有価証券報告書-第135期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)

【提出】
2016/06/29 14:11
【資料】
PDFをみる
【項目】
121項目

研究開発活動

当社グループ(当社及び連結子会社)の研究開発活動は、研究開発部及びプラントエンジニアリング部が中心となり、ポンプ事業、新エネルギー・環境事業に係る市場ニーズに応えるため、中長期製品計画等に基づく重点テーマを設定して推進しており、当連結会計年度の研究開発関連費用としては総額484百万円を投入しております。
(ポンプ事業)
エネルギー分野では、特にコンバインドサイクル用高負荷変動対応型ボイラ給水ポンプの開発を完了し、平成27年度から本格的に市場投入しております。また、12,000台以上の実績ある中圧多段ポンプ(MML/MMK)については、省エネルギーニーズに応えるため、流体解析技術を駆使してハイドロ部分のみを改良を図り、従来比5~10%の高効率化を達成し、市場投入しております。ボイラ循環水ポンプについては、小型・軽量化を目的とした11kV級新型モータの開発を完了し、平成27年度から本格的に市場投入しております。加えて、再生可能エネルギーの中では安定した電力の供給が期待できるゴミ焼却発電プラント向けの小型ボイラ給水ポンプの開発を完了し、平成28年度に市場投入する予定であります。
ポンプの高性能・高速化への対応かつ、お客様のニーズにあった製品をどこよりも速く開発するために、特に、水力開発に関しては、開発設計時に利用する流体解析技術の解析時間短縮及び高度化を図るため、大規模クラスタシステムの導入及び水力開発システムの完全自動化を実現し、活用しております。
また、ポンプの高速化時に課題となるキャビテーションエロージョンについては検証用試験ループを増設する等試験及び計測設備を増強し、新製品の品質向上を図っております。
さらに、ロータダイナミクス、構造及び材料関連の要素技術、開発効率の向上を目的とした最適化設計、低比速度ポンプの性能改善及びキャビテーション強さの低減については、大学等の外部機関を積極的に活用することで、基礎的研究を共同で実施中であります。
当連結会計年度における研究開発関連費用は452百万円であります。
(新エネルギー・環境事業)
風力発電分野では、耐風速性能が高い100kW風車の国内への採用を提案中であります。
また、1500kW超の大型風車のメンテナンス事業を強化するため、関連会社であるイオスエンジニアリング アンド サービス㈱において、整備及び保守の提案を実施中であります。
さらに、近年問題となっている落雷による風車ブレードの破損および飛散事故対策として、関連会社であるイオスエンジニアリング アンド サービス㈱と共同で「雷撃および雷接近時の風車停止制御システム」を開発し、提案を実施中であります。
真空下水分野では、下水道施設の更新・メンテナンスに向けて、真空ステーション内の機器、無線通報装置、真空弁及びコントローラー等の整備及び更新、硫化水素抑制装置の現地調査及び提案を実施中であります。
環境装置分野では、処理場における機器等の整備及び更新提案を継続して実施中であります。
当連結会計年度における研究開発関連費用は31百万円であります。