有価証券報告書-第52期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

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2018/06/21 15:08
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
①財政状態の状況
当連結会計年度末における総資産については、現金及び預金の増加4億円、受取手形及び売掛金の増加53億
円、たな卸資産の増加21億円、繰延税金資産(短期)の増加9億円、その他流動資産の増加56億円、有形固定資
産の増加6億円、無形固定資産の増加8億円、投資その他の資産の増加18億円等により、前連結会計年度末比
177億円増加の2,196億円となりました。
負債については、支払手形及び買掛金の増加26億円、未払費用の増加16億円、未払法人税等の増加5億円、賞
与引当金の増加4億円、製品保証引当金の増加5億円、その他流動負債の増加11億円、退職給付に係る負債の増
加2億円等により、前連結会計年度末比69億円増加の635億円となりました。
純資産については、利益剰余金の増加72億円、その他有価証券評価差額金の増加3億円、為替換算調整勘定の
増加19億円、退職給付に係る調整累計額の増加8億円、非支配株主持分の増加3億円等により、前連結会計年度
末比107億円増加の1,561億円となりました。
この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末比1.0ポイント減少の70.1%となりました。
②経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は緩やかな回復基調で推移し、米国や欧州も緩やかな景気拡大が続きまし
た。一方で、米国新政権による政策動向や極東地域における地政学リスクの上昇等から世界経済は先行き不透明
な状況で推移しました。
カーエレクトロニクス業界では、自動車の電子化が加速するなか、インフォテインメントシステムを核とした
車載情報分野と、自動運転やAI(人工知能)など新分野との連携が拡大し、業種・業態を超えた企業間競争が激
化しています。
このような状況下、当社グループは今年度を2020年度に向け策定した企業ビジョン『VISION2020』達成のため
の構造改革仕上げの年と位置付け、2017年度を初年度とする「第14次中期経営計画」を策定しました。この計画
に基づき、国内技術開発子会社を吸収合併し技術開発力を強化するとともに、ソフトウェアの性能や品質が製品
の競争力を左右する重要な要素となることから、株式会社シーズ・ラボとの資本及び業務の提携強化を図り、子
会社化しました。また、コニカミノルタ株式会社が開発した3D AR(拡張現実)技術を活用したHUD(ヘッドアッ
プディスプレイ)の量産化を目指し、同社との共同開発をスタートさせました。更に、期初に統合した国内製造
子会社3社の生産性向上を図るなど、グループ再編による構造改革を推進し、より強固な事業基盤の構築に努め
ました。ビジネス面では、ユーザーが求める快適なカーライフ実現に向け、新規ビジネスとして『アルパインス
タイル カスタマイズカー』の販売を開始しました。これら諸施策に加え、国内市販市場向けアルパインブラン
ドの車種専用製品の売上が堅調に推移し、また中国市場における欧州自動車メーカー向け純正品の売上が伸長す
るなか、為替が円安で推移したことから、売上高が増加しました。また営業利益も、増収効果に加え、研究開発
費の効率化を図るなど固定費を削減したことにより増加しました。
この結果、当連結会計年度(2017年4月~2018年3月)の業績は、連結売上高2,752億円(前期比11.1%
増)、営業利益137億円(前期比145.0%増)、経常利益136億円(前期比83.8%増)、親会社株主に帰属する当
期純利益93億円(前期比20.2%増)となりました。
セグメントの状況を示すと、次のとおりです。
《音響機器事業》
当事業部門では、市販市場向け、自動車メーカー向け純正品ともに、オーディオ機能とナビゲーションやディ
スプレイ製品などの情報・通信機器が融合し、オーディオ市場の減少傾向が続いています。一方、アナログ音源
復活の兆しとともに音質に注目が集まるなか、市販市場での売上拡大を目指し、国内のオーディオ・ビジュアル
機器専門の展示会「OTOTEN -AUDIO・VISUAL FESTIVAL2017-」にサウンドシステムを搭載したデモカーを出展す
るなど、積極的なプロモーションを展開しました。
また、自動車メーカー向け純正品については、静寂性に優れた高級車向けに臨場感のある高音質を訴求したス
ピーカーやアンプに加え、自動車の燃費や環境に配慮した薄型・軽量スピーカーや、車室内デザインの変化に対
応するため設置場所の自由度を向上させた軽量・小型の『レイアウトフリースピーカー』の受注拡大を図りまし
た。
以上の結果、当事業部門の売上高は540億円(前期比17.5%増)となりました。
《情報・通信機器事業》
当事業部門では、国内市販市場に投入した大画面ナビゲーション『Big-Xシリーズ』の販売が堅調に推移する
なか、「第45回東京モーターショー2017」や「東京オートサロン2018」に出展し、新規ユーザーの獲得を目指す
とともにアルパインブランドの強化を図りました。また、ナビゲーションを核としたシステム製品を搭載し、高
品質な車室内インテリアを実現した『アルパインスタイル カスタマイズカー』の受注活動にも注力しました。
更に、欧米市販市場向けに車種専用の新製品を投入したことから、売上高は堅調に推移しました。
自動車メーカー向け純正品については、高級車を中心に標準装備となりつつあるディスプレイ製品が、受注の
端境期の影響を受け一部の自動車メーカー向けに減少しましたが、中国において欧州高級自動車メーカー向けナ
ビゲーションの販売が好調に推移したことから、売上高は増加しました。
以上の結果、当事業部門の売上高は2,212億円(前期比9.7%増)となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物は537億円となり、前連結会計年度末と比べ4億円の増加(前期は40
億円の増加)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の増加は138億円(前期は34億円の増加)となりました。この増加の主な要因は、税金等
調整前当期純利益121億円の計上、減価償却費70億円の計上、仕入債務19億円の増加及び未払費用12億円の増加
による資金の増加と、売上債権36億円の増加、たな卸資産14億円の増加及び法人税等の支払32億円による資金の
減少です。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の減少は123億円(前期は34億円の増加)となりました。この減少の主な要因は、有形固
定資産の取得63億円、無形固定資産の取得20億円、貸付けによる支出42億円による資金の減少です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の減少は22億円(前期は22億円の減少)となりました。この減少の主な要因は、配当金の
支払20億円による資金の減少です。
上記の結果、フリー・キャッシュ・フローは15億円の資金増加(前期は69億円の資金増加)となりました。な
お、フリー・キャッシュ・フローは営業活動によるキャッシュ・フローと、投資活動によるキャッシュ・フロー
の合計です。
④生産、受注及び販売の実績
(a) 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)
音響機器事業44,1598.7
情報・通信機器事業183,2964.8
合計227,4555.5

