械のスペシャリストとして常に技術の深耕を図り、道路事業の発展に有益な技術を創造して行くこと、そして道路建設機械で培った専門技術を周辺分野の事業にも役立てて行くことが、当企業グループの存在意義であり、責務であると考えております。
この基本方針に基づき、株主の皆様より出資された資金並びに社員の能力を最大限生かせる会社運営を行うことにより、株主の皆様の期待に応えられる業績を挙げて行くことに全力を尽くして参ります。
(中期的な会社の経営戦略)
当企業グループは、国内建設投資の成熟化と激動する世界経済の中で現在成長の踊り場を迎えております。我々と致しましては、強みである道路建設機械事業の更なる専門化と国際化を会社の進むべき方向とし、事業構造革新を強力に進めて行く方針であります。この為、①国内事業の安定化、②海外事業の更なる拡大、③魅力ある新製品開発とサービスの提供を中期経営課題として定め、国際競争力の向上と国内外事業による安定的収益構造確立によって、中長期的な持続的成長と国際市場におけるトップメーカーとしての地位を目指して参ります。
(中期的な経営方針)
当社は、2022年3月期から2026年3月期の5ヶ年を対象とした、中期的な経営方針を策定し、2021年6月に公表致しました。
1.当社の目指す企業像
(1)あるべき当社の姿
・ 道路建設機械における世界一流のグローバルニッチ企業
・ 中期経営計画として、売上規模300億円の基盤固め
・ 長期目標として、売上規模500億円企業への成長
(2)プライム市場への上場維持確保
・ これまでの安定志向の経営から脱却し、質実ともにグローバル水準の企業経営への脱皮
・ 「事業成長」と「資本政策」を二本柱とした経営への転換と、これを通じた企業価値の向上
2.中期的目標
売上高300億円、ROE8%を実現し、安定的に配当性向50%(DOE4%)を維持
3.KPI
KPI21/3実績24/3目標26/3目標
売上高216億円265億円300億円
営業利益7億円20億円31億円
ROE0.0%5.5%8.0%
配当政策ROE3%を下回る場合は配当性向100%の還元
ROE3%~6%の間はDOE3%の還元
ROE6%を超えた場合は配当性向50%の還元
自己株買い5~20億円規模を上限とした機動的な自己株買い

(経営環境)
国内市場
国内市場は、国土強靭化対策による公共工事予算が底上げされると共に、菅政権のデジタル化方針に基づいて公共工事分野のデジタル化が加速度的に進むものと予想されます。
・ 総額15兆円の「防災・減災、国土強靭化のための5カ年加速化対策」(2021〜2025年)
(1)激甚化する風水害や切迫する大規模地震等対策(河川整備率向上、ミッシングリンク解消、高規格道路4車線化等):12.3兆円
(2)予防保全型インフラメンテナンスへの転換(老朽化道路・橋梁の補修):2.7兆円
(3)国土強靭化施策を効率的に進める為のデジタル化(ICT活用工事拡大):0.2兆円
・ 2025年目標のi-Constructionによる建設生産性20%向上
(1)インフラ分野のDX加速(非接触・リモート等)による抜本的生産性向上と安全性向上
(2)計画より2年前倒しの23年度に、すべての工事でBIM/CIM適用の原則化(調査、設計、施工、維持管理までクラウドを通じたDATA共有)
・ 政府建設投資は、これまでの総額7兆円の国土強靭化3カ年緊急対策(2018~2020年度、2.4兆円/年)に続いて、総額15兆円の国土強靭化の為の5カ年加速化対策(2021~2025年、3兆円/年)が決定したことにより、25兆円近傍の安定的な建設投資水準が続く見通しです。
海外市場
世界市場は、コロナ問題収束状況次第のマダラ模様ながら、各国政府の財政拡大と金融緩和により、緩やかな回復基調に回帰するものと予想されます。
・ 米国では、コロナ禍で建機需要が減退しているものの、住宅建設投資の大幅拡大と共に道路建設投資も微増傾向に推移しており、大統領選挙後の政治経済情勢が明らかになる中で需要回復に向かうものと予想されます。
