有価証券報告書-第18期(平成28年10月1日-平成29年9月30日)

【提出】
2017/12/22 12:59
【資料】
PDFをみる
【項目】
115項目
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、お客様のニーズに沿ったバルブの製造からメンテナンスまで、バルブのトータルライフにわたるさまざまなサービスをスピーディにご提供できる体制作りに弛まぬ努力を続けております。お客様に安心してご使用いただける高品質・高性能なバルブ製品、バルブの予防保全に絶大な力を発揮する診断機器、豊富な知識・経験を持つ技術者によるメンテナンスサービスなどで、全国の原子力発電所、火力発電所をはじめとする各種産業用プラントの安全で安定した運転のお手伝いを通じ、社会に貢献できる企業グループであり続けたいと考えております。当社グループでは、グループ会社共通の社是として、一 信頼される企業として社会の進歩に貢献する
一 誠実と融和により健康で活気のある職場をつくる
一 経営の刷新と技術の開発につとめる
を掲げ、全役職員のベクトルを同じ方向に揃えグループ力の結集を図ることで、顧客満足度を高め、社会・地域の健全な発展に貢献し、従業員とその家族の生活を守り、株主への適正な利益分配を行い、安定的持続可能な強固で粘りのある企業体質の構築を目指しております。
また、当社グループの主な事業である、バルブ製品の製造、メンテナンスとも、高い技術を持つ地域の協力工場や、厳しい工期と過酷な環境下でのメンテナンス作業に従事される外注技術者など、数多くの関係取引先のご協力を頂戴することで成り立っており、常に感謝の心を忘れることなく、今後も関係取引先との相互発展を基本とした強い信頼・協力関係を構築してまいります。
(2)目標とする経営指標
当社グループが製造いたしますバルブ製品、鋳鋼製品のほとんどは、お客様の個別仕様書によって受注・生産を行っており、汎用品はごく一部にすぎません。また、バルブメンテナンスサービスにつきましても、一般的な定期保守点検契約のようなものは存在せず、比較的安定的に売上が望まれる原子力発電所の定期検査工事を除いては、基本的にプラントの運転状況とそれに応じた当社の営業活動の成果によるものであります。
よって各年度の売上高は必ずしも安定したものではないため、損益も同様に年度毎の山谷が非常に激しくなる可能性があり、特にバルブ事業は、売上の増減に加えその時々の工場操業度によっても損益に少なからず変動が発生し、目標とする経営指標として、例えば投下資本に対する利益率等を設定したとしても、以上のような理由から分子となる利益の変動が大きく、安定的且つ継続的な目標指標とすることは困難であると考えております。
このため、年度計画及び中期収益計画の策定に際しては、各年度に予想される市場環境から受注想定案件を積み上げることにより、売上高、営業利益、経常利益を予算化することとしております。
そして個々の案件の受注時には、厳密な貢献利益(限界利益)管理のもと、その時々の工場操業度と平準化効果、社員・外注作業者の最適要員配置、後年度における期待収益性などを重要な要素として受注判断を行うことで利益管理を実施しており、これにより機会損失を最小化し、獲得利益の最大化を計っております。
(3)会社の対処すべき課題
①基本課題
当社グループはこれまで国内原発の原型炉、実証炉、商用炉全てにバルブを納入してまいりました。原発黎明期においては主要なバルブは海外製品が導入されていましたが、現在では、特にPWR(加圧水型原子炉)の重要なバルブ・安全弁は当社製品をご採用いただいております。
このように当社グループは日本の原発の発展とともに歩んでまいりました。よって原発に対する企業責任、つまり原発用機器製造納入事業者としての責任と使命は今後も何があっても果たしていくことを基本的な会社方針としております。しかし昨今の原発を取り巻く状況は当社グループにとって非常に厳しいものとなっています。特に司法判断により原発が再稼働できない、或いは運転を停止する状況には強い危機感を抱かざるを得ません。
いわゆる3.11による東京電力福島第一原発事故以降、当社は売上高を20%以上減らしています。そして、見込み生産や定期保守契約などを伴わない個別受注型の事業形態は、その時々の受注の状況により生じるたな卸資産の増減に業績を左右され、労働集約的に行われるこれら生産・サービス提供では原価に占める固定費の割合が大きいことから収益増減による利益感応度が高く、なかなか業績の安定化を実現できない状況です。
当社グループは予てより特定の事業分野への過度の依存をリスクとして認識し開示してまいりましたが、全く想定外の事態によりこれが顕在化し、昨今の厳しい状況に陥ることとなりました。二度と同じ轍は踏まないことを肝に銘じながら、しかし原発関連企業として責任を全うするために何が必要か、何をすべきかを考え、昨年9月に中期経営計画を公表し、本年11月に見直しを実施し改定版を公表しております。
