有価証券報告書-第78期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/24 9:33
【資料】
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【項目】
177項目

有報資料

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1) 会社の経営の基本方針
当社は、経営理念を以下のとおり定め、お客様にご満足いただける新たな価値を提供していきます。
① お客様にご満足いただける新たな価値を創造し続けます。日東工業グループは、お客様にとっての価値を理解し、満足いただける製品やサービスを提供していきます。
われわれは価値創造を継続的に行うことにより、お客様との信頼関係を築き、強化していくことを大切にします。
② 人間尊重の精神に基づいた企業活動を進めます。従業員一人ひとりの個性を尊重し、能力を生かし、育てることにより、新しい価値を創造する組織への更なる進化を図ります。
公正公平な人事評価と適材適所の人材配置により、従業員が職務を通じて自己実現を果せる会社であることを誓います。
③ 高い倫理観、道徳観に根ざしたコンプライアンス経営を実践します。日東工業グループは、社会規範に則った公明正大な経営を常に行います。
誠実な行動と日々のたゆまぬ努力の積み重ねによって、安全・安心な、より高い品質の製品・サービスを提供します。
④ 美しい地球を次世代へつなぐことに貢献します。電気と情報を主な事業領域とする日東工業グループは、企業市民として環境保護に努めていきます。
また同時に、再生可能エネルギーの活用を促進する技術等を通じ、持続可能性を高めることに貢献する価値を創造します。
⑤ 株主価値を高める経営を常に行います。過去の成功を守ることや目先の利益を追うことを優先し、未来への投資を後回しにするようなことはしません。
株主価値を最大化する中長期的な成長と持続的な利益の創出を経営目標として、変わらず良い会社であり続けるために改善・改革を日々積み重ねます。
(2) 当社グループの経営環境
当社グループは、コア事業である配・分電盤やキャビネット等において、標準品から特注品まで幅広く対応できる製品ラインアップを有しています。また、全国を網羅する強固な販売網と、最新の試験設備・評価技術に裏打ちされた高度な生産体制を強みとしています。これらを活かしたソリューション提案力と高品質により、確固たる顧客基盤と、市場における優位な地位を構築しています。
① 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標
当社グループは、企業価値の持続的な向上を図るため、“本業で稼ぐ力”を示す「連結営業利益」と資本効率を測る「ROE(自己資本利益率)」を最重要の客観的な指標(KPI)として設定しています。「2026中期経営計画」の遂行による収益を伴う着実な事業成長は、有利子負債の活用により財務レバレッジを高め、ROE目標を9.0%以上と掲げることで株主資本コストを上回る資本収益性を確保していきます。
<経営指標推移>
2025年3月期
実績
2026年3月期
実績
2027年3月期
見通し
2026中期経営計画
目標
連結売上高1,846億円1,957億円2,100億円2,000億円
連結営業利益134億円154億円167億円150億円
RОE10.8%9.6%9.0%以上

「2026中期経営計画」の2年目である当連結会計年度は、企業の底堅い設備投資需要や規格変更前の駆け込み需要による高圧受電設備の売上増加、データセンター建設の加速によるIT投資意欲の高まりを背景とした関連部材の売上増加、ならびに価格改定効果等により、連結売上高、連結営業利益、ROEは想定を上回る結果となりました。
なお、2027年3月期については、引き続き「2026中期経営計画」の各事業戦略や各施策の実行により、当連結会計年度の実績および2026中期経営計画目標を上回るよう邁進してまいります。
② 中長期的な会社の経営戦略および対処すべき課題
当社グループの基本戦略は、グループミッションである「地球の未来に『信頼と安心』を届ける」のもと、「誠実に問題解決にとりくみ 新たな価値創造に挑戦しつづける」をビジョンとし、お客様の困りごとや社会の問題を解決し続けることで、美しい地球を次世代につなぐために事業を展開していくことです。
長期経営構想のもと「2026中期経営計画」を推進し、社会課題を解決することで社会的価値と経済的価値の両立により企業価値の向上に取り組んでいます。
<長期成長ストーリー>
<2026中期経営計画>基本方針

