有価証券報告書-第76期(2022/04/01-2023/03/31)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
(経済状況)
当連結会計年度における世界経済の状況は、需要と供給の両面でコロナ危機から回復傾向をたどってきているものの、ロシア・ウクライナ問題等によるエネルギーコストの上昇や世界的なインフレ、米国・欧州を中心とした金融引き締め等で、経済見通しに重くのしかかっている状況が続いています。
(自動車業界)
世界の自動車生産台数は、世界的な半導体不足により生産調整が続いているものの、コロナウィルス感染の減少により、前年度と比較して増加しました。また、世界的な環境問題への意識の高まりを背景に、EVにおいては大幅に増加しました。
(取り組み)
当社グループでは、「安全第一の徹底と健康づくりの推進」「お客様に選び続けられる品質の提供」「人財の育成と働きがい向上」「中期経営計画に基づく競争力強化と新ビジネス拡大に向けた取り組み」「将来の成長を支える事業基盤の強化の取り組み」「企業市民として社会の期待に応えるための取り組み」を年度方針に掲げ、グループ一丸となって継続的に取り組んでまいりました。
主なトピックスは、次のとおりです。
<既存製品>品質や価格競争に加え、多くの採用実績が評価され、世界ナンバーワンシェアを目指した「シフトバイワイヤシフター」が車両メーカーへの更なる拡販に成功し、既存事業の拡大に大きく貢献しました。
<新製品の開発>自動車分野としましては、世界初となる抗菌仕様シートベルトの開発や、通園バス用の安全装置「車内置き去り防止支援システム」を車両メーカーと共同開発し、各々採用されました。また、自動運転技術では、自動運転車両を遠隔監視および操作するシステムを、アイサンテクノロジー株式会社と共同開発を実施し、愛知県や千葉県と共に自動運転の実証実験を行いました。
デジタルキー分野としましては、レンタカーの予約・解錠・返却までスマホで完結するアプリ「Uqey(ユーキー)」では、新機能の開発を実施しながら、利用できる店舗拡大を目指しております。社有車管理サービス「Bqey(ビーキー)」では、株式会社TDモバイルと販売代理店契約を締結し更なる拡販を目指しております。
新規分野では、振動するタッチペンで、より楽しく効果的な学習を実現するデジタル教材や、SDGs に貢献するアップサイクルブランド「Think Scrap」よりシートベルトの端材を活用したペンケースやトートバッグなどの商品、また、ライフスタイルブランド「explorica」より新商品「explorica pen」の販売を開始しております。
⦅新会社・新工場設立⦆
トヨタ自動車東日本株式会社向けをはじめとした東北地方でのビジネス拡大、モノづくりによる地域貢献を目的とし、秋田県横手市に子会社として株式会社東海理化トウホクを設立いたしました。
また、今後の経済・自動車市場の成長が見込まれているインドにおいて、競争力を一段と強化することをねらいとし、インドの子会社である TOKAI RIKA MINDA INDIA Pvt. Ltd.の新工場を設立することを決定しました。
<環境への取り組み>再生可能エネルギーの電気を協力会12社共同で調達できるよう「オフサイト PPAサービス実施に向けた協定」を、中部電力ミライズ株式会社と締結しました。
また、CO₂発生量減少に寄与するため、新材料『Bamboo+』の開発(株式会社ミロクテクノウッド、高知県との共同開発)や、「型内塗装技術」の開発(株式会社精工技研との共同開発)を行いました。
生物多様性の取り組みにつきましては、東海理化グループ全体で自然と共生する社会の実現に向けて活動しており、「あいち生物多様性企業認証」を取得しました。
<健康経営・ダイバーシティ活動の推進>経済産業省と日本健康会議が実施する「健康経営優良法人2023」(ホワイト500)に4年連続で選定されると共に、厚生労働省の「くるみん認定制度」において、最高位の「プラチナくるみん」の認定を受けました。また、愛知県が女性活躍の推進に積極的に取り組む企業を認定する「あいち女性輝きカンパニー」の優良企業として受賞しました。
社員の多様性を互いに認め合う職場づくりに取り組んでいます。
<地域貢献への取り組み>大口町の課題である耕作放棄地の活用と、障がい者活躍の場の提供を狙いとして、当社運営のいちご農園を開設し初の収穫を迎えました。
今後も地域課題に対して地域と共に取り組んでいきます。
<当期実績>当連結会計年度の業績につきましては、連結売上高は553,124百万円と、前連結会計年度に比べ65,821百万円(13.5%)の増収となりました。利益につきましては、連結営業利益は16,656百万円と、前連結会計年度に比べ7,445百万円(80.8%)の増益となりました。連結経常利益は24,063百万円と、前連結会計年度に比べ8,506百万円(54.7%)の増益となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は10,900百万円と、前連結会計年度に比べ7,331百万円(205.4%)の増益となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
(日本)
半導体不足による客先生産台数の減少があったものの円安の影響などにより、売上高は270,297百万円と、前連結会計年度に比べ3,151百万円(1.2%)の増収となりました。営業損失は、合理化努力があったものの原材料の値上がりなどにより△9,765百万円(前連結会計年度比△3,564百万円)となりました。
(北米)
円安による為替換算上の影響などにより、売上高は133,519百万円と、前連結会計年度に比べ33,728百万円(33.8%)の増収となりました。営業利益は、原材料の価格高騰分の回収が進んだことなどにより3,347百万円(前連結会計年度比 7,095百万円)となりました。
(アジア)
