有価証券報告書-第97期(2022/04/01-2023/03/31)
② 戦略
気温が1.5℃あるいは4℃上昇する場合のシナリオをベースに、短期(1年)・中期(3年)・長期(~30年)のリスクと機会を抽出し、気候変動に関する分析を実施しています。その結果、両シナリオ分析において、規制強化の影響や生産拠点の一部での物理的な影響を想定し、対応策を検討しました。また、気候変動への対応を経営上の重要課題と位置づけ、バリューチェーン全体に与える影響を含めて、事業戦略および財務計画への影響を考慮した対応策を策定しています。
*「影響度」は、売上・利益等の財務上の影響額とそのリスクと機会が顕在化する可能性を考慮して、「大、やや大、中、やや小、小」の5段階で当社独自の基準に基づいて判断したものです。なお、影響度の低い「やや小」と「小」の掲載は省略しています。
気温が1.5℃あるいは4℃上昇する場合のシナリオをベースに、短期(1年)・中期(3年)・長期(~30年)のリスクと機会を抽出し、気候変動に関する分析を実施しています。その結果、両シナリオ分析において、規制強化の影響や生産拠点の一部での物理的な影響を想定し、対応策を検討しました。また、気候変動への対応を経営上の重要課題と位置づけ、バリューチェーン全体に与える影響を含めて、事業戦略および財務計画への影響を考慮した対応策を策定しています。
| タイプ | 要因 | シナリオ | 想定シナリオの詳細 | 時間的視点 | 想定される影響 | 影響度* | 対応策 |
| 移行 リスク | 炭素税の課税 | 1.5℃ | 温室効果ガス排出量への課税 | 長期 | ・事業活動に伴うコストの増加 | やや大 | ・Scope1+2削減を1.5℃目標に強化 |
| 1.5℃ | 原価上昇で企業業績が悪化 | 中期 | ・顧客の投資が縮小・遅延して売上が減少 ・調達難や部材コスト増により利益が減少 | 大 | ・ソフトウェアやクラウドベースの製品開発を促進、部材価格変動の影響が少ないビジネスモデルを構築 | ||
| 物理 リスク | 自然災害の増加・激甚化 | 4℃ | 異常気象の頻発化・激甚化 | 長期 | ・生産工場の操業や部材の調達に影響 | 大 | ・東北アンリツ第二工場に新棟を建設して災害リスクを低減 ・部材生産地をマップ化し、調達への影響を最小化 ・複数社購買可能な体制を構築 |
| 機会 | エネルギーミックスの変化 | 1.5℃ | 再エネ発電比率の上昇 | 長期 | ・太陽光発電設備の導入コスト低下 | やや大 | ・PGRE 30の推進で自家発電比率を高め、電力料金を低減 ・東北アンリツ第二工場にメガソーラー級発電設備と蓄電池を設置 |
| 省エネ技術の進展 | 1.5℃ | 投資による新技術の普及 | 中期 | ・新たな省エネ技術の採用で製品の環境付加価値向上 | やや大 | ・環境配慮型製品の開発推進で製品を省エネ化 ・省エネ部品を積極採用 | |
| 市場の変化 | 1.5℃ | 高機能と環境性能を備えた製品の需要拡大 | 長期 | ・高検出精度製品の需要増加 | やや大 | ・高精度かつ省エネの金属検出機等、食品工場向け製品の開発を推進 | |
| 中期 | ・試作機不要の開発を望む顧客が増加し、仮想化等、シミュレーション試験環境の需要増 | やや大 | ・ソフトウェアベースの仮想化試験環境ソリューションを提供 | ||||
| 中期 | ・次世代グリーンデータセンターの省エネ化に向け光電融合デバイスの開発・製造用測定器の需要増加 | やや大 | ・光電融合デバイスの開発・製造向けソリューションを提供 | ||||
| 長期 | ・EV普及により高効率パワートレインや電池の開発用評価機器の需要増加 ・再エネや燃料電池を効率的に活用するエネルギーマネジメントシステムの需要拡大 | やや大 | ・高品質な電池やパワートレインの開発を効率化するテストソリューションを強化 ・パートナーと協働でエネルギーマネジメントシステムの事業機会を獲得 | ||||
| 自然災害の増加・激甚化 | 4℃ | 異常気象の頻発化・激甚化 | 長期 | ・防災投資が増加して河川や道路の監視ソリューションの需要増加 | 中 | ・映像情報システム等、防災・減災製品の販売体制強化 |
*「影響度」は、売上・利益等の財務上の影響額とそのリスクと機会が顕在化する可能性を考慮して、「大、やや大、中、やや小、小」の5段階で当社独自の基準に基づいて判断したものです。なお、影響度の低い「やや小」と「小」の掲載は省略しています。