訂正有価証券報告書-第93期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2022/06/29 14:22
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、米中貿易摩擦の激化や英国の合意なきEU離脱に対する懸念が表面化し、高成長トレンドであった前年から一転して、全体として成長率の低下が鮮明になりました。特に、ユーロ圏は輸出鈍化により低成長、米国と中国も貿易摩擦による製造業業況悪化、ASEAN諸国やインドでも減速基調が続き、前年比成長率は軒並み低下しました。一方、日本経済は、海外経済の減速を受けた輸出低迷による対外需要
は低迷、改元やラグビーワールドカップ開催等による経済効果はありましたが、消費税増税もあり、総じて個人消費は力強さを欠きました。しかし、民間需要における設備投資は底堅く推移し、公的需要では第二次補正予算
による国土強靭化関係の公共投資がプラスに寄与する展開となり、日本経済全体はプラス成長するも弱い伸びに留まりました。
また、令和元年末からの中国に端を発した新型コロナウイルス感染症の世界的拡大は、国内外の各方面に大きな影響を及ぼしました。航空便欠航やイベント中止による観光客急減、部品供給が滞りはじめた製造業での生産
縮小、東京五輪の延期決定に加え、外出自粛要請により個人の生活にも大きな制約を受け、年度末にかけて内外経済とも急速に悪化しました。日本政府もかかる事態を国難と捉え、特措法第15条に定める政府対策本部を設置、全国規模の緊急事態宣言を発令、強い危機感をもって対応しています。
当社グループもこのような状況を鑑み、早い段階から社内に新型コロナウイルス緊急対策本部を設置、社内外への感染被害防止と当社各拠点及びグループ会社に勤務する従業員の安全確保に取り組んでまいりました。日
本をはじめ各国政府が金融および財政面での対策を本格化していますが、今後も新型コロナウイルス感染症拡大による、国内外経済への大きな打撃は避けられず、現段階で、終息時期が見えない状況下、当面は不透明で厳
しい環境が続くと見込まれます。
このような経済環境のもと、当社の主要マーケットにおいては、電力会社を中心とした電力業界は、送配電事業と販売事業の分社化など新たな動きもあり、一部の原子力発電所再稼働に伴う設備保全や送配電安全対策へ
の投資も増加してきています。また、再生可能エネルギー業界では、主力電力化に向け、洋上風力発電にも注力、成長事業の柱としていく動きも出てきています。
情報通信業界では、企業によるICT投資は堅調で、テレワーク拡大の流れもあり、クラウドやIoT、セキュリティ分野の需要拡大が引き続き期待されます。また、第5世代移動通信システム(5G)のネットワーク構築に係る設備投資も堅調に拡大してきています。
鉄道業界は、乗車率低下の影響はあるものの、引き続き各社とも安全・安定輸送運行を最優先として、より安全な交通システム構築や老朽化対応への設備投資が継続して行われています。
このような状況下、昨年度当社グループは業績のⅤ字回復を目指し、新営業体制のもと製品別営業推進を強化するとともに、事業領域拡大に向けて国内外グループ各社のシナジー効果極大化を図り、グループ売上高増加
に努めてまいりました。収益面では、引き続き付加価値の高い製品売上強化を図るとともに、製造原価低減や一層の業務効率化による経費削減にも注力、収益力向上に努めてまいりました。
これらの施策に鋭意取り組んでまいりました結果、当社グループの当連結会計年度の業績は、売上高は15,942,334千円、前連結会計年度比6.3%、950,097千円の増加となりました。市場全般の価格競争激化の影響を受けるも、経常利益では730,051千円、前連結会計年度比63.4%、283,357千円の増加、税金等調整前当期純利益では780,849千円、前連結会計年度比41.7%、229,959千円の増加と、増収増益となりました。
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度比208,140千円増加の548,277千円となりました。
各事業の概要は以下のとおりであります。
※通信保安事業
通信保安事業におきましては、鉄道向けおよび官公庁向け売上が堅調に推移した結果、売上高は15,587,944千円(前連結会計年度比929,629千円増)となりました。営業利益につきましては原価低減、経費削減に努め1,368,809千円、(営業利益率8.8%、前連結会計年度比1.0%増)となりました。
※気象事業
気象事業におきましては、主力製品であるライトニングスコーププラス、ライトニングステーション等の販売に努め、売上高354,390千円(前連結会計年度比20,467千円増)となりました。営業利益につきましては、原価低減、設備削減に努め、69,627千円(営業利益率19.7%、前連結会計年度比4.6%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益が780,849千円、減価償却費が290,236千円、仕入債務の増加が60,305千円となりましたが、一方で、売上債権の増加が535,532千円、法人税等の支払額が255,883千円となったことなどにより、267,290千円の収入(前連結会計年度は519,344千円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の売却による収入が2,317千円、投資有価証券の売却による収入が630,284千円、投資不動産の賃貸に伴う収入が65,317千円となりましたが、一方で有形固定資産の取得による支出が238,100千円、投資有価証券の取得による支出が591,856千円、投資不動産の賃貸に伴う支出が26,541千円となったことなどにより、222,938千円の支出(前連結会計年度は147,939千円の支出)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入が1,742,616千円、社債の発行による収入が295,443千円、短期借入金の増加が14,000千円となりましたが、一方で、長期借入金の返済による支出が1,003,355千円、社債の償還による支出が600,200千円、配当金の支払が60,100千円となったことなどにより、335,061千円の収入(前連結会計年度は484,512千円の支出)となりました。
以上の結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末の残高は3,761,767千円となり、前連結会計年度末に比べて365,602千円増加いたしました。
③資本の財源及び資金の流動性について
当社グループの資金運営は、事業活動にかかる運転資金については営業キャッシュ・フローで獲得した資金を主な財源としておりますが、債権回収までに必要な資金については銀行借入及び社債の発行により資金調達をおこなっております。
なお、当連結会計年度末の有利子負債残高は、前連結会計年度に比べて453,060千円増加して5,509,737千円となりました。資金調達コストの低減に努める一方、設備資金等の長期的な資金については、市場金利動向あるいは既存借入金の償還時期等を総合的に勘案し、長期借入金及び社債によって流動性を維持しております。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
セグメントの名称当連結会計年度
(自 平成31年4月1日
至 令和2年3月31日)
前年同期比(%)
通信保安(千円)8,494,354102.2
気象(千円)174,784101.8
合計(千円)8,669,138102.1

