有価証券報告書-第75期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社は、当連結会計年度を、将来の企業価値向上に向けた事業改革の年と位置付け、2020年6月29日に開催の定時株主総会及び取締役会において取締役体制の見直しを行うとともに、事業ポートフォリオ改革、収益面の課題がある事業への具体的対策、事業部門別ROIC管理や製品群別・機種別の収益管理による財務規律の徹底を力強く推進し、抜本的な事業改革を実行しました。今後も当社は、当社グループ独自の強みである「混合分散(まぜる)」「精密塗布(ぬる)」「高精度成形(かためる)」を柱とする「アナログコア技術」に立脚した事業を成長の主軸と位置付け、継続的な事業ポートフォリオ改革を進めるとともに、すべてのステークホルダーに最高の価値を提供する「価値創出企業」となることをめざしています。
また、当社は、2020年7月30日に開催の取締役会において、以下のとおり当社グループの経営の基本方針の見直しを行い、経営トップによるタウンホールミーティングを順次開催するなど、当社グループ全体への浸透を図っています。
a.経営理念
当社グループは、その創業の精神である"和協一致"、"仕事に魂を打ち込み"、"社会に奉仕したい"を継承しつつ、「和協一致 仕事に魂を打ち込み 社会に貢献する」を社是とし、今後もマクセル人としての誇りを堅持し、優れた自主技術・製品の開発を通じて社会に貢献することを基本理念とします。
あわせて、企業が社会の一員であることを深く認識し、公正かつ透明な企業行動に徹するとともに、環境との調和、積極的な社会貢献活動を通じ、良識ある市民として真に豊かな社会の実現に尽力します。
b.ミッション
当社グループは、優れた技術や製品の開発を通じて持続可能な社会に貢献することをめざし、「独創技術のイノベーション追求を通じて持続可能な社会に貢献する」をミッションとします。
c.ビジョン
当社グループは、すべてのステークホルダーにとってのMaximum Excellence(最高の価値)を創造する「価値創出企業」となることをめざし、「独自のアナログコア技術で、社員・顧客・社会にとってのMaximum Excellenceを創造する」をビジョンとします。
d.バリュー
当社グループがステークホルダーに対して提供し続けるべき価値や強みを、Technological Value(技術価値)、Customer Value(顧客価値)、Social Value(社会価値)の3点とします。ミッションとビジョンの実現に向け、これらの価値を大切にしていきます。
e.スローガン
当社グループ共通のブランドスローガン(合言葉)を「Within, the Future」-未来のなかに、いつもいる-、とします。
f.マクセルグループ行動規範
当社グループの事業活動における共通の規範であるマクセルグループ行動規範を、今後も当社グループの経営に当たって遵守していきます。
g.コーポレートガバナンス・ガイドライン
当社グループの内部統制システムを構築するための基本方針であるコーポレートガバナンス・ガイドラインに従い、今後もコーポレートガバナンス体制の強化を図り、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上をめざします。
上記の経営の基本方針に関わるキーワードとした、ミッション、ビジョン、バリュー、スピリット、スローガン(MVVSS)の5項目は以下のとおりです。
(2) 経営環境
グローバルの経済環境は、2022年3月期においても新たな変異株の発生等により新型コロナウイルス感染症の影響が完全に払拭されるには至らず、不透明な状況が続くと考えています。新型コロナウイルス感染症の拡大による当社への影響のうち、国内外工場の操業や製品・部品の調達に関しては、当連結会計年度中に大きな問題は解消されましたが、消費マインドの低迷による受注・販売への影響は継続すると考えています。
当社グループは、当連結会計年度を事業改革の年として、事業ポートフォリオ改革や収益性に課題のある事業への対策を進めました。これを受け、2022年3月期は新型コロナウイルス感染症拡大への対策や経費削減策を引き続き講じ、利益面での成長回帰を図ります。
(3) 当社グループが対処すべき課題及び経営戦略
当社グループは、当連結会計年度まで、自動車、住生活・インフラ、健康・理美容の成長3分野を基軸とした持続的成長と収益力の拡大の実現を目標としてきましたが、2022年3月期以降は、従来の成長3分野を各々再定義し、「ヘルスケア」「5G/IoT」「モビリティ」を注力3分野とするとともに、「アナログコア技術」に立脚した特徴のある製品・サービスを強化し、競争力の源泉としていくことを基本戦略とします。
a. 中期経営計画「MEX23」
当社グループは、当連結会計年度を事業改革の年と位置付け、財務規律の徹底による事業ポートフォリオ改革を推進し、一部事業の他社への譲渡を行うなど、課題事業への対策と事業の新陳代謝を進めました。また、併せて経営基盤の強化を図るため、社外への転身を選択した社員の支援策として早期退職支援制度を実施するとともに、徹底した原価低減を行いました。
これを受け、まず10年後、すなわち2030年に向けた世界経済や社会におけるメガトレンドを想定し、そのなかで当社グループとして特に注力すべき分野を選定しました。その上で、2030年に当社グループとして実現したいありたき姿を定め、ここからさかのぼる形で、2022年3月期から2024年3月期までの3年間の中期経営計画MEX23(Maximum Excellence 2023)を策定しました。
MEX23の基本方針及び経営目標は以下のとおりです。
