有価証券報告書-第73期(平成28年10月1日-平成29年9月30日)

【提出】
2017/12/20 9:33
【資料】
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【項目】
118項目

対処すべき課題

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、グローバルな「粉体技術連峰」の形成により、「粉体技術」の分野において常に世界のナンバーワン企業であり続けることを志向しております。既存のプロセス機械装置及びシステムエンジニアリングに加え、新素材などのマテリアルビジネス関連事業を新たに展開し、先端的「粉体技術」の一層の進展を図ります。また、粉体技術関連事業のみならず、プラスチック薄膜技術の分野においても、強力なブランド力と卓越した技術開発力を背景に高付加価値製品を提供し続けることにより競争力の強化を図ってまいります。
(2) 目標とする経営指標
当社グループは、資産規模の適正化と収益力の向上をバランスよく推し進め、企業価値を高めていくことを目指しており、連結ROE(株主資本利益率)を主な経営指標としております。
(3) 経営環境及び対処すべき課題
足元の経営環境につきましては、「第2 事業の概況 1 業績等の概要 (1) 業績」をご参照ください。また、今後の世界経済は、総じて緩やかな拡大基調が継続するものと想定されておりますが、グローバルでの保護主義的な政策圧力の強まりや、北朝鮮・中東等における地政学上の緊張等を背景に、不透明感は一層増しております。このような状況のもと、当社グループは、平成29年10月1日から「グループ一体となったグローバルマーケティング推進によるブランド力と収益力の強化」を基本方針とし、新たな中期3ヶ年経営計画をスタ-トいたしました。当社グループはナノパーティクルテクノロジーを含む革新的な粉体技術を提供する世界トップ企業であり続け、常に新しい技術と新しい市場の創造に挑むとともに、新素材の開発、製造、販売などのマテリアルビジネスを実現することにより、超優良企業を目指します。
つきましては次のような施策を実施し、業績の向上に努めてまいります。
① グローバルマーケティングの強化による新興国や新分野等の成長期待市場への更なる事業拡大
当社グループが一丸となって、製品、技術、アプリケーションの開発を推進し、市場競争力の強化と収益性向上を目指します。特に、アジア等の成長期待が大きい市場に対しては、当社グループ各社からのサポートを強化することによって現地販売子会社の技術力と商談力の向上を図ってまいります。
② アフターセールス、受託加工事業の拡大及び顧客満足の向上につながる総合サービス事業の展開
アフターセールス事業においてはIoTを活用した先進的な予防保全システム等の構築を、受託加工事業においては継続的な設備投資と事業拠点の戦略的展開によって、これら2事業の拡大を図ってまいります。さらに、機器リースやレンタル、ファイナンスを含めた総合サービス事業体制を整備することにより顧客満足の向上を図り、更なる収益基盤の強化を推進してまいります。
③ 営業、技術、生産、研究開発分野及び財務面におけるグループ戦略の構築と遂行
当社グループが有する経営資源を有効かつ効果的に活用し、当社グループの強みを最大限に発揮できる戦略を構築し、実践してまいります。
④ 新製品開発と製品改良による高付加価値化とコストダウンの推進
原料の各種加工において高性能を発揮する装置の開発・設計にモジュール化の思想を取り入れることで、市場が求める製品の高付加価値化加工及び設備投資やランニングコストの低減を実現する新製品・新技術の開発や既存製品の改良を推進してまいります。
⑤ 業務・製造プロセスの分析と見直しによるグループ事業運営の最適化と業務効率の向上
当社グループの日常業務や製造プロセスを棚卸し、当社グループ間で重複する業務の見直しや改善によって徹底的に無駄を排除して業務効率の向上とコストダウンを図り、事業運営の最適化を進めてまいります。