有価証券報告書-第94期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
有報資料
当社グループが今後も持続的な成長を遂げていくためには、さらなる構造改革の実行、事業収益力の改善、事業成長、資本強化も含めて財務基盤の再構築を図ることが、重要な経営課題であると認識しております。こうした課題認識のもと、「経営基盤再構築へ向けた『構造改革の実行』と、持続的成長を実現するための『協創』により新生サンデンを実現する」を基本方針とした、2023年度を最終年度とする中期経営計画「SCOPE2023」を策定しています。本中期経営目標を達成するために、「生産体制の抜本的見直し」「基盤収益力の向上」「積極的な『協創』による成長」「資産改革によるキャッシュフロー創出」「実行のための仕組み改革」の5つの改革プランに取り組んでおります。
尚、2019年5月に公表した中期経営計画をベースに、2019年10月に実施した流通システム事業の譲渡を加味した中期経営計画の見直しを公表する予定でしたが、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大の影響により先行きが不透明となっており、現時点では適切な情報収集は困難な状況にあります。
さらに現在、当社及び一部の当社子会社(以下、総称して「当社ら」といいます。)は、2020年6月30日に、産業競争力強化法に基づく特定認証紛争解決手続(以下「事業再生ADR手続」といいます。)を利用して関係当事者である金融機関の合意のもとで、今後の再成長に向けた強固な収益体質の確立と財務体質の抜本的な改善を目指すことといたしました。
当社らは、今後、全てのお取引金融機関様と協議を進めながら、公平中立な立場から事業再生実務家協会より調査・指導・助言をいただいて、全てのお取引金融機関様の同意に基づく事業再生計画案の成立を目指してまいります。事業再生計画の詳細につきましては、同計画案が成立次第お知らせいたします。
このような状況を鑑み、中期経営計画の見直しの公表を延期させて頂くことといたしました。


(1)生産体制の抜本的見直し
この基本的な考え方は、製品ライフサイクルのステージに応じ、生産体制を見直し、及び、中期的な生産数量の変動に対応する、最適人員体制構築への取組みとなります。
日本においては、先進モデルへ注力するための人員体制の見直しを実施し、その一環として希望退職を実施しました。
欧米においては、将来の生産移管に備えた人員体制の効率化を実施しております。
加えて、中国・アジアにおいては、エアコンアジア生産拠点再編を推進し、それに伴う各国の人員の見直しを実施しました。
中国・インド拠点は成長鈍化に適合した体制へのシフトを推進しています。
これらの体制見直しに加え、新型コロナウイルス感染症に呼応した、追加の体制見直しを行い、2019年度は合計で△2,000人規模の効率化を実施しました。

(2)基盤収益力の向上
熱マネジメントに対応した、環境新製品の生産開始については、グローバルの開発拠点や主力工場で技術開発など、様々な取組みを行っておりますが、群馬のグローバル・マザー工場では、最先端の技術開発を行い、環境新製品の生産を開始しております。
熱マネジメント領域での、環境新製品として、電動コンプレッサー、水加熱ヒーター、ヒートポンプシステムがあります。電動コンプレッサーの製造ラインについては、センシング技術や画像解析技術、自動化技術の導入により、作業者の人数を現行ラインに対して1/3化を実現させ、2020年10月より稼働し、収益力向上を図ってまいります。
また、水加熱ヒーター(ECH)につきましては、生産ラインの最適化を行っております。
ヒートポンプシステムにつきましては、モジュール生産を取り込み、最適な供給体制を整えております。電気自動車への対応を加速する中で重要となる、電子部品やモーター等については、協創という考えのもと、新たな調達を行っております。