この中の主要政策立案に際しては、業績の改善にサプライズや奇策は必要無く、バルブ事業をさらに深化させることこそが王道であるとの認識のもと、株式会社キッツとの業務提携を含めた重層的な施策による海外市場展開の拡大、廃炉事業への参画、経営基盤の強化を主要施策と位置付けました。これを確実に実施、進めることで、中期経営計画を必達することが基本課題であると認識しております。
②バルブ事業部門
(新たなマーケットの開発)
旺盛な経済発展を続ける中国及び東南アジア諸国では数多くの火力発電所建設計画がありますが、当社グループが現在の業容を維持しさらに拡大を目指すのならば、この海外電力マーケットに対しどのようなアプローチを行っていくかが重大な鍵となることは言うまでもありません。
しかし昨年9月に、気候変動枠組条約締約国会議のいわゆる「パリ協定」を中国が批准する見込みとなったことから、同国における火力電力政策に変化が出てきており、当社グループの営業戦略も軌道修正を強いられている状況です。
どのような状況にせよ、海外市場の開拓を成功させるためには、当社グループが抱える基本的課題である、コストダウン、販売力強化、調達力強化など全てを解決する必要があり、まさにこれらの集大成として実現し得るものであると考えております。
そしてこれら多くの課題は、前年度に締結した株式会社キッツとの業務提携が解決の糸口となり得るものと考えており、これまでの営業政策を引き続き展開しながら、より早く・広く・着実に推進するための協調を行ってまいります。
(情報の活用)
ビッグデータやセンシング技術などが事業に取り込まれ、多方面で新たなマーケットの創出、ビジネスモデルの開発につながっています。さらにはコンピューターを離れ、何かをインターネットにつなぐことで新たなビジネスを広げるIoT技術も話題になってきました。
当社グループにおいても、長年の経験や知見、そして産業用バルブメーカーとしてのブランド力や市場シェアを活かし、「情報」や「ノウ・ハウ」を商品とした事業展開の可能性についてさらに深く掘り下げる必要があると考えています。
当社グループはこれまで、良くも悪くも愚直なまでに実直なメーカー精神により会社を支えてきましたが、「モノ」から離れることで何ができるのかを考え、実践していくことが今後の課題と考えております。
(技術の伝承)
当社グループがこれからも原発関連企業として責任を全うし、産業用バルブのトップメーカーであり続けるためには、技術の維持・発展は最優先課題であり、現在の業績低迷を理由になおざりにされるようなことがあってはならないと考えております。
技術は常に進歩し、知見も経験もそれに伴い更新され発展していきます。そのような中にあっては、従来のような職人育成型の技能伝承に固執するようなことがあってはならず、科学的で合理的で持続性をもった技能の伝承が重要であると考えています。
そしてその結果として、全役職員が高い使命感と明確な目標・目的意識をもって、全社一丸となって会社の持続性を確保していく決意であります。
(コストの低減)
当社グループのバルブは、一品一品をお客様の仕様に従い労働集約的に生産するため、性能・品質・耐久性で高い評価をいただいておりますが、コスト面ではまだまだ改善の余地を多く残すものと考えております。これまでの業績低迷期には、「作る物」より「作り方」に重点をおいてコストダウン施策を実施してまいりましたが、昨今の品質管理の厳格化は必ずしもコストダウン施策とは相容れないことも否定できず、原発向けの厳しい品質管理体制を維持しながら、世界で通じる競争力確保のためのコストダウンを実現していく必要があります。そのためには今一度原点に立ち返り、図面、材質など基本からの見直しを図ることで、コストダウンにつなげる活動を進めてまいります。
(既存事業の見直し)
当社グループの報告セグメントのひとつである製鋼事業の先行きが非常に不透明です。これまで縮小を続ける国内市場にあっても、生き残り戦略による相対的優位性の確立を目指してまいりましたが、順調に伸ばしてきた収益は当連結会計年度より反転し、中期的な見通しは激減と言えるレベルにまで落ち込むものと想定しております。
少々オーバーな表現ですが、製鋼事業は装置産業です。電気炉とその補修費、運転のための電力料金とその電力を受けるための受電設備、これらは収益規模から見れば十分に多額であり、特に設備老朽化の進む現状においては将来に対し大きな課題になっていくことは明確と認識しております。
(廃炉事業への取り組み)
平成27年以降、新たに5基の原発廃止が決定し、今後さらに廃止を決定するプラントが増加するものと見ています。
現在、福島地区で進めている除染事業、地域復興再生事業は今後ひと段落し、新たに東京電力福島第一原発の廃炉に向けた数多の業務が発生すると見込まれることから、ここに参入するとともに、関西電力が廃止決定した美浜1・2号機の今後の動きに対し、確実に一定のポジションを確保することで将来収益の拡大につなげていく必要があります。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。