MEX23基本方針:「価値にこだわる」~企業価値・利益成長を重視した経営の実践~
2024年3月期経営目標:
連結売上高 125,000百万円
連結営業利益率 10%
ROIC 7%超
配当性向 30~40%
上記のMEX23の経営目標の達成に向け、まず初年度である2022年3月期においては「価値にこだわる」というMEX23の基本方針に沿って利益面での「成長路線への回帰」をめざします。その上で、2025年3月期以降の次期中期経営計画期間における新事業創生、そして2030年にありたき姿(Excellent Company)の実現へとつなげていきます。
b. 注力3分野を基軸とした成長の実現
2030年に向けた社会や市場のメガトレンドを想定する上で、特に「人」「環境」「産業」「消費」に関連した課題や潜在需要を見極めることが当社グループとして重要であると考えています。「人」については、少子高齢化や医療費の増大、労働力不足、新型コロナウイルスなど新たな感染症への対応のため、健康維持や予防医療の進化、労働・住宅環境の向上などに関連した需要が増大すると考えられます。「環境」については、異常気象や自然災害、天然資源の枯渇懸念への対応のため、インフラ監視や災害対策、環境保全や省資源化に関連した需要が増大すると考えられます。「産業」については、人工知能や再生可能エネルギーの利用拡大、社会インフラの整備・拡充に向けて、自動運転など移動手段の進化、インターネットへの常時接続(コネクテッド)の普及に関連した需要が拡大すると考えられます。また「消費」については、働き方改革の進展に伴うライフスタイルの変化やニーズ・価値観の多様化、所有から利用へ、といった変化が想定され、e-commerceなど高速ネットワーク環境を前提とした購買の拡大や環境配慮製品への需要の高まりが考えられます。
当社グループにおいては、こうしたメガトレンドを見据え、競争力の源泉である「アナログコア技術」と高い親和性がある「ヘルスケア」「5G/IoT」「モビリティ」を注力3分野と位置付けて経営資源を重点配分し、売上高・利益の拡大を図り、当社グループのビジョン「独自のアナログコア技術で、社員・顧客・社会にとってのMaximum Excellenceを創造する」の実現をめざしていきます。
中期経営計画MEX23の策定にあたり想定した注力3分野に関わる市場環境は以下のとおりです。
(ヘルスケア)
ヘルスケア分野では、健康・衛生や美容への意識の高まりを背景として、関連製品の需要が中長期的に増加していくと考えています。特に新型コロナウイルスの感染拡大は、社会の健康や衛生に対する意識をさらに向上させ、当連結会計年度においてオゾン除菌消臭器の売上が急拡大しました。
当社グループでは、オゾン除菌消臭器やEMS運動器、低周波治療器などの健康機器、シェーバーやヘアドライヤーなどの理美容機器など、多様な顧客ニーズやライフスタイルの変化に応えるオンリー・ワン製品の開発を中心に成長をめざすとともに、マクセル (maxell)及びマクセルイズミ (IZUMI)ブランドの製品を自社ルートで販売するほか、顧客のブランドに対応したOEM事業の拡大を図っていきます。
また、医療関連では、補聴器や血糖値計など小型医療機器の需要が増加するとともに、利便性や機能の向上が求められており、特に、こうした要求に対応した電源ソリューションが必要になると考えています。当社グループでは、小型、高容量、長寿命に加えて安全な電池を提供することにより市場の要求に応えていきます。
(5G/IoT)
5G/IoT分野では、住環境のスマート化やIoT化に伴い、センシングや安全・安心、快適をキーワードとして、高速ネットワーク環境の整備を前提とした次世代に向けた新たな機器や社会インフラ構築に伴う需要が中長期的に増加していくと考えています。当社グループにおいては、半導体や情報通信機器、民生用電子機器、住宅などに関連した需要動向が影響します。特に、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う在宅勤務やリモート授業などの推進はパソコンなどの情報通信機器の需要を増加させ、加えて情報通信インフラとしてのデータセンターの増強が図られたことにより、基幹部品である半導体の需要が増加しました。これに伴い、当連結会計年度における当社グループの半導体関連製品の売上が増加しました。
当社グループでは、スマートメーター向け電源用電池、半導体関連組込みシステム、半導体製造工程用テープ、電鋳、電設工具など、社会課題の解決に不可欠なキーデバイスの提供による成長をめざしています。
(モビリティ)
モビリティ分野では、自動車市場におけるCASE (Connected、Autonomous、Shared、Electric)、MaaS(Mobility as a Service)など、安全運転支援機能の拡充、自動運転化や電動化、移動手段の革新などが予想され、関連した部品・材料などの需要が中長期的に増加していくと考えています。また、当社グループにとって自動車市場が安定して成長することは極めて重要ですが、世界の自動車生産台数は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け2020年は約76百万台となり、2019年の年間約92百万台と比較して大きく減少しました。しかしながら、当連結会計年度中に復調の兆しが見えており、中国や東南アジア・インドなどを中心に拡大基調に転じ、MEX23の最終年度である2024年3月期は、約93百万台となると考えています。
