有価証券報告書-第186期(2023/04/01-2024/03/31)

【提出】
2024/06/21 17:00
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【項目】
164項目
(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】
当社は、社会価値の継続的な創出と企業価値の最大化をはかるためには、監督と執行の両面からコーポレート・ガバナンスの強化が重要であると認識しており、①経営の透明性と健全性の確保、②スピードある意思決定と事業遂行の実現、③アカウンタビリティ(説明責任)の明確化および④迅速かつ適切で公平な情報開示を基本方針としてその実現に努めています。
① コーポレート・ガバナンス体制
当社は、会社法上の機関設計として指名委員会等設置会社の形態を採用しています(2023年6月22日開催の第185期定時株主総会の決議により、監査役会設置会社から指名委員会等設置会社へ移行)。監督と執行を明確に分離することで、取締役会による監督機能を強化するとともに、執行役への大幅な権限委譲により意思決定と事業遂行の迅速化をはかっています。また、それに合わせて、全社横断的なリスクマネジメント体制の強化、執行側の意思決定の質の高度化、内部監査機能の強化など執行側のガバナンスを強化しています。
当社のコーポレート・ガバナンス体制の概要は下図のとおりです。
0104010_001.png(イ)監督機能
(ⅰ)取締役会
取締役会は、取締役および執行役の職務執行の監督と、当社の経営の基本方針に関する重要事項の審議を通じて経営の方向性を定める役割を担います。
取締役会は、各取締役の職務経歴、専門性、国際性、ジェンダー等の多様性と適正規模についてバランスを考慮して構成することとしており、取締役の選任にあたっては、法律上の適格性を満たしていることに加え、人格、見識に優れ、高い倫理観を有していること、「NEC Way」に共感し、その実現に向けて強い意思を持って行動できること、さらに、当社が取締役に特に期待するキャリアやスキルについて豊富な経験や深い見識を有していることを考慮しています。また、独立性確保の観点から、取締役の過半数を独立社外取締役で構成することとしており、指名委員会、報酬委員会および監査委員会の各委員長を独立社外取締役が務めることで、経営の透明性・客観性の向上をはかっています。
本有価証券報告書の提出日現在、取締役は、次の13名(うち社外取締役8名)です。
役職名氏名
社外取締役クリスティーナ・アメージャン
社外取締役岡 昌志
社外取締役岡田恭子
社外取締役望月晴文
社外取締役岡田譲治
社外取締役山田義仁
社外取締役佐藤慎次郎
社外取締役長田志織
取締役(取締役会議長)新野 隆
取締役森田隆之
取締役藤川 修
取締役松倉 肇
取締役小幡 忍

(当事業年度における取締役会の活動状況)
当事業年度に開催した取締役会は12回です。
(a) 取締役会への出席状況
役職名氏名出席状況(出席率)
社外取締役中村邦晴全12回中12回(100%)
社外取締役クリスティーナ・アメージャン全12回中12回(100%)
社外取締役岡 昌志全12回中12回(100%)
社外取締役岡田恭子全12回中12回(100%)
社外取締役望月晴文全9回中9回(100%)
社外取締役岡田譲治全9回中9回(100%)
社外取締役山田義仁全9回中9回(100%)
取締役(取締役会議長)新野 隆全12回中12回(100%)
取締役森田隆之全12回中12回(100%)
取締役藤川 修全12回中12回(100%)
取締役松倉 肇全12回中12回(100%)
取締役小幡 忍全12回中12回(100%)

(注)望月晴文、岡田譲治および山田義仁の3氏の取締役会出席状況は、2023年6月22日の取締役就任後に開催された取締役会を対象としています。岡田恭子および小幡 忍の両氏は2023年6月22日開催の第185期定時株主総会の終結の時までは監査役であったため、取締役会の出席状況には監査役として出席した回数(3回)を含めて記載しています。
(b)主な議題・検討内容
取締役会は、取締役および執行役の職務執行の監督に加え、経営の基本方針に関する重要事項として定める6項目(①中長期戦略/中期経営計画の方針策定、②ガバナンス体制/意思決定プロセスの方針策定、③資本政策、バランスシートの方針策定、④事業ポートフォリオの方針策定、⑤大規模M&Aおよび大規模投資、⑥その他「NEC Way」を起点とした企業価値向上施策)に基づき、重要経営アジェンダの討議を行っています。当事業年度における主な議題・検討内容は以下のとおりです。
