有価証券報告書-第45期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

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2021/06/21 12:56
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症による影響が長期化する中、社会経済活動が大きく制限され、厳しい状況で推移しました。2020年5月の緊急事態宣言の解除後は、経済活動レベルの段階的な引き上げにより、一部景気に持ち直しの動きが見られたものの、足元では再び感染拡大が深刻化しており、依然として先行き不透明な状況が続いております。
このような状況の中、当社グループを取り巻く受注環境は、国内ではケミカル業界向けが引き続き堅調を維持したものの、経済活動の停滞により水処理関連を中心とした売上が低調に推移しました。一方、海外向けでは、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大により渡航規制など活動制限の影響を受けながらも、大きな落ち込みもなく堅調に推移しました。
以上の結果、売上高は、82億69百万円(前期比1.7%減)と減少しました。
利益面につきましては、たな卸資産評価損の計上に伴い、売上総利益は、34億74百万円(同6.7%減)と減少しました。また、企業活動の制限により諸経費が減少したため、販売費及び一般管理費は減少しましたが、売上総利益の減少を吸収するまでには至らず、営業利益は、8億41百万円(同15.8%減)、経常利益は、8億46百万円(同16.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は、5億89百万円(同17.5%減)とそれぞれ減益となりました。
主な品目別販売実績は以下のとおりであります。
<定量ポンプ>国内市場では、上期は新型コロナウイルスの感染拡大による世界的な経済活動の停滞や、中国市場の影響を見極めようとする国内のケミカル・電子材料ユーザーが投資に慎重な動きを見せたことにより、当社の業績も大きく影響を受けました。当社の主力製品である「スムーズフローポンプ」についても、上期は売上の伸びに弱さが見られましたが、下期以降は急速に回復した中国市場や当初の計画を再開する動きのある国内製造業、特に電子材料に関連する市場の投資が活発化し、第4四半期はコロナ禍前の水準まで業績を戻しました。
2020年1月に発売を開始した微量制御型スムーズフロー「Qシリーズ」のマイクロリットルクラスは、従来の同シリーズで評価をいただいた研究・開発分野において更なる用途拡大を後押ししており、新しい市場の開拓に可能性を広げつつあります。
一方で、汎用ポンプは、感染拡大を防止するための外出自粛やコロナ禍の影響に対する様子見感から市場の動きが鈍化し、滅菌・殺菌向けが減収となりましたが、空調ボイラメーカー向けや水処理プラントメーカー向けはケミカル市場同様に下期から上向き、業績回復に寄与しました。
海外市場は、コロナ禍による市場の停滞や米中問題に端を発する中国市場の減速などの影響も懸念されましたが、中国市場の急回復や前期に停滞していた韓国の二次電池業界における設備投資が活発さを取り戻しつつあることから「スムーズフローポンプ」の販売が好調に推移したほか、アジア地域向けは、汎用モーターポンプの売上を維持し業績に貢献しました。
以上の結果、定量ポンプの売上高は、47億27百万円(前期比1.0%減)となりました。
<ケミカル移送ポンプ>「ムンシュポンプ(高耐食ポンプ)」は、製鉄業界における市況悪化や市場ニーズの変化に伴い、戦略の転換を計る国内ユーザーの既存設備に関わる案件が減少したほか、化学工場の設備投資様子見感による新規案件の減少から、売上を落としました。
以上の結果、ケミカル移送ポンプの売上高は、6億41百万円(前期比10.2%減)となりました。
<計測機器・装置>前期における「pH中和処理装置」の大型物件や設備更新案件などの反動減があったものの、水処理装置の大型物件を多数受注したことにより、売上が増加しました。
以上の結果、計測機器・装置の売上高は、15億91百万円(前期比5.6%増)となりました。
<流体機器>前期におけるケミカル業界向け大型物件の反動減などにより、売上が減少しました。