(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しています。
2 金額は販売価格によっています。
3 上記の金額には、消費税等は含まれていません。
(b) 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)
音響機器事業55,21422.95,31129.1
情報・通信機器事業225,34614.618,02529.3
合計280,56116.123,33729.2

(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しています。
2 上記の金額には、消費税等は含まれていません。
(c) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)
音響機器事業54,01717.5
情報・通信機器事業221,2649.7
合計275,28111.1

(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しています。
2 上記の金額には、消費税等は含まれていません。
3 主な相手先の販売実績及び総販売実績に対する割合は、下記のとおりです。
相手先前連結会計年度当連結会計年度
販売高(百万円)割合(%)販売高(百万円)割合(%)
BMW AG--32,41011.8

4 前連結会計年度においてBMW AGは販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満の為、記載を省略しています。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成されています。
この連結財務諸表の作成に際し、連結決算日における資産・負債の数値及び連結会計年度の収益・費用の数値に影響を与える会計上の見積りを用いています。この会計上の見積りは、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づき行っています。実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社は、特に以下の会計上の見積りが当社グループの連結財務諸表に重要な影響を与えるものと考えています。
(a) たな卸資産及び有価証券の評価
たな卸資産は原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法)を採用しています。時価のない有価証券は原価法を採用し、その価値が帳簿価額より50%以上下落した場合は評価損を計上しています。時価のある有価証券は時価法を採用し、その価値の下落が原則30%以上の場合は、評価損を計上しています。
たな卸資産では顧客の将来需要の減少等に伴う陳腐化及び正味売却価額の低下、有価証券では将来の景気変動等によって投資先が業績不振になった場合、評価損の計上が必要となる可能性があります。
(b) 繰延税金資産
繰延税金資産については、回収可能性があると判断できる金額に減額するため評価性引当額を計上しています。繰延税金資産の回収可能性を判断するにあたっては、将来の課税所得等を考慮しています。
繰延税金資産の全部または一部を、将来回収できないと判断した場合、当該判断を行った会計年度に繰延税金資産の調整額を税金費用として計上します。同様に、計上額を上回る繰延税金資産が回収可能であると判断した場合は、当該判断を行った会計年度の税金費用を減少します。
(c) 退職給付に係る負債及び退職給付に係る資産
従業員の退職給付に備えるため、当社グループは会計年度末における退職給付債務及び年金資産の見込額に基づき、退職給付費用及び退職給付に係る負債、退職給付に係る資産の計上を行っています。退職給付費用及び退職給付債務は、数理計算上で設定される前提条件や年金資産の長期期待運用収益率等に基づいて算出されています。この前提条件には割引率、退職率、死亡率、脱退率、昇給率等が含まれています。
この前提条件の変更等があった場合には、将来期間における退職給付費用及び退職給付債務に影響を及ぼすことがあります。
(d) 製品保証引当金
製品のアフターサービスによる支出に備えるため、当社グループは過去の実績と個別見積り額に基づき製品保証引当金を計上しています。
(e) 固定資産の減損
当社グループの保有する固定資産について、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき、減損処理の要否を検討しています。
