有価証券報告書-第96期(2025/04/01-2026/03/31)
有報資料
文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、創業以来『開拓・創造・実践』の企業理念のもと、独自の革新的、創造性に富んだ高い技術・開発力を背景に、「コネクタ事業」「インターフェース・ソリューション事業」「航機事業」の3つの事業をグローバルに展開し、発展してまいりました。
“Technology to Inspire Innovation”「当社の開発する技術が、お客様の独創的な商品開発に新しい扉を拓きます。」をグローバルスローガンとして、お客様のイノベーション実現を加速する技術開発・ものづくりに注力しております。そして、世界のお客様からパートナーとしての高い信頼をいただくため、「連結経営を基軸としたグローバルな事業展開」「グローバルマーケティングと技術開発力の強化」「品質・ものづくりの革新」を経営の基本方針として推進しております。
そして航空電子グループ企業行動憲章に基づいて、良き企業市民として、関係法令を遵守し、お客様、株主・投資家の皆様、取引先、地域社会をはじめとした関係者に対する社会的責任を果たすことを目指します。
なお、2026年度より、経営資源を集約して効率性を高めるとともにシナジーを最大化し、事業の再成長及び収益力の改善を図るために、インターフェース・ソリューション事業をコネクタ事業へ統合した報告セグメントへ変更することといたしました。
(2)中長期的な会社の経営戦略
当社グループを取り巻く事業環境は、デジタル化の加速、世界的な脱炭素化への流れ、通信システムやAIの進化、宇宙産業の発展など、社会や市場が大きく変化しています。当社グループの注力市場においても、自動車市場における電装化の加速、産機・インフラ市場ではデータセンターでの光化・高速伝送化の加速や、FA・工作機械のネットワーク化の進展が見込まれ、携帯機器市場ではスマートフォンの機能進化のほか、ウェアラブル機器の普及も期待されています。航空・宇宙市場においては、防衛向けは次世代装備品開発が進み、宇宙向けはロケット・衛星開発の官民連携が活発化するなど、各市場において大きな変化が見込まれます。
こうした環境の中で、当社グループは、革新的かつ創造性に富んだ高い技術・開発力を通じて、"Connected Society"、"Safe Mobility"、"Clean Energy"、"Industrial Innovation"、"Air, Space and Ocean"の5つの領域において、お客様との協創により社会価値を創出し、社会の持続的発展に貢献しながら企業価値の向上を目指します。
その実現のために、2028年度を最終年度とする3か年の中期経営計画を策定しました。中期経営計画の基本戦略として、大きく変動する外部環境への対応力強化とリソース配分の最適化により、安定的に収益を上げ、継続的成長を実現する企業体質に進化させていきます。収益を最大化する「ポートフォリオ変革」と、それを構造的に支える「事業基盤強化」を重点的に取り組み、2028年度に売上高2,600億円、営業利益180億円、ROE8%の達成を目指します。
①ポートフォリオ変革
注力領域へのリソース集中と重点4市場のリバランスを推進し、事業ポートフォリオ全体の最適化と持続的な企業価値向上を実現していきます。自動車および携帯機器市場では、収益力の再生・強化を最優先課題としながら、持続的な成長の実現を目指します。産機・インフラ市場では、成長軌道へ回帰するため、海外市場や新領域をターゲットに成長投資と事業拡大に注力します。また、高い成長が期待される航空・宇宙市場は、創業以来培ってきた当社の強みと技術を活かす基盤ビジネスとして強化を図ります。
②事業基盤強化
業務プロセスおよび情報システムの最適化による経営効率向上を図り、強固な事業基盤構築を進めていきます。材料調達や設備開発プロセスは、抜本的な変革・最適化によりコスト競争力を強化します。また、IT基盤活用によるオペレーションコスト低減、データに基づく高度な意思決定を通じて、リソース投入効率を向上します。
さらに、開発・生産・販売に関わる事業推進力を高め、持続的な成長力を強化します。京セラグループの事業アセット活用による開発・生産能力の増強や顧客リーチ拡充に加え、マーケティング機能強化と先行技術開発へのリソース傾注を進めることで、将来の成長を支える高付加価値製品を創出していきます。
1)成長戦略
当社が強みとする「技術開発」と「ものづくり力」、そして「グローバルマーケティング」の実践により、自動車、携帯機器、産機・インフラ、航空・宇宙の注力する4市場で成長を目指します。
(コネクタ事業)