以上の結果、流体機器の売上高は、3億79百万円(前期比18.9%減)となりました。
<ケミカルタンク>ケミカル及び素材業界の設備投資は堅調で、延期が懸念されていた投資計画が予定通り実行され大型物件を多数受注したことにより、売上を維持しました。
以上の結果、ケミカルタンクの売上高は、6億18百万円(前期比0.6%増)となりました。
<その他>その他には、立会調整費やメンテナンス等の売上高及びその他(レストラン、フィットネス)の売上高が含まれています。
その他の売上高は、3億10百万円(前期比6.6%減)となりました。
② 財政状態の状況
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べて4億83百万円増加し、114億32百万円となりました。
流動資産は5億14百万円増加し、75億87百万円となりました。主な増減内訳は、現金及び預金の増加7億51百万円、売上債権の減少50百万円、たな卸資産の減少1億92百万円であります。
固定資産は30百万円減少し、38億45百万円となりました。増減内訳は、有形固定資産の減少1億39百万円、無形固定資産の減少13百万円、投資その他の資産の増加1億23百万円であります。
負債につきましては、前連結会計年度末に比べて1億13百万円増加し、39億23百万円となりました。
流動負債は2億18百万円増加し、26億89百万円となりました。主な増減内訳は、仕入債務の減少11百万円、未払法人税等の増加96百万円、賞与引当金の増加26百万円であります。
固定負債は1億5百万円減少し、12億33百万円となりました。主な減少内訳は、退職給付に係る負債の減少26百万円であります。
純資産につきましては、前連結会計年度末に比べて3億70百万円増加し、75億9百万円となりました。主な増加内訳は、親会社株主に帰属する当期純利益5億89百万円から配当金3億23百万円の支払いを差し引いた利益剰余金の増加2億66百万円、資本剰余金の増加13百万円、その他有価証券評価差額金の増加74百万円であります。
以上の結果、自己資本比率は前連結会計年度末の65.2%から65.7%へと0.5ポイント上昇いたしました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前連結会計年度末に比べて7億27百万円増加し、32億92百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べて2億5百万円減少し、11億35百万円の収入となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益8億43百万円、減価償却費2億21百万円、売上債権の減少49百万円、たな卸資産の減少1億92百万円による資金の増加及び法人税等の支払2億37百万円による資金の減少によるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べて67百万円支出が減少し、80百万円の支出となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出42百万円、無形固定資産の取得による支出29百万円による資金の減少によるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べて1億37百万円支出が減少し、3億27百万円の支出となりました。これは主に、配当金の支払3億23百万円による資金の減少によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
当社グループは、ポンプ事業の単一セグメントであるため、セグメント別の生産実績、受注実績、販売実績の記載はしておりません。なお、品目別の生産実績等は次のとおりであります。
a. 生産実績
品目当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
前期比(%)
定量ポンプ(千円)4,628,86997.8
ケミカル移送ポンプ(千円)649,61090.5
計測機器・装置 (千円)1,588,066106.4
流体機器(千円)379,34381.1
ケミカルタンク(千円)618,055100.4
合計(千円)7,863,94598.0

