有価証券報告書-第95期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/24 16:57
【資料】
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【項目】
168項目
(重要な会計上の見積り)
自動車機器事業の欧州製造子会社における固定資産の減損
①当連結会計年度の連結財務諸表に計上した金額
当連結会計年度の連結財務諸表において、減損損失19,272百万円を計上しており、当該減損損失計上後の有形及び無形固定資産(以下「固定資産」といいます。)の帳簿価額は44,238百万円となります。このうち、自動車機器事業の欧州製造子会社であるSANDEN MANUFACTURING EUROPE S.A.S.(以下「SME」といいます。)及びSANDEN MANUFACTURING POLAND SP.Z O.O. (以下「SMP」といいます。)の固定資産に係る金額は以下のとおりです。
(単位:百万円)
SMESMP
電動ライン設備その他
減損損失-464,956
減損損失計上後の帳簿価額3,0317834,606

②識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
当社グループは、主に継続的に収支の把握を行っている管理会計上の区分を基礎として資産のグルーピングを行っております。固定資産に減損の兆候があると認められる場合、割引前将来キャッシュ・フローの総額と固定資産の帳簿価額を比較することにより、減損損失の認識の要否を判定する必要があります。減損損失の認識が必要と判定された場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、帳簿価額の減少額が減損損失として認識されます。なお、SME及びSMPでは国際財務報告基準を適用していることから、固定資産に減損の兆候があると認められる場合には、回収可能価額の算定及び帳簿価額との比較(以下「減損テスト」といいます。)が必要となります。
当連結会計年度においては、当社が策定した事業再生計画において、新型コロナウイルス感染症による影響の長期化に伴う当社グループのコンプレッサー販売計画の見直しとともに、グローバルでの生産体制の見直しが計画されていることから、SME及びSMPの固定資産に減損の兆候が認められるものと判断し、減損テストを実施しています。
SME及びSMPの固定資産の減損テストにおいては、回収可能価額は使用価値によって算定しており、使用価値の測定に用いる将来キャッシュ・フローの見積りの基礎となる自動車用空調製品の販売台数予測及び割引率を主要な仮定として織り込んでいます。
新型コロナウイルス感染症の影響が収束していない現状においては、販売台数予測及び割引率の見積りに高い不確実性を伴うことから、当該予測と将来の実績が異なった場合には、翌連結会計年度の連結財務諸表において、固定資産の金額に重要な影響を与える可能性があります。