有価証券報告書-第94期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/07/29 16:50
【資料】
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【項目】
179項目
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】
①コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社グループにおいては、1943年の創立以来、創業の精神である「知を以て開き 和を以て豊に」が、企業文化として脈々と受け継がれています。また、2003年に制定した「国際社会の中で共感する普遍の価値観」及び「ステークホルダーに対する基本姿勢」で構成される「企業理念」は、当社グループ全体に浸透されており、この「企業理念」のもと、経営の公正性、透明性、効率性等の経営品質を向上させるという観点からコーポレート・ガバナンスの充実を図ってまいりました。
当社グループは“ビジョン”である「環境と快適が調和する豊かな社会の実現のために、時代を切り拓き続け、全ての人々から信頼される企業になる」を掲げ、この実現を目指し、新たな企業価値を創造してまいります。
②企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由
当社は監査役設置会社であり、取締役会、監査役・監査役会、会計監査人を設置しています。
取締役会を構成する取締役の人数は8名であり、そのうち2名を社外取締役としております。この体制により、経営者の説明責任を担保するとともに、監督機能の強化及びガバナンスの客観性の確保を図っています。監査役の人数は4名であり、そのうち2名が社外監査役です。当社は、経営監視機能の強化等を目的として、「社外役員独立性基準」を定め開示するとともに、その基準に基づいて、社外役員4名を独立役員として指定し、東京証券取引所に届け出ています。
当社は、取締役の選任やその報酬の決定に当たって、その決定のプロセスの透明性と内容の客観性を確保するために、取締役会の諮問に応じて取締役会に対して助言・提言を行う指名・報酬委員会を設置しています。同委員会は独立社外取締役2名を含む4名(社外取締役尾﨑英外(委員長)、社外取締役牛山雄造、代表取締役社長執行役員西勝也、代表取締役副社長執行役員伊東次夫)で構成されています。また、取締役の任期を1年とすることにより、経営の透明性を確保し環境変化に迅速に対応できる体制とするとともに、執行役員制度の導入により、業務執行機能の強化及び経営の効率化を図っています。さらに、コンプライアンスやリスク管理に関する重要な問題を経営会議及び取締役会で適時に審議し、また内部通報制度として社内外に通報・相談窓口を設置すること等により、コンプライアンス体制及びリスク管理体制の整備・強化に努めています。
現在の体制は、当社の業態・業歴・企業文化等の実情に鑑み、コーポレート・ガバナンスの実効性を十分に発揮できる体制であると考えています。
会社の機関・内部統制の関係を示す図は以下のとおりであります。

③企業統治に関するその他の事項
A.内部統制システム及びリスク管理体制の整備の状況
当社が業務の適正を確保するための体制として取締役会において決議した内容(内部統制システムに関する基本方針)及び当該体制の運用状況の概要は、以下のとおりであります。
<内部統制システムに関する基本方針>当社は、当社及びグループ各社から成る企業集団の経営に関する管理・監督機能を担う持株会社として、以下のとおりグループ経営管理体制を整備します。
(a) 取締役及び従業員の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
当社は法令等遵守(以下「コンプライアンス」という。)を経営の最重要課題の一つと位置づけ、規程においてグループのコンプライアンス管理を明確化し、その徹底を図るため、以下のような体制を構築します。
ア.コンプライアンスは、日常の業務における基本行動であり、これを徹底するため、総務本部を主管部門として定め、コンプライアンスに関する重要な問題は、経営会議・取締役会で審議し、決定します。
イ.グループ各社にコンプライアンス責任者及び推進担当者を選任し、コンプライアンスの徹底に取り組みます。
ウ.コンプライアンスの内容は、「理念ハンドブック」に定め、法務本部は役員・従業員に対し適時階層別コンプライアンス教育を実施します。
エ.コンプライアンス上の問題を発見した場合には、速やかに窓口である総務本部経由、法務本部に報告する体制を構築します。また従業員がコンプライアンス上の問題を発見した場合に対応して、内部通報制度として社内外にホットラインを設置します。
