有価証券報告書-第60期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
有報資料
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてロームグループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
ロームグループは、永続的かつ総合的な企業価値の創造と向上を図るにあたって、事業活動の中で革新的な製品開発や質の高いモノづくりを進めることは、お客様満足度を向上させるとともに社会への貢献につながると考えております。そして、そのことが、社員の自信と誇りを高め、新たな挑戦を生み出すと信じております。また、これら事業活動によって生み出される付加価値が、競争力を強化する事業投資のための内部留保と、株主・従業員・地域社会などのステークホルダーの皆様に適切に配分、または還元されることが必要であり、そのことについて全てのステークホルダーの皆様のご理解とご協力を得ることが肝要と考えております。ロームグループでは、こうした活動の循環をCSV(共通価値の創造)活動と位置づけ、真摯に取り組むことで、ロームグループをステークホルダーの皆様にとって魅力溢れるものにすることを、経営上の重要な命題のひとつとして位置付けております。
このような観点のもと、ロームグループは、世界市場をリードする製品の開発を進めるとともに、独自の生産技術を駆使することによりコスト競争力のある高品質な製品を永続かつ大量に供給し、世界の半導体・電子部品市場のリーダーシップをとっていくことを基本方針としております。
(2)目標とする経営指標
ロームグループでは、営業利益率やEBITDA(※)などの利益に関する指標や、資産回転率といった投資効率を示す指標を重視しております。
さらに、親会社株主に帰属する当期純利益の増加によるROEの改善にも取り組んでおります。
※ EBITDA(Earnings Before Interest, Taxes, Depreciation and Amortization の略)
税引前利益に支払利息、減価償却費を加えて求めたもの。グローバルに企業の収益力を比較する際によく使用される指標。ロームグループでは簡易的に営業利益に減価償却費を加えて算出しております。
(3)中長期的な会社の経営戦略
ロームグループは、グローバルに進化を続ける市場に対応し、中長期的に新たな成長の基盤固めを行うため、以下の重点戦略を進めてまいります。
<1>4つのソリューション
①アナログソリューション
カーエレクトロニクス技術の飛躍的な進化やIoT(※1)の拡大が進む中で、デジタル制御を内蔵した高機能電源ICや多機能LEDドライバICなど、高度なアナログソリューションを展開してまいります。また、自動車関連市場や産業機器関連市場向けを中心に、主要なプロセッサメーカーとの連携によるリファレンスビジネスを拡大してまいります。
※1.IoT(Internet of Things)
様々なモノがインターネットに接続され、他と情報交換することにより相互にコントロールする仕組みのこと。
②パワーソリューション
省エネルギー化のニーズがますます高まる中で、従来のシリコン半導体と比較して大幅な低損失と小型化が実現できるSiCデバイスの開発とラインアップの強化を進めており、自動車関連市場や産業機器関連市場を中心に様々なアプリケーションで採用実績が広がってまいりました。引き続きロームグループが得意とするアナログパワー技術を結集し、高性能な電源ICやドライバIC、IGBT(※2)、パワーMOSFETなどを組み合わせ、お客様に最適なパワーソリューションを推進してまいります。
※2.IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor=絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)
MOSFET(※3)とバイポーラトランジスタ(※4)のゲート部分に組み込むことで動作抵抗を小さくしたもの。大電力のスイッチングに向き、電圧制御に用いられる。
※3.MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)
電界効果トランジスタの一種でバイポーラトランジスタと比較して、低消費電力や高速スイッチングが可能で、各種電子機器に幅広く使われている。
※4.バイポーラトランジスタ
N型とP型の半導体がP-N-PまたはN-P-Nの接合構造を持つ3端子の半導体で、電流増幅・スイッチングなどの信号処理を行い、各種電子機器に幅広く使われている。
③センサソリューション
センサ関連デバイスの用途が増加し市場が広がりを見せる中、ロームグループが持つ生産技術やセンサコントロール技術を活かし、MEMS加速度センサや照度センサ、磁気センサ、薄膜ピエゾ素子(※5)などセンサ関連デバイスのラインアップを強化しています。また、様々な無線通信技術や制御技術と組み合わせることによりIoTなどの多様化するニーズに対応してまいります。
