有価証券報告書-第63期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/30 9:30
【資料】
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【項目】
132項目

有報資料

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、サーミスタ及びそのセンサを中心に、サーミスタセンサ及びその関連製品について専門的で高い技術と高品質な製品の開発、製造を目指します。また、お客さまに密着した営業活動により、お客さまのニーズを先取りし、迅速かつ柔軟に対応する「技術力」「生産力」「販売力」を増強し、「環境」「省エネ」そして「安全」という時代の要請に応えてまいります。
サーミスタのSHIBAURAを世界のブランドに育成するため、海外販売並びに海外生産拠点の強化に注力いたします。永年蓄積した基礎技術を中核にして、独自の技術をさらに深化発展させ、市場での一層の差別化を図りながら、メーカーとしての存在価値を高めることにより、お客さまの満足度向上と社会貢献ができるものと考えております。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、収益基盤を一層強化して持続的成長、発展を図ることを目指して従来から「売上高営業利益率」が10%を上回ることを主要な経営指標として掲げ、取り組んできました。なお、2021年5月に発表しました中期経営計画(Sense the Dynamics)では、財務目標として売上高、売上高営業利益率、ROEを掲げ、2023年度の目標値を売上高350億円、売上高営業利益率18%以上、ROE13%以上としています。
(3)中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、「われわれは、地球環境を守り、世界の人々の笑顔あふれる暮らしの向上と文化の発展に貢献する」ことを企業目的として、中長期的な企業価値の向上を目指しています。
当社グループのなかで、㈱芝浦電子は、製品開発と営業そして財務等の内部管理の中核として、その役割をより明確にしてまいります。㈱福島芝浦電子はガラスコートサーミスタ素子製造の一貫工場であり、あわせてサーミスタ素子の基礎研究と開発の拠点として拡充してまいります。ここでサーミスタ素子を生産し、他の国内外の関連子会社が温度センサとして組み上げています。また、サーミスタ素子の一部は独自ブランドのPSBガラスコートサーミスタとして世界標準の素子とするために世界中に拡販します。なお、㈱福島芝浦電子の本宮工場の生産スペースが手狭になったことから、2013年11月に福島市松川町に松川工場を建設し、その後順調に稼働しており、サーミスタ素子需要増に十分対応できる生産能力を備えております。さらにPSBガラスコートサーミスタ素子の生産能力増強に備えるため、素子生産ラインを増設しており、さらなる生産スペースの確保のために2018年10月に工場棟の増設を開始し、2019年5月に竣工しました。国内関連子会社では、技術部門を充実させ、本社と一体となってサーミスタセンサの製造技術を深化させるとともに海外関連子会社工場を指導するマザー工場としての位置付けをより明確にします。具体的には、既存製品を応用したハイブリッド車や電気自動車の新市場が国内だけでなく海外でも拡大していることから、研究・開発体制をさらに強化して、次世代製品の開発に取り組んでいくとともに、温度センサ分野でのシェア拡大に向けた攻めの事業展開を進めてまいります。また、収益力強化、価格競争力強化の観点から材料コストの引き下げ、製造の合理化効率化等、全社をあげて原価低減を推進してまいります。
海外関連子会社工場のうち、タイのシンブリ工場は2018年6月に新棟を竣工し、今後の空調用センサの需要の増加に十分対応できる生産能力を確保する他、車載用センサ生産に必要なIATF認証を取得しており、拡大するハイブリッド車や電気自動車用センサの生産にも対応できる体制を構築しております。なお、海外関連子会社工場(タイ、中国2社)では数年来人件費が上昇していることから、今後も引き続き製造工程の自動化を積極的に進め原価低減を図ってまいります。
営業面では、これまでの家電、空調、住設、OA、素子といった内外の既存市場を守りつつハイブリッド車や電気自動車等環境対応車での搭載、排ガス等環境対応等拡販に努めます。ドイツ現地法人販売会社に加え、2015年9月に米国現地法人販売会社を設立し事業を開始しており、新しい市場を積極的に取り込むべく営業活動を展開しております。また、中国市場においてはサーミスタ素子の需要が増加しており、香港現地法人販売会社及び販売代理店を通じて市場開拓を積極的に展開しております。
なお、2021年5月に2021年度から2023年度を対象年度とする中期経営計画(Sense the Dynamics)を発表しました。中期経営計画では、品質・生産性向上、製品開発、人財育成・ガバナンス向上の3つの方針のもと、今後ますます増加していくハイブリッド車や電気自動車などの環境対応車向けなどのオートモーティブ分野、エアコン、家電製品などのホームアプライアンス分野、産業機器などのインダストリアル分野に注力していきます。しかしながら、米中対立や新型コロナウイルス感染症の変異型ウイルスによる景気低迷など、今後の経営環境にも不透明さが残る可能性があります。一方では自動車産業の変革や、AIやIoTの進展、5G普及に向けた市場拡大の動きが期待されます。このような状況を踏まえ、必要に応じて中期経営計画の見直しを検討してまいります。また、持続可能な成長を実現するために、SDGsの貢献目標を掲げるとともに、社会、環境、ガバナンスといったESGへの対応方針を掲げ、社会的な責任を果たしてまいります。
(4)会社の対処すべき課題
当社グループでは、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に対し、2020年1月に対策本部を立ち上げ、お客さま、お取引先さま、従業員の安全を最優先とし、従業員の感染予防対策の徹底(マスク着用・検温・アルコール消毒・食堂利用時間細分化・外部との接触自粛・Web会議)並びに在宅ワークや時差出勤の活用を推進し、感染拡大を防ぐ取り組みを行ってまいりました。
今後の見通しにつきましては、世界経済は、新型コロナウイルス感染症の感染再拡大の懸念は残るものの、ワクチン接種が広がり、また各国の経済対策等により、景気の回復基調が続くと見込んでおります。
一方で国内経済は、変異型ウイルスの増加や、米中対立など、景気の先行きに不透明さはあるものの、米国や中国をはじめとした海外経済の回復の影響等から輸出がけん引し、景気は緩やかに回復するものと見込んでおります。
このような状況のなか、中長期的にはサーミスタ素子及び温度センサの需要は引き続き堅調に推移していくものと考えています。当社グループとしては、研究、開発体制をさらに強化して製品開発に取り組む等、温度センサ分野でのシェア拡大に向けた積極的な事業展開を進めてまいります。具体的には、ハイブリッド車や電気自動車等、環境対応車での搭載、省エネ家電での搭載等の増加を目指し、技術と販売が一体となった営業推進を引き続き展開し、既存市場の掘り起こしや、欧米、中国等海外市場での売上拡大を図ってまいります。また、製造工程の効率化推進等、全社をあげて生産性の向上に取り組み、収益力の強化を図ってまいります。さらには今後の受注増加に対応できるよう設備増設等、業績拡大に資する設備投資を積極的に実施してまいります。

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