<職務執行の監督に関する事項>・「2025中期経営計画」の進捗状況、予算の進捗状況
・リスクマネジメントの強化方針
・内部監査計画および監査結果
・内部統制システムの整備・運用状況
・指名委員会・報酬委員会・監査委員会の活動状況
<経営の基本方針に関する重要事項>・グループ経営・事業ポートフォリオ(NECグループ全体のパフォーマンス最大化を目的としたグループ経営の機能最適化、低収益事業への取り組み、成長投資の方針等)
・キャピタルアロケーション(当社のキャピタルアロケーションの全体方針、株主還元施策および成長投資の考え方等)
・人的資本経営(従業員のエンゲージメント向上への取り組み状況、人材多様性指標の進捗等)
・サステナビリティ(マテリアリティへの取り組み状況、サステナビリティ経営フレームワークの方向性等)
・コーポレート・ガバナンス(コーポレート・ガバナンス改革の方針および進捗状況(取締役会実効性評価を含む。))
(c)取締役会の実効性評価
当社は、取締役会の実効性向上のため、毎事業年度、当該事業年度の取締役会の実効性についての評価・検証を行っています。当事業年度における分析・評価プロセスおよび実効性評価の結果の概要ならびに当事業年度の実効性評価を踏まえた2024年度の取り組み方針は次のとおりです。
<分析・評価プロセス>第三者評価機関を起用して取締役会の実効性評価を行いました。当該第三者評価機関は、取締役会ならびに指名委員会、報酬委員会および監査委員会の運営について事前に各事務局との面談などを通じて理解を深めたうえで、全取締役を対象としたアンケート調査およびインタビュー(1人あたり約60分~90分)を実施しました。主なアンケート項目は次のとおりです。
・取締役会の構成(人数、比率、知見・経験・専門性等)
・取締役会の運営(開催頻度、所要時間、資料、当日の議事進行、オフサイトミーティングの活用等)
・2022年度実効性評価を踏まえた当事業年度の取り組みに関する評価(議題の設定方針を含む。)
・取締役の貢献(自己評価、他の取締役の貢献)
・委員会の構成、審議事項、運営
・執行体制(執行側のガバナンス、リスク管理体制等)
・取締役の支援体制(事務局の機能・あり方、資料の事前配付、事前説明等)
また、2024年3月定時取締役会において、第三者評価機関による分析結果の報告内容を踏まえ、全取締役で議論を行いました。
<評価結果の概要>当事業年度に取り組んだ次の3つの重点項目について、大幅な改善が認められました。
① 審議・討議の充実
指名委員会等設置会社への移行に伴い、決議事項中心から、企業価値向上のための経営の重要事項にフォーカスしたアジェンダへの変更
② 監督機能の強化
執行側への大幅な権限委譲を踏まえたモニタリングプロセスの再整備
③ コミュニケーション強化
取締役間、取締役と執行役間のコミュニケーション機会および内容の充実化
一方で、取締役会および委員会のさらなる実効性向上に向け、取締役会運営の高度化、委員会機能の明確化、事務局による取締役の支援体制の強化が必要であることを確認しました。
<今後の取組み方針>上記の評価結果を踏まえ、2024年度は、これまでの改革を継続しながら主に以下の取り組みを進めます。
① 取締役会運営の高度化
重要事項にフォーカスしたアジェンダセッティングと各アジェンダにおける議論の充実化をはかるための資料や事前説明のあり方の見直し等
② 委員会機能の明確化
各委員会の役割・機能および審議事項・プロセスの明確化等
③ 事務局による取締役の支援体制の強化
事務局体制の強化、取締役会および委員会の全体を俯瞰したオペレーションの効率化、就任時のオンボーディングプログラムの充実化等
(ⅱ)指名委員会
指名委員会は、株主総会に提出する取締役の選任および解任に関する議案の内容のほか、当社の役員人事に関する事項および経営人材の育成を含むCEOのサクセッションプランについて、客観性、公平性、透明性の視点から審議を行います。
本有価証券報告書の提出日現在、指名委員会の委員は、次の4名です。
役職名氏名
指名委員長(社外取締役)望月晴文
指名委員(社外取締役)岡 昌志
指名委員(社外取締役)山田義仁
指名委員(取締役)新野 隆

(当事業年度における指名委員会の活動状況)
当事業年度に開催した指名委員会は5回です。
(a)指名委員会への出席状況
役職名氏名出席状況(出席率)
指名委員長(社外取締役)望月晴文全5回中5回(100%)
