有価証券報告書-第124期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社グループは、グループの使命・存在意義を定義する経営理念として、「人々に安全を」「社会に価値を」「企業をとりまく人々に幸福を」を掲げております。
「災害の防止を通じ人命と財産の保護に貢献する」ことを基軸とし、社会のニーズに適合した価値ある商品とサービスを提供するとともに、お客様、株主、取引先、その他地域社会の人々及び従業員に豊かな生活と生きがいのある場を提供する一方、地球環境の保全に配慮して活動することを経営の基本方針としております。
(2) 経営戦略等
当社は、1918年の創業から100周年を迎えるにあたり、今後も持続的な成長と中長期的な企業価値向上を実現することを目指し、2018年1月に中期経営計画「VISION 2020 New Stage(2018年度~2020年度)」を策定いたしました。
経営理念を真に実践できる企業集団を目指し、中期ビジョンとして「安全・安心を追求するグローバルブランドの確立」を掲げ、不透明な経営環境にあっても持続的成長を実現するため、各事業分野における選択と集中を通した企業価値の最大化を図ってまいります。
「VISION 2020 New Stage」では、「モノづくり力」「人材」「資本・財務」の経営基盤を強化した上で、「国内事業の収益基盤強化」「海外事業の着実な伸長」「新たな付加価値製品の開発」の3つの成長戦略を推進しております。
① 国内事業の収益基盤強化
当社の国内事業、特に防災事業分野のビジネスモデルは、お客様の建物ライフサイクルに沿った循環サイクルであります。
当社では、新築時に設備導入した後、建物に集う人々が安全・安心に過ごしていただけるよう、メンテナンス・リニューアルを通じ、建物ライフサイクルのサポートを推進しております。このビジネスモデルの礎となるエンジニアリング機能を強化し、特にリニューアルとメンテナンスを収益基盤強化の両輪と位置づけ注力しております。
情報通信事業等につきましては、市場環境の変化を踏まえ、採算を重視した事業体制に再構築し、今後の市場成長が見込まれるセキュリティ分野へ経営資源を投入いたします。また、アライアンス先との連携を強化し、提案型営業のビジネスモデルの確立を目指しております。
② 海外事業の着実な伸長
海外事業では戦略商品を市場投入し、従来の主な市場であった小規模建物市場から、中・大規模市場へ事業領域を広げることと、火災報知システムの周辺領域へ事業領域を拡充することで着実な伸長を目指しております。
③ 新たな付加価値製品の開発
将来の環境変化に備え、次世代の製品開発及び開発に向けたマーケティングを展開することによって、更なる付加価値製品を提供できることを目指した取り組みを進めております。
④ 経営基盤の強化
当社グループの持続的な成長を図るため、人材育成体系を再構築するとともに、ワークスタイルの改善を進め、一人一人の生産効率の向上を目指します。また、資本効率を意識した事業運営により、財務の健全性の維持・向上に努め、経営基盤の強化を図っております。
当社グループは、防災事業を核とする企業活動を通して社会に貢献するという経営目標のもと、安全で高品質の製品・システムの提供や、収益性を重視した製造・販売・施工・保守体制の充実を図るとともに、リスク管理・コンプライアンス体制の強化やコーポレート・ガバナンスの充実、及び環境に配慮した企業活動を推進することにより、企業価値の更なる向上に努めてまいります。
(3) 経営環境
当社グループを取り巻く環境は、国内市場では2020年に開催予定であった東京オリンピック・パラリンピックに向けた建設投資に伴い、好調な環境が続いておりましたが、2021年3月期は、需要の踊り場を迎える見込みであります。
海外では、主にアジアの経済成長を背景に建設需要の拡大が見込まれ、国や地域によって差はあるものの、市場全体としての成長が期待される状況が続くと考えております。
国内においては、建設需要が踊り場を迎えることに加え、低価格化の進行や人件費の上昇が想定され、海外では、英国のEU離脱等の地政学的リスクによる影響が考えられます。
また、サプライチェーンがグローバルに展開されていることから、為替の急激な変動、米国における保護主義の進行、米中の貿易摩擦等、世界的な原材料調達コストの上昇が懸念される等の経営環境にあります。
さらに、新型コロナウイルス感染症拡大防止を目的とした経済活動抑止が、企業各社の業績悪化を招き、企業のコスト削減による設備投資抑制に繋がることが想定され、今後の需要は厳しい環境に変化していくことも見込まれます。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
① 国内事業の収益基盤強化
2020年3月期では、国内事業の収益基盤強化の両輪として位置づけているリニューアルとメンテナンスは順調に基盤を固めることができ、旺盛な新築需要も効率的に取り込むことができましたが、経営環境の変化に対応するため、「営業マネジメント機能」「エンジニアリング機能」「組織力・個人力」の強化を図ることにより、収益確保に努めております。併せてITツールを活用した施工現場の効率化を推進し、収益性を高める取り組みを進めております。
② 海外事業の着実な伸長