当社グループでは、車載カメラ用レンズユニットやLEDヘッドランプレンズ、ヘッドアップディスプレイ、タイヤ空気圧監視システム用耐熱コイン形リチウム電池、車載用リチウムイオン電池材料など、光学、映像、電池技術を主軸とした製品の確固たるポジションの確保をめざすとともに、車載用や交通関連のミリ波レーダーに対応した電磁波吸収部材など、新たな製品の事業化に取り組んでいきます。
なお、上記の注力3分野における新型コロナウイルスの影響については、オゾン除菌消臭器や半導体関連製品のようなプラス影響が生じたものがある一方で、消費マインドの低迷やインフラ投資の縮小による一時的なマイナス影響が生じる可能性も想定されます。当社グループでは、製品や事業別に需要動向を見極めながら事業戦略を推進していきます。
中期経営計画MEX23における事業セグメント別の主な製品、注力分野、基本戦略・強み及び課題等は以下のとおりです。
c. 経営体制の強化
当社グループは、2017年10月以降、持株会社体制のもとグループ経営力の強化と事業執行のスピードアップをめざすとともに、事業領域・事業規模の拡大を図りました。今後、当社グループ内の横断的連携を図ることによるシナジーの実現及び経営効率の改善を図ることによる事業改革のさらなる加速と中長期的な成長を実現するため、2021年10月1日を効力発生日として、持株会社である当社を存続会社、主要事業会社(完全子会社)であるマクセル株式会社を消滅会社とする吸収合併を行い、当社グループ全体を強力に牽引する新たな経営体制を構築する計画としています。なお、本吸収合併後の当社の商号はマクセル株式会社とする予定です。
d. 新たなコーポレートブランドの構築
多様なステークホルダーとのコミュニケーションに対する投資を継続してブランド価値の向上を図ります。特に若年層を中心とした消費者にマクセルブランドを浸透させることが、中長期的な成長に向けた重要なテーマであると考えています。マクセルユニーク追求による脱コモディティへのブランディング、パブリシティ、SNSの活用強化、CSV(Creating Shared Value、共通価値創造)の推進、株主・投資家等との積極的な対話を基本施策として新たなコーポレートブランドの構築に取り組みます。
e. 資本効率性の向上
資本効率性の向上を経営課題に掲げています。株主の皆様からの投資に対するリターンを高めるべく、資本効率性を向上する経営の実践に取り組みます。成長のための投資を十分に確保する一方、投資案件を厳選することによって、投資額に対する収益率を高めていきます。このため、すべての事業部門においてROICを重要経営指標として認識し、その向上に向け運用を強化するとともに、資本効率性を踏まえた株主還元策を実施していきます。
また、中期的な経営戦略の実践のために当社グループが対処すべきその他の課題は次のとおりです。
人財育成の強化
人財の育成と活用は、企業経営における最優先事項のひとつであると認識しています。経営環境の変化を捉えた効率的な人財配置の実践、価値を創出した従業員へ報いるための公正で透明性のある人事評価制度の確立とともに、ダイバーシティをさらに深化させ、元気で活力のある企業をめざしていきます。
CSR(企業の社会的責任)を意識した企業経営
CSRを意識して企業価値を向上させることは、企業経営における最重要課題のひとつであると認識しています。当社グループは、2020年8月に、独創技術のイノベーション追求と事業活動を通じて、人と社会が豊かに共生した「100年先の地球」に貢献し、人々の生活や社会の課題を解決する製品・事業をグローバルに展開し、社会、環境、経済価値を創出し続けるとともに、SDGsの達成に取り組むことを宣言した「コーポレートサステナビリティビジョン」を策定しました。SDGsの17の目標の中で、特に注力していく項目を明確にした上で、環境保全に配慮し持続可能な資源循環型社会の構築をめざした事業活動や製品開発を行う環境経営や、地域社会との共生をめざした社会貢献を積極的に行います。また、リスク管理体制の強化や内部統制システムの整備によりコンプライアンス経営の徹底を推進します。特に、独占禁止法をはじめとする法令遵守の徹底につきましては、日本だけでなく欧米・アジアにおいても強力に推進していきます。当社グループは、これらの施策を通じて、すべてのステークホルダーから信頼される企業グループをめざしていきます。
コーポレートガバナンスの強化
持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目的に2015年10月に「コーポレートガバナンス・ガイドライン」を制定しており、適正な情報開示と透明性の確保に努め、取締役会の役割・責務を適切に果たすとともに、株主及び投資家との建設的な対話(エンゲージメント)をさらに活性化させていきます。
(1) 会社の経営の基本方針
当社は、当連結会計年度を、将来の企業価値向上に向けた事業改革の年と位置付け、2020年6月29日に開催の定時株主総会及び取締役会において取締役体制の見直しを行うとともに、事業ポートフォリオ改革、収益面の課題がある事業への具体的対策、事業部門別ROIC管理や製品群別・機種別の収益管理による財務規律の徹底を力強く推進し、抜本的な事業改革を実行しました。今後も当社は、当社グループ独自の強みである「混合分散(まぜる)」「精密塗布(ぬる)」「高精度成形(かためる)」を柱とする「アナログコア技術」に立脚した事業を成長の主軸と位置付け、継続的な事業ポートフォリオ改革を進めるとともに、すべてのステークホルダーに最高の価値を提供する「価値創出企業」となることをめざしています。
また、当社は、2020年7月30日に開催の取締役会において、以下のとおり当社グループの経営の基本方針の見直しを行い、経営トップによるタウンホールミーティングを順次開催するなど、当社グループ全体への浸透を図っています。