オ.コンプライアンスの徹底のための取り組みの状況については、取締役会及び監査役会に定期的に報告します。
カ.当社は内部監査部門を設置し、内部監査部門はコンプライアンスの状況を監査します。
(b) 取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
当社の文書及び電磁的記録の保存及び管理を徹底するため、規程において明確化し、以下のような体制を構築します。
ア.文書及び電磁的記録の管理は総務本部を主管部門とし、それぞれ部門別に文書管理責任者及びITセキュリティ管理責任者を配置し、文書及び電磁的記録の作成・保管・廃棄に至る管理を行います。
イ.文書又は電磁的記録の保存及び管理は、取締役及び監査役が必要に応じ閲覧できる状態で行います。
(c) 損失の危険の管理に関する規程その他の体制
当社はリスク管理を経営の最重要課題の一つと位置づけ、規程においてグループのリスク管理体制を明確化し、その徹底を図るため以下のような体制を構築します。
ア.経営に重大な影響を及ぼす全社のリスクを統合的に把握し、リスク管理を徹底するため、経営管理本部を主管部門とします。
イ.各社のリスク管理については、各社にリスク管理責任者及び担当者を選任し、定期的なリスク評価とリスクのコントロール等、平時の予防体制を整備します。
ウ.規程に基づき、経営に重大な影響を及ぼす不測の事態が発生し又は発生する恐れがある場合の体制を事前に整備するように努め、重要なリスク管理の問題については、経営会議・取締役会で審議し、決定します。
エ.危機管理については、総務本部を主管部門とし、危機管理体制を整備します。
オ.内部監査部門はリスク管理体制の有効性を監査し、取締役会、監査役会、経営会議等へ報告します。
(d) 取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
ア.取締役会の意思決定の妥当性と透明性の向上を図るため、社外取締役を複数名設置します。
イ.取締役の職務執行の効率性を確保するため、取締役会は執行役員に権限移譲を行い、迅速な意思決定及び機動的な職務執行を推進します。
ウ.ビジョン実現のための経営の最重要ツールとして中期経営計画、年度経営計画を位置づけ、全社経営品質改革(STQM)に基づき計画の目標設定と活動体系を定め、執行役員に役割を分担させ、効率的な業務執行ができる体制とします。
エ.さらに、仕事の見直し、IT化等を通じ、常に業務執行の効率化を推進します。
(e) 当社及びグループ会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための体制
当社はグループを統括する持株会社として、当社及びグループ各社における経営管理の各種基本方針を定め、その徹底を図るため以下のような体制を構築します。
ア.当社は、グループ会社の業務執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制を構築し、当社グループ共通の「理念ハンドブック」の配付、内部通報制度を構築する等、当社と同様の取り組みを実施します。
イ.当社は、グループ会社管理を徹底するため、各社に役員を派遣するとともに、経営管理本部を主管部門として定め、関係会社管理に関する重要な問題は、経営会議・取締役会で審議し、決定します。
ウ.当社の本部長、国内外グループ各社の社長は、各社、各部門の業務執行の適正を確保する内部統制の確立及び運用の責任と権限を有します。
エ.グループ会社における決裁権限は、決裁規程及び関係会社管理規程により定め、事業運営に関する重要事項について情報交換及び協議を行います。
オ.財務報告に係る内部統制を整備し、財務報告の適正と信頼性を確保します。
カ.内部監査部門は、当社及びグループ各社の内部監査を実施し、その結果を社長及び各責任者に報告するとともに、内部統制の改善のための指導・助言を行います。
(f) 監査役の職務を補助すべき従業員及びその独立性に関する事項
ア.取締役は、監査役の求めにより、監査の実効性を高めかつ監査職務を円滑に遂行するための適切な従業員を監査役スタッフとして配置します。
イ.監査役及び監査役会の事務局は、経営管理本部に設置します。
ウ.監査役は監査役スタッフの指揮命令権を有し、監査役スタッフは監査役監査に必要な情報を収集する権限を有します。
エ.監査役スタッフは監査役補助職務以外の職務を兼任し、監査役補助職務については取締役の指揮命令を受けないものとし、その異動・人事評価・懲戒処分については監査役と協議します。
(g) 取締役及び従業員が監査役に報告をするための体制その他の監査役への報告に関する体制
ア.取締役、執行役員及び従業員(グループ会社を含む)は、監査役に対して経営の状況、事業の遂行状況、財務の状況その他経営上の重要な事項を定期的に報告します。