指名委員(社外取締役)中村邦晴全5回中5回(100%)
指名委員(社外取締役)岡 昌志全5回中5回(100%)
指名委員(取締役)新野 隆全5回中5回(100%)

(注)当社は、2023年6月の指名委員会等設置会社移行前から任意に設置する機関として指名委員会を設置していましたが、上記は指名委員会等設置会社移行後の法定の指名委員会への出席状況を記載しています。
(b)主な議題・検討内容
指名委員会では、主に、指名委員会等設置会社への移行による取締役会の役割変革を機能させるための構成、社外取締役候補者の選定、CEOのサクセッションプラン(経営人材の育成およびCEO選任プロセス)の運用等について審議を行いました。
(ⅲ)報酬委員会
報酬委員会は、取締役および執行役の報酬等の方針の策定、取締役および執行役の個人別の報酬等の内容の決定など当社役員の報酬に関する事項について、客観性、公平性、透明性の視点から審議を行います。
本有価証券報告書の提出日現在、報酬委員会の委員は、次の4名です。
役職名氏名
報酬委員長(社外取締役)岡 昌志
報酬委員(社外取締役)山田義仁
報酬委員(社外取締役)佐藤慎次郎
報酬委員(取締役)森田隆之

(当事業年度における報酬委員会の活動状況)
当事業年度に開催した報酬委員会は4回です。
(a)報酬委員会への出席状況
役職名氏名出席状況(出席率)
報酬委員長(社外取締役)岡 昌志全4回中4回(100%)
報酬委員(社外取締役)クリスティーナ・アメージャン全4回中4回(100%)
報酬委員(社外取締役)山田義仁全4回中4回(100%)
報酬委員(取締役)森田隆之全4回中4回(100%)

(注)当社は、2023年6月の指名委員会等設置会社移行前から任意に設置する機関として報酬委員会を設置していましたが、上記は指名委員会等設置会社移行後の法定の報酬委員会への出席状況を記載しています。
(b)主な議題・検討内容
報酬委員会では、主に、取締役および執行役に関する報酬制度の制定、個人別報酬額の決定、株式報酬追加信託、報酬制度運用のモニタリング(定時ベンチマーク結果の分析および課題事項に関する対応)等について審議を行いました。
(iv)監査委員会
監査委員会は、執行役および取締役の職務の執行の監査等を行います。また、監査委員会は、取締役会において監査計画および監査結果の報告を定期的に行うほか、監査結果を踏まえ、代表執行役社長等に対し提言を行います。
本有価証券報告書の提出日現在、監査委員会の委員は、次の6名です。
役職名氏名
監査委員長(社外取締役)岡田譲治
監査委員(社外取締役)岡田恭子
監査委員(社外取締役)望月晴文
監査委員(社外取締役)佐藤慎次郎
監査委員(社外取締役)長田志織
監査委員(取締役)(常勤)小幡 忍

岡田譲治氏は、総合商社におけるCFOおよび常勤監査役として、また、(公社)日本監査役協会会長として豊富な経験と深い見識を有しており、「財務および会計に関する相当程度の知見を有するもの」に該当します。なお、当社は、監査委員会の職務遂行を補助するため、監査委員会事務局を設置しています。監査委員会事務局は、監査委員会の実効性を確保すべく職務を遂行し、監査委員会事務局スタフの人事異動等については、監査委員会の同意を要することにより独立性を確保しています。
(当事業年度における監査委員会の活動状況)
当事業年度における監査委員会の活動状況については、「第一部 企業情報 第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (3) 監査の状況 ① 監査委員会監査の状況」に記載のとおりです。
(ロ)執行機能
(ⅰ)執行役
執行役は、取締役会からの委任を受けて当社の業務執行を担います。当社は、執行役に対し大幅な権限委譲を行うことにより、業務執行に関する意思決定と事業遂行の迅速化をはかっています。また、全社横断的に戦略を実行するため、チーフオフィサー制を導入しており、各チーフオフィサーは、代表執行役社長の指揮のもと、自らが担当する主要なグループ横断機能の領域において、NECグループにとって最適な経営基盤の構築および運用に取り組んでいます。
当社は、機会とリスクの両面から質の高い意思決定を行うため、執行側の最上位審議体である経営会議および経営会議と連携する会議体を設置しています。経営会議は、ビジネスユニット長やチーフオフィサーなどの執行役で構成され、経営方針や経営戦略などNECグループの経営に関する重要事項の審議および重要な業務執行案件の審査を行っています。経営会議と連携する会議体は、その役割・権限に応じて次のとおり各担当事項の審議等を行っています。