a.経営理念
当社グループは、その創業の精神である"和協一致"、"仕事に魂を打ち込み"、"社会に奉仕したい"を継承しつつ、「和協一致 仕事に魂を打ち込み 社会に貢献する」を社是とし、今後もマクセル人としての誇りを堅持し、優れた自主技術・製品の開発を通じて社会に貢献することを基本理念とします。
あわせて、企業が社会の一員であることを深く認識し、公正かつ透明な企業行動に徹するとともに、環境との調和、積極的な社会貢献活動を通じ、良識ある市民として真に豊かな社会の実現に尽力します。
b.ミッション
当社グループは、優れた技術や製品の開発を通じて持続可能な社会に貢献することをめざし、「独創技術のイノベーション追求を通じて持続可能な社会に貢献する」をミッションとします。
c.ビジョン
当社グループは、すべてのステークホルダーにとってのMaximum Excellence(最高の価値)を創造する「価値創出企業」となることをめざし、「独自のアナログコア技術で、社員・顧客・社会にとってのMaximum Excellenceを創造する」をビジョンとします。
d.バリュー
当社グループがステークホルダーに対して提供し続けるべき価値や強みを、Technological Value(技術価値)、Customer Value(顧客価値)、Social Value(社会価値)の3点とします。ミッションとビジョンの実現に向け、これらの価値を大切にしていきます。
e.スローガン
当社グループ共通のブランドスローガン(合言葉)を「Within, the Future」-未来のなかに、いつもいる-、とします。
f.マクセルグループ行動規範
当社グループの事業活動における共通の規範であるマクセルグループ行動規範を、今後も当社グループの経営に当たって遵守していきます。
g.コーポレートガバナンス・ガイドライン
当社グループの内部統制システムを構築するための基本方針であるコーポレートガバナンス・ガイドラインに従い、今後もコーポレートガバナンス体制の強化を図り、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上をめざします。
上記の経営の基本方針に関わるキーワードとした、ミッション、ビジョン、バリュー、スピリット、スローガン(MVVSS)の5項目は以下のとおりです。
| 項目 | 内容 |
| MISSION (ミッション:当社グループが果たすべき使命) | 「独創技術のイノベーション追求を通じて持続可能な社会に貢献する」 |
| VISION (ビジョン:当社グループが実現したい未来) | 「独自のアナログコア技術で、社員・顧客・社会にとっての Maximum Excellenceを創造する」 |
| VALUE (バリュー:当社グループが約束する価値・強み) | 当社グループは、3つの価値創出を通じて、すべてのステークホルダーに企業価値の最大化を約束します。 ・Technological Value (技術価値) 独創性と技術力を誠実に追求し、新たな価値を生みつづけます。 ・Customer Value (顧客価値) お客様のニーズに応え、安心・安全な製品を提供するため、期待を超えるモノづくりをつづけます。 ・Social Value (社会価値) 豊かで持続可能な社会の実現のため、世の中の変化をとらえながら、あらゆる課題に挑戦しつづけます。 |
| SPIRIT (スピリット:当社グループが大切にする精神) | 社是 「和協一致 仕事に魂を打ち込み 社会に貢献する」 |
| SLOGAN (スローガン:当社グループ共通のスローガン) | ブランドスローガン 「Within, the Future」-未来の中に、いつもいる- |
(2) 経営環境
グローバルの経済環境は、2022年3月期においても新たな変異株の発生等により新型コロナウイルス感染症の影響が完全に払拭されるには至らず、不透明な状況が続くと考えています。新型コロナウイルス感染症の拡大による当社への影響のうち、国内外工場の操業や製品・部品の調達に関しては、当連結会計年度中に大きな問題は解消されましたが、消費マインドの低迷による受注・販売への影響は継続すると考えています。
当社グループは、当連結会計年度を事業改革の年として、事業ポートフォリオ改革や収益性に課題のある事業への対策を進めました。これを受け、2022年3月期は新型コロナウイルス感染症拡大への対策や経費削減策を引き続き講じ、利益面での成長回帰を図ります。
(3) 当社グループが対処すべき課題及び経営戦略
当社グループは、当連結会計年度まで、自動車、住生活・インフラ、健康・理美容の成長3分野を基軸とした持続的成長と収益力の拡大の実現を目標としてきましたが、2022年3月期以降は、従来の成長3分野を各々再定義し、「ヘルスケア」「5G/IoT」「モビリティ」を注力3分野とするとともに、「アナログコア技術」に立脚した特徴のある製品・サービスを強化し、競争力の源泉としていくことを基本戦略とします。
a. 中期経営計画「MEX23」
当社グループは、当連結会計年度を事業改革の年と位置付け、財務規律の徹底による事業ポートフォリオ改革を推進し、一部事業の他社への譲渡を行うなど、課題事業への対策と事業の新陳代謝を進めました。また、併せて経営基盤の強化を図るため、社外への転身を選択した社員の支援策として早期退職支援制度を実施するとともに、徹底した原価低減を行いました。
