有価証券報告書-第69期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/26 10:27
【資料】
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【項目】
149項目
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社は、医用電子機器専門メーカとして、「病魔の克服と健康増進に先端技術で挑戦することにより世界に貢献すると共に社員の豊かな生活を創造する」ことを経営理念としています。そしてその実現に向け、商品、販売、サービス、技術、財務体質や人財などすべてにおいて、お客様はもとより、株主の皆様、取引先、社会から認められる企業として成長し、信頼を確立することを基本方針としています。
この基本方針の実現および当社グループの中長期的な企業価値向上のため、経営の健全性・透明性・効率性の向上を目指す経営管理体制の構築により、コーポレート・ガバナンスの充実を図ることが重要な経営課題であると考えています。取締役会は取締役12名(うち社外取締役4名)で構成され、独立社外取締役が3分の1を占めています。また、ジェンダーや国際性の面を含む多様性の確保を検討した結果、2020年6月25日開催の定時株主総会において女性社外取締役を選任しました。
当社は、監督機能の強化、経営の健全性・透明性の向上、経営の意思決定の迅速化を図るため、監査等委員会設置会社を選択するとともに、指名・報酬委員会を設置しています。社外取締役が委員の過半数を占めるとともに委員長も務めています。今般、当社の取締役(監査等委員である取締役および社外取締役を除く)に、当社の企業価値の持続的な向上を図るインセンティブを付与するとともに、株主の皆様との一層の価値共有を進めることを目的に、役員報酬制度を見直し、譲渡制限付株式報酬制度を導入しました。本件は、2020年6月25日開催の定時株主総会に付議し、承認いただきました。
(2) 目標とする経営指標
当社は、企業価値・株主価値増大に向けて連結ROE(連結自己資本当期純利益率)を経営指標としており、売上、利益の成長を最優先としつつ、在庫圧縮など資産効率の改善、株主還元の充実により、ROEの向上を目指します。2019年度を最終年度とする3ヵ年中期経営計画「TRANSFORM 2020」では12.0%を目標としていましたが、新たな目標につきましては、新型コロナウイルスの感染拡大により公表を延期しています次期中期経営計画において設定し、その達成に向けた取組みを明示したいと考えています。
(3) 経営環境
当連結会計年度における当社グループを取り巻く事業環境は、国内では、2025年の医療提供体制を示す地域医療構想の実現に向けて病床機能の分化・連携が推進されたほか、医師・医療従事者の働き方改革や負担軽減に関する議論がなされました。年度末にかけては、医療現場は急増する新型コロナウイルス感染症患者への対応に追われる状況となりました。海外においても、欧米諸国、新興国ともに医療機器の需要は総じて堅調に推移していましたが、新型コロナウイルスの感染拡大が各国の医療提供体制に大きな影響を与えるとともに、経済活動の抑制により景気の先行きに不透明感が高まりました。
今後の見通しにつきましても、新型コロナウイルスの感染拡大が世界各国の医療提供体制に大きな影響を与えるとともに、経済活動の抑制が続いており、景気の先行きは不透明な状況で推移すると予想されます。
(4) 会社の対処すべき課題と中長期的な経営戦略
当社は、2020年5月に予定していました2030年に向けた長期ビジョンおよび3ヵ年中期経営計画の公表を延期することといたしました。今般の新型コロナウイルスによる医療提供体制の逼迫状況に鑑み、感染症に対応した医療提供体制の整備などの医療課題が改めて認識されています。当社を取り巻く市場環境に一定の変化が生じると考えられることから、これまでの前提を改めて検証、見直した上で長期ビジョン、中期経営計画を再検討し公表します。
2020年度においては、引き続き従業員の健康維持・安全確保を最優先とした上で、医療機器メーカとしての供給責任を果たすべく事業活動を推進するとともに、以下の課題に取り組みます。
① 既存事業における収益性の改善
・新製品発売スケジュールの遵守
・海外事業のさらなる成長
・国内事業における顧客価値提案の推進
② グローバルでの企業体質の強化
・ガバナンス・経営管理体制の強化
・IT活用によるサプライチェーンマネジメントの向上
今後も、社会と医療の抱える課題の解決に先端技術で取り組み、持続可能な社会の実現と企業価値の向上に努める所存です。
本書提出日現在、当社グループは、(1)従業員およびその家族の健康維持・安全確保を最優先とする、(2)医療提供体制の維持のため製品とサービスの供給責任を果たす、ことを基本方針とし、事業活動を推進しています。新型コロナウイルス感染症患者の増加により、人工呼吸器および生体情報モニタの需要が高まっていることから、富岡生産センタ(群馬県富岡市)での増産体制の構築を進めます。
国内では、急性期病院、中小病院、診療所といった市場別の取り組みを強化するとともに、顧客価値提案の推進、保守サービス事業の強化に注力します。なお、新型コロナウイルスに対応する医療提供体制の整備が令和2年度補正予算に盛り込まれた一方で、営業活動の自粛、手術および新規開業の延期、AEDの需要減少などの影響が見込まれます。
海外では、米国および中国での事業基盤の強化により、海外事業の一層の拡大を目指します。なお、新型コロナウイルス感染症患者の増加により、欧州に続いて、米国、新興国においても人工呼吸器および生体情報モニタの需要が高まっており、中期的にも国によっては重症患者の集中治療体制の整備に伴う医療機器の需要が見込まれます。一方、各国の外出禁止令等を受けた営業活動の抑制やAEDの需要減少などの影響が見込まれます。
2021年3月期の連結通期業績予想については、売上高1,800億円、営業利益140億円、経常利益140億円、親会社株主に帰属する当期純利益100億円を見込んでいます。
現時点で新型コロナウイルスの感染拡大の収束は見通せず、精度の高い業績予想を提示することは困難な状況ではありますが、上記の業績予想は感染拡大が一定期間(国内は第2四半期累計期間末、海外は第3四半期累計期間末)で収束すると仮定して策定しました。感染拡大の影響が想定よりも長引いた場合、または想定外の部品調達困難に伴う当社製品の生産遅延や停止、航空貨物運賃の高騰などが発生した場合、当社グループの経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

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