マザー工場における生産技術の革新については、熱交換器の生産において、Iot、AI活用による、ろう付け技術構築により、従来のバッチ生産から製品個々での可視化と温度管理システムによる、熱交QCD改革を計画通りに進め、世界初の技術として2021年末の実用化に目途をつけております。
また、水加熱ヒーターを構成する主要な部品である、カートリッジヒーターについては、その内製化を、この7月より稼働させ、製品開発スピードの向上を図るとともに収益力向上を図ります。
現在主力であるPXコンプレッサー及びクラッチについて、採算性改善、およびグローバル最適調達に取り組んでおります。
具体的には、2019年度下期より、現行のPXに対し、高効率、製品ロバスト性の向上、そして部品原価低減を実現した、E-PXを上市しました。このE-PXは、高効率、コストダウンを実現するとともに、特に米州においては自動車メーカーによるEPAクレジットの取得、欧州においては排出ガス規制EURO6(ユーロ・シックス)に対応するなど、お客様にとっても非常に付加価値の高い製品となっています。
さらには、2021年度下期より、E-PXの高効率を維持しつつ、さらなる原価低減を実現したK-PXコンプレッサーを上市します。

(3)積極的な「協創」による成長
当社は、2030年の社会のありようを見据え、「人の生活を豊かにする快適な空間を実現すること」が、当社の使命だと考え、積極的な「協創」成長を果たしてまいります。
特にEV(電気自動車)における、統合熱マネジメント領域は、当社技術が最も貢献できる分野であり、自動車空調を軸に、EVの航続距離を左右する研究開発として、
①モーター、インバーターの排熱回収による省エネ化の促進、
②最適な冷却/加温によるバッテリー性能の向上、
③高効率ヒートポンプと小型軽量水加熱ヒーター、
④空調その他冷熱機器全体の最適な熱制御と快適性の提供
など、統合熱マネジメントをプロデュースしてまいります。

積極的な協創による成長に関するロードマップです。
コンプレッサーや熱交換器に代表されるデバイス、デバイスの組合せによるエアコンシステムやヒートポンプシステム、これらのシステムを高度化した次世代システム開発、新たな価値を生み出すCASE、Maas対応の3つ領域が、当社の成長を支えます。
システム分野では新コンセプトカー空調への参入などを企図し、新たな開発を進めております。
統合熱マネジメント領域では、日本電産株式会社様との協創などにより、加速を図ります。
これらの全てを最適に制御することにより、現在課題となっている電気自動車の航続距離を延ばすことができるなど、環境にやさしい技術の開発を通じて、社会に貢献してまいります。
当社が目指すのは「統合熱マネジメント」のソリューションを提供できる企業です。

(4)資産改革によるキャッシュフロー創出
統合熱マネジメントシステム領域に注力し、その成長を加速させるためには、経営資源の投入を行い、必要な知見を得ることで競争力を強化する必要があります。
現在の当社グループにおける経営資源に鑑みると、自動車機器事業と流通システム事業、車両販売事業全てに対して、その成長を加速させるために十分な経営資源を投入することは難しい状況であり、そのため、流通システム事業と車両販売事業をそれらの将来に向けた成長を一段と加速させることができると判断した相手先に譲渡することにいたしました。これにより356億円の売却収入を得ております。
本件譲渡で得た資金を加え、自動車機器事業に全ての経営資源を集中し、次の時代に向けた成長のための投資を実行していきます。
また、不動産の流動化については、価値の最大化を目的に検討を行い、生産体制の見直しなどの戦略と合わせて、国内外不動産の流動化を進め、54億円の売却収入を得ています。

(5)実行のための仕組み改革
当社は、変化し続ける市場にスピードをもって対応するため、組織改革を進めております。
2019年度より、本部機能の改革を継続的に進めております。
特に、全社の経営管理機能、技術管理機能を集約するなど、より効果的な組織改革を進めております。