2020年3月期は、市場投入が遅れていたUL規格(米国)の中・大規模向け戦略商品の販売を開始し、着実に販売実績を計上しているものの、新たなルートへの営業活動の浸透に時間を要しております。
海外市場は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、地域による経済環境の違いはあるものの、当社にとって成長市場であるという位置づけは変わりません。そのため、事業拡大に必要な基盤である、研究開発計画の確実な実行と品質管理の強化を早急かつ着実に進め、戦略商品を中・大規模市場に拡販していくために必要な営業活動を推進しております。
③ 新たな付加価値製品の開発
将来の環境変化を見据え、従来の発想にとらわれない付加価値をお客様に提供することを目的とした製品開発及び開発に向けたマーケティングを加速してまいります。また、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により求められる新しい生活様式によって顕在化する可能性のあるビジネスチャンスをとらえた付加価値提案型のマーケティング活動を推進しております。
④ 経営基盤の強化
当社グループの持続的な成長を図るため、人材ポートフォリオに基づき成長意欲のある従業員が活躍できる人材育成体系を再構築しております。また、新型コロナウイルス感染症と共生することを想定して働き方を再定義し、多様な働き方と生産性向上を推進することで、労働基準法改正による新たな環境で当社が持続的に成長できる基盤を確立してまいります。
モノづくりにおいては、将来に向けた基礎研究や要素技術開発に継続的に投資し、中長期的な視点で「モノづくり力」を高めます。特に世界的な部品調達コスト増により、製造コストは増加傾向となっております。この環境は継続することが見通され、大きな変化は想定しづらいことから、当社の事業特性に付随する少量・多品種生産における生産効率化に向けた取り組みを推進してまいります。
また、資本効率を意識した最適なポートフォリオを追求すると同時に、財務の健全性の維持・向上に努め、経営基盤の強化を図ってまいります。
(5) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
「VISION 2020 New Stage」では、最終年度である2021年3月期の経営目標として、売上高、営業利益、営業利益率、ROEを掲げておりますが、経営環境の変化により見直しを行う予定であります。
現時点では新型コロナウイルス感染症による影響を合理的に算定することが難しいことから具体的な数値の公表は行っておりませんが、合理的な算定が可能となった時点で速やかに公表いたします。
(1) 経営方針
当社グループは、グループの使命・存在意義を定義する経営理念として、「人々に安全を」「社会に価値を」「企業をとりまく人々に幸福を」を掲げております。
「災害の防止を通じ人命と財産の保護に貢献する」ことを基軸とし、社会のニーズに適合した価値ある商品とサービスを提供するとともに、お客様、株主、取引先、その他地域社会の人々及び従業員に豊かな生活と生きがいのある場を提供する一方、地球環境の保全に配慮して活動することを経営の基本方針としております。
(2) 経営戦略等
当社は、1918年の創業から100周年を迎えるにあたり、今後も持続的な成長と中長期的な企業価値向上を実現することを目指し、2018年1月に中期経営計画「VISION 2020 New Stage(2018年度~2020年度)」を策定いたしました。
経営理念を真に実践できる企業集団を目指し、中期ビジョンとして「安全・安心を追求するグローバルブランドの確立」を掲げ、不透明な経営環境にあっても持続的成長を実現するため、各事業分野における選択と集中を通した企業価値の最大化を図ってまいります。
「VISION 2020 New Stage」では、「モノづくり力」「人材」「資本・財務」の経営基盤を強化した上で、「国内事業の収益基盤強化」「海外事業の着実な伸長」「新たな付加価値製品の開発」の3つの成長戦略を推進しております。
① 国内事業の収益基盤強化
当社の国内事業、特に防災事業分野のビジネスモデルは、お客様の建物ライフサイクルに沿った循環サイクルであります。
当社では、新築時に設備導入した後、建物に集う人々が安全・安心に過ごしていただけるよう、メンテナンス・リニューアルを通じ、建物ライフサイクルのサポートを推進しております。このビジネスモデルの礎となるエンジニアリング機能を強化し、特にリニューアルとメンテナンスを収益基盤強化の両輪と位置づけ注力しております。
情報通信事業等につきましては、市場環境の変化を踏まえ、採算を重視した事業体制に再構築し、今後の市場成長が見込まれるセキュリティ分野へ経営資源を投入いたします。また、アライアンス先との連携を強化し、提案型営業のビジネスモデルの確立を目指しております。
② 海外事業の着実な伸長
海外事業では戦略商品を市場投入し、従来の主な市場であった小規模建物市場から、中・大規模市場へ事業領域を広げることと、火災報知システムの周辺領域へ事業領域を拡充することで着実な伸長を目指しております。
③ 新たな付加価値製品の開発
