有価証券報告書-第107期(2022/03/01-2023/02/28)
① 人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針および取組み
2025年ビジョンの達成のため、次の3つを求める人材として方針を掲げ、採用・育成の具体的な方策に展開しております。求める人材の1つ目は「自ら考え新たな領域にチャレンジし、活躍できる人材」、2つ目は「グローバルに競争し、勝つことのできる人材」、3つ目は「多様性を許容し、組織と人材を引っ張り、束ね、支える人材」です。
優れた製品やサービスでより良い社会づくりを目指す当社では、従業員の成長が企業最大の財産(価値)と位置付けるとともに、「会社の役割は従業員の自己実現の場を提供することにある」という考えのもと、「与えられる教育」から「自ら学ぶ教育」へと個々人の自律性を尊重した教育体系を導入しております。従業員は、「求められる人材像」や「目指す目標」と「現在の姿」とのギャップを把握したうえで、さまざまな教育・従業員研修制度を活用し、「自己実現」を目指します。
また、キャリアプラン制度を通じて従業員一人ひとりの意欲や適性にあわせた長期的な人材育成を行っております。
さらに、経営陣が「人づくり推進担当」となって、従業員に夢や人材育成方針を直接語りかけたり、従業員が社長に直接ホンネの意見や要望をぶつけたりするミーティングを行うなど、双方向コミュニケーションを重視した独自の制度を導入し、人材育成の向上を図っております。
(a) 人材育成
人事理念に基づき、従業員が自ら成長する風土の醸成を意識した活動を進めております。
教育体系は、業務を通じて学ぶOJL(On the Job Learning)を中心に位置づけ、これを補完するOff-JL(Off the Job Learning)と自らの価値を高める自己啓発とで構成しております。自己啓発は、会社が援助対象と認めたものについて、一定の自己負担を前提に会社が援助を行います。
直近では、以下のような項目を重点施策として取り組んでおります。
(ⅰ)安川グループ経営理念の浸透
当社において根本となる活動方針や判断基準が「安川グループ経営理念」であり、企業を取り巻く環境が激しく変化していく中でも、ぶれない軸を持ち理念を体現できる人材を増やすために理念教育を実施しております。
(ⅱ)プロフェッショナル人材(プロ人材)の育成
グローバルな競争が求められる現在のビジネス環境において、企業としての優位性を保つためには、人材一人ひとりのプロフェッショナル化が求められています。プロ人材が増えれば増えるほど、組織の競争力は高まり、「変化への対応」「危機への対応」を柔軟に行うこともできるようになると考えております。
プロ人材の比率を向上させるために、「OJLシート・スキルチェックを活用した保有スキルレベルの視える化」や「キャリアパスモデルによる、身に付けるべきスキル・能力ならびにステップアップのための道筋の視える化」等を行うことで、従業員全員が必要な能力・スキルを積極的に学び、自立(自律)的な成長を促す環境をつくります。また、事業環境の変化に対応した教育体系を構築することにより、適切なタイミングで必要な教育を行い、グループ全体の組織能力向上に取り組んでおります。
(ⅲ)若手人材の育成
当社における若手人材(入社5年目以内)に求める姿として、「物事を論理的に考え、適切に相手に伝えること」を掲げ、人材育成を進めております。また、2017年度より、当社技術社員として必要な一定の知識の幅(深さと広さ)の習得を目的として、技術系新入社員に対し「安川フレッシャーズテクニカルスクール(YFTS)」を開校しております。これらにより、各人が保有する力をビジネスシーンや業務において、十分に発揮できるような取組みを行っております。
(ⅳ)経営層と一般社員との対話集会