会議体名担当事項の概要
予算執行会議年度予算に関する進捗管理
財務委員会財務戦略に関する多面的な検討
事業戦略会議事業戦略の討議、重要事項の共有
投融資会議投融資に関する多面的な検討
重要契約リスク審査会議重要な営業契約等に関するリスク低減を目的とした多面的な検討
リスク・コンプライアンス委員会全社リスクの管理およびコンプライアンスに関する多面的な検討

本有価証券報告書の提出日現在、当社の執行役は20名であり、執行役の氏名は、「第一部 企業情報 第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (2) 役員の状況 ① 役員一覧 (ロ)執行役の状況」に記載のとおりです。
(ⅱ)グループ内部監査部門(内部監査部門)
当社は、当社およびグループ会社の内部監査を行う部門として、グループ内部監査部門を設置しています。グループ内部監査部門は、NECグループにおける適法かつ適正・効率的な業務執行の確保のための監査を実施し、問題点の指摘と改善に向けた提言を行っています。なお、内部監査部門を有する一部の子会社とは、監査の高度化に向けて情報交流を行うなどの連携を行っています。グループ内部監査部門のスタフは約90名です。
(ⅲ)リスク・コンプライアンス統括部(コンプライアンス推進部門・全社リスク管理部門)
当社は、コンプライアンス推進部門および全社リスク管理部門として、リスク・コンプライアンス統括部を設置しています。当社におけるリスク管理体制については、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりです。リスク・コンプライアンス統括部のスタフは、コンプライアンス推進、全社リスク管理、財務報告の適正性の確保等を担当する者と合わせて約70名です。
(ハ)会計監査人
当連結会計年度において当社の会計監査業務を執行した公認会計士は、有限責任 あずさ監査法人に所属する小山秀明、小川 勤および藤野慎哉の3氏です。また、当社の会計監査業務に係る補助者は、公認会計士43名、公認会計士試験合格者等25名、その他の者89名から構成されています。
② 内部統制システム
(イ)内部統制システムの整備状況
当社は、2023年6月22日開催の取締役会において決議した会社法第416条第1項第1号ロおよびホに定める会社の業務の適正を確保するための体制の整備に関する基本方針に基づき、内部統制システムを整備し運用しています。本基本方針は、当社ウェブサイト(https://jpn.nec.com/profile/governance/internalcontrol.html)に掲載のとおりですが、その概要は、次のとおりです。
当社は、本基本方針に基づく内部統制システムの整備・運用状況を絶えず評価し、必要な改善措置を講じるほか、本基本方針についても、経営環境の変化等に対応して不断の見直しを行い、一層実効性のある内部統制システムの整備・運用に努めます。
(a) 取締役、執行役および使用人の職務の執行が法令および定款に適合することを確保するため、取締役および執行役は、NECグループにおける企業倫理の確立ならびに法令、定款および社内規程の遵守の確保を目的として制定した「NECグループ行動規範」(Code of Conduct)を率先垂範するとともに、その周知徹底をはかり、これらの違反が判明した場合には、その原因を究明したうえで再発防止策を策定し、実行します。また、内部通報制度の利用を促進します。
(b) 情報の保存および管理は、適用ある法令および社内規程に従って、適正に行います。
(c) リスク管理は、社内規程に基づき、NECグループとして一貫した方針のもとに、効果的かつ総合的に実施します。全社リスク管理担当役員は、リスク・コンプライアンス委員会を中心とする全社リスクマネジメント体制を構築し、NECグループのリスク管理を統括するとともに、リスク要因の分析と対策を実行します。事業に関するリスク管理は、事業部門が適切に実施し、スタフ部門がこれを指導、支援します。経営上の重要なリスクへの対応方針その他リスク管理の観点から重要な事項については、リスク・コンプライアンス委員会において十分な審議を行うほか、特に重要なものについては経営会議および取締役会において報告します。
(d) 取締役および執行役の職務執行の効率性を確保するため、取締役会は、執行役に対して大幅な権限委譲を行い、事業運営に関する迅速な意思決定および機動的な職務執行を推進します。執行役は、取締役会の監督のもと、中期経営目標に基づき、迅速な意思決定および効率的な職務執行を行います。