※5.薄膜ピエゾ素子
ピエゾ素子とは、圧電体(ピエゾ素子)に加えられた圧力を電圧に変換する、またはその逆の動作を行う素子で、センサのほか発振回路などにも使われている。
④モバイルソリューション
スマートフォンの高機能化やウエアラブル機器市場の拡大など、半導体や電子部品への小型化に対するニーズが高まる中で、ロームグループは半導体メーカーとして培ってきた幅広い技術を活かして、劇的な小型化と高い寸法精度を実現した革新的な「RASMID®」シリーズ(※6)のラインアップ充実を図るなど、世界最小デバイスの開発を進めてまいります。
※6.「RASMID®(ROHM Advanced Smart Micro Device)」シリーズ
従来とまったく違う工法を用いて、これまでに無い超小型化と高い寸法精度(±10μm)を実現したロームグループ独自の世界最小電子部品シリーズ。
<2>自動車、産業機器、新市場の強化戦略
電子化が進む自動車関連市場、着実な成長を続ける産業機器関連市場は、ロームグループが得意とする高品質、高信頼性、安定的な供給が求められる市場です。自動車関連市場や産業機器関連市場においては、生産体制の強化などにより売上の拡大を目指してまいります。また、IoT関連市場などその他の成長が見込まれる新市場においても、ロームグループがこれまで培ってきた半導体技術を活かし、積極的に市場開拓を進めてまいります。
<3>海外系顧客への販売強化戦略
欧米に加えてアジアや新興国などの海外市場の急速な拡大やグローバル化にともない、海外系顧客の開拓、営業活動の強化を進めてまいります。製品構成から開発、営業、技術サポートまで、海外のお客様のニーズに幅広く対応できる体制作りを進め、海外市場における売上及びシェア拡大を目指してまいります。
<4>生産革新
中長期的に安定した成長を続けるため、グローバルに迅速な製品供給ができる生産拠点展開を進めてまいります。また、RPS活動(※7)を通じてあらゆるムダの削減や効率化を進め、リードタイムの短縮と品質のさらなる向上によりコスト競争力強化に努めてまいります。さらに先進の品質管理体制構築に向けた技術開発や設備投資を進めることで「Zero Defect(不良ゼロ)」の実現に向けて取り組んでまいります。
※7.RPS(Rohm Production System)活動
ロームグループの各生産拠点で進めている生産改善活動で、より高品質なモノづくりを進めるとともにリードタイムの短縮や在庫などあらゆるムダを徹底的に排除する活動。段違い(ダントツ)の高効率、高品質生産体制を構築することで利益体質の強化を図る。
(4)経営環境及び対処すべき課題
世界のエレクトロニクス市場におきましては、省エネルギー化のニーズ拡大やIoT市場の普及、自動車の電子化などにより中長期的な成長が続くものと考えられますが、価格競争や技術競争はより激化する方向にあり、グローバル市場に対応した新製品・新技術の開発を進めるとともに徹底したコストダウンに取り組むことにより、国際的に競争力の高い製品を世界中に供給していく必要性がますます高まると考えられます。
このような状況のもと、ロームグループにおきましては、継続して車載電装品分野、産業機器分野を中心として、情報通信やモバイル機器などの幅広い市場において、業界のニーズを先取りする高付加価値製品の開発に努めてまいります。
また、海外市場の拡大に対応するため、グローバルな開発、販売体制の強化を引き続き推し進めてまいります。
さらに、持続可能な社会の実現に貢献するためのCSV活動や、事業継続のためのリスク管理体制も継続して強化してまいります。
なお、当社の株式会社の支配に関する基本方針は、以下のとおりであります。
基本方針
当社は、「つねに品質を第一とし、いかなる困難があろうとも、良い商品を国の内外へ永続かつ大量に供給し、文化の進歩向上に貢献すること」を企業目的としております。そして、この企業目的を遂行することが、当社の永続的かつ総合的な企業価値の創造と向上をもたらすと同時に、株主の皆様を始めとする全てのステークホルダーへの利益貢献につながるものと考えております。また、株主の皆様から負託を受けた当社取締役会は、上記企業目的を遂行し、持続的成長に向けて不断の経営努力を尽くすことで、更なる企業価値の向上を図る責務を負っているものと理解しております。
いわゆる買収防衛に関しては、企業価値向上による株価の上昇や、積極的なIR活動による株主説明責任の貫徹及び株主の皆様との常日頃からの対話による信頼関係の確立こそが、その最善の方策であると考えております。そして、当社に対して買収の提案が行われた場合には、これを受け入れるか否かの最終判断は、その時点における株主の皆様に委ねられるべきであり、その際に当社取締役会が自己の保身を図るなど恣意的判断が入ってはならないと考えております。また、買収提案の局面においては、株主の皆様が十分な情報に基づき相当な検討期間をかけて適正な判断を下すことができること(インフォームド・ジャッジメント)が、当社の企業価値及び株主共同の利益の確保と向上のために不可欠であると考えております。