バイデン大統領は、国内大型投資やバイアメリカン政策による米製造業建て直しと労働・環境対策を柱に、4年で2兆ドル規模の環境インフラ投資を選挙活動中に表明しています。
・ 東南アジアでは、ベトナム、タイ、カンボジア市場が既に回復し、インドネシア、マレーシア、フィリピンでもインフラ投資予算の積極化方針を表明していますので、コロナ問題の収束と共に需要回復に向かうものと期待されます。特にコロナ感染拡大と需要停滞が続いているインドネシアでは、今年600億ドルの政府インフラファンドが計画されており、日本のJBICが40億ドル、米DFCが20億ドルを拠出する方針です。
・ 中国では、コロナ感染収束と政府財政政策により急速な需要拡大が進んでおり、今後の第14次5カ年計画でも内需拡大と対外開放による双循環戦略が決定していますので、当面は強い建設投資需要が続くものと予想されます。
・ ODAの観点では、日本政府「インフラシステム海外展開戦略2025」として、日本企業の海外受注目標を2020年度実績の年間25兆円から、2025年度に年間34兆円まで引き上げる計画が決定されました。その内、建設・不動産分野では現在の3兆円から4兆円への拡大。新しい方針としては「売り切り」型から継続的な支援による「包括パッケージ」型への転換と共に、これまでの「質の高いインフラ輸出」に加えて「脱炭素への貢献」と「デジタル変革」が新たな柱に設定されました。これに伴い日本貿易保険(NEXI)は、新規顧客開拓、脱炭素、インフラ海外展開、SDGs案件等を対象に今後5年間で1兆円のインフラシステム輸出を貿易保険で後押しする方針を決めました。
世界ローラ需要
世界のローラ需要は、2018年の551百台をピークとして、欧米及び東南アジアの需要縮小の結果、2020年は16%減の463百台まで減少しました。
・ 東南アジアは前々年比では30%減ながら、前年比7%減の56百台と底打ちの兆しが見えてきました。
・ 北米は前年比31%減の64百台、西欧は前年比26%減の80百台と、欧米諸国の需要はコロナの感染拡大長期化とロックダウンの影響で大きく落ち込んでいます。
・ 中国は前年比13%増の153百台とコロナ収束と経済対策の効果で需要が拡大しています。
(優先的に対処すべき事業上の課題)
今後国内では、総額15兆円の防災・減災、国土強靭化の為の5カ年加速化対策を背景として、堅調な事業環境が続くものと期待されます。
海外では、停滞していた経済活動が再開に向かうと共に、中国、米国、EUを筆頭に、世界各国でインフラ投資やグリーン成長戦略による大型経済対策が始まりますので、世界経済は底堅い回復軌道に回帰するものと期待されます。
技術面では、社会資本整備のデジタル化やスマート化、脱炭素に向けた電動化や省エネルギー化など、新技術を活用した次世代事業ニーズが益々高まる見通しです。
株式市場では、東証の上場市場区分見直しやコーポレート・ガバナンスコード改訂などにより、これまで以上にESG(環境、社会、企業統治)や株主価値を重視した経営が求められる方向にあります。
このような世界情勢の大転換期の中で当企業グループでは、DXによるビジネスモデル革新、本業を通じたSDGsや脱炭素など社会的課題解決への取り組み、資本政策を重視した経営への転換など、新たな取り組みに挑戦して参ります。
また引き続き「変化を大前提とした事業経営」と「海外事業と次世代事業による中長期成長戦略」を基軸とし、需要変化対応力の強化、米中分断に伴う米国事業と中国事業の収益構造改革、アジア市場深耕と北米市場展開、新技術活用による次世代事業の開発、活力ある企業文化づくりなど、新たな事業環境における成長基盤を固めて参ります。
(目標とする経営指標等)
当企業グループは、道路機械という専門技術が求められるニッチマーケットにおいて、業界唯一の独立企業として自由で健全な成長と世界のインフラ整備に貢献出来るグローバルニッチメーカーを目指しており、売上高、営業利益を重要な経営指標として位置づけ、本業からの収益の着実な積み上げを目指します。

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