(e) 当社は、NECグループにおける業務の適正を確保するため、「NECグループ経営ポリシー」を通じて、子会社の遵法体制その他業務の適正を確保するための体制の整備に関する指導および支援を行います。NECグループにおける経営の健全性および効率性の向上をはかるため、各子会社について、取締役および監査役を必要に応じて派遣するとともに、当社内に主管部門を定めることとし、当該主管部門は子会社の事業運営に関する重要な事項について子会社から報告を受け、子会社におけるリスク管理について子会社を指導および支援します。スタフ部門は、NECグループの業務の適正の確保のために、その担当事項に関して実効性のある統制手段を定め、運用します。内部監査部門は、NECグループの業務の適正性について監査を行います。
(f) NECグループにおける業務の適正化および効率化の観点から、業務プロセスの改善および標準化に努めるとともに、情報システムによる一層の統制強化をはかります。
(g) NECグループにおける財務報告に係る内部統制については、適用ある法令に基づき、評価、維持、改善等を行います。
(h) 監査委員会の職務遂行を補助する監査委員会事務局スタフを置き、その人事異動等については、監査委員会の同意を要することにより独立性を確保しています。
(i) 監査委員会は、定期的または随時、取締役、執行役、使用人等からその職務の執行状況等の報告を受けます。また、当社は、子会社の取締役、監査役、執行役員および使用人が、監査委員会の求めに応じて、随時、その職務の執行状況等の報告を行うよう指導します。
(j) 内部監査部門長は、NECグループにおける内部通報制度の運用状況を確認するとともに、監査委員会に定期的に報告します。また、当社は、内部通報制度に基づく通報または監査委員会に対する職務の執行状況等の報告を行ったことを理由として、NECグループの取締役、執行役および使用人に対し不利な取り扱いを行いません。
(k) 監査委員会は、監査の実効性を確保するため、会計監査人および内部監査部門から定期的に各々が実施した監査に関する報告を受け、意見交換を行います。また、監査委員会は、内部監査部門に対して連携を通じた指導を行うほか、必要に応じて指示を行い、取締役および執行役の職務執行の監査を行います。加えて、監査委員会が選定する監査委員は、経営会議に出席するほか、必要と認める重要な会議に出席します。当社は、監査委員会が職務の執行のために合理的な費用の支払いを求めたときは、これに応じます。
(ロ)内部統制システムの運用状況
当社は、当連結会計年度の内部統制システムの整備・運用状況について評価を行い、本基本方針に基づき内部統制システムが適切に整備され運用されていることを確認しました。当連結会計年度における主な取り組みは、次のとおりです。
(a) コンプライアンス
「NECコンプライアンスの日」(2016年度に国内において独占禁止法違反行為があった旨の認定を受けたことを踏まえ、NECグループの従業員一人ひとりがコンプライアンスの重要性を再確認する日として2017年に制定)を中心として、NECグループの従業員一人ひとりがコンプライアンスの重要性を再確認するための施策を実施しました。具体的には、当社の経営幹部や子会社社長による事業活動における倫理観の重要性やコンプライアンスの徹底に関するメッセージの発信をはじめ、コンプライアンスの推進に向けて顕著な取り組みを行った子会社の表彰や延べ7日間にわたるコンプライアンスに関するさまざまな教育コンテンツのウェビナー配信などを行いました。また、当社は、リスク・コンプライアンス委員会を中心としたコンプライアンス推進のための体制を構築・運用しています。子会社で発生した不正事案については、各社のリスク・コンプライアンス委員会等で審議するとともに当社へ報告する体制を構築・運用しており、当社で毎月開催するリスク・コンプライアンス委員会において、NECグループで発生した不正事案の原因究明および再発防止策について審議しています。当社は、その事案の概要および留意点について半期毎にNECグループ内に公表し、不正事案の再発防止をはかっています。毎年実施しているコンプライアンスに関するウェブ教育の中では、当社の従業員一人ひとりが「NECグループ行動規範」(Code of Conduct)に則りお客様、社会および同僚から信頼される行動をとる旨と自らが取り組むインテグリティある行動を宣言しました。