(注)1.金額は製造原価で表示しております。
2.金額は消費税等を除いて表示しております。
b.受注実績
セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
通信保安14,970,959102.21,818,74874.7
気象356,095108.929,532106.1
合計15,327,055102.31,848,28175.0

(注)1.金額は販売価格で表示しております。
2.金額は消費税等を除いて表示しております。
3.当グループの生産は、受注生産と生産計画に基づく見込生産により構成されており、上表は受注生産に係るものを記載しております。
c.販売実績
セグメントの名称当連結会計年度
(自 平成31年4月1日
至 令和2年3月31日)
前年同期比(%)
通信保安(千円)15,587,944106.3
気象(千円)354,390106.1
合計(千円)15,942,334106.3

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりまして、決算日における資産・負債の報告数値、報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りは、過去の実績状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、特に下記の会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断等に影響を及ぼすと考えております。
なお、現時点で新型コロナウイルス感染症拡大など先行き不透明感が増しているものの、当社の事業計画の進捗状況等の情報に基づき検討し、同感染症による当社収益における通期への影響は限定的であると仮定して当連結会計年度(令和2年3月期)の会計上の見積りを行っております。
a.退職給付会計
退職給付債務は、年金数理計算に用いられる仮定により見積りに差が生じます。仮定となる割引率、将来の給付水準、退職率については、現時点で妥当と判断したデータその他の要因に基づき設定しております。実際の結果がこれらの仮定と異なる場合、また仮定を変更する必要が生じた場合には、将来の退職給付費用及び退職給付債務が変動する可能性があります。
b.繰延税金資産
当社グループの連結財務諸表に計上されている資産および負債の金額と課税所得計算上の資産および負債の金額との間に生じる一時差異に係る税効果については、当該差異の解消時に適用される法定実効税率を使用して、繰延税金資産を計上しております。将来の税金の回収可能予想額は、当社グループの将来の課税所得の見込額に基づき算出されておりますが、将来の課税見込額の変動により、繰延税金資産が変動する可能性があります。
c.のれん
当社グループは、のれんに関して効果の発現する期間を見積り、その期間で定額法により償却しておりますが、その資産性の評価について検討した結果、当初想定したキャッシュ・フローが見込めなくなった場合に、評価の切り下げを行う可能性があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績では、鉄道向けおよび官公庁向け売上は堅調に推移し、電力会社向けも一部回復したためおおむね順調に確保できました。一方、通信・移動体通信関係の売上は価格競争激化等により低調に推移しました。また、コスト低減では、グループ内での内製化促進や品質の維持・向上に成果をあげることができました。
これらの影響で当連結会計年度の売上高は前連結会計年度に比べ6.3%増収の15,942,334千円となりました。営業利益は当社グループの主要製品市場における価格競争激化等の中62.9%増益の738,544千円となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は特別利益89,901千円、特別損失39,102千円の計上等により208,140千円増の548,277千円となりました。
(売上高)
通信保安事業の売上高は、前連結会計年度に比べて、6.0%増収の15,599,509千円(うち、外部顧客への売上高15,587,944千円)となり、気象事業の売上高は前連結会計年度に比べて5.2%増収の400,296千円(うち、外部顧客への売上高354,390千円)となりました。
(売上原価、販売費及び一般管理費)
売上原価は、売上高の増加に伴い前連結会計年度から566,766千円増加し10,630,084千円となり、売上原価率は67.1%から0.4ポイント改善し66.7%となりました。
販売費及び一般管理費は、諸経費の削減活動を継続しましたが98,089千円増加し4,573,705千円となりました。
(営業外収益、営業外費用)
営業外収益は、前連結会計年度の153,494千円から19,641千円減少し133,852千円となっております。
営業外費用は、前連結会計年度の160,104千円から17,758千円減少し142,346千円となっております。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度の340,137千円から208,140千円増加し548,277千円となっております。
③経営戦略の現状と見通し
当社グループは平成29年度より営業推進体制を大幅に見直し、「製品別営業推進体制」でスタートしております。総合雷防護企業として原点回帰し防雷分野で知名度・実力ともに世界トップを目指し、全社員一丸となって努力をしてまいります。
なお、文中の将来に関する事項につきましては、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
キャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
④経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループの経営陣は、収益力、有利子負債等グループの財政状況を認識し、現在の事業規模及び入手可能な情報に基づき経営資源の最も効率的な運用を行い、企業価値を最大限に高めるべく努めております。「第2事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」にも記載のとおり当社グループではめまぐるしく変化する事業環境に迅速に対応すべく、海外生産体制の強化、営業部門の強化、中国市場への進出、高付加価値製品の開発などを推進し、戦略事業については、選択と集中をさらに加速していく所存であります。この結果、さらに収益力の向上が図られるものと見込んでおり、その資金を開発、投資、有利子負債削減等にバランスよく配分することで安定した収益力の確保を目指します。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

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