これを受け、まず10年後、すなわち2030年に向けた世界経済や社会におけるメガトレンドを想定し、そのなかで当社グループとして特に注力すべき分野を選定しました。その上で、2030年に当社グループとして実現したいありたき姿を定め、ここからさかのぼる形で、2022年3月期から2024年3月期までの3年間の中期経営計画MEX23(Maximum Excellence 2023)を策定しました。
MEX23の基本方針及び経営目標は以下のとおりです。
MEX23基本方針:「価値にこだわる」~企業価値・利益成長を重視した経営の実践~
2024年3月期経営目標:
連結売上高 125,000百万円
連結営業利益率 10%
ROIC 7%超
配当性向 30~40%
上記のMEX23の経営目標の達成に向け、まず初年度である2022年3月期においては「価値にこだわる」というMEX23の基本方針に沿って利益面での「成長路線への回帰」をめざします。その上で、2025年3月期以降の次期中期経営計画期間における新事業創生、そして2030年にありたき姿(Excellent Company)の実現へとつなげていきます。
b. 注力3分野を基軸とした成長の実現
2030年に向けた社会や市場のメガトレンドを想定する上で、特に「人」「環境」「産業」「消費」に関連した課題や潜在需要を見極めることが当社グループとして重要であると考えています。「人」については、少子高齢化や医療費の増大、労働力不足、新型コロナウイルスなど新たな感染症への対応のため、健康維持や予防医療の進化、労働・住宅環境の向上などに関連した需要が増大すると考えられます。「環境」については、異常気象や自然災害、天然資源の枯渇懸念への対応のため、インフラ監視や災害対策、環境保全や省資源化に関連した需要が増大すると考えられます。「産業」については、人工知能や再生可能エネルギーの利用拡大、社会インフラの整備・拡充に向けて、自動運転など移動手段の進化、インターネットへの常時接続(コネクテッド)の普及に関連した需要が拡大すると考えられます。また「消費」については、働き方改革の進展に伴うライフスタイルの変化やニーズ・価値観の多様化、所有から利用へ、といった変化が想定され、e-commerceなど高速ネットワーク環境を前提とした購買の拡大や環境配慮製品への需要の高まりが考えられます。
当社グループにおいては、こうしたメガトレンドを見据え、競争力の源泉である「アナログコア技術」と高い親和性がある「ヘルスケア」「5G/IoT」「モビリティ」を注力3分野と位置付けて経営資源を重点配分し、売上高・利益の拡大を図り、当社グループのビジョン「独自のアナログコア技術で、社員・顧客・社会にとってのMaximum Excellenceを創造する」の実現をめざしていきます。
中期経営計画MEX23の策定にあたり想定した注力3分野に関わる市場環境は以下のとおりです。
(ヘルスケア)
ヘルスケア分野では、健康・衛生や美容への意識の高まりを背景として、関連製品の需要が中長期的に増加していくと考えています。特に新型コロナウイルスの感染拡大は、社会の健康や衛生に対する意識をさらに向上させ、当連結会計年度においてオゾン除菌消臭器の売上が急拡大しました。
当社グループでは、オゾン除菌消臭器やEMS運動器、低周波治療器などの健康機器、シェーバーやヘアドライヤーなどの理美容機器など、多様な顧客ニーズやライフスタイルの変化に応えるオンリー・ワン製品の開発を中心に成長をめざすとともに、マクセル (maxell)及びマクセルイズミ (IZUMI)ブランドの製品を自社ルートで販売するほか、顧客のブランドに対応したOEM事業の拡大を図っていきます。
また、医療関連では、補聴器や血糖値計など小型医療機器の需要が増加するとともに、利便性や機能の向上が求められており、特に、こうした要求に対応した電源ソリューションが必要になると考えています。当社グループでは、小型、高容量、長寿命に加えて安全な電池を提供することにより市場の要求に応えていきます。
(5G/IoT)
5G/IoT分野では、住環境のスマート化やIoT化に伴い、センシングや安全・安心、快適をキーワードとして、高速ネットワーク環境の整備を前提とした次世代に向けた新たな機器や社会インフラ構築に伴う需要が中長期的に増加していくと考えています。当社グループにおいては、半導体や情報通信機器、民生用電子機器、住宅などに関連した需要動向が影響します。特に、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う在宅勤務やリモート授業などの推進はパソコンなどの情報通信機器の需要を増加させ、加えて情報通信インフラとしてのデータセンターの増強が図られたことにより、基幹部品である半導体の需要が増加しました。これに伴い、当連結会計年度における当社グループの半導体関連製品の売上が増加しました。
当社グループでは、スマートメーター向け電源用電池、半導体関連組込みシステム、半導体製造工程用テープ、電鋳、電設工具など、社会課題の解決に不可欠なキーデバイスの提供による成長をめざしています。
(モビリティ)
モビリティ分野では、自動車市場におけるCASE (Connected、Autonomous、Shared、Electric)、MaaS(Mobility as a Service)など、安全運転支援機能の拡充、自動運転化や電動化、移動手段の革新などが予想され、関連した部品・材料などの需要が中長期的に増加していくと考えています。また、当社グループにとって自動車市場が安定して成長することは極めて重要ですが、世界の自動車生産台数は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け2020年は約76百万台となり、2019年の年間約92百万台と比較して大きく減少しました。しかしながら、当連結会計年度中に復調の兆しが見えており、中国や東南アジア・インドなどを中心に拡大基調に転じ、MEX23の最終年度である2024年3月期は、約93百万台となると考えています。