経営層との直接対話(対話集会)を重視した独自の人づくり推進活動を展開しております。社長自ら「人づくり推進担当」として、進化する安川電機を担う人づくりをモットーに、従業員とのコミュニケーションの輪を広げ、双方向の対話を通して、参加者のモチベーション向上とチャレンジする人材の育成を強化しております。
(b) ダイバーシティとインクルージョン(※1)
当社は長期経営計画「2025年ビジョン」において、ダイバーシティ(人材多様性)推進を掲げ、多様な人材の強みを生かせる風土づくりに取り組んでおります。変動の激しいグローバル市場にスピーディに対応するため、企業の進化と競争力強化を目指し、次の3項目を人材多様性推進のミッションとしております。
<人材多様性推進のミッション>
VUCA(※2)の時代、取り巻く経営環境の変化にスピーディに対応するため、当社は、次の100年も成長し続ける企業となるため企業の進化と競争力強化を目指し、日本社会の課題となっている女性活躍のみならず、多様な人材の強みを生かせる風土づくりに取り組んでおります。当社グループ全体では、管理職の約13%(2022年度)を女性が占めていますが、当社単体では、技術立社のメーカーとして技術系採用が多く、その母数となる理系の女子学生の比率が少ないこともあり、結果として女性管理職の比率が低いという課題を抱えております。また直近の社内アンケート結果から、管理職を目指したい女性従業員の割合が向上している一方で、男女の性別役割意識については改善傾向にはあるものの、依然として男女でギャップがあることが分かりました。これら課題の解決に向けて、サステナビリティ方針に基づくマテリアリティの1つとして、女性管理職比率を2025年度に2021年度比2倍(単体)にする目標を掲げております。具体的な取組みとして、文系理系職問わず女性採用を積極的に推進しております。また、女性管理職育成のための研修を実施し、スキルアップやマインドチェンジのみならず、女性社員を育成する職場管理職の意識変革や関わり強化の取組みも実施しております。
(※1)一人ひとりが「職場で尊重されたメンバーとして扱われている」と認識している状態のこと
(※2)Volatility Uncertainty Complexity Ambiguityの頭文字を取った造語で、先行きが不透明で、将来の予測が困難な状態のこと
(c) 多様な人材の配置
当社では、多様なライフスタイルを持った従業員が働きがいを感じて仕事ができるよう適材適所に人材を配置することを基本的な考え方としております。そのために、従業員一人ひとりの能力発揮と自己成長が求められるとともに、自ら考えたキャリアを発信する場を提供することで、キャリアを実現する人材配置の実現に取り組んでおります。
グローバルでは、世界規模で考え、地域に根ざして活動する「グローカル経営」を基本的な考え方とし、海外オペレーションの現地化を促進しております。
② 社内環境整備に関する方針および取組み
顧客価値創造活動による企業価値の最大化と「働きがいのある会社」を目指すという基本的な考えのもと、評価制度の見直しを中心とした「人事制度改革」や、働き方改革関連法などの社会情勢に対応した「労働時間管理制度改革」を大きな柱として、労働生産性を向上させるための改革を推進しております。
(a) 働き方改革
一人ひとりが働きがいを持てる企業文化・風土を醸成することで、当社の経営基盤を強化するとともに、従業員一人ひとりの顧客価値創造活動を通じて企業価値の向上を目指す考えのもと、具体的な方策を展開しております。
上記を含め、「2025年ビジョン」達成のために必要な組織や人材、外部環境の変化を見据え、組織力および人材力強化に向けた取り組みを進めております。
また、2021年度からは、新型コロナウイルス感染拡大に伴う出社や外出の自粛で、時間や場所にとらわれない多様な働き方が新常態(ニューノーマル)として定着しつつあり、この働き方の選択肢を増やすため、テレワーク制度を導入しました。
あわせて、出社しているかどうかに関わらず、職場や個人の生産性を上げて成果を出せる環境の整備やそれを上司が評価できる仕組みを整備しております。