コネクタ事業は、主力事業としての収益力を再生し、新たな成長ドライバーを獲得することを基本方針としています。市場別に成長性と採算性を見極め、事業ポートフォリオの再構築とリソースシフトを進めることで、売上規模の拡大と営業利益率の改善を図ります。
携帯機器市場では、開発リソースを増強し、ハイエンドおよび新領域向けの先端技術製品に集中します。一方で、ミドル・ローエンドにおける低採算領域やリソース効率の低い製品からは撤退し、事業の質的転換を進めます。これにより、価格競争からの脱却と付加価値型ビジネスへの転換を目指します。
自動車市場では、自動化推進によりADAS関連製品で利益拡大を図り、インド・米国を中心とした成長市場での新製品展開により、収益性の向上を重視します。不採算分野については縮小・撤退を進め、グローバルで最適化された開発・生産・販売体制を構築します。
産機・インフラ市場では、市場回復の動きを確実に捉え、成長を加速させます。京セラグループの顧客基盤を活用し、海外展開やデータセンターなどの成長市場を積極的に開拓することで、中長期的な成長力を強化します。
航空・宇宙市場では、米国の生産拠点を活用し、衛星ビジネスを中心に宇宙関連領域の開拓を進めます。高信頼性が求められる分野での技術優位性を活かし、将来の成長領域として育成していきます。
これらに加え、強化・縮小領域を明確にしたリソースシフト、ロードマップに基づく先行開発の強化、調達や工法の抜本的改革によるコスト削減を通じて、事業基盤強化を図ります。
(航機事業)
航機事業は、需要が堅調な防衛向け事業の拡大と、高収益な産機・インフラ市場におけるポートフォリオ拡充を通じて、全社の収益基盤を底上げすることを基本方針としています。
航空・宇宙市場では、防衛向け新規装備品への参入を中心に事業規模の拡大を継続します。また、次世代の超高精度慣性センサなど、将来の競争力の源泉となる先端技術の研究開発を進め、防衛分野における技術優位性を強化します。
産機・インフラ市場では、油田関連分野において、当連結会計年度より新たに株式を取得したTooltronix社のノウハウを活用した製品ラインナップの拡充を図り、北米を中心にシェア拡大を目指します。また、半導体製造装置向け製品やセンサ応用製品の拡充により、既存顧客シェア拡大と新規顧客獲得を進め、安定性と成長性を両立した事業構造を構築します。
これらに加え、注力領域向けの開発体制拡充、防衛分野の生産能力倍増により事業基盤強化を図るとともに、QCD(品質・コスト・納期)を重視した事業運営により、防衛事業で営業利益率10%以上の確保を目指し、安定した収益性と持続的成長を実現します。
2)企業価値向上に向けた財務戦略
2028年度に向けて、資本効率および資本収益性の向上を推進します。総資産回転率1.1回の実現を目指し、連結資金マネジメント強化、棚卸資産管理強化、設備効率アップ等に取り組むとともに、財務の健全性を維持しながら借入等を含め必要資金を調達します。これらの取り組みにより、資本収益性について、2028年度にROE8%、2030年度にROE10%を目指します。
キャピタルアロケーションでは、営業キャッシュ・フローと運転資本の効率化等により成長投資に必要な資金を確保し、財務体質強化と配当のバランスを保って活用します。成長投資については、効率向上を図りながら設備投資を行い、将来に向けた有望な技術・製品の獲得や成長余地のある海外市場でのビジネス拡大を目的とした戦略投資を検討します。
また、配当に関しては、安定配当を基本とし、連結配当性向30%以上を維持することを方針とします。
(3)対処すべき課題
原油価格やエネルギー供給の不安定化などのリスクの高まりにより、当社グループの生産活動に必要な原材料や部品の調達、さらには海外拠点を含む製品輸送において、リードタイムの長期化やコスト上昇が生じる可能性があります。当社グループにおいては、サプライヤーの分散化や代替調達先の確保などにより素材や部品の安定的な調達に努めるとともに主要顧客との適切な売価交渉を進めるなどしてリスクの抑制に努めますが、影響が長期化した場合には、サプライチェーン全体での供給難や各機器市場での需要変動などの間接的な影響も発生する可能性があります。
このような状況のもと当社グループは、主力のコネクタ事業を中心に、グローバルマーケティングと新製品開発のスピードアップによる受注・売上の拡大を図るとともに、内製化の推進による工場稼働率改善、設備効率化によるコストダウン、諸費用抑制など経営全般にわたる効率化を推進し業績向上に努めてまいります。