将来の環境変化に備え、次世代の製品開発及び開発に向けたマーケティングを展開することによって、更なる付加価値製品を提供できることを目指した取り組みを進めております。
④ 経営基盤の強化
当社グループの持続的な成長を図るため、人材育成体系を再構築するとともに、ワークスタイルの改善を進め、一人一人の生産効率の向上を目指します。また、資本効率を意識した事業運営により、財務の健全性の維持・向上に努め、経営基盤の強化を図っております。
当社グループは、防災事業を核とする企業活動を通して社会に貢献するという経営目標のもと、安全で高品質の製品・システムの提供や、収益性を重視した製造・販売・施工・保守体制の充実を図るとともに、リスク管理・コンプライアンス体制の強化やコーポレート・ガバナンスの充実、及び環境に配慮した企業活動を推進することにより、企業価値の更なる向上に努めてまいります。
(3) 経営環境
当社グループを取り巻く環境は、国内市場では2020年に開催予定であった東京オリンピック・パラリンピックに向けた建設投資に伴い、好調な環境が続いておりましたが、2021年3月期は、需要の踊り場を迎える見込みであります。
海外では、主にアジアの経済成長を背景に建設需要の拡大が見込まれ、国や地域によって差はあるものの、市場全体としての成長が期待される状況が続くと考えております。
国内においては、建設需要が踊り場を迎えることに加え、低価格化の進行や人件費の上昇が想定され、海外では、英国のEU離脱等の地政学的リスクによる影響が考えられます。
また、サプライチェーンがグローバルに展開されていることから、為替の急激な変動、米国における保護主義の進行、米中の貿易摩擦等、世界的な原材料調達コストの上昇が懸念される等の経営環境にあります。
さらに、新型コロナウイルス感染症拡大防止を目的とした経済活動抑止が、企業各社の業績悪化を招き、企業のコスト削減による設備投資抑制に繋がることが想定され、今後の需要は厳しい環境に変化していくことも見込まれます。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
① 国内事業の収益基盤強化
2020年3月期では、国内事業の収益基盤強化の両輪として位置づけているリニューアルとメンテナンスは順調に基盤を固めることができ、旺盛な新築需要も効率的に取り込むことができましたが、経営環境の変化に対応するため、「営業マネジメント機能」「エンジニアリング機能」「組織力・個人力」の強化を図ることにより、収益確保に努めております。併せてITツールを活用した施工現場の効率化を推進し、収益性を高める取り組みを進めております。
② 海外事業の着実な伸長
2020年3月期は、市場投入が遅れていたUL規格(米国)の中・大規模向け戦略商品の販売を開始し、着実に販売実績を計上しているものの、新たなルートへの営業活動の浸透に時間を要しております。
海外市場は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、地域による経済環境の違いはあるものの、当社にとって成長市場であるという位置づけは変わりません。そのため、事業拡大に必要な基盤である、研究開発計画の確実な実行と品質管理の強化を早急かつ着実に進め、戦略商品を中・大規模市場に拡販していくために必要な営業活動を推進しております。
③ 新たな付加価値製品の開発
将来の環境変化を見据え、従来の発想にとらわれない付加価値をお客様に提供することを目的とした製品開発及び開発に向けたマーケティングを加速してまいります。また、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により求められる新しい生活様式によって顕在化する可能性のあるビジネスチャンスをとらえた付加価値提案型のマーケティング活動を推進しております。
④ 経営基盤の強化
当社グループの持続的な成長を図るため、人材ポートフォリオに基づき成長意欲のある従業員が活躍できる人材育成体系を再構築しております。また、新型コロナウイルス感染症と共生することを想定して働き方を再定義し、多様な働き方と生産性向上を推進することで、労働基準法改正による新たな環境で当社が持続的に成長できる基盤を確立してまいります。
モノづくりにおいては、将来に向けた基礎研究や要素技術開発に継続的に投資し、中長期的な視点で「モノづくり力」を高めます。特に世界的な部品調達コスト増により、製造コストは増加傾向となっております。この環境は継続することが見通され、大きな変化は想定しづらいことから、当社の事業特性に付随する少量・多品種生産における生産効率化に向けた取り組みを推進してまいります。
また、資本効率を意識した最適なポートフォリオを追求すると同時に、財務の健全性の維持・向上に努め、経営基盤の強化を図ってまいります。
(5) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
「VISION 2020 New Stage」では、最終年度である2021年3月期の経営目標として、売上高、営業利益、営業利益率、ROEを掲げておりますが、経営環境の変化により見直しを行う予定であります。
現時点では新型コロナウイルス感染症による影響を合理的に算定することが難しいことから具体的な数値の公表は行っておりませんが、合理的な算定が可能となった時点で速やかに公表いたします。