(b) 評価・報酬制度
国内においては少子高齢化やグローバル化が進行し、デジタル技術が進化する中で、若手人材の就業意識の変化や、高度専門人材の事業上での重要性向上等により、人材の獲得競争が進んでおります。このような中、優秀な人材を確保して活躍を推進するため、採用や従業員のパフォーマンス向上、リテンションおよび将来的な成長等を総合的に加味した魅力的な処遇の実現に向けた評価・報酬制度の改定を行いました。
新しい評価・報酬制度においては、年功での知識・スキルの蓄積を評価する考え方を弱め、職務を遂行し得られた成果を公平に評価し、一人ひとりが担う役割と職務の大きさをベースにした報酬を可能とすることで、従業員の働きがいを高めることをねらいとしております。
また、企業の価値創造の主体が従業員であることを鑑み、2022年度に中長期インセンティブ制度を従業員に拡大しました。経営への参画意識の向上をねらいとし、中期経営計画の達成度合いに応じて管理者以上には株式報酬を、従業員には持株会奨励を兼ねた現金報酬を支給し、企業価値向上への意識を高める制度としております。
さらに、賞与については、営業利益率が10%を超えた場合に上限なく増加し、一方で営業利益率が下がった場合にはその分減少させるという利益への連動性を高めた制度としております。従業員の意欲的なチャレンジが将来の会社の成長やリターンにもつながるという観点から、モチベーション向上を図っております。
(c) ES(従業員満足度)アンケート
2016年度より単体社員全員を対象としたES(従業員満足度)アンケート調査を毎月実施しております。アンケートを通じて経営施策の理解や浸透度、職場の繁忙感および人事制度への満足度等を測ると同時に、社員の抱える諸課題を解消し、中期経営計画の目標達成や長期経営計画「2025年ビジョン」の実現に向け、経営層と全社員がより一体となった企業風土の醸成を目指しております。
アンケートでは定期的に働きがいを感じる従業員の割合を定量化しており、働きがいの肯定回答率は80%前後の高い値で推移しております。
アンケート回答率は毎月90%を超え、さまざまな意見や要望が寄せられております。アンケート分析結果は毎月社内公表しており、全ての意見や要望に対するフィードバックにも努めております。
(d) 従業員持株会
福利厚生の一環として安川電機従業員持株会を運営しております。安川電機およびその関係会社の従業員を対象として、奨励金を拠出金に加算して株式の購入に充当する制度です。
なお、2022年度の持株会加入奨励を兼ねた中長期インセンティブ制度の導入により加入率が大幅に向上し、関係会社を含む対象従業員の70%以上(2023年3月時点)が加入しております。従業員の経営への参画意識を更に高め、業績向上に対するモチベーションを高めるとともに、中長期的な企業価値の向上を図ります。
(e) 労働安全衛生・健康経営
当社は、安全衛生業務を総括管理するため全社総括安全衛生管理者をおき、中央安全衛生委員会を年2回開催しております。この委員会メンバーは労使同数で構成され、各事業所代表者およびグループ会社代表者はオブザーバーとして参加します。各事業所およびグループ会社は、中央安全衛生委員会で決定された方針をもとに、月1回開催されるそれぞれの安全衛生委員会の中でブレイクダウンした独自の方針を決定し管理・運用しております。具体的には、災害事例の周知やその対策、パトロールの指摘事項と改善内容の確認、ヒヤリハットの報告および長時間労働対策などに取り組んでおります。
健康経営については、「安川グループ経営理念」実現のため、2015年に「安全宣言」を制定し、2019年には「働き方改革」の取組みを盛り込んだ「健康安全宣言」に見直し、従業員の健康づくりを推進してきました。2023年度からは「健康経営宣言」として社内外に広く宣言し、健康経営の推進を加速いたします。
<安川グループ「健康経営宣言」>
(ⅰ)労働安全衛生