(注)金額は販売価額で表示しており、消費税等は含まれておりません。
b. 受注実績
品目当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
受注高(千円)前期比(%)受注残高(千円)前期比(%)
定量ポンプ4,658,24194.3534,77188.5
ケミカル移送ポンプ602,76186.0111,72474.1
計測機器・装置1,562,027103.1170,15985.2
流体機器368,14674.368,58186.0
ケミカルタンク603,57393.856,49278.7
その他313,76193.230,341110.2
合計8,108,51194.0972,07185.8

(注)金額は販売価額で表示しており、消費税等は含まれておりません。
c. 販売実績
品目当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
前期比(%)
定量ポンプ(千円)4,727,56799.0
ケミカル移送ポンプ(千円)641,80089.8
計測機器・装置(千円)1,591,493105.6
流体機器(千円)379,34381.1
ケミカルタンク(千円)618,829100.6
その他(千円)310,95393.4
合計(千円)8,269,98898.3

(注)金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
① 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、売上高については82億69百万円(前期比1.7%減)となり、減収となりました。利益面につきましては、営業利益は8億41百万円(同15.8%減)、経常利益は8億46百万円(同16.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は5億89百万円(同17.5%減)とそれぞれ減益となりました。
各品目別の販売状況につきましては、「第2[事業の状況] 3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」をご参照下さい。
各段階利益の増減金額とその要因につきましては、以下のとおりであります。
売上総利益は、減収による影響のほか、たな卸資産評価損の計上が大きく響き、2億50百万円(同6.7%減)の減益となりました。
営業利益は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、企業活動が制限されたことに伴い諸経費が減少したため、販売費及び一般管理費が92百万円減少しましたが、売上総利益の減少を補うまでには至らず、1億58百万円(同15.8%減)の減益となりました。
経常利益は、営業外収益の受取利息及び受取配当金が減少したことに加えて、投資有価証券運用損が増加したこともあり、1億70百万円(同16.8%減)の減益となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、前期に計上されていた固定資産売却益11百万円が当期は計上されなかったことなどにより、1億24百万円(同17.5%減)の減益となりました。
以上の結果、1株当たり当期純利益は、81円98銭(同17円49銭減)となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況は、営業活動によるキャッシュ・フローは11億35百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローは80百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローは3億27百万円の支出となりました。以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末から7億27百万円増加し、32億92百万円となりました。詳細につきましては、「第2[事業の状況] 3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」をご参照下さい。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、運転資金需要のうち主なものは、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要のうち主なものは、設備投資によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
当連結会計年度末時点における重要な資本的支出の予定はありませんが、短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は3億95百万円となっております。
③ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、中長期的に資本コストを上回るROE(自己資本利益率)の向上を目指す価値創造企業でありたいと考えております。このため、ROEを重要な指標として位置付けております。
当連結会計年度におけるROEは8.1%(前期比2.1ポイント低下)となりましたが、引き続き当該指標の改善に邁進していく所存でございます。
④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっての重要な会計方針については、「第5[経理の状況] 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。また、この連結財務諸表の作成にあたり、連結決算日における資産及び負債の数値並びに当連結会計年度における収入及び費用の数値に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いております。
当社グループでは、貸倒引当金、賞与引当金、退職給付債務、たな卸資産の評価、有価証券の評価、固定資産の減損、繰延税金資産の回収可能性などについて、会計上の見積り及び仮定を用いており、そのうち主なものは以下のとおりでありますが、その発生可能性及び影響度を考慮して、いずれも財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすものはないと判断しております。
a.たな卸資産の評価
当社グループは、過去の消費実績を基礎としたうえで、見積り時点で入手し得る将来情報を加味することにより、期末のたな卸資産評価を行っております。なお、予期せぬ経営環境の著しい変化や入手した情報の精度などに見積りの不確実性があり、その変動によりたな卸資産の減額処理及び評価損が計上される可能性があります。
b.固定資産の減損
当社グループは、将来キャッシュ・フロー、割引率、正味売却価額等の前提条件に基づき、固定資産の回収可能価額を算出しております。なお、当初見込んでいた収益や将来キャッシュ・フロー等の前提条件に見積りの不確実性があり、その変動により固定資産の減額処理及び減損損失が計上される可能性があります。
c.退職給付債務
当社グループは、数理計算上で設定される前提条件に基づいて退職給付債務を算出しております。これらの前提条件には、日本の国債の市場利回りを基礎に算出した割引率や年金資産が投資されている資産の種類ごとの収益率に基づいて算出した長期期待運用収益率のほか、退職率、死亡率などの基礎率が含まれておりますが、実際の結果が前提条件と異なる場合または前提条件が変更された場合、将来期間にわたり影響を及ぼす可能性があります。
d.繰延税金資産の回収可能性
当社グループは、繰延税金資産について定期的に回収可能性を検討し、回収が不確実と判断された部分に対して評価性引当額を計上しております。また、回収可能性の判断においては、将来の課税所得見込額と実行可能なタックス・プランニングを考慮して、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると考えられる範囲内で繰延税金資産を計上しております。なお、業績等により変動する将来の課税所得見込額に見積りの不確実性があり、その変動により繰延税金資産の取崩及びそれに伴う税金費用が計上される可能性があります。

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