有価証券報告書-第72期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

【提出】
2018/06/26 15:40
【資料】
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【項目】
124項目
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、その創業の精神である「和協一致、仕事に魂を打ち込み、社会に奉仕したい」をさらに高揚させ、当社グループとしての誇りを堅持し、優れた自主技術・製品の開発を通じて社会に貢献することを経営の基本理念としています。あわせて、企業が社会の一員であることを深く認識し、公正かつ透明な企業行動に徹するとともに、環境との調和、積極的な社会貢献活動を通じ、良識ある市民として真に豊かな社会の実現に尽力していきます。加えて、当社グループの経営に当たっては、事業活動において各国の法令を超えて適用される共通規範である「マクセルグループ行動規範」を遵守していきます。また、すべてのステークホルダーの視点に立ち、経営の意思決定及び業務執行の迅速化を行うとともに、その監視体制を充実させるための基本方針である「コーポレートガバナンス・ガイドライン」を定めガバナンス体制を強化し、持続的な成長と中期的な企業価値向上を図っていきます。
(2) 目標とする経営指標
当社グループでは、今後の成長が期待される自動車、住生活・インフラ、健康・理美容をはじめとするさまざま分野でユニークな技術を活かした特徴ある製品・サービスを強化していくとともに、資本効率性の向上に努め、平成32年度(2020年度)でROE8%以上の達成をめざします。
(3) 経営環境
グローバルの経済環境は前期の状況と同様、全体では緩やかながらも成長基調を維持するものと予想しています。米国、欧州は引き続き成長基調を維持する見込みであり、中国は政府主導による投機的な不動産投資の抑制や過剰な生産設備の調整政策により経済成長の減速が予想されるものの、他の新興国とともに高い経済成長を続ける見込みです。また、日本も好調な海外経済にも支えられ、欧米や新興国に比べて緩やかながらも成長基調を維持する見込みです。一方で、地政学的リスクが払拭できないことに加え、米国による保護主義的な通商政策の影響など、不確実性の高まりによる世界経済への影響が懸念されます。
このような状況のもと当社グループにおいては、エネルギーセグメントでは、マイクロ電池は自動車市場及びスマートメーター向けを成長の柱として拡大し、リチウムイオン電池は前期と同様に、当社グループの強みを活かせる収益性の高い市場を中心に事業展開していく計画です。産業用部材料セグメントでは、自動車の電装化のさらなる進化に伴う自動車市場向け光学部品の拡大、粘着テープなど機能性材料事業、半導体関連受託開発・製造事業などを柱に事業拡大を図ります。一方で、電器・コンシューマーセグメントでは、当期において不振であったプロジェクターやエステ家電などの主力製品において市場動向を捉えた製品の積極的な投入や販路の拡大を推進し、成長軌道への回帰を図ります。
(4) 当社グループが対処すべき課題及び経営戦略
当社グループでは、「スマートライフをサポート 人のまわりにやすらぎと潤い」を経営ビジョンに掲げており、強みである「グローバル展開」、「モノづくり力」、「アナログコア技術」を競争力強化に活かし融合させることにより、グローバル成長をめざすこととしており、以下の戦略を実行していきます。
a 成長3分野を基軸とした成長の実現
自動車分野、住生活・インフラ分野、健康・理美容分野を成長3分野と位置づけて、積極的に市場を開拓するとともに売上高・利益の拡大を図ります。自動車分野では、ADAS(Advanced Driving Assistant System、先進運転支援システム)や自動運転など、自動車の電装化のさらなる進化が見込まれます。当社グループでは、車載カメラ用レンズユニット、LEDヘッドランプレンズやタイヤ空気圧監視システム向け耐熱コイン形リチウム電池などを主軸とした製品の確固たるポジションを築くべく重点分野として取り組みます。住生活・インフラ分野では、住環境のスマート化やIoT化に伴うセンシングや安全・安心、快適をキーワードにハイエンドプロジェクター、スマートメーター向け電源用電池、建材・養生用テープ、蓄電システムなど、社会課題の解決に不可欠なキーデバイスの提供による成長をめざします。また、健康・理美容分野では、アンチエイジングや高齢化、健康・美容への意識の高まりを背景として、保湿サポート器などのエステ家電や空気・水関連製品など多様な顧客ニーズに応えるオンリー・ワン製品の開発を中心に成長をめざします。