当社グループでは、車載カメラ用レンズユニットやLEDヘッドランプレンズ、ヘッドアップディスプレイ、タイヤ空気圧監視システム用耐熱コイン形リチウム電池、車載用リチウムイオン電池材料など、光学、映像、電池技術を主軸とした製品の確固たるポジションの確保をめざすとともに、車載用や交通関連のミリ波レーダーに対応した電磁波吸収部材など、新たな製品の事業化に取り組んでいきます。
なお、上記の注力3分野における新型コロナウイルスの影響については、オゾン除菌消臭器や半導体関連製品のようなプラス影響が生じたものがある一方で、消費マインドの低迷やインフラ投資の縮小による一時的なマイナス影響が生じる可能性も想定されます。当社グループでは、製品や事業別に需要動向を見極めながら事業戦略を推進していきます。
中期経営計画MEX23における事業セグメント別の主な製品、注力分野、基本戦略・強み及び課題等は以下のとおりです。
| エネルギー:「ヘルスケア、5G/IoT分野での小型電池事業の強化、拡大」 | |||
| 主な製品 | 注力分野 | 基本戦略・強み | 課題等 |
| 耐熱コイン形リチウム電池 (耐熱CR) | モビリティ | 「TPMS市場で世界トップシェア」 ・タイヤ空気圧監視システム(TPMS)において主力メーカーとの強固な顧客基盤を保有 ・2021年には中国におけるTPMS法制化が完了し、市場 規模の成長は鈍化するも、長期の実績を強みとして市場ポジションを確保 ・独自の材料・封止技術により小型化と過酷な環境での高性能確保 | ・TPMSメーカーとの パートナーシップの維持・強化 ・市況に合わせたコス ト対応 ・TPMS以外の用途拡大 |
| 筒形リチウム電池 (筒形CR) | 5G/IoT | 「拡大するスマートメーター向けで高容量電池を提供」 ・ガス、電気などのメーターにおけるスマート化が加速、センシング機能強化に伴い求められる電池エネルギー量が増加 ・独自の材料・封止技術に加え電極技術で高容量・長寿命化に対応 | ・海外市場で培った強みを活かし国内ガスメーター市場でシェア獲得 ・スマートメーター以外のセンサー・IoT案件の拡大 |
| エネルギー:「ヘルスケア、5G/IoT分野での小型電池事業の強化、拡大」 | |||
| 主な製品 | 注力分野 | 基本戦略・強み | 課題等 |
| コイン形リチウム二次電池 (CLB) | ヘルスケア | 「充電式補聴器市場におけるシェア確保」 ・補聴器市場の二次電池化加速に対応 ・独自の材料・封止技術による小型・薄型化、他社に ない積層型電池の特性を活かしたサイクル特性向上により長寿命化に対応 | ・補聴器大手5社への 介入、顧客拡大 ・生産プロセス改善、 増産によるコスト対応 |
| コイン形リチウム電池 (医療用CR) | ヘルスケア | 「血糖値計向けで医療用市場に参入」 ・糖尿病患者の増加に伴いCGM(連続式血糖値計)市場が拡大 ・耐熱CRで培った材料・封止技術により安全性と高信頼性を確保 | ・CGMメーカーとの協力関係構築 ・電池のトレーサビリティシステム構築 |
| 全固体電池 | ヘルスケア | 「ウェアラブル、医療向けで高安全、長寿命、高耐熱の小型二次電池を提供」 ・中期的にはウェアラブル、医療向けで市場参入。中長期的にはFA機器やモビリティなど社会インフラ向けも視野 ・リフローはんだ付けに対応し電子基盤への表面実装 が可能なセラミックパッケージ型全固体電池も開発 ・電極材料と電解質の均一分散・高密度成形技術、高密閉封止技術を活用 | ・本格的な事業化に向 けた市場・顧客開拓 |
| 機能性部材料:「ニッチ・高付加価値分野で収益拡大」 | |||
| 主な製品 | 注力分野 | 基本戦略・強み | 課題等 |
| 建築・建材用テープ | ヘルスケア | 「北米、東南アジア市場の開拓」 ・北米は高気密住宅の拡大に対応、東南アジアは住宅・建物の防水工法の啓蒙活動と市場拡大を図る ・国内市場における強みを海外展開に活用。北米、東南アジアでの市場シェア獲得をめざす ・粘着材料の混合分散、基材への精密塗布技術を活用 | ・北米における気密部 材の継続的新製品投入によるブランド認知向上 ・東南アジアにおける シート防水工法の普及促進 ・中国、豪州などマーケティング地域拡大 |
| 半導体製造工程用テープ | 5G/IoT | 「拡大する半導体市場への独自製品導入による市場ポジション確保」 ・モバイル機器の高容量化・普及拡大、データセンターの拡充などにより半導体市場は拡大 ・DDF用ダイシングテープにおける市場ポジションのさらなる拡大とバックグラインドテープの拡充と拡販 ・粘着材料の混合分散、基材への精密塗布技術、UV剥離型粘着技術を活用 | ・DDF用ダイシングテープにおける競争力のある製品の継続的開発 ・中国・台湾向け拡販 |
| 機能性部材料:「ニッチ・高付加価値分野で収益拡大」 | |||
| 主な製品 | 注力分野 | 基本戦略・強み | 課題等 |
| 産業工程用テープ | ヘルスケア 5G/IoT | 「メガネレンズ成型用テープの拡販とマイクロレンズ製造工程向けテープの開発」 ・メガネは主に途上国で、マイクロレンズはスマートフォンの普及拡大により需要増加 ・メガネレンズ成型工程用テープのシェア拡大 ・マイクロレンズの製造技術であるWLOに対応した工程用テープの開発と新規参入 ・粘着材料の混合分散、基材への精密塗布技術に加え、WLO対応においては半導体製造工程用テープで培ったUV剥離型粘着技術を活用 | ・WLOレンズメーカーとの共同開発による早期事業化 ・高付加価値製品の投入と生産性向上 |