労働安全衛生マネジメントシステムの考え方を基本に、各職場において、安全に作業を行うための作業基準書の整備と教育訓練、リスクアセスメントおよび日々の業務における災害防止活動を行っております。
また、これらの活動が安全衛生方針や目標の達成につながっているか内部監査を行い、指摘項目について各事業所の安全衛生委員会の中での指導を徹底することでさらなる改善を図っております。これにより、当社および国内グループにおける労働災害の度数率は同業種の平均を下回る水準を維持しております。
(ⅱ)従業員の健康サポート
各種健康診断では、関連する法令や検査の特性を十分に考慮し、作業環境の把握や対象者の選定から検査実施と事後措置まで、有機的かつ効率的な運用を図っております。業務上の疾病予防はもちろんのこと、生活上・就業上の支援に重きを置いた保健指導や教育を行っております。
(ⅲ)メンタルヘルス対策
精神医学的な病気や障害は、他の病気と同様、誰にでも起こりうる疾患であると位置づけ、必要に応じた生活上・就業上の支援を行っております。
また、従業員の健康および生活にさまざまな影響を及ぼす心理的ストレスへの対策の一環として、ストレスチェック制度を活用し、その結果に基づく個人と職場へのフィードバックを行っております。
(ⅳ)疾病休業者の職場復帰支援
やむを得ず病気やケガで休業した従業員が職場に復帰するときは、本人はもちろん所属長や管理部門および産業医が協力し、可能な限りの人的サポート体制や物理的環境を整え支援を行っております。
2025年ビジョンの達成のため、次の3つを求める人材として方針を掲げ、採用・育成の具体的な方策に展開しております。求める人材の1つ目は「自ら考え新たな領域にチャレンジし、活躍できる人材」、2つ目は「グローバルに競争し、勝つことのできる人材」、3つ目は「多様性を許容し、組織と人材を引っ張り、束ね、支える人材」です。
優れた製品やサービスでより良い社会づくりを目指す当社では、従業員の成長が企業最大の財産(価値)と位置付けるとともに、「会社の役割は従業員の自己実現の場を提供することにある」という考えのもと、「与えられる教育」から「自ら学ぶ教育」へと個々人の自律性を尊重した教育体系を導入しております。従業員は、「求められる人材像」や「目指す目標」と「現在の姿」とのギャップを把握したうえで、さまざまな教育・従業員研修制度を活用し、「自己実現」を目指します。
また、キャリアプラン制度を通じて従業員一人ひとりの意欲や適性にあわせた長期的な人材育成を行っております。
さらに、経営陣が「人づくり推進担当」となって、従業員に夢や人材育成方針を直接語りかけたり、従業員が社長に直接ホンネの意見や要望をぶつけたりするミーティングを行うなど、双方向コミュニケーションを重視した独自の制度を導入し、人材育成の向上を図っております。
(a) 人材育成
人事理念に基づき、従業員が自ら成長する風土の醸成を意識した活動を進めております。
教育体系は、業務を通じて学ぶOJL(On the Job Learning)を中心に位置づけ、これを補完するOff-JL(Off the Job Learning)と自らの価値を高める自己啓発とで構成しております。自己啓発は、会社が援助対象と認めたものについて、一定の自己負担を前提に会社が援助を行います。
直近では、以下のような項目を重点施策として取り組んでおります。
(ⅰ)安川グループ経営理念の浸透
当社において根本となる活動方針や判断基準が「安川グループ経営理念」であり、企業を取り巻く環境が激しく変化していく中でも、ぶれない軸を持ち理念を体現できる人材を増やすために理念教育を実施しております。
(ⅱ)プロフェッショナル人材(プロ人材)の育成
グローバルな競争が求められる現在のビジネス環境において、企業としての優位性を保つためには、人材一人ひとりのプロフェッショナル化が求められています。プロ人材が増えれば増えるほど、組織の競争力は高まり、「変化への対応」「危機への対応」を柔軟に行うこともできるようになると考えております。
