有価証券報告書-第71期(2023/04/01-2024/03/31)

【提出】
2024/06/28 9:54
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【項目】
141項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当社グループを取り巻く世界の経済環境は、インフレ抑制に向けた各国の金融引き締め政策が続く中、米国では良好な雇用・所得環境が個人消費の下支えとなり、景気は堅調を維持しておりますが、中国経済の停滞継続に加え、欧州における景気減速の顕在化、ロシアによるウクライナ侵攻やイスラエル・パレスチナ情勢などによる地政学的緊張の高まりなど、先行きに対する不透明感が更に強まっております。日本経済におきましては、インバウンド需要の拡大や雇用・所得環境の改善など、緩やかな回復基調がみられるものの、2021年来の世界的な半導体不足や原材料不足からくる過剰な先行受注により結果的に市場在庫が積まれている状況にあり、さらに原材料およびエネルギー価格等の高騰や物価上昇の影響等により、予断を許さない状況が続いております。
このような環境の中、当社グループは、2030年のありたい姿として制定したグループビジョン「私たちが笑顔となり、お客様の困りごとを顧客目線で解決する真のパートナーとなります。」を実現するため、2022年度から3ヵ年の中期経営計画に取り組んでおり、持続的な成長に向けて積極的な投資を行っております。また、中期経営計画では、行動理念として制定した「信頼し、信頼される良い会社」を目指す中で、「信頼」と「納期」を重点テーマとし、グループの総力を結集してこれらに関する戦略を積極的に展開してまいりました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a. 財政状態
(資産)
当連結会計年度末における資産合計は15,535百万円となり、前連結会計年度末に比べ182百万円増加いたしました。これは主に土地が679百万円、工具、器具及び備品が280百万円、ソフトウエア仮勘定が192百万円増加した一方、現金及び預金が547百万円、原材料及び貯蔵品が179百万円、受取手形が170百万円減少したことによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は2,263百万円となり、前連結会計年度末に比べ766百万円減少いたしました。これは主に買掛金が900百万円減少したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は13,272百万円となり、前連結会計年度末に比べ948百万円増加いたしました。これは主に為替換算調整勘定が581百万円、利益剰余金が286百万円増加したことによるものであります。
b. 経営成績
当連結会計年度の売上高は9,441百万円(前年同期比8.6%減)、営業利益は369百万円(同58.4%減)、経常利益は459百万円(同56.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は389百万円(同52.9%減)となりました。
なお、当連結会計年度の平均為替レートは、1米ドル144.49円(前年同期比6.7%の円安)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(日本)
日本経済は雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の拡大など、景気は緩やかに持ち直しの動きがみられるものの、原材料価格の高騰や世界経済の景気停滞局面の継続により下押し圧力を受けるなど、先行き不透明な状況が続いております。また、当社グループを含めた電子部品市場は2021年来の世界的な半導体不足や原材料不足からくる過剰な先行受注により結果的に市場在庫が積まれている状況にあり、在庫調整局面にあります。こうした中、当社グループの販売強化項目である「特定市場」や「ソリューションビジネスの確立」に取り組むなど積極的な施策を展開してまいりました。この結果、当連結会計年度の外部顧客向売上高は前年同期比20.2%減、グループ間の取引を含んだ売上高は7,601百万円(前年同期比13.9%減)となりました。
(欧米)
金融引き締め政策が継続する中、米国では良好な雇用・所得環境を背景に堅調に推移しているものの、欧州では高インフレの長期化とエネルギー価格の高騰等により景気の低迷が続いており、経済の減速感が強まっております。また、欧米市場につきましても電子部品市場は2021年来の世界的な半導体不足や原材料不足からくる過剰な先行受注により結果的に市場在庫が積まれている状況にあり、在庫調整局面にあります。こうした中、当社グループ販売強化項目の一つであるカタログディストリビューターを中心とする「ネットセールス」や「特定市場」に取り組むなど積極的な施策を展開してまいりました。この結果、当連結会計年度の外部顧客向売上高は現地通貨ベースで前年同期比2.8%減、為替の影響も含め4,737百万円(前年同期比3.7%増)となりました。
(アジア)
中国では、不動産市場の低迷に加え個人消費も回復力に乏しく、輸出の不振や雇用環境の悪化など、景気の先行きは依然として不透明な状況が続いております。また、アジア市場につきましても電子部品市場は2021年来の世界的な半導体不足や原材料不足からくる過剰な先行受注により結果的に市場在庫が積まれている状況にあり、在庫調整局面にあります。こうした中、当社グループ販売強化項目の一つである「特定市場」に取り組むなど積極的な施策を展開してまいりました。この結果、当連結会計年度の外部顧客向売上高は現地通貨ベースで前年同期比16.2%減、グループ間の取引を含んだ売上高は為替の影響を含め5,044百万円(前年同期比17.9%減)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ547百万円減少し、4,840百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は425百万円(前年同期比30.7%減)となりました。
これは主に、税金等調整前当期純利益566百万円、減価償却費416百万円、棚卸資産の減少550百万円があったものの、仕入債務の減少1,015百万円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は1,057百万円(前年同期比74.4%増)となりました。
これは主に、有形固定資産の取得による支出1,125百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は143百万円(前年同期比13.7%減)となりました。
これは主に、配当金の支払額103百万円によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
金額(千円)前年同期比(%)
日 本2,174,33381.9
欧 米--
ア ジ ア6,217,80882.1
合 計8,392,14282.1