「2026中期経営計画」の取り組みは以下のとおりです。
(イ) 電気・情報インフラ関連 製造・工事・サービス事業
(a) コア事業の基盤強化
当社グループの中核である配電盤、キャビネット、情報通信関連事業といったコア事業の競争力強化に注力します。
2025年度は、企業における底堅い設備投資需要や規格変更前の駆け込み需要を確実に取り込み、高圧受電設備の受注を拡大させました。また、DXを駆使したスマートファクトリーである瀬戸工場が本格稼働し、「スマートオーダー」システムを活用した自立キャビネット等のさらなる普及、進展を積極的に図りました。また、次世代AIインフラを支える最新仕様のOCP ORV3に準拠したシステムラックを開発し、効率的なデータセンター構築に貢献する取り組みを進めました。
今後も、生産自動化等の効率化や、テンパール工業㈱をはじめとするグループ会社間の「設計・開発・生産」における連携を強化し、事業体制の拡大と強靭化を推進します。また、旺盛なデータセンター需要に対応するため、栃木野木工場第2工場建設によって生産能力を増強し、システムラックをはじめとした情報通信関連製品の生産体制の再編を図ります。
(b) 戦略事業の推進
グローバル化、事業・技術領域の拡大を推進する戦略事業は、成長が期待できる市場への積極参入により規模を拡大し、将来の事業の柱を築くことを目指します。
2025年度は、グローバル化の推進において、アライアンス先との共同セミナーの開催やスペックイン活動の強化を行いました。事業・技術領域の拡大においては、国内充電インフラの充実およびエネルギーマネジメント技術を活用したカーボンニュートラルの実現に向けて、EV・PHEV用充電設備の中速充電器「Pit-QC シリーズ」の発売を開始しました。また、施設園芸に使用する電気設備において実証実験を開始し、施設内の環境制御や自動化などの効率的なエネルギーマネジメントを実現し、社会課題の解決に貢献していきます。
今後も、海外拠点の経営基盤およびマーケティング機能の強化、環境関連製品事業の基盤構築、社会課題を見据えた新たなビジネスの創出を図ります。
(ロ) 電気・情報インフラ関連 流通事業
電気・情報インフラ関連 流通事業では、ソリューション事業の強化およびサプライチェーンマネジメントの進化により市場およびサービスの領域を広げることで、事業規模の拡大を目指します。
2025年度は、加速するデータセンター建設など、企業におけるIT投資意欲の高まりに伴う情報通信インフラ市場の成長をとらえるため、ソリューション提案の強化と拡大を図りました。また、サプライチェーンの進化に向けたデータベースの整備を実施しました。
今後も、ソリューション事業の強化では、提案商材・ターゲット商材の拡充、ビジネス領域の拡張、海外販売拠点でのソリューションビジネス拡大を進めます。また、サプライチェーンマネジメントの進化では、取引先との販売プロセスのデジタル化推進、仕入先との連携強化を図ります。
(ハ) 電子部品関連 製造事業
電子部品関連 製造事業では、海外ビジネスの拡大およびソリューションの強化により、グローバルに稼ぐ力を高め、まずは規模の拡大を図り、長期的に収益性を高めることを目指します。
2025年度は、国内自動車市場における案件獲得やエアコン関連市場の需要持ち直しに対応し、事業や収益の拡大に取り組みました。また、積極的に海外顧客向けのセミナーを開催しました。
今後も、海外ビジネス拡大に向けては、日系メーカー海外現地法人との関係深化、非日系メーカーの開拓、EMC対策支援体制の構築を図ります。また、ソリューションの強化に向けては、高度化が進む電動・電子化に対応したコア技術の深耕、成長市場への部材供給範囲の拡大、コア技術を活かした新機能部材の開発を図ります。
(ニ) グループ経営基盤
「2026中期経営計画」の最終年度に向け、「挑戦」と「変革」を素早く繰り返すことで企業として進化し、環境貢献を通じて企業価値を高めていくため、以下の取り組みを進めていきます。
(a) 人的資本
次代を見据え人的資本の極大化を図っていくことで、グループの持続的・永続的発展につなげます。また、自ら課題を抽出し、改善案を考え、実行に移せる自律的な人財の育成を目指します。
2025年度は、自立的なキャリア形成の支援やグループ会社間の人財交流を進め、キータレントの育成・獲得を行うことで経営人財・技術人財・グローバル人財・DX人財などの人財育成に取り組みました。また、人財の多様化、エンゲージメント向上の取り組みを通じて、グループ社員として誇りと働きがいを感じながらいきいきと働き続けられる組織風土作りにも取り組んでいます。
(b) DX
デジタル技術を最大限活用できるようになることで、ビジネスプロセスの変革やイノベーションの推進へとつなげ、短時間で高い成果を上げる働き方を目指します。
2025年度は、データドリブン経営に向け、データ活用基盤の構築を行いました。今後も、柔軟性と拡張性を備えた安全安心なICTインフラ構築を目指し、当社グループのICTインフラ基盤を盤石なものとします。また、DXの教育体制を通じてDX人財の確保と育成、デジタル技術の利活用を促進していきます。
(c) 研究開発
未来社会を想見しグループの技術価値を高めることで、持続可能な社会の実現に対する貢献度を高めます。
2025年度は、必要とされる技術的知見やノウハウの取得をリスキリングによって内部創出するとともに、外部の企業・団体・大学と技術・知識の融合を積極的に図りました。また、海外事業における知的財産権の確保、知的資本活用を最大化するための当社グループ間の交流を行いました。
今後も、「カーボンニュートラルの実現」「社会インフラの進化」「自動化・省人化の進展」をテーマに、新たな技術の獲得と研究開発基盤の強化を重点施策に掲げ、グループ全体の付加価値創出力の向上を目指します。
当社グループはこうした施策により、地球の未来に「信頼と安心」を届ける企業グループとして、より多くのお客様のニーズにお応えし、企業価値の向上に努めていきます。

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