プロ人材の比率を向上させるために、「OJLシート・スキルチェックを活用した保有スキルレベルの視える化」や「キャリアパスモデルによる、身に付けるべきスキル・能力ならびにステップアップのための道筋の視える化」等を行うことで、従業員全員が必要な能力・スキルを積極的に学び、自立(自律)的な成長を促す環境をつくります。また、事業環境の変化に対応した教育体系を構築することにより、適切なタイミングで必要な教育を行い、グループ全体の組織能力向上に取り組んでおります。
(ⅲ)若手人材の育成
当社における若手人材(入社5年目以内)に求める姿として、「物事を論理的に考え、適切に相手に伝えること」を掲げ、人材育成を進めております。また、2017年度より、当社技術社員として必要な一定の知識の幅(深さと広さ)の習得を目的として、技術系新入社員に対し「安川フレッシャーズテクニカルスクール(YFTS)」を開校しております。これらにより、各人が保有する力をビジネスシーンや業務において、十分に発揮できるような取組みを行っております。
(ⅳ)経営層と一般社員との対話集会
経営層との直接対話(対話集会)を重視した独自の人づくり推進活動を展開しております。社長自ら「人づくり推進担当」として、進化する安川電機を担う人づくりをモットーに、従業員とのコミュニケーションの輪を広げ、双方向の対話を通して、参加者のモチベーション向上とチャレンジする人材の育成を強化しております。
(b) ダイバーシティとインクルージョン(※1)
当社は長期経営計画「2025年ビジョン」において、ダイバーシティ(人材多様性)推進を掲げ、多様な人材の強みを生かせる風土づくりに取り組んでおります。変動の激しいグローバル市場にスピーディに対応するため、企業の進化と競争力強化を目指し、次の3項目を人材多様性推進のミッションとしております。
<人材多様性推進のミッション>
| 1.多様な価値観や考え方を持った人材の採用と育成によって、環境変化に強い企業体質を構築します。 2.多様な意見や視点を取り入れ、イノベーションが必然的に起こる社風を創出します。 3.あらゆる差別要因を排除し、従業員の個性を認めることによって働きがいのある職場環境を実現します。 |
VUCA(※2)の時代、取り巻く経営環境の変化にスピーディに対応するため、当社は、次の100年も成長し続ける企業となるため企業の進化と競争力強化を目指し、日本社会の課題となっている女性活躍のみならず、多様な人材の強みを生かせる風土づくりに取り組んでおります。当社グループ全体では、管理職の約13%(2022年度)を女性が占めていますが、当社単体では、技術立社のメーカーとして技術系採用が多く、その母数となる理系の女子学生の比率が少ないこともあり、結果として女性管理職の比率が低いという課題を抱えております。また直近の社内アンケート結果から、管理職を目指したい女性従業員の割合が向上している一方で、男女の性別役割意識については改善傾向にはあるものの、依然として男女でギャップがあることが分かりました。これら課題の解決に向けて、サステナビリティ方針に基づくマテリアリティの1つとして、女性管理職比率を2025年度に2021年度比2倍(単体)にする目標を掲げております。具体的な取組みとして、文系理系職問わず女性採用を積極的に推進しております。また、女性管理職育成のための研修を実施し、スキルアップやマインドチェンジのみならず、女性社員を育成する職場管理職の意識変革や関わり強化の取組みも実施しております。
(※1)一人ひとりが「職場で尊重されたメンバーとして扱われている」と認識している状態のこと
(※2)Volatility Uncertainty Complexity Ambiguityの頭文字を取った造語で、先行きが不透明で、将来の予測が困難な状態のこと
(c) 多様な人材の配置
当社では、多様なライフスタイルを持った従業員が働きがいを感じて仕事ができるよう適材適所に人材を配置することを基本的な考え方としております。そのために、従業員一人ひとりの能力発揮と自己成長が求められるとともに、自ら考えたキャリアを発信する場を提供することで、キャリアを実現する人材配置の実現に取り組んでおります。