当社のビジョンは、「環境と快適が調和する豊かな社会の実現のために時代を切り開き続け、すべての人々から信頼される企業になる」です。
事業を通じたSDGsの貢献として、
・技術開発を通じた社会課題の解決と顧客満足度の向上
・働き方改革の実施展開による事業活動の活性化
を掲げています。
特に技術開発については、統合熱マネジメントシステムを供給することで社会貢献を果たしてまいります。
また、働き方改革においては、企業理念である、社員のゆとりと豊かさの実現と安全衛生と健康に配慮した働きやすい環境の確保への取組みが評価され、健康経営優良法人への認定を受けております。
サンデンフォレストは2002年の竣工以降、産業と環境の矛盾なき共存を進め、2008年にSEGES Stage3を取得。以降、継続した活動を進め、2020年には最高評価ランクである「緑の殿堂」に認定をされました。
サンデンフォレストの理念はESG経営そのものであるとの評価を頂いております。
なお、上記の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
尚、2019年5月に公表した中期経営計画をベースに、2019年10月に実施した流通システム事業の譲渡を加味した中期経営計画の見直しを公表する予定でしたが、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大の影響により先行きが不透明となっており、現時点では適切な情報収集は困難な状況にあります。
さらに現在、当社及び一部の当社子会社(以下、総称して「当社ら」といいます。)は、2020年6月30日に、産業競争力強化法に基づく特定認証紛争解決手続(以下「事業再生ADR手続」といいます。)を利用して関係当事者である金融機関の合意のもとで、今後の再成長に向けた強固な収益体質の確立と財務体質の抜本的な改善を目指すことといたしました。
当社らは、今後、全てのお取引金融機関様と協議を進めながら、公平中立な立場から事業再生実務家協会より調査・指導・助言をいただいて、全てのお取引金融機関様の同意に基づく事業再生計画案の成立を目指してまいります。事業再生計画の詳細につきましては、同計画案が成立次第お知らせいたします。
このような状況を鑑み、中期経営計画の見直しの公表を延期させて頂くことといたしました。


(1)生産体制の抜本的見直し
この基本的な考え方は、製品ライフサイクルのステージに応じ、生産体制を見直し、及び、中期的な生産数量の変動に対応する、最適人員体制構築への取組みとなります。
日本においては、先進モデルへ注力するための人員体制の見直しを実施し、その一環として希望退職を実施しました。
欧米においては、将来の生産移管に備えた人員体制の効率化を実施しております。
加えて、中国・アジアにおいては、エアコンアジア生産拠点再編を推進し、それに伴う各国の人員の見直しを実施しました。
中国・インド拠点は成長鈍化に適合した体制へのシフトを推進しています。
これらの体制見直しに加え、新型コロナウイルス感染症に呼応した、追加の体制見直しを行い、2019年度は合計で△2,000人規模の効率化を実施しました。

(2)基盤収益力の向上
熱マネジメントに対応した、環境新製品の生産開始については、グローバルの開発拠点や主力工場で技術開発など、様々な取組みを行っておりますが、群馬のグローバル・マザー工場では、最先端の技術開発を行い、環境新製品の生産を開始しております。
熱マネジメント領域での、環境新製品として、電動コンプレッサー、水加熱ヒーター、ヒートポンプシステムがあります。電動コンプレッサーの製造ラインについては、センシング技術や画像解析技術、自動化技術の導入により、作業者の人数を現行ラインに対して1/3化を実現させ、2020年10月より稼働し、収益力向上を図ってまいります。
また、水加熱ヒーター(ECH)につきましては、生産ラインの最適化を行っております。
ヒートポンプシステムにつきましては、モジュール生産を取り込み、最適な供給体制を整えております。電気自動車への対応を加速する中で重要となる、電子部品やモーター等については、協創という考えのもと、新たな調達を行っております。

マザー工場における生産技術の革新については、熱交換器の生産において、Iot、AI活用による、ろう付け技術構築により、従来のバッチ生産から製品個々での可視化と温度管理システムによる、熱交QCD改革を計画通りに進め、世界初の技術として2021年末の実用化に目途をつけております。
また、水加熱ヒーターを構成する主要な部品である、カートリッジヒーターについては、その内製化を、この7月より稼働させ、製品開発スピードの向上を図るとともに収益力向上を図ります。
現在主力であるPXコンプレッサー及びクラッチについて、採算性改善、およびグローバル最適調達に取り組んでおります。
具体的には、2019年度下期より、現行のPXに対し、高効率、製品ロバスト性の向上、そして部品原価低減を実現した、E-PXを上市しました。このE-PXは、高効率、コストダウンを実現するとともに、特に米州においては自動車メーカーによるEPAクレジットの取得、欧州においては排出ガス規制EURO6(ユーロ・シックス)に対応するなど、お客様にとっても非常に付加価値の高い製品となっています。
さらには、2021年度下期より、E-PXの高効率を維持しつつ、さらなる原価低減を実現したK-PXコンプレッサーを上市します。