さらに、当社は「コンプライアンス・ホットライン」への相談・申告(内部通報)を促進することで不正行為等の早期発見および早期解決をはかっています。また、「コンプライアンス・ホットライン」に加え、ハラスメント、人権侵害および差別に関する相談ならびに労働関連法規違反および人事関係社内規程違反に関する相談を匿名で行うことができる「HRホットライン」や、海外子会社の経営幹部が関与する不正行為等の早期発見および早期解決をはかることを目的とした海外子会社の従業員向けの「グローバル・ホットライン」を設置し、運用しています。なお、「コンプライアンス・ホットライン」および「HRホットライン」の当連結会計年度の利用実績は242件であり、申告のあった内部通報や相談については、その内容に応じて内部監査部門その他の社内関係部門において調査を行い、必要な対策を講じています。
(b) リスクマネジメント
NECグループでは、NECグループの事業に関連する社内外のリスクを的確に把握し対応するための全社横断的なリスク管理体制を整備しています。具体的には、リスク・コンプライアンス委員会を設置し、リスク管理に関する活動方針、NECグループとして対策を講ずべき重点対策リスクの選定・対応方針のほか、期中のリスク変動により全社横断対応が必要となったリスクの対応、その他の全社リスク管理に関する重要な事項を審議し、事業戦略会議および取締役会に定期的に報告しています。
また、NECグループ全体のリスクを俯瞰して一元的・横断的に対応し、損失に繋がる可能性をコントロールするため、CRO(チーフリスクオフィサー)を設置しています。CROは、日々変化する社会・事業環境の中で多様化・複雑化するリスクを感知・分析し、インパクトを評価するとともに、対応の優先付けをしたうえで、各リスクを所管するチーフオフィサーと密に連携することで全社横断的なリスク管理を主導します。CROは、NECグループとして認識しておくべきリスクを網羅的にとりまとめたリスク一覧をもとに、各リスクを所管するチーフオフィサーとの対話やリスクアセスメントを実施し、外部・内部環境変化や各リスク対策の状況を踏まえて影響度・切迫性等の共通基準でリスクの優先順位を可視化したリスクマップを作成しています。リスクマップは、四半期毎にリスク・コンプライアンス委員会での審議を経て更新しており、事業戦略会議および取締役会に定期的に報告しています。
(c) グループマネジメント
NECグループのグループマネジメントについて定めた「NECグループ経営ポリシー」に基づき、子会社経営の仕組みの統一をはかり、グループ全体最適とグループ企業価値の最大化に努めています。その一環として、海外子会社に対するグループ共通のポリシーや業務プロセス・基盤の導入を迅速に行えるよう、主要なグループ横断機能を担当する当社のチーフオフィサーが自らの担当領域について、海外子会社における業務の遂行を管理する仕組みの整備を進めています。
(d) 監査委員会による監査
当社は、指名委員会等設置会社への移行後における監査の体制として組織監査への移行を念頭に、内部監査部門および会計監査人との連携強化のほか、監査委員会の補助機能の高度化を含む、最適な監査体制の構築を目指して取り組んでいます。
・当社は、監査委員会の職務遂行を補助するため、監査委員会事務局を設置しており、監査委員会事務局は、監査委員会の実効性を確保すべく、職務を執行しています。
・常勤監査委員は、経営会議等の重要会議への陪席、執行役等との対話、子会社の経営幹部および監査役からの報告を通じて内部統制システムの構築・運用状況を確認するとともに、収集した情報を他の監査委員と共有しています。
・監査委員会は、会計監査人および内部監査部門と、原則として毎月情報交換を実施する等、緊密に連携するとともに、当社の役員が関係する不正行為等を通報できる窓口として、経営陣から独立した「監査委員会ホットライン」を運営しています。
なお、2023年6月22日の指名委員会等設置会社移行前においては、常勤監査役を中心に適宜社外監査役と情報を共有しながら、内部統制システムの構築・運用状況を確認するとともに、経営陣から独立した「監査役ホットライン」を運営していました。
③ 情報開示体制
当社は、適時、適切かつ公平な情報開示により企業価値の適切な評価を市場から得ることが重要であると認識しています。そのため、社内関係部門間および子会社との間の連絡体制を構築しています。