また、当社グループでは、お客様との協創により社会価値を創出し、事業を通じた社会課題の解決に貢献していくことが重要な経営課題と認識しております。特定したマテリアリティへの取り組みを推進し、サステナビリティ経営をさらに強化し、企業価値の向上を目指してまいります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、創業以来『開拓・創造・実践』の企業理念のもと、独自の革新的、創造性に富んだ高い技術・開発力を背景に、「コネクタ事業」「インターフェース・ソリューション事業」「航機事業」の3つの事業をグローバルに展開し、発展してまいりました。
“Technology to Inspire Innovation”「当社の開発する技術が、お客様の独創的な商品開発に新しい扉を拓きます。」をグローバルスローガンとして、お客様のイノベーション実現を加速する技術開発・ものづくりに注力しております。そして、世界のお客様からパートナーとしての高い信頼をいただくため、「連結経営を基軸としたグローバルな事業展開」「グローバルマーケティングと技術開発力の強化」「品質・ものづくりの革新」を経営の基本方針として推進しております。
そして航空電子グループ企業行動憲章に基づいて、良き企業市民として、関係法令を遵守し、お客様、株主・投資家の皆様、取引先、地域社会をはじめとした関係者に対する社会的責任を果たすことを目指します。
なお、2026年度より、経営資源を集約して効率性を高めるとともにシナジーを最大化し、事業の再成長及び収益力の改善を図るために、インターフェース・ソリューション事業をコネクタ事業へ統合した報告セグメントへ変更することといたしました。
(2)中長期的な会社の経営戦略
当社グループを取り巻く事業環境は、デジタル化の加速、世界的な脱炭素化への流れ、通信システムやAIの進化、宇宙産業の発展など、社会や市場が大きく変化しています。当社グループの注力市場においても、自動車市場における電装化の加速、産機・インフラ市場ではデータセンターでの光化・高速伝送化の加速や、FA・工作機械のネットワーク化の進展が見込まれ、携帯機器市場ではスマートフォンの機能進化のほか、ウェアラブル機器の普及も期待されています。航空・宇宙市場においては、防衛向けは次世代装備品開発が進み、宇宙向けはロケット・衛星開発の官民連携が活発化するなど、各市場において大きな変化が見込まれます。
こうした環境の中で、当社グループは、革新的かつ創造性に富んだ高い技術・開発力を通じて、"Connected Society"、"Safe Mobility"、"Clean Energy"、"Industrial Innovation"、"Air, Space and Ocean"の5つの領域において、お客様との協創により社会価値を創出し、社会の持続的発展に貢献しながら企業価値の向上を目指します。
その実現のために、2028年度を最終年度とする3か年の中期経営計画を策定しました。中期経営計画の基本戦略として、大きく変動する外部環境への対応力強化とリソース配分の最適化により、安定的に収益を上げ、継続的成長を実現する企業体質に進化させていきます。収益を最大化する「ポートフォリオ変革」と、それを構造的に支える「事業基盤強化」を重点的に取り組み、2028年度に売上高2,600億円、営業利益180億円、ROE8%の達成を目指します。
①ポートフォリオ変革
注力領域へのリソース集中と重点4市場のリバランスを推進し、事業ポートフォリオ全体の最適化と持続的な企業価値向上を実現していきます。自動車および携帯機器市場では、収益力の再生・強化を最優先課題としながら、持続的な成長の実現を目指します。産機・インフラ市場では、成長軌道へ回帰するため、海外市場や新領域をターゲットに成長投資と事業拡大に注力します。また、高い成長が期待される航空・宇宙市場は、創業以来培ってきた当社の強みと技術を活かす基盤ビジネスとして強化を図ります。
②事業基盤強化
業務プロセスおよび情報システムの最適化による経営効率向上を図り、強固な事業基盤構築を進めていきます。材料調達や設備開発プロセスは、抜本的な変革・最適化によりコスト競争力を強化します。また、IT基盤活用によるオペレーションコスト低減、データに基づく高度な意思決定を通じて、リソース投入効率を向上します。
さらに、開発・生産・販売に関わる事業推進力を高め、持続的な成長力を強化します。京セラグループの事業アセット活用による開発・生産能力の増強や顧客リーチ拡充に加え、マーケティング機能強化と先行技術開発へのリソース傾注を進めることで、将来の成長を支える高付加価値製品を創出していきます。
1)成長戦略
当社が強みとする「技術開発」と「ものづくり力」、そして「グローバルマーケティング」の実践により、自動車、携帯機器、産機・インフラ、航空・宇宙の注力する4市場で成長を目指します。
(コネクタ事業)