グローバルでは、世界規模で考え、地域に根ざして活動する「グローカル経営」を基本的な考え方とし、海外オペレーションの現地化を促進しております。
② 社内環境整備に関する方針および取組み
顧客価値創造活動による企業価値の最大化と「働きがいのある会社」を目指すという基本的な考えのもと、評価制度の見直しを中心とした「人事制度改革」や、働き方改革関連法などの社会情勢に対応した「労働時間管理制度改革」を大きな柱として、労働生産性を向上させるための改革を推進しております。
(a) 働き方改革
一人ひとりが働きがいを持てる企業文化・風土を醸成することで、当社の経営基盤を強化するとともに、従業員一人ひとりの顧客価値創造活動を通じて企業価値の向上を目指す考えのもと、具体的な方策を展開しております。
| 方策 | 目的 |
| 評価・報酬制度の見直し | 仕事の成果について、デジタルかつ公平に評価し、成果を重視したメリハリのある処遇を実現する |
| 勤務エリア限定制度の導入 | 多様な働き方を認め、各個人に合わせたスタイルで仕事をしてそれを公平に評価し処遇する |
| 格付・資格制度の見直し FA(フリーエージェント)制度の導入 | 入社年次に関わらず意欲と能力のある人材にチャンスを与え、競争原理の中で自発的な成長を促進する |
上記を含め、「2025年ビジョン」達成のために必要な組織や人材、外部環境の変化を見据え、組織力および人材力強化に向けた取り組みを進めております。
また、2021年度からは、新型コロナウイルス感染拡大に伴う出社や外出の自粛で、時間や場所にとらわれない多様な働き方が新常態(ニューノーマル)として定着しつつあり、この働き方の選択肢を増やすため、テレワーク制度を導入しました。
あわせて、出社しているかどうかに関わらず、職場や個人の生産性を上げて成果を出せる環境の整備やそれを上司が評価できる仕組みを整備しております。
(b) 評価・報酬制度
国内においては少子高齢化やグローバル化が進行し、デジタル技術が進化する中で、若手人材の就業意識の変化や、高度専門人材の事業上での重要性向上等により、人材の獲得競争が進んでおります。このような中、優秀な人材を確保して活躍を推進するため、採用や従業員のパフォーマンス向上、リテンションおよび将来的な成長等を総合的に加味した魅力的な処遇の実現に向けた評価・報酬制度の改定を行いました。
新しい評価・報酬制度においては、年功での知識・スキルの蓄積を評価する考え方を弱め、職務を遂行し得られた成果を公平に評価し、一人ひとりが担う役割と職務の大きさをベースにした報酬を可能とすることで、従業員の働きがいを高めることをねらいとしております。
また、企業の価値創造の主体が従業員であることを鑑み、2022年度に中長期インセンティブ制度を従業員に拡大しました。経営への参画意識の向上をねらいとし、中期経営計画の達成度合いに応じて管理者以上には株式報酬を、従業員には持株会奨励を兼ねた現金報酬を支給し、企業価値向上への意識を高める制度としております。
さらに、賞与については、営業利益率が10%を超えた場合に上限なく増加し、一方で営業利益率が下がった場合にはその分減少させるという利益への連動性を高めた制度としております。従業員の意欲的なチャレンジが将来の会社の成長やリターンにもつながるという観点から、モチベーション向上を図っております。
(c) ES(従業員満足度)アンケート
2016年度より単体社員全員を対象としたES(従業員満足度)アンケート調査を毎月実施しております。アンケートを通じて経営施策の理解や浸透度、職場の繁忙感および人事制度への満足度等を測ると同時に、社員の抱える諸課題を解消し、中期経営計画の目標達成や長期経営計画「2025年ビジョン」の実現に向け、経営層と全社員がより一体となった企業風土の醸成を目指しております。