イ.取締役、執行役員及び従業員(グループ会社を含む)は、会社に著しい損害を及ぼすおそれのある事実、取締役の職務遂行に関する不正行為、法令・定款に違反する重大な事実、内部通報制度に基づき通報された事実その他重要な事実が発生した場合、監査役に対して速やかに報告します。
ウ.当社は、監査役にア.又はイ.の報告を行った者が、当該報告を行ったことを理由に不利な取扱いを受けることがないよう、予防体制を整備します。
(h) その他監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制
ア.監査役は、代表取締役及び監査法人とそれぞれ定期的に意見交換会を開催します。
イ.監査役は、内部監査部門及び子会社の監査役と定期的な情報交換を行い緊密な連携を図ります。
ウ.監査役又は監査役会は、取締役から当社に著しい損害が発生するおそれがある旨の報告を受けた場合には、必要な調査を行い、取締役に対して助言又は勧告を行う等、状況に応じ適切な措置を講じます。
<当社における基本方針の運用状況>当社では「内部統制システムに関する基本方針」に基づき、業務の適正を確保するための体制整備とその適切な運用に努めており、当事業年度における運用状況の概要は以下のとおりであります。
(a) コンプライアンス体制
中期経営計画実現の基盤となるグローバルコンプライアンス体制を構築するため、当社グループのコンプライアンスに関する基本規程を改定し、グループ各社に展開しました。当社は、新規程に基づき改めて選任された各社のコンプライアンス責任者及び推進担当者に対し、海外拠点に対しては統括拠点に配置した専任の法務担当者を通じて諸施策を展開しています。具体的には、独禁法コンプライアンスに関するグループ規程の各社への展開、当社に対するコンプライアンス事案の報告基準の明確化などにより、グループ全体のコンプライアンスリスクの低減を図りました。
(b) リスク管理体制
当社は、基本的なリスクマネジメント体制を整備済みであり、これに基づき運用を行っています。当期も当社およびグループ会社を対象とした、定期的なリスクアセスメントを行いました。加えて、当期は持ち株会社の経営管理本部主催による「リスク検討会」を複数回開催し、リスクの把握と対応の質を高めました。リスクには大地震、自然災害、パンデミック等の事業継続に直接影響を与えるリスクだけでなく、企業の信用や経営戦略に関わるリスクなども含まれます。また、リスク管理の全般的な状況は常務会にて経営管理本部より報告され、重要なリスクの対応については毎月開催する経営会議にて審議し、リスクの低減に努めました。
また、当社グループの企業活動に重大な影響を及ぼす恐れがある新型コロナウィルス感染拡大リスクに対しては、総務法務本部長(2020年4月1日より総務本部長)を本部長とする「新型コロナウィルス緊急対策本部」を設置し、その対策にあたっております。
(c) 効率的な業務執行体制
当社の取締役会は社外取締役2名を含む8名で構成し、経営の透明性を確保し環境変化に迅速に対応できる体制とするとともに、取締役の職務執行を監督しております。また、取締役会は執行役員を選任し、各執行役員は各自の権限および責任の範囲で職務を執行しております。
当社は現在、5ヵ年中期経営計画「SCOPE2023」を策定し、「生産体制の抜本的見直し」「基盤収益力の向上」「積極的な『協創』による成長」「資本増強、資産改革によるキャッシュフロー創出」「実行の為の仕組み改革」の5つの重点施策を掲げ、当期の実行計画より活動してまいりました。
主要子会社については、毎月執行責任者が出席する会議(経営会議、執行会議)での報告、議論を通して経営方針等の徹底を図っており、グループ経営としての一体性を確保しております。
(d) グループ管理体制
子会社については「事業会社管理規程」「関係会社管理規程」等に基づき、子会社から報告を受け、また重要な事項を当社経営会議・取締役会において審議し、子会社の適正な管理運営に努めました。子会社が当社に対し事前の合意を求める、または報告をすべき事項を定めたこれら規程に従い、子会社から当社に対し、事前協議申請・報告がなされております。加えて、当期は事業会社の指揮命令系統の事業内容に即した更なる統一・効率化により、グローバル経営機能、事業競争力、新商品開発力の、より一層の強化・向上を図っております。
B.責任限定契約
当社と各社外取締役及び各監査役は、会社法第427条第1項の規定に基づき、同法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しております。当該契約に基づく損害賠償責任の限度額は、各社外取締役、各監査役ともに法令が定める額としております。なお、当該責任限定が認められるのは、当該各社外取締役又は各監査役が責任の原因となった職務の遂行について善意でかつ重大な過失がないときに限られます。
C.会社支配に関する基本方針
