有価証券報告書-第49期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2017/06/29 13:13
【資料】
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【項目】
96項目

業績等の概要

(1)業績
当連結会計年度における世界経済は、米国では金融政策正常化へ踏み出す中、新政権による拡張的な財政政策への期待とともに今後の政策運営への疑念が高まりました。欧州では金融不安を抱える中、テロなどの地政学リスクや英国のEU離脱への動きが顕在化し、アジアでも中国経済の減速、国内消費の停滞など不透明な状況が続きましたが、全体として緩やかな回復基調が維持されました。
半導体業界におきましては、スマートフォンなどモバイル機器の高機能化・大容量化、データセンター投資の増加に伴う3D-NAND型フラッシュメモリなどの需要拡大、産業機械や自動車搭載用途のパワーデバイスの需要拡大などを背景として、ファウンドリや半導体メーカーに設備投資を積極化する動きが本格化したことから、半導体製造装置市場の回復が鮮明となりました。
このような状況の中、主力製品であるパワーデバイス用テスタやMAPハンドラ、新製品であるウェハパラレルテスタやウェハプローバ・テスタ一体型パワーデバイス測定システムなど、付加価値の高い戦略モデルを主体とした受注活動を展開するとともに、新たな顧客層である電子部品メーカーなどの新規開拓に注力しました。
以上の結果、受注高は44億25百万円(前期比34.0%増)、売上高は40億95百万円(同30.3%増)となりました。製品別売上高はハンドラ16億82百万円(同55.5%増)、テスタ13億96百万円(同56.4%増)、パーツ等10億16百万円(同12.9%減)となりました。
損益面は、高付加価値製品の受注増、生産効率化に伴う原価低減などにより、営業利益2億13百万円(前期は営業損失4億37百万円)、経常利益3億3百万円(同経常損失3億87百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益2億61百万円(同親会社株主に帰属する当期純損失4億70百万円)となりました。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、下記の各キャッシュ・フローによる増減により、前連結会計年度末に比べ1億2百万円減少し、24億4百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、3億62百万円のマイナス(前期は2億53百万円のプラス)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益を計上する一方で、売上債権が増加したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、3億42百万円のプラス(同83百万円のプラス)となりました。これは主に、有価証券の売却及び償還によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、25百万円のマイナス(同81百万円のマイナス)となりました。これは主に、リース債務の返済によるものであります。