| 電磁波吸収部材 | 5G/IoT モビリティ | 「車載メーカーを中心としたデザインインによる案件獲得」 ・機器の動作に必要な電磁波以外の吸収・遮蔽機能があり、ミリ波レーダーなど車載部品のノイズ対策、5G及び次世代高速通信用途で需要拡大 ・独自の混合分散、精密塗布技術による高い電磁波吸収特性と剛性 | ・デザインインの加速 による事業本格化 ・量産技術の確立 |
| 工業用ゴム製品 | ヘルスケア モビリティ | 「高機能ゴムシートの開発・拡販」 ・高機能ゴムシート製品ラインナップ拡充 ・工業用ゴム製品で培った材料の混合分散、押出成形技術を活用し、気密パッキン、防水シート、電磁波吸収部材などグループ内事業とのシナジー強化 | ・新製品・新事業の開発推進 ・汎用ゴムシートにおける市場ポジション確保 |
| 塗布型セパレーター | モビリティ | 「車載リチウムイオン電池用高性能セパレーターメーカーとしての市場ポジションの継続確保」 ・宇部マクセルとの一体運営により、乾式セパレーター技術と無機材料の精密塗布技術を融合し、高性能・高安全性の塗布型セパレーターを供給 ・EVやHEV市場の拡大に合わせた生産能力増強 | ・生産性向上によるコスト対応 ・高機能セパレーター の継続的開発 |
| 光学・システム:「プロジェクターから車載・半導体事業分野へ変革/成長」 | |||
| 主な製品 | 注力分野 | 基本戦略・強み | 課題等 |
| 車載カメラ用レンズユニット | モビリティ | 「高精度プラスチックレンズで主力メーカーとしての市場ポジションを継続確保」 ・センシング・ビュー用ともに市場は拡大。主力メーカーとしての地位を継続確保 ・センシング用の需要拡大に伴い、高精度化の要求が増加 ・光学設計・高精度成形技術を活用し、非球面ガラス・プラスチックレンズを組み合わせたハイブリッドレンズユニットで高精度、高耐久性、低コストを実現 | ・高精度プラスチックレンズによるさらなる高解像度化 ・セキュリティ用など車載用途以外のカメラ市場への展開 |
| LEDヘッドランプレンズ | モビリティ | 「世界トップシェア維持」 ・自動車用ヘッドランプのLED化が進み市場は拡大 ・自由曲面光学設計・高精度成形技術を活用し、配光可変ヘッドランプ(ADB)などヘッドランプの進化や多様化するデザインに対応 ・ライトガイドなどヘッドランプ周辺部品の対応力 | ・レンズ単体ビジネスから高付加価値のユニットビジネスへの参入検討 ・中国・ASEAN市場での拡販 ・多数個取り、成形のハイサイクル化によるコスト対応 |
| 光学・システム:「プロジェクターから車載・半導体事業分野へ変革/成長」 | |||
| 主な製品 | 注力分野 | 基本戦略・強み | 課題等 |
| HUD (ヘッドアップディスプレイ) | モビリティ | 「中国市場を起点に事業本格化」 ・安全運転支援のため市場は徐々に拡大 ・プロジェクターで培った光学設計技術、遠方表示、映像技術、小型化、省電力化のノウハウを集約し、AR(拡張現実)技術を搭載した、AR-HUDを開発。2021年4月より中国市場で販売開始 | ・多品種化に伴う開発費の抑制 ・中国以外の顧客開拓 |
| 半導体関連組込みシステム | 5G/IoT | 「大手半導体製造装置メーカーとのさらなる関係強化」 ・モバイル機器の高容量化・普及拡大、データセンターの拡充などにより半導体市場は拡大。これに伴い半導体製造装置の部品である組込みシステムの需要も増加 ・主要顧客である日系大手半導体製造装置メーカーにおけるトップシェアを維持 ・半導体製造装置メーカーの要求仕様に合わせ、設計開発から生産組立までの一貫対応 ・国内複数製造拠点も活用し、顧客要求に沿った多品種生産・高品質製品供給などに柔軟に対応 | ・次世代製造装置開発案件の早期獲得、長期継続受注 ・原価低減、リードタイム短縮 |
| EF2 (電鋳部品) | 5G/IoT | 「半導体及び有機ELパネル市場向け販売拡大」 ・EF2(エレクトロ・ファイン・フォーミング)とは電鋳加工を使った独自の高精度成形技術。エッチング加工では不可能な微細加工を実現 ・半導体市場の活況を受けた半導体市場向け拡販 ・映像表示装置の需要は、液晶パネルからより高解像の有機ELパネルへ移行中。有機ELパネルの製造工程で使用される蒸着マスクの高精度化にEF2の技術を活用。 | ・原価低減、リードタイム短縮 ・有機ELパネル用蒸着マスクの販路拡大 |
| ICカード | 5G/IoT | 「e-Passport用ICシートの継続受注」 ・新型コロナウイルス感染拡大に伴う渡航制限により旅券発行数は低迷するも、継続受注をめざす ・ICカード及びリーダー・ライター両方の開発が可能な総合力を活用 | ・継続受注に向けたコストダウン ・e-passportに続く新規案件の開拓 |
| IoT監視システム | 5G/IoT | 「害獣捕獲監視、インフラ・防災監視市場への参入」 ・国内における鳥獣被害額、これに対する鳥獣被害防止対策交付金ともに年間約100億円と社会問題化 ・設置が容易で、害獣の捕獲後にZETA通信により基地局に情報送信し、当社グループ内サーバーを経由して利用者に伝達することにより害獣捕獲後の利用者の作業効率向上を図るシステムを開発 ・複数企業が参入する見込みであるが、当社の通信技術、電池技術により市場先駆者をめざす | ・機器設置サポート体制 ・実績蓄積による認知度の向上 |
