有価証券報告書-第83期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

【提出】
2018/06/28 11:18
【資料】
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【項目】
117項目
[1]業績等の概要
(1)業績
当連結会計年度(2017年4月1日から2018年3月31日)における世界経済は、米国は内需主導の堅調な景気回復が持続し、欧州も緩和的な金融政策を背景に景気拡大が続いております。また、中国は消費の伸びがやや鈍化したものの、欧米の景気回復を背景に輸出が好調で、安定的に成長しております。わが国経済においても、世界経済の好調を背景に、輸出企業を中心に企業収益が高水準を維持しており、堅調に推移しております。しかし、米国政権が保護主義的な通商政策を相次いで打ち出し、世界的な貿易戦争につながる可能性もあり、先行きは不透明な状況となっております。
このような経済状況の中、当社グループでは2017年4月1日付で組織変更を行い、車載、産業機器市場向けの電子デバイス事業部、スマートフォンを中心とした通信機器市場向けの通信デバイス事業部、衛星通信市場向けのマイクロ波事業部の3事業部制のもと、事業展開を進めてまいりました。
当連結会計年度の当社グループの業績は、主力の電子デバイス製品は、通信機器向けの売上が大幅に減少しましたが、車載・産業機器向け等の売上が好調に推移し前年度と比べて増加しました。また、マイクロ波製品は衛星通信用コンポーネントが好調に推移しました。これにより、全体として売上高は前年度と比べて増加しました。
また、親会社株主に帰属する当期純利益は、連結子会社佐賀エレクトロニックス株式会社において退職金制度改定に伴う退職給付債務の減少により、特別利益が発生したことから増加いたしました。
この結果、当連結会計年度における経営成績は、以下のとおりとなりました。
売上高51,665百万円(前年度比 5.7%増)
営業利益2,138百万円(前年度比 19.3%増)
経常利益2,058百万円(前年度比 10.7%増)
親会社株主に帰属する当期純利益2,520百万円(前年度比 309.1%増)

セグメント情報については次のとおりであります。なお、セグメント利益は営業利益ベースの数値であります。
(マイクロ波製品)
衛星通信用コンポーネントは、米国に加え、中国、インド、韓国、イスラエル向けに船舶や基地局中継回線用途の衛星通信機器が好調であるため、売上を大きく伸ばしました。また、船舶用レーダー向けマイクロ波管・周辺機器の売上は、新造船向けは未だ回復半ばですが、保守需要が好調に推移しました。
この結果、当セグメントの売上高、セグメント利益とも、前年度に比べて大幅な増加となりました。
売上高7,499百万円(前年度比 23.6%増)
セグメント利益1,382百万円(前年度比 150.3%増)

(電子デバイス製品)
中国スマートフォン市場での在庫調整の影響から、通信機器向けの売上が大幅に減少しましたが、車載向けの売上は自動車の電装化が進み、国内顧客からの受注を中心に、堅調に推移しました。また、産業機器向けの売上も中国での旺盛な設備投資を受け、国内産業機器メーカーからの受注が増加し、好調に推移しました。
この結果、当セグメントの売上高は、前年度と比べて増加いたしました。セグメント利益については、新規事業立ち上げのためのプロセス改善費用や人件費が増加したため、低調なものとなりました。
売上高44,165百万円(前年度比 3.2%増)
セグメント利益2,525百万円(前年度比 15.0%減)

(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前年度末比75百万円増加(前年度は408百万円の減少)して1,327百万円となりました。
各キャッシュ・フローの状況につきましては次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税金等調整前当期純利益が2,849百万円(前年度は648百万円)となり、減価償却費2,363百万円(前年度は2,192百万円)、退職給付に係る負債の減少額△556百万円(前年度は増加額333百万円)、売上債権の増加額△1,004百万円(前年度は増加額△1,442百万円)、たな卸資産の増加額△731百万円(前年度は増加額△278百万円)、法人税の支払額△631百万円(前年度は支払額△183百万円)などを調整した結果、営業活動では2,282百万円の資金の増加(前年度は2,455百万円の資金の増加)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
有形固定資産の取得による支出が△3,162百万円(前年度の支出△2,667百万円)となったことなどから、投資活動では3,254百万円の資金の減少(前年度は2,434百万円の資金の減少)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
短期借入金の増加額が2,112百万円(前年度は減少額△515百万円)、長期借入金の減少額が△1,020百万円(前年度は増加額76百万円)となったことなどから、財務活動では1,087百万円の資金の増加(前年度は449百万円の資金の減少)となりました。
[2]生産、受注及び販売の状況
(1)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前年度比(%)
マイクロ波製品7,61525.5
電子デバイス製品44,1144.3
合計51,7306.9