客先生産台数の増加に加え、円安による為替換算上の影響などにより売上高は193,750百万円と、前連結会計年度に比べ29,373百万円(17.9%)の増収となりました。営業利益は、増収効果や合理化努力などにより22,558百万円と、前連結会計年度に比べ3,299百万円(17.1%)の増益となりました。
(その他)
売上高は40,357百万円と、前連結会計年度に比べ7,813百万円(24.0%)の増収となりました。営業利益は、1,741百万円と、前連結会計年度に比べ434百万円(33.2%)の増益となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、66,494百万円となり前連結会計年度末より12,640百万円増加いたしました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は前連結会計年度に比べ、12,078百万円増加し、26,755百万円となりました。
これは主に税金等調整前当期純利益が9,276百万円増加した結果であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は前連結会計年度に比べ、17,310百万円減少し、8,695百万円となりました。
これは投資有価証券の取得による支出が10,202百万円減少した結果であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は前連結会計年度に比べ、359百万円減少し、6,078百万円となりました。
これは主に非支配株主からの払込みによる収入が461百万円増加した結果であります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 日本(百万円) | 217,943 | △0.6 |
| 北米(百万円) | 132,131 | 30.6 |
| アジア(百万円) | 162,520 | 16.0 |
| 報告セグメント計(百万円) | 512,595 | 11.3 |
| その他(百万円) | 40,342 | 24.5 |
| 合計(百万円) | 552,938 | 12.2 |
(注)1 金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
b.受注実績
当社グループ(当社及び連結子会社)は、トヨタ自動車株式会社をはじめとして、各納入先より四半期毎及び翌月の生産計画の提示を受け、当社グループ(当社及び連結子会社)の生産能力を勘案して生産計画をたて生産しております。このため、受注実績の記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 日本(百万円) | 215,779 | △0.4 |
| 北米(百万円) | 132,936 | 33.9 |
| アジア(百万円) | 164,410 | 18.3 |
| 報告セグメント計(百万円) | 513,127 | 12.8 |
| その他(百万円) | 39,997 | 24.1 |
| 合計(百万円) | 553,124 | 13.5 |
(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| トヨタ自動車㈱ | 121,027 | 24.8 | 112,852 | 20.4 |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高は553,124百万円、営業利益は16,656百万円、経常利益は24,063百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は10,900百万円となりました。
上記の他、当連結会計年度における経営成績の前連結会計年度との比較分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
当連結会計年度末の現金及び現金同等物は66,494百万円となり、前連結会計年度末に比べ12,640百万円増加いたしました。営業活動の結果獲得した資金が26,755百万円と前連結会計年度に比べ12,078百万円増加し、投資活動の結果使用した資金が8,695百万円と前連結会計年度に比べ17,310百万円減少し、財務活動の結果使用した資金が6,078百万円と前連結会計年度に比べ359百万円減少しております。
上記の他、各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
b.資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループは現在、必要な運転資金及び設備投資資金については、自己資金又は借入等により資金調達することとしております。当連結会計年度末において、社債の残高は10,000百万円であります。
当社グループは、今後も営業活動により得られるキャッシュ・フローを基本に将来必要な運転資金及び設備投資資金を調達していく考えであります。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
④経営目標の達成状況
当社は、経営目標の達成状況を判断するための客観的指標として営業利益を用いております。目標達成のために、会社別・項目別に収益改善計画を立て、活動に取り組んでおります。2022年4月27日に公表した業績予想と比較しまして、当連結会計年度の連結営業利益は北米を中心に原材料等の価格高騰分の回収が進んだことなどにより、6,656百万円の増益となりました。
| 2023年3月期 (予想) | 2023年3月期 (実績) | 増減 | 増減率(%) | |
| 売上高(百万円) | 520,000 | 553,124 | 33,124 | 6.4 |
| 営業利益(百万円) | 10,000 | 16,656 | 6,656 | 66.6 |