将来、事業損益見込みの悪化等があった場合には、将来キャッシュ・フローや回収可能価額が減少し、減損損失を計上する可能性があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の当社グループにおける連結業績は、売上高2,752億円(前期比11.1%%増)、営業利益137億円(前期比145.0%増)、経常利益136億円(前期比83.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益93億円(前期比20.2%増)となりました。営業利益率5.0%超を経営指標としていましたが、実績は営業利益率5.0%となりました。その要因としては、国内市販市場向けアルパインブランドの車種専用製品の売上が堅調に推移し、また中国市場における欧州自動車メーカー向け純正品の売上が伸長するなか、為替が円安で推移したことから売上高が増加し、営業利益も増収効果に加え、研究開発費の効率化を図るなど固定費を削減したことによるものです。
今後については、自動車産業の新たなトレンドであるCASE(Connected、Autonomous、Shared & Services、Electric)に対応するため、アルプス電気株式会社との経営統合計画を推進します。同社が有するセンシングデバイスや通信デバイス技術と当社のソフトウェア技術を融合し、ドライバー・同乗者に感動の移動空間と時間を提供するPremium HMI(ヒューマンマシンインタフェース)の開発に取組み、車載情報システムのトータルソリューションを提供していきます。
なお、セグメント毎の状況は、次のとおりです。
(a) 音響機器事業
市販市場では国内のオーディオ・ビジュアル機器専門の展示会にデモカーを出展するなど、積極的なプロモーション展開、また自動車メーカー向け純正品では高級車向けに高音質を訴求したスピーカーやアンプ、自動車の燃費や環境に配慮した薄型・軽量スピーカーや、車室内設置場所の自由度を向上させた軽量・小型の『レイアウトフリースピーカー』などの受注拡大取組みにより、当事業部門の売上高は540億円(前期比17.5%増)となりました。
今後については、自動車メーカー向け純正品として高評価を得ているサウンドシステムの拡販に努めるとともに、自動車の燃費や環境に配慮した軽量・薄型スピーカーやアンプ、車室内デザインの変化に対応した軽量・小型の『レイアウトフリースピーカー』の受注拡大を目指します。
(b) 情報・通信機器事業
国内市販市場では大画面ナビゲーション『Big-Xシリーズ』販売の堅調な推移と、大型展示会出展による新規ユーザーの獲得とアルパインブランドの強化、欧米市販市場では車種専用の新製品投入、また自動車メーカー向け純正品については中国において欧州高級自動車メーカー向けナビゲーションの販売が好調に推移したことにより、当事業部門の売上高は2,212億円(前期比9.7%増)となりました。
今後については、国内市販市場では、大画面ナビゲーションを取り付けることが出来なかった車種向けに開発したフローティングタイプ大画面ナビゲーションの拡販に注力するとともに、専用の車室内及び外観パーツをデザインしたカスタマイズカーの売上拡大を目指します。また、米国市販市場ではApple CarPlay 及びAndroid Autoに対応したディスプレイオーディオの拡販に取組みます。
更に自動車メーカー向け純正品については、引続き欧州自動車メーカー向けにナビゲーションやディスプレ
イ製品の搭載車種拡大や装着率向上を目指します。
※Apple CarPlayは、米国及び他の国々で登録されたApple Inc.の商標です。Android Autoは、米国及び他の国々で登録されたGoogle Inc.の商標です。
③資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループは、新製品の開発・生産革新の推進・品質の向上等を目的として、将来の成長に備え、自動車メーカー向け大型プロジェクトに対応した金型や機械設備への投資を行いました。
当連結会計年度の当社グループにおける設備投資の総額は、86億円(前期比6億円増)となりました。音響機器事業の設備投資は14億円(前期比0億円減)、情報・通信機器事業の設備投資は71億円(前期比7億円増)です。
当社グループにおける運転資金及び設備投資資金については、主に営業活動によるキャッシュ・フローに
て調達しています。また、国内金融機関において合計100億円のコミットメントラインを設定し、流動性を補
完しています。
今後の重要な設備投資としては、新製品の研究開発・生産設備の更新や合理化のため、当社及び主要な海外拠点で投資を行う予定です。

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