(注)1 金額は、販売価格で表示しております。
2 金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高
(百万円)
前年度比
(%)
受注残高
(百万円)
前年度末比
(%)
マイクロ波製品7,27123.0847△21.2
電子デバイス製品44,4081.16,2924.4
合計51,6803.77,1390.5

(注) 金額には、消費税等は含まれておりません。
(3)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前年度比(%)
マイクロ波製品7,49923.6
電子デバイス製品44,1653.2
合計51,6655.7

(注)1 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2016年4月1日
至 2017年3月31日)
当連結会計年度
(自 2017年4月1日
至 2018年3月31日)
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
三菱電機㈱4,4189.04,3018.3

2 金額には、消費税等は含まれておりません。
[3]財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
文中の将来に関する事項は、当有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりましては、資産・負債および収益・費用の数値に影響を与えるいくつかの重要な評価、判断、見積りを行っております。たな卸資産の評価、固定資産の減損、繰延税金資産の回収可能性判断、貸倒引当金、退職給付に係る資産および負債等の計上等について過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる様々な方法により評価、判断、見積りを行っておりますが、これらの評価、判断、見積りは不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。
(2)財政状態の分析
当連結会計年度末の資産合計は、受取手形及び売掛金、電子記録債権、原材料及び貯蔵品、有形固定資産の増加などにより前年度末比4,589百万円増加して44,999百万円となりました。負債合計は、短期借入金の増加などにより前年度末比1,725百万円増加して30,942百万円となりました。この結果、純資産合計は、前年度末比2,864百万円増加して14,056百万円となり、自己資本比率は前年度末比3.5ポイント増加して31.2%となりました。
主な資産、負債については次のとおりであります。
① 現金及び現金同等物
「[1]業績等の概要(2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
② 受取手形及び売掛金、電子記録債権
マイクロ波製品、電子デバイス製品共に売上高が増加傾向であったことから、売上債権は前年度末比1,017百万円増加して13,602百万円(総資産に対する比率30.2%)となりました。
③ たな卸資産
資産回転期間の短縮に継続して取り組んでおります。売上高増加に伴う生産高の増加傾向により、たな卸資産は前年度末比776百万円増加して14,366百万円(総資産に対する比率31.9%)となりました。
④ 有形固定資産
電子デバイス製造設備を中心に必要な設備投資を厳選して行っており、当連結会計年度の有形固定資産の設備投資額は、前年度比1,647百万円増加して4,234百万円となりました。また、電子デバイス製品の一部製品において、当初想定していた収益を見込めなくなったため、減損損失8百万円を計上しております。この結果、有形固定資産は前年度末比2,269百万円増加して12,958百万円(総資産に対する比率28.8%)となりました。
⑤ 繰延税金資産
今後の業績見通しを踏まえ、繰延税金資産の回収可能性について慎重に検討した結果、繰延税金資産は前年度末比52百万円減少して1,007百万円(総資産に対する比率2.2%)となりました。
⑥ 有利子負債
財務基盤の強化および資金運営を計画的に進めており、シンジケートローン契約等による既存の借入金について約定どおりの返済を実行しております。これらの結果、有利子負債は前年度末比1,039百万円増加して11,109百万円(負債及び純資産合計に対する比率24.7%)となりました。
⑦ 退職給付に係る負債
連結子会社である佐賀エレクトロニックス株式会社が退職金制度を改定したことで退職給付債務が減少したことなどにより、退職給付に係る負債は前年度末比759百万円減少して7,700百万円(負債及び純資産合計に対する比率17.1%)となりました。
(3)経営成績の分析
当連結会計年度の経営成績については、「[1]業績等の概要(1)業績」に記載のとおりであります。
(4)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの必要資金は、シンジケートローンを中心とする銀行からの借入金や、親会社 日清紡ホールディングス㈱のCMS取引により調達しており、十分な資金の流動性を確保しております。
今後も引き続き資金効率の向上に取り組んでまいります。
(5)経営者の問題認識と今後の方針について
「1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等]」に記載のとおりであります。

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