また、当社は、マスコミ、アナリストおよび機関投資家向けに、経営幹部による経営説明会や四半期ごとの決算説明会を開催するほか、ESGをテーマとする説明会や各事業の責任者等による事業に関する説明会(IR Dayを含む。)の実施、当社ウェブサイトでの情報開示内容の充実(説明会等における和文および英文による資料、動画データ等の掲載を含む。)、グローバルなIR活動の強化(海外の機関投資家訪問を含む。)などに努めています。さらに、個人投資家向けの情報開示として、専用ウェブサイトを開設するほか、説明会を実施しています。
④ 責任限定契約の概要
当社は、取締役(業務執行取締役等であるものを除く。)との間で、会社法第423条第1項の責任について取締役(業務執行取締役等であるものを除く。)の職務を行うにつき善意でかつ重大な過失がないときは、2,000万円または法令に定める金額のいずれか高い額を限度とする責任限定契約を締結しています。
⑤ 補償契約の概要
当社は、会社法第430条の2第1項に規定する補償契約を取締役および執行役との間で締結しており、同項第1号の費用および同項第2号の損失を法令の定める範囲内において当社が補償することとしております。退任または辞任に伴い補償契約の契約期間は終了します。本契約においては、各取締役および執行役の職務の執行の適正性が損なわれないようにするため、補償することが不適切な一定の場合を補償の対象としないこととしたうえで、補償実行後に補償が不適切であったことが判明した場合は、当社が当該取締役または執行役に対し補償金の全部または一部の返還を要求することができるものとしております。
⑥ 役員等賠償責任保険契約の概要
当社は、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結しています。当該保険契約の被保険者は、当社の取締役および執行役、子会社の取締役、監査役および執行役員ならびに当社または子会社の役員または従業員であって、当社または子会社の指示により、当社および子会社以外の会社で役員等の地位にある者です。当該保険契約は、被保険者が、その業務遂行に関連して損害賠償請求を受けた場合において法律上負担すべき損害賠償金および支出した防御費用を補填するとともに、被保険者に対してなされた損害賠償請求により被保険者が被った損害を会社が補償(会社補償)することによって生ずる当該会社の損害も補填するものです。
⑦ 当社定款の規定
当社は、取締役を15名以内とする旨を定款に定めるとともに、取締役の選任決議に関する定足数を議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1とする旨を定款に定めています。また、当社は、機動的な剰余金の配当、自己株式の取得等の実施を可能とするため、会社法第459条第1項各号の事項については、法令に別段の定めのある場合を除き、取締役会の決議により定めることができる旨を定款に定めています。さらに、当社は、株主総会の円滑な運営を目的として、会社法第309条第2項の規定による株主総会の決議の定足数を、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1とする旨を定款に定めています。
⑧ 株式会社の支配に関する基本方針
当社は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方は、株主が最終的に決定するものと考えています。一方、経営支配権の取得を目的とする当社株式の大量買付行為や買収提案があった場合には、買収提案に応じるか否かについての株主の判断のため、買収提案者に対して対価等の条件の妥当性や買付行為がNECグループの経営方針や事業計画等に与える影響などに関する適切な情報の提供を求めるとともに、それが当社の企業価値および株主共同の利益の向上に寄与するものであるかどうかについて真摯に評価、検討し、速やかに当社の見解を示すことが取締役会の責任であると考えています。また、状況に応じて、買収提案者との交渉や株主への代替案の提示を行うことも必要であると考えます。
当社は、現在、買収提案者が出現した場合の対応方針をあらかじめ定めていませんが、買収提案があった場合に、買収提案者から適切な情報が得られなかったとき、株主が買収提案について判断をするための十分な時間が与えられていないときまたは買付行為が当社の企業価値ひいては株主共同の利益の向上に反すると判断したときには、その時点において実行可能であり、株主に受け入れられる必要かつ相当な方法による合理的な対抗措置を直ちに決定し、実施する予定です。

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