当社の会社支配に関する基本方針の概要その他の会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項は次のとおりです。
当社は、株主・投資家の皆様、顧客、取引先、地域社会、従業員等の様々なステークホルダーとの相互関係に基づき成り立っており、ステークホルダーとの相互関係が当社の企業価値の源泉の重要な構成要素となっております。従いまして、当社はステークホルダーとの信頼関係の構築・強化に努め、社会・環境・経済の全ての面においてバランスの取れた経営を行い、全てのステークホルダーに対する社会的責任を果たすと同時に、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に努めてまいります。
当社は上場会社であるため、当社に対して投資していただいている株主の皆様には、当社のかかる考えにご賛同いただいた上で、その意思により当社の経営を当社経営陣に委ねていただいているものと理解しております。かかる理解のもと、当社は、当社の財務及び事業の決定を支配する者の在り方についても、最終的には、株主の皆様のご判断によるべきであると考えております。従いまして、当社株式の大量の買付行為がなされた場合にそれに応じるべきか否かは、最終的には株主の皆様の意思に基づき行われるべきであると考えます。
しかしながら、わが国資本市場における大規模な買付等の中には、株主及び投資家の皆様に対する必要十分な情報開示や熟慮のための機会が与えられることなく、あるいは当社の取締役会が意見表明を行い、代替案を提案するための情報や充分な時間が提供されずに、突如として株式の大量の買付行為が強行されるものも見受けられます。
当社は、このような当社の企業価値ひいては株主共同の利益を毀損する恐れのある大規模な買付行為や買付提案を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であると判断いたします。
当社は、今後も中期経営目標を達成し持続的な成長を図るための諸施策の実施や、コーポレート・ガバナンスの更なる強化を通じ、当社の企業価値及び株主共同の利益の向上に取り組んでまいります。また、当社株式の大規模買付を行おうとする者に対しては、株主の皆様が大規模買付行為の是非を適切に判断するために必要かつ十分な情報の提供を求め、あわせて独立性を有する社外取締役及び社外監査役の意見を尊重した上で取締役会の意見等を開示し、株主の皆様が検討するために必要な時間と情報の確保に努めるなど、金融商品取引法、会社法その他関連法令に基づき、適切な措置を講じてまいります。
なお、当社は、上記基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保・向上させるための取組みとして、当社株式の大量取得行為に関する対応策(買収防衛策)を導入していましたが、本対応策は2020年7月29日開催の当社第94期定時株主総会の終結の時をもって有効期間満了により失効いたしました。
D.取締役の定数
当社の取締役は20名以内とする旨定款に定めております。
E.取締役の選任の決議要件
当社は、取締役の選任の決議要件について、株主総会において議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨定款に定めております。また、取締役の選任決議は累積投票によらない旨定款に定めております。
F.取締役会で決議することができる株主総会決議事項
当社は、会社法第454条第5項の規定に基づき、取締役会の決議によって中間配当をすることができる旨定款に定めております。これは、株主への機動的な利益還元を行うことを目的とするものであります。また、当社は、会社法第165条第2項の規定に基づき、取締役会の決議によって市場取引等により当社の株式を取得することができる旨定款に定めております。これは、機動的に自己株式の取得を行うことを目的とするものであります。また、当社は会社法第426条第1項の規定により、取締役会の決議をもって第423条第1項の行為に関する取締役(取締役であった者を含む。)及び監査役(監査役であった者を含む。)の責任を法令の限度において免除することができる旨定款に定めております。これは、取締役及び監査役が職務を遂行するにあたり、その能力を十分に発揮して、期待される役割を果たしうる環境を整備することを目的とするものであります。
G.株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨定款に定めております。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものであります。

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