アンケートでは定期的に働きがいを感じる従業員の割合を定量化しており、働きがいの肯定回答率は80%前後の高い値で推移しております。
アンケート回答率は毎月90%を超え、さまざまな意見や要望が寄せられております。アンケート分析結果は毎月社内公表しており、全ての意見や要望に対するフィードバックにも努めております。
(d) 従業員持株会
福利厚生の一環として安川電機従業員持株会を運営しております。安川電機およびその関係会社の従業員を対象として、奨励金を拠出金に加算して株式の購入に充当する制度です。
なお、2022年度の持株会加入奨励を兼ねた中長期インセンティブ制度の導入により加入率が大幅に向上し、関係会社を含む対象従業員の70%以上(2023年3月時点)が加入しております。従業員の経営への参画意識を更に高め、業績向上に対するモチベーションを高めるとともに、中長期的な企業価値の向上を図ります。
(e) 労働安全衛生・健康経営
当社は、安全衛生業務を総括管理するため全社総括安全衛生管理者をおき、中央安全衛生委員会を年2回開催しております。この委員会メンバーは労使同数で構成され、各事業所代表者およびグループ会社代表者はオブザーバーとして参加します。各事業所およびグループ会社は、中央安全衛生委員会で決定された方針をもとに、月1回開催されるそれぞれの安全衛生委員会の中でブレイクダウンした独自の方針を決定し管理・運用しております。具体的には、災害事例の周知やその対策、パトロールの指摘事項と改善内容の確認、ヒヤリハットの報告および長時間労働対策などに取り組んでおります。
健康経営については、「安川グループ経営理念」実現のため、2015年に「安全宣言」を制定し、2019年には「働き方改革」の取組みを盛り込んだ「健康安全宣言」に見直し、従業員の健康づくりを推進してきました。2023年度からは「健康経営宣言」として社内外に広く宣言し、健康経営の推進を加速いたします。
<安川グループ「健康経営宣言」>
| 安川グループ経営理念である、『安川グループの使命は、その事業の遂行を通じて広く社会の発展、人類の福祉に貢献すること』を実現するため、従業員一人ひとりの働きがいのベースとなる健康づくり をサポートし、健康で安全に明るく働きがいのあるグループを目指します。 1.会社で働くことによる病気やケガをなくします。 2.自律的に健康安全活動を実践する従業員を増やします。 3.従業員一人ひとりが安全で明るく働きがいのある職場・働き方を実現していきます。 |
(ⅰ)労働安全衛生
労働安全衛生マネジメントシステムの考え方を基本に、各職場において、安全に作業を行うための作業基準書の整備と教育訓練、リスクアセスメントおよび日々の業務における災害防止活動を行っております。
また、これらの活動が安全衛生方針や目標の達成につながっているか内部監査を行い、指摘項目について各事業所の安全衛生委員会の中での指導を徹底することでさらなる改善を図っております。これにより、当社および国内グループにおける労働災害の度数率は同業種の平均を下回る水準を維持しております。
(ⅱ)従業員の健康サポート
各種健康診断では、関連する法令や検査の特性を十分に考慮し、作業環境の把握や対象者の選定から検査実施と事後措置まで、有機的かつ効率的な運用を図っております。業務上の疾病予防はもちろんのこと、生活上・就業上の支援に重きを置いた保健指導や教育を行っております。
(ⅲ)メンタルヘルス対策
精神医学的な病気や障害は、他の病気と同様、誰にでも起こりうる疾患であると位置づけ、必要に応じた生活上・就業上の支援を行っております。
また、従業員の健康および生活にさまざまな影響を及ぼす心理的ストレスへの対策の一環として、ストレスチェック制度を活用し、その結果に基づく個人と職場へのフィードバックを行っております。
(ⅳ)疾病休業者の職場復帰支援
やむを得ず病気やケガで休業した従業員が職場に復帰するときは、本人はもちろん所属長や管理部門および産業医が協力し、可能な限りの人的サポート体制や物理的環境を整え支援を行っております。