(1)会社の経営の基本方針
ロームグループは、永続的かつ総合的な企業価値の創造と向上を図るにあたって、事業活動の中で革新的な製品開発や質の高いモノづくりを進めることは、お客様満足度を向上させるとともに社会への貢献につながると考えております。そして、そのことが、社員の自信と誇りを高め、新たな挑戦を生み出すと信じております。また、これら事業活動によって生み出される付加価値が、競争力を強化する事業投資のための内部留保と、株主・従業員・地域社会などのステークホルダーの皆様に適切に配分、または還元されることが必要であり、そのことについて全てのステークホルダーの皆様のご理解とご協力を得ることが肝要と考えております。ロームグループでは、こうした活動の循環をCSV(共通価値の創造)活動と位置づけ、真摯に取り組むことで、ロームグループをステークホルダーの皆様にとって魅力溢れるものにすることを、経営上の重要な命題のひとつとして位置付けております。
このような観点のもと、ロームグループは、世界市場をリードする製品の開発を進めるとともに、独自の生産技術を駆使することによりコスト競争力のある高品質な製品を永続かつ大量に供給し、世界の半導体・電子部品市場のリーダーシップをとっていくことを基本方針としております。
(2)目標とする経営指標
ロームグループでは、営業利益率やEBITDA(※)などの利益に関する指標や、資産回転率といった投資効率を示す指標を重視しております。
さらに、親会社株主に帰属する当期純利益の増加によるROEの改善にも取り組んでおります。
※ EBITDA(Earnings Before Interest, Taxes, Depreciation and Amortization の略)
税引前利益に支払利息、減価償却費を加えて求めたもの。グローバルに企業の収益力を比較する際によく使用される指標。ロームグループでは簡易的に営業利益に減価償却費を加えて算出しております。
(3)中長期的な会社の経営戦略
ロームグループは、グローバルに進化を続ける市場に対応し、中長期的に新たな成長の基盤固めを行うため、以下の重点戦略を進めてまいります。
<1>4つのソリューション
①アナログソリューション
カーエレクトロニクス技術の飛躍的な進化やIoT(※1)の拡大が進む中で、デジタル制御を内蔵した高機能電源ICや多機能LEDドライバICなど、高度なアナログソリューションを展開してまいります。また、自動車関連市場や産業機器関連市場向けを中心に、主要なプロセッサメーカーとの連携によるリファレンスビジネスを拡大してまいります。
※1.IoT(Internet of Things)
様々なモノがインターネットに接続され、他と情報交換することにより相互にコントロールする仕組みのこと。
②パワーソリューション
省エネルギー化のニーズがますます高まる中で、従来のシリコン半導体と比較して大幅な低損失と小型化が実現できるSiCデバイスの開発とラインアップの強化を進めており、自動車関連市場や産業機器関連市場を中心に様々なアプリケーションで採用実績が広がってまいりました。引き続きロームグループが得意とするアナログパワー技術を結集し、高性能な電源ICやドライバIC、IGBT(※2)、パワーMOSFETなどを組み合わせ、お客様に最適なパワーソリューションを推進してまいります。
※2.IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor=絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)
MOSFET(※3)とバイポーラトランジスタ(※4)のゲート部分に組み込むことで動作抵抗を小さくしたもの。大電力のスイッチングに向き、電圧制御に用いられる。
※3.MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)
電界効果トランジスタの一種でバイポーラトランジスタと比較して、低消費電力や高速スイッチングが可能で、各種電子機器に幅広く使われている。
※4.バイポーラトランジスタ
N型とP型の半導体がP-N-PまたはN-P-Nの接合構造を持つ3端子の半導体で、電流増幅・スイッチングなどの信号処理を行い、各種電子機器に幅広く使われている。
③センサソリューション
センサ関連デバイスの用途が増加し市場が広がりを見せる中、ロームグループが持つ生産技術やセンサコントロール技術を活かし、MEMS加速度センサや照度センサ、磁気センサ、薄膜ピエゾ素子(※5)などセンサ関連デバイスのラインアップを強化しています。また、様々な無線通信技術や制御技術と組み合わせることによりIoTなどの多様化するニーズに対応してまいります。
※5.薄膜ピエゾ素子