(3)積極的な「協創」による成長
当社は、2030年の社会のありようを見据え、「人の生活を豊かにする快適な空間を実現すること」が、当社の使命だと考え、積極的な「協創」成長を果たしてまいります。
特にEV(電気自動車)における、統合熱マネジメント領域は、当社技術が最も貢献できる分野であり、自動車空調を軸に、EVの航続距離を左右する研究開発として、
①モーター、インバーターの排熱回収による省エネ化の促進、
②最適な冷却/加温によるバッテリー性能の向上、
③高効率ヒートポンプと小型軽量水加熱ヒーター、
④空調その他冷熱機器全体の最適な熱制御と快適性の提供
など、統合熱マネジメントをプロデュースしてまいります。

積極的な協創による成長に関するロードマップです。
コンプレッサーや熱交換器に代表されるデバイス、デバイスの組合せによるエアコンシステムやヒートポンプシステム、これらのシステムを高度化した次世代システム開発、新たな価値を生み出すCASE、Maas対応の3つ領域が、当社の成長を支えます。
システム分野では新コンセプトカー空調への参入などを企図し、新たな開発を進めております。
統合熱マネジメント領域では、日本電産株式会社様との協創などにより、加速を図ります。
これらの全てを最適に制御することにより、現在課題となっている電気自動車の航続距離を延ばすことができるなど、環境にやさしい技術の開発を通じて、社会に貢献してまいります。
当社が目指すのは「統合熱マネジメント」のソリューションを提供できる企業です。

(4)資産改革によるキャッシュフロー創出
統合熱マネジメントシステム領域に注力し、その成長を加速させるためには、経営資源の投入を行い、必要な知見を得ることで競争力を強化する必要があります。
現在の当社グループにおける経営資源に鑑みると、自動車機器事業と流通システム事業、車両販売事業全てに対して、その成長を加速させるために十分な経営資源を投入することは難しい状況であり、そのため、流通システム事業と車両販売事業をそれらの将来に向けた成長を一段と加速させることができると判断した相手先に譲渡することにいたしました。これにより356億円の売却収入を得ております。
本件譲渡で得た資金を加え、自動車機器事業に全ての経営資源を集中し、次の時代に向けた成長のための投資を実行していきます。
また、不動産の流動化については、価値の最大化を目的に検討を行い、生産体制の見直しなどの戦略と合わせて、国内外不動産の流動化を進め、54億円の売却収入を得ています。

(5)実行のための仕組み改革
当社は、変化し続ける市場にスピードをもって対応するため、組織改革を進めております。
2019年度より、本部機能の改革を継続的に進めております。
特に、全社の経営管理機能、技術管理機能を集約するなど、より効果的な組織改革を進めております。

当社のビジョンは、「環境と快適が調和する豊かな社会の実現のために時代を切り開き続け、すべての人々から信頼される企業になる」です。
事業を通じたSDGsの貢献として、
・技術開発を通じた社会課題の解決と顧客満足度の向上
・働き方改革の実施展開による事業活動の活性化
を掲げています。
特に技術開発については、統合熱マネジメントシステムを供給することで社会貢献を果たしてまいります。
また、働き方改革においては、企業理念である、社員のゆとりと豊かさの実現と安全衛生と健康に配慮した働きやすい環境の確保への取組みが評価され、健康経営優良法人への認定を受けております。
サンデンフォレストは2002年の竣工以降、産業と環境の矛盾なき共存を進め、2008年にSEGES Stage3を取得。以降、継続した活動を進め、2020年には最高評価ランクである「緑の殿堂」に認定をされました。
サンデンフォレストの理念はESG経営そのものであるとの評価を頂いております。
なお、上記の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。