(注) 金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
b. 受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
日 本3,074,06460.41,484,07351.2
欧 米3,446,64467.11,900,27262.7
ア ジ ア750,93572.0283,64158.4
合 計7,271,64464.53,667,98757.2

c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
金額(千円)前年同期比(%)
日 本3,722,74279.8
欧 米4,737,517103.7
ア ジ ア981,14789.6
合 計9,441,40791.4

(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
当連結会計年度
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)
千代田電子機器㈱1,680,69316.31,362,66214.4
㈱日本電化工業所1,174,37111.4929,5959.8

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 財政状態の状況
当社グループの当連結会計年度における財政状態の状況につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
b. 経営成績等の分析
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は以下のとおりであります。
(売上高)
当連結会計年度の売上高は9,441百万円(前年同期比8.6%減)となりました。セグメントごとの売上高の状況及び分析は、「(1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 b.経営成績」に記載のとおりであります。
(売上総利益)
当連結会計年度の売上総利益は3,829百万円(前年同期比8.1%減)となりました。また、売上総利益率は原材料価格高騰等の影響を受けたものの、コスト削減の取組みや円安の影響などにより、前連結会計年度より0.2ポイント増加し40.6%となりました。
(営業利益)
当連結会計年度の営業利益は369百万円(前年同期比58.4%減)となりました。これは、売上減少に伴う粗利額の減少に加え、エネルギー価格等の高騰や持続的な成長に向けて積極的な投資を行っていることで、販売費及び一般管理費が増加したことなどによるものであります。
(経常利益)
当連結会計年度の営業外収益は為替差益の減少等により109百万円(前年同期比37.1%減)となりました。営業外費用は20百万円(同0.8%減)となりました。
以上の結果、当連結会計年度の経常利益は459百万円(前年同期比56.0%減)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の特別利益は投資有価証券売却益の計上等により202百万円(前年同期比252.6%増)、特別損失は一部商品の生産及び販売の中止に伴う棚卸資産評価損の計上等により95百万円(前年同期は特別損失6百万円)、法人税、住民税及び事業税は153百万円(前年同期比47.6%減)、法人税等調整額は23百万円(前年同期は法人税等調整額△27百万円)となりました。
以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は389百万円(前年同期比52.9%減)となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a. キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b. 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期資金につきましては、営業活動により得られたキャッシュ・フロー及び自己資金を基本としており、設備投資や長期運転資金につきましては自己資金を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金残高はございません。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は4,840百万円となっております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表作成において採用する重要な会計方針及び見積りの方法につきましては、「第5経理の状況 1連結財務諸表 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
④ 経営方針・経営戦略・経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、グループビジョン「私たちが笑顔となり、お客様の困りごとを顧客目線で解決する真のパートナーとなります。」を実現するため、2022年度から3ヵ年の中期経営計画に取り組んでおり、2024年3月期の目標値として、売上高10,500百万円、営業利益600百万円を目標に活動してまいりました。日本、欧米、アジアの各市場において電子部品需給が在庫調整局面に入っており需要が減少していることや、持続的な成長に向けての積極的な投資を行っていることなどにより、当連結会計年度の売上高は9,441百万円(計画比89.9%)、営業利益は369百万円(計画比61.7%)となりました。
当社グループは、2030年のありたい姿として制定したグループビジョンを実現するため、今後も引き続き持続的な成長に向け積極的な投資を実施していく予定であります。2024年度に最終年度となる中期経営計画では、行動理念として制定した「信頼し、信頼される良い会社」を目指す中で、「信頼」と「納期」を重点テーマとし、グループの総力を結集してこれらに関する戦略を重点的に実行してまいります。2025年3月期につきましては、当面在庫調整局面が継続することが予想されることから、売上高8,500百万円、営業利益は黒字を確保することを目指して活動してまいります。

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