訂正有価証券報告書-第19期(2020/01/01-2020/12/31)

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2023/05/10 15:17
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141項目

有報資料


(1) 売上成長、適切なコストコントロール、生産構造の最適化 まず、当社グループの売上においては、新型コロナウイルス感染症の影響により、当期は前期と比べ減少したものの、将来の売上収益の源泉となるデザイン・インは、当期の目標と比べ29%の過達となり、また、前期と比べ40%増加しました。 当社グループは、さらなる成長に向けて、オーガニックなアプローチ(既存事業を拡大・強化するアプローチ)とインオーガニックなアプローチ(他社との戦略的な提携、買収などを活用するアプローチ)の双方を通じて、製品ポートフォリオと必要な技術の拡充・強化に努めます。
オーガニックなアプローチによる取り組みとしては、当社グループの注力分野に対して、集中的に研究開発投資を進めます。具体的な注力分野としては、自動運転および自動運転支援向けのSoC、車載のドメインコントロール向けMCU、xEV向けのIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor:絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)、Arm社コア搭載MCU、BMS(Battery Management System:バッテリマネジメントシステム)、DRP-AI (Dynamically Reconfigurable Processor-AI:動的再構成プロセッサ-AI)を内蔵したMPU、データセンターや5G関連分野向けのアナログ・ミックスドシグナルなどがあげられます。 一方、インオーガニックなアプローチによる取り組みとしては、買収した旧インターシル社や旧IDT社とのシナジーを最大化するため、ウイニング・コンビネーションなどの開発を継続して推進していきます。また、さらなるM&Aを通じて、当社グループが保有していない製品ポートフォリオや技術の拡充を適時に行います。 次に、コストにおいては、IT費用や管理費用の削減により、当期のSG&A比率(売上高販管費率、販管費にはその他収益・費用が含まれております;Non-GAAPベース)が前期に比べ4%(費用計上区分変更に伴う影響2%を含みます。)減少しました。 当社グループでは、短期的には、将来の事業の成長や効率化に必要となる戦略的な投資を確実に実行しつつ、継続的に適切なコストコントロールに努めます。
また、生産においては、当期における当社グループ製造拠点の稼働率(前工程のウェハ投入量/生産能力の比率)は、6インチ製造ラインが42%、8インチ製造ラインは67%、12インチ製造ラインは53%でした。 当社グループは、製造拠点の稼働率の向上に向け、現在一部残っている生産効率が低い設備や生産プロセスを有する工場については、継続して生産構造の最適化を推進するほか、アウトソーシングを積極的に活用することにより、生産効率の改善、費用構造の転換、最新技術へのアクセス、スケールメリットの享受に努めます。また、当社グループの製品ポートフォリオの拡充を通じて、12インチ製造ラインの稼働率を改善することも検討し、取り組んでいきます。
(2) ソフトウェア開発力の強化 当社グループにおいてエンジニア全体に占めるソフトウェアエンジニアの割合は、当期末現在で10%にとどまっております。
しかしながら、近年、半導体に関連するソフトウェアの付加価値は一層高まっており、ソフトウェアの開発力の強化は、当社グループの製品やソリューションの提供のためにも重要になります。 そこで、当社グループは、長期的にはインオーガニックなアプローチや積極的な採用を通じて、開発人員の拡充・強化を図るとともに、今後速やかに、ソフトウェア開発に関する戦略を構築し、実行します。
(3) 地政学的問題への対応 近年、米中貿易摩擦は、ますます長期化と激化の様相を呈しており、今後、当社グループが事業セグメントとする半導体市場において、より重大な問題に発展する可能性があります。 当社グループは、短期的および中長期的な視点から、設計拠点の所在やサプライチェーンのあり方に関する検討・見直しなど、地政学リスクを最小化するための各種施策を実行しており、今後もこの活動を継続していきます。
(4) 半導体業界における合従連衡への対応 当社グループが事業を展開する半導体業界は、従来からグローバルレベルでの競争が激しく、合従連衡の動きが見られる業界であります。そして、最近では、当下期において、買収価額が1兆円を超える大型のM&Aが多数公表されるなど、こうした動きが加速しており、半導体業界各社の事業規模の差が顕著になっております。 当社グループでは、こうした動きを踏まえ、これまでも買収候補先のリストを常時更新しており、今後も、当社グループの企業価値向上に資するM&Aの検討を進めていきます。
(5) 従業員エンゲージメントの向上と「ルネサスカルチャー」の浸透
当社グループは、「To Make Our Lives Easier」をその目的として、人々の生活を楽(ラク)にする製品とソリューションを提供しております。この目的のもと、世界中の当社グループ組織とそこで働く従業員一人一人が絶えず変化する環境に迅速かつ柔軟に対応していくために共有する行動指針として、新たに「Transparent, Agile, Global, Innovative, Entrepreneurial」という5つの要素からなる「ルネサスカルチャー」を当期に策定し、展開しました。
当社グループは、各種サーベイや拠点間での情報共有、情報交換などを通じて、全世界の当社グループ組織・従業員にこの「ルネサスカルチャー」を一層浸透させ、従業員エンゲージメントのさらなる向上に努めます。
(6) 従業員ポートフォリオの最適化 2020年12月31日現在における当社グループ従業員の平均年齢は44.8歳であり、各拠点地域の人員構成は日本が52%、北米が9%、欧州が5%、アジア太平洋が34%でした。 当社グループは、中長期的な視点から、グループ全体にとって最適な従業員の年齢構成と地域構成を実現するとともに、ソフトウェアなどの重要分野や今後成長が見込まれる分野に従事する従業員を拡充することを目指し、様々な人事施策に取り組みます。 具体的には、従業員が自分の意思でその職種やキャリアパスを選択できる制度やフリーエージェント制度の導入、高い能力を備えた人材の成長を加速させるための取り組み、従業員の多様な働き方に対応するための勤務日数の柔軟化や副業制度の導入などの施策を予定しております。また、インオーガニックなアプローチも活用しながら、当社グループ従業員のポートフォリオの最適化に継続して取り組みます。
(7) ESG活動と情報開示の推進
近年、国内外で持続的な企業の成長を評価するうえで不可欠な観点として、ESGやSDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)に対する関心が高まっております。
当社グループでは、これらに対する取り組みとして、持続可能な社会の実現に向けた「環境」に資する活動、人材の多様性や従業員の安全衛生などの「社会」に資する活動、そして、取締役会の多様性強化や報酬開示の透明性確保などの「ガバナンス」に資する活動をさらに強化します。
また、ESG活動に関する非財務情報をより一層充実させ、ESG格付けの向上や、当社グループを取り巻く様々なステークホルダーに対する情報開示の拡充に努めます。
(8) サプライチェーンの最適化 当社グループのサプライチェーンには、生産と受注のリードタイムの整合、受注確定に関する商慣行などの点で課題があります。 これらの課題を解決するため、当社グループは、現在、モダンかつ業界標準的な仕組みやITシステムへと改善を進めておりますが、今後も引き続き、ITシステムの改良、取引条件の見直し、販売チャネルの適正化などの諸施策を通じて、サプライチェーンの最適化に向けて取り組みます。

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