| MID(Molded Interconnect Device) | 5G/IoT | 「立体成形回路部品事業への参入」 ・MIDは高精度成形技術を活用し、立体的な樹脂成形品の表面に金属膜で回路形成を施す技術。汎用樹脂成形品へ樹脂の素材物性を活かしつつ回路形成が可能 ・高性能5Gアンテナ、意匠部品向けなどの需要を想定 | ・市場調査及び顧客開拓 |
| ライフソリューション:「オンリーワン製品の創出と販路拡大によるマクセルブランドの再構築」 | |||
| 主な製品 | 注力分野 | 基本戦略・強み | 課題等 |
| 健康機器 | ヘルスケア | 「オゾン除菌消臭器の国内トップシェア維持」 ・新型コロナウイルス感染拡大に伴い、健康・衛生意識が向上し、ウイルス除去効果が期待される製品の需要が拡大 ・製品ラインアップ拡充により国内オゾン除菌消臭器市場でトップシェアを維持 ・産学連携による除菌効果の検証、業界団体の認証取得を随時実施 | ・代理店との協業による業務用販売ルート拡充 ・アジアを中心とした海外除菌ビジネスの拡大 ・EMS運動器、低周波治療器の拡販 |
| 理美容機器 | ヘルスケア | 「シェーバー、美容機器を中心に安定した収益確保」 ・主力の国内シェーバー市場は漸増 ・国内及び中国に製造拠点を有し廉価品から高付加価値品までコストパフォーマンスの高い多彩なラインナップ。海外OEMビジネスも展開 | ・化粧品、美容家電メーカー向けODM拡大 ・高付加価値品の拡充 ・ECサイト、TV通販など販路拡大 |
| 電設工具 | 5G/IoT | 「国内トップシェア維持と北米を中心とした海外市場シェア向上」 ・北米等インフラ投資が増加する中で、国内市場トップシェアの維持と北米市場でのシェア拡大 ・設計、加工、組立の高出力油圧技術基盤 ・北米OEM、欧州、豪州、中国の海外代理店との強固な信頼関係 | ・国内市場のさらなるシェア拡大 ・北米OEMビジネスの拡大と自社ブランド販売立上げ |
c. 経営体制の強化
当社グループは、2017年10月以降、持株会社体制のもとグループ経営力の強化と事業執行のスピードアップをめざすとともに、事業領域・事業規模の拡大を図りました。今後、当社グループ内の横断的連携を図ることによるシナジーの実現及び経営効率の改善を図ることによる事業改革のさらなる加速と中長期的な成長を実現するため、2021年10月1日を効力発生日として、持株会社である当社を存続会社、主要事業会社(完全子会社)であるマクセル株式会社を消滅会社とする吸収合併を行い、当社グループ全体を強力に牽引する新たな経営体制を構築する計画としています。なお、本吸収合併後の当社の商号はマクセル株式会社とする予定です。
d. 新たなコーポレートブランドの構築
多様なステークホルダーとのコミュニケーションに対する投資を継続してブランド価値の向上を図ります。特に若年層を中心とした消費者にマクセルブランドを浸透させることが、中長期的な成長に向けた重要なテーマであると考えています。マクセルユニーク追求による脱コモディティへのブランディング、パブリシティ、SNSの活用強化、CSV(Creating Shared Value、共通価値創造)の推進、株主・投資家等との積極的な対話を基本施策として新たなコーポレートブランドの構築に取り組みます。
e. 資本効率性の向上
資本効率性の向上を経営課題に掲げています。株主の皆様からの投資に対するリターンを高めるべく、資本効率性を向上する経営の実践に取り組みます。成長のための投資を十分に確保する一方、投資案件を厳選することによって、投資額に対する収益率を高めていきます。このため、すべての事業部門においてROICを重要経営指標として認識し、その向上に向け運用を強化するとともに、資本効率性を踏まえた株主還元策を実施していきます。
また、中期的な経営戦略の実践のために当社グループが対処すべきその他の課題は次のとおりです。
人財育成の強化
人財の育成と活用は、企業経営における最優先事項のひとつであると認識しています。経営環境の変化を捉えた効率的な人財配置の実践、価値を創出した従業員へ報いるための公正で透明性のある人事評価制度の確立とともに、ダイバーシティをさらに深化させ、元気で活力のある企業をめざしていきます。
CSR(企業の社会的責任)を意識した企業経営
CSRを意識して企業価値を向上させることは、企業経営における最重要課題のひとつであると認識しています。当社グループは、2020年8月に、独創技術のイノベーション追求と事業活動を通じて、人と社会が豊かに共生した「100年先の地球」に貢献し、人々の生活や社会の課題を解決する製品・事業をグローバルに展開し、社会、環境、経済価値を創出し続けるとともに、SDGsの達成に取り組むことを宣言した「コーポレートサステナビリティビジョン」を策定しました。SDGsの17の目標の中で、特に注力していく項目を明確にした上で、環境保全に配慮し持続可能な資源循環型社会の構築をめざした事業活動や製品開発を行う環境経営や、地域社会との共生をめざした社会貢献を積極的に行います。また、リスク管理体制の強化や内部統制システムの整備によりコンプライアンス経営の徹底を推進します。特に、独占禁止法をはじめとする法令遵守の徹底につきましては、日本だけでなく欧米・アジアにおいても強力に推進していきます。当社グループは、これらの施策を通じて、すべてのステークホルダーから信頼される企業グループをめざしていきます。
コーポレートガバナンスの強化
持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目的に2015年10月に「コーポレートガバナンス・ガイドライン」を制定しており、適正な情報開示と透明性の確保に努め、取締役会の役割・責務を適切に果たすとともに、株主及び投資家との建設的な対話(エンゲージメント)をさらに活性化させていきます。