コネクタ事業は、主力事業としての収益力を再生し、新たな成長ドライバーを獲得することを基本方針としています。市場別に成長性と採算性を見極め、事業ポートフォリオの再構築とリソースシフトを進めることで、売上規模の拡大と営業利益率の改善を図ります。
携帯機器市場では、開発リソースを増強し、ハイエンドおよび新領域向けの先端技術製品に集中します。一方で、ミドル・ローエンドにおける低採算領域やリソース効率の低い製品からは撤退し、事業の質的転換を進めます。これにより、価格競争からの脱却と付加価値型ビジネスへの転換を目指します。
自動車市場では、自動化推進によりADAS関連製品で利益拡大を図り、インド・米国を中心とした成長市場での新製品展開により、収益性の向上を重視します。不採算分野については縮小・撤退を進め、グローバルで最適化された開発・生産・販売体制を構築します。
産機・インフラ市場では、市場回復の動きを確実に捉え、成長を加速させます。京セラグループの顧客基盤を活用し、海外展開やデータセンターなどの成長市場を積極的に開拓することで、中長期的な成長力を強化します。
航空・宇宙市場では、米国の生産拠点を活用し、衛星ビジネスを中心に宇宙関連領域の開拓を進めます。高信頼性が求められる分野での技術優位性を活かし、将来の成長領域として育成していきます。
これらに加え、強化・縮小領域を明確にしたリソースシフト、ロードマップに基づく先行開発の強化、調達や工法の抜本的改革によるコスト削減を通じて、事業基盤強化を図ります。
(航機事業)
航機事業は、需要が堅調な防衛向け事業の拡大と、高収益な産機・インフラ市場におけるポートフォリオ拡充を通じて、全社の収益基盤を底上げすることを基本方針としています。
航空・宇宙市場では、防衛向け新規装備品への参入を中心に事業規模の拡大を継続します。また、次世代の超高精度慣性センサなど、将来の競争力の源泉となる先端技術の研究開発を進め、防衛分野における技術優位性を強化します。
産機・インフラ市場では、油田関連分野において、当連結会計年度より新たに株式を取得したTooltronix社のノウハウを活用した製品ラインナップの拡充を図り、北米を中心にシェア拡大を目指します。また、半導体製造装置向け製品やセンサ応用製品の拡充により、既存顧客シェア拡大と新規顧客獲得を進め、安定性と成長性を両立した事業構造を構築します。
これらに加え、注力領域向けの開発体制拡充、防衛分野の生産能力倍増により事業基盤強化を図るとともに、QCD(品質・コスト・納期)を重視した事業運営により、防衛事業で営業利益率10%以上の確保を目指し、安定した収益性と持続的成長を実現します。
2)企業価値向上に向けた財務戦略
2028年度に向けて、資本効率および資本収益性の向上を推進します。総資産回転率1.1回の実現を目指し、連結資金マネジメント強化、棚卸資産管理強化、設備効率アップ等に取り組むとともに、財務の健全性を維持しながら借入等を含め必要資金を調達します。これらの取り組みにより、資本収益性について、2028年度にROE8%、2030年度にROE10%を目指します。
キャピタルアロケーションでは、営業キャッシュ・フローと運転資本の効率化等により成長投資に必要な資金を確保し、財務体質強化と配当のバランスを保って活用します。成長投資については、効率向上を図りながら設備投資を行い、将来に向けた有望な技術・製品の獲得や成長余地のある海外市場でのビジネス拡大を目的とした戦略投資を検討します。
また、配当に関しては、安定配当を基本とし、連結配当性向30%以上を維持することを方針とします。
(3)対処すべき課題
原油価格やエネルギー供給の不安定化などのリスクの高まりにより、当社グループの生産活動に必要な原材料や部品の調達、さらには海外拠点を含む製品輸送において、リードタイムの長期化やコスト上昇が生じる可能性があります。当社グループにおいては、サプライヤーの分散化や代替調達先の確保などにより素材や部品の安定的な調達に努めるとともに主要顧客との適切な売価交渉を進めるなどしてリスクの抑制に努めますが、影響が長期化した場合には、サプライチェーン全体での供給難や各機器市場での需要変動などの間接的な影響も発生する可能性があります。
このような状況のもと当社グループは、主力のコネクタ事業を中心に、グローバルマーケティングと新製品開発のスピードアップによる受注・売上の拡大を図るとともに、内製化の推進による工場稼働率改善、設備効率化によるコストダウン、諸費用抑制など経営全般にわたる効率化を推進し業績向上に努めてまいります。
また、当社グループでは、お客様との協創により社会価値を創出し、事業を通じた社会課題の解決に貢献していくことが重要な経営課題と認識しております。特定したマテリアリティへの取り組みを推進し、サステナビリティ経営をさらに強化し、企業価値の向上を目指してまいります。