ピエゾ素子とは、圧電体(ピエゾ素子)に加えられた圧力を電圧に変換する、またはその逆の動作を行う素子で、センサのほか発振回路などにも使われている。
④モバイルソリューション
スマートフォンの高機能化やウエアラブル機器市場の拡大など、半導体や電子部品への小型化に対するニーズが高まる中で、ロームグループは半導体メーカーとして培ってきた幅広い技術を活かして、劇的な小型化と高い寸法精度を実現した革新的な「RASMID®」シリーズ(※6)のラインアップ充実を図るなど、世界最小デバイスの開発を進めてまいります。
※6.「RASMID®(ROHM Advanced Smart Micro Device)」シリーズ
従来とまったく違う工法を用いて、これまでに無い超小型化と高い寸法精度(±10μm)を実現したロームグループ独自の世界最小電子部品シリーズ。
<2>自動車、産業機器、新市場の強化戦略
電子化が進む自動車関連市場、着実な成長を続ける産業機器関連市場は、ロームグループが得意とする高品質、高信頼性、安定的な供給が求められる市場です。自動車関連市場や産業機器関連市場においては、生産体制の強化などにより売上の拡大を目指してまいります。また、IoT関連市場などその他の成長が見込まれる新市場においても、ロームグループがこれまで培ってきた半導体技術を活かし、積極的に市場開拓を進めてまいります。
<3>海外系顧客への販売強化戦略
欧米に加えてアジアや新興国などの海外市場の急速な拡大やグローバル化にともない、海外系顧客の開拓、営業活動の強化を進めてまいります。製品構成から開発、営業、技術サポートまで、海外のお客様のニーズに幅広く対応できる体制作りを進め、海外市場における売上及びシェア拡大を目指してまいります。
<4>生産革新
中長期的に安定した成長を続けるため、グローバルに迅速な製品供給ができる生産拠点展開を進めてまいります。また、RPS活動(※7)を通じてあらゆるムダの削減や効率化を進め、リードタイムの短縮と品質のさらなる向上によりコスト競争力強化に努めてまいります。さらに先進の品質管理体制構築に向けた技術開発や設備投資を進めることで「Zero Defect(不良ゼロ)」の実現に向けて取り組んでまいります。
※7.RPS(Rohm Production System)活動
ロームグループの各生産拠点で進めている生産改善活動で、より高品質なモノづくりを進めるとともにリードタイムの短縮や在庫などあらゆるムダを徹底的に排除する活動。段違い(ダントツ)の高効率、高品質生産体制を構築することで利益体質の強化を図る。
(4)経営環境及び対処すべき課題
世界のエレクトロニクス市場におきましては、省エネルギー化のニーズ拡大やIoT市場の普及、自動車の電子化などにより中長期的な成長が続くものと考えられますが、価格競争や技術競争はより激化する方向にあり、グローバル市場に対応した新製品・新技術の開発を進めるとともに徹底したコストダウンに取り組むことにより、国際的に競争力の高い製品を世界中に供給していく必要性がますます高まると考えられます。
このような状況のもと、ロームグループにおきましては、継続して車載電装品分野、産業機器分野を中心として、情報通信やモバイル機器などの幅広い市場において、業界のニーズを先取りする高付加価値製品の開発に努めてまいります。
また、海外市場の拡大に対応するため、グローバルな開発、販売体制の強化を引き続き推し進めてまいります。
さらに、持続可能な社会の実現に貢献するためのCSV活動や、事業継続のためのリスク管理体制も継続して強化してまいります。
なお、当社の株式会社の支配に関する基本方針は、以下のとおりであります。
基本方針
当社は、「つねに品質を第一とし、いかなる困難があろうとも、良い商品を国の内外へ永続かつ大量に供給し、文化の進歩向上に貢献すること」を企業目的としております。そして、この企業目的を遂行することが、当社の永続的かつ総合的な企業価値の創造と向上をもたらすと同時に、株主の皆様を始めとする全てのステークホルダーへの利益貢献につながるものと考えております。また、株主の皆様から負託を受けた当社取締役会は、上記企業目的を遂行し、持続的成長に向けて不断の経営努力を尽くすことで、更なる企業価値の向上を図る責務を負っているものと理解しております。
いわゆる買収防衛に関しては、企業価値向上による株価の上昇や、積極的なIR活動による株主説明責任の貫徹及び株主の皆様との常日頃からの対話による信頼関係の確立こそが、その最善の方策であると考えております。そして、当社に対して買収の提案が行われた場合には、これを受け入れるか否かの最終判断は、その時点における株主の皆様に委ねられるべきであり、その際に当社取締役会が自己の保身を図るなど恣意的判断が入ってはならないと考えております。また、買収提案の局面においては、株主の皆様が十分な情報に基づき相当な検討期間をかけて適正な判断を下すことができること(インフォームド・ジャッジメント)が、当社の企業価値及び株主共同の利益の確保と向上のために不可欠であると考えております。