b 強靭・機動的な経営体質の確立
当社グループは、中長期的な成長の促進と強靭で機動的な経営体質を確立するため、平成29年10月1日をもって持株会社体制へ移行しました。持株会社体制への移行により、事業会社への事業執行権限の委譲を行い、経営のスピードアップによる既存事業規模の拡大を加速するとともに、持株会社である当社は、グループ全体の経営管理に加え、マクセルビジネスプラットフォーム(Maxell Business Platform、MBP)戦略の推進による事業領域の拡大と、新規事業の創出に取り組みます。また、事業の成長に加え、当社グループ全体の収益性を大幅に向上させるために、ポートフォリオの改革、コストの削減、オペレーションの質向上にスピードをもって取り組みます。
ポートフォリオ改革においては、製品別収益管理の徹底により各製品分野において収益性の向上を図ります。原価低減においてはVE(Value Engineering)の推進、調達・物流コストの低減に加え、特に間接部門において当社グループ全体の人財、経費等の資産・資源を適正に活用することにより業務効率向上に取り組みます。
c 新たなコーポレートブランドの構築
多様なステークホルダーとのコミュニケーションに対する投資を継続してブランド価値の向上を図ります。また、自主独立経営を一層強化していくうえで、マクセルブランドの再構築を大きな課題と考えております。マクセルユニーク追及による脱コモディティへのブランディング、パブリシティ、SNSの活用強化、CSV(Creating Shared Value、共通価値創造)の推進、株主・投資家等との積極的な対話を基本施策として新たなコーポレートブランドの構築に取り組みます。
d 資本効率性の向上
資本効率性の向上を経営課題に掲げています。株主の皆様からの投資に対するリターンを高めるべく、資本効率性を向上する経営の実践に取り組みます。成長のための投資を十分に確保する一方、投資案件を厳選することによって、投資額に対する収益率を高めていきます。また、ROEを重視した経営を実践し、平成32年度(2020年度)でROE8%以上の達成をめざします。また、資本効率性を踏まえた株主還元策を実施していきます。
また、中期的な経営戦略の実践のために当社グループが対処すべきその他の課題は次のとおりであります。
人財育成の強化
組織においては人財の活用が企業経営における最重要課題のひとつであると認識しています。経営環境の変化に対応した人員の効率的な配置と効率的な活用を図り、公正で透明性のある人事評価制度を確立させるとともに、ダイバーシティを推進することにより組織・人財のグローバル化を図り、元気で活力のある企業をめざしていきます。
CSR(企業の社会的責任)を意識した企業経営
CSRを意識して企業価値を向上させることは、企業経営における最重要課題のひとつであると認識しています。環境保全に配慮し持続可能な資源循環型社会の構築をめざした事業活動や製品開発を行う環境経営や、地域社会との共生をめざした社会貢献を積極的に行うとともに、リスク管理体制の強化や内部統制システムの整備によりコンプライアンス経営の徹底を推進します。特に、独占禁止法をはじめとする法令遵守の徹底につきましては、日本ばかりでなく欧米・アジアにおいても強力に推進していきます。当社は、これらの施策を通じて、すべてのステークホルダーから信頼される企業グループをめざしていきます。
コーポレートガバナンスの強化
持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目的に平成27年10月に「コーポレートガバナンス・ガイドライン」を制定し、適正な情報開示と透明性の確保に努め、取締役会の役割・責務を適切に果たすとともに、株主及び投資家との建設的な対話(エンゲージメント)をさらに活性化させていきます。

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