有価証券報告書-第20期(2023/04/01-2024/03/31)

【提出】
2024/06/27 15:05
【資料】
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【項目】
171項目
② 戦略
◆人事戦略体系図

人材育成方針
企業理念である「革新と成長」を体現する「自律型人材」を育成し、多様な人材が活躍できる仕組みを構築するためのフローを描き、施策を展開しています。
また、自律型人材である成長意欲の高い人材により積極的に投資していきます。誰もが、自己革新のための主体的に学べる機会を得られる教育体系を整備しており、年齢や経験年数に関係なく重要な役割・仕事に就き、仕事の成果に見合った評価ができる人事制度の導入を検討しています。
これらの取り組みにより、社内の人材の流動性を高め、社員自身が選択し、成長していくことで、エンゲージメントを高め、新たな価値創造を加速させます。
また、持続的な当社グループの成長には、グローバルな視点でのリーダー育成が重要です。事業間の人材の流動性だけではなく、次世代を担う人材への教育とタレントマネジメントによる計画的な育成を推進していきます。
(a) 適所適材の人材配置
<人材情報の一元管理の開始>経営戦略と連動した適所適材の人材配置の実現のために人材情報の一元管理を行います。タレントマネジメントの活用推進により、グローバルな革新と成長をリードする次世代リーダーの育成と事業を取り巻く環境の変化に合わせたスムーズな社内の人材の流動性を確保し、経営戦略にスピーディーに対応することができると考えています。
また、従業員の視点では、自身のスキル・能力の伸長度合いを把握し、成長実感を持つことにより、自己革新に対する意欲とエンゲージメントが高まり、自律型人材の育成に寄与すると考えています。
<人事処遇制度の改定>管理職へのジョブ型人事制度の導入を目指しています。これまでの制度よりも、年齢や経験年数に関係なく、より役割・仕事に求められる専門性に紐づいた処遇を行うことで、従来よりもチャレンジングな役割・仕事への挑戦をしやすくすることで、自律的なキャリア形成と経営戦略へのスピーディーな対応を実現します。
(b) 自律的なキャリア開発支援
<多様な研修体系の整備>従業員一人ひとりが描くキャリアビジョンの実現と会社の新たな価値創造を両立させるための研修体系を整備しています。従業員の多様なキャリア開発を支援するために、これまで実施してきた階層別のキャリア開発研修に加え、キャリア自律のための階層別・年齢別のキャリアデザイン研修を導入しました。また、キャリア面談を有効に実施していくための管理職に向けたサポート研修も取り入れ、従業員のキャリア自律を支援しています。
経営戦略と連動したスキル習得に向けては、今後の事業の競争力を生み出す上で重要となるDX人材育成を目的とした「育成道場」を立ち上げました。今後は、個々の業務に応じて必要となる技術・技能習得など学べるビジネススキル研修や新規事業創出に活かすための発想力研修など従業員自身が選択して受講できる仕組みを導入する予定です。また、獲得したスキルを発揮する場のひとつに、新規事業創出のチャレンジ活動である「Bizチャレ」を立ち上げています。「Bizチャレ」は、全従業員を対象とした新規事業のアイデア創出・提案ができる仕組みであり、当社の誰もがこれからの「革新と成長」のための機会を生み出すことができます。
<社内公募制の導入>キャリア開発については、自己申告制度を用いたキャリア形成に関するレビューと、各階層へのキャリア開発研修を展開し個人のキャリア形成を支援しています。個人が目指すキャリアをサポートする仕組みとして、社内公募制を導入し、自律的なキャリア形成を促進しています。
◆人材育成の基本

◆研修体系

※㈱GSユアサにおける人事部が主催する研修の体系
◆人材育成に関する研修時間(2023年度)
項目区分平均研修時間
(h/人)
総研修時間
(h)
性別男性6.1820,959
女性8.935,036
合計6.5725,995
従業員区分正規雇用労働者7.0625,732
有期労働者0.85263
合計6.5725,995

※ ㈱GSユアサにおける人事部が主催する研修の実績です。
※ 対象期間は2023年4月から2024年3月までです。
※ 正規雇用労働者には、他社への出向者を含み、他社からの出向者は除きます。
※ 有期労働者には、契約社員、再雇用社員、嘱託社員を含み、派遣社員は除きます。
環境整備方針
人事部基本方針に基づき、一人ひとりの個性・能力を尊重し、いきいきとやりがいを持って働ける環境を提供するために、働きやすさと働きがいを重視した取り組みを実施しています。
いきいきと働くことができる働きやすさと働きがいを生み出すために、社員一人ひとりのライフステージに応じた柔軟な働き方ができる仕組みと、多様性の拡大や理解推進のための教育機会の提供、エンゲージメントを高めることができる組織風土の醸成に積極的に取り組んでいます。
(a) エンゲージメント向上
<メンタリティ・マネジメント診断結果を活用した組織改善活動>当社では、従業員が能力を十分に発揮し、心身ともに健康で働き続けられる環境を整備することが、労働生産性の向上、イノベーションの創出、多様な人材の確保に寄与すると考えています。
そして、従業員・組織の状態をモニタリングするために、エンゲージメントとメンタルヘルスを掛け合わせたメンタリティ・マネジメント診断を導入し、年1回測定しています。
測定結果については、集団分析結果を用いた組織改善活動を展開し、ワークエンゲージメントとメンタルヘルスの双方が良好な「いきいき組織」づくりを推進するほか、様々な人事施策の効果を確認するために、個人のキャリア自律に対する捉え方、上司・同僚などの信頼関係や心理的安全性の担保、ダイバーシティへの対応状況などの結果を複合的な視点で分析し、施策の効果検証と改善に活用しています。
(b) 多様性を活かす風土醸成
当社の中核事業会社である㈱GSユアサにおいては、経営課題および人事部基本方針としてDE&Iを積極的に推進しています。2018年度に「GYみらいプロジェクト」を発足し、多様な人材の採用と育成、および一人ひとりが最大限能力を発揮できる環境整備を推進しています。一人ひとりの特性を活かし、多様な働き方やキャリアビジョンの価値観が尊重され、ウェルビーイングな状態であり続けることを支援しています。
<多様な人材の確保>●キャリア採用の強化
多様な専門性、バックグラウンドを持つキャリア人材の採用を積極的に行っています。また、キャリア人材がこれまで培ってきた個性・能力を早期に最大限発揮できるよう、キャリア入社者同士の相互の人材交流や、歴史を知るための研修を開催しています。
◆新規雇用者の人数と比率(2023年度)
年齢層新規雇用者数 (人)比率 (%)新規雇用者数の内訳 (人)
新卒採用キャリア採用
男性女性男性女性男性女性男性女性
10代1909.50.019000
20代883344.016.55125378
30代40820.04.000408
40代733.51.50073
50代100.50.00010
60代100.50.00010
合計1564478.022.070258619

※ ㈱GSユアサにおける全労働者の実績です。
※ 全労働者には正規雇用労働者と有期労働者を含みます。
※ 正規雇用労働者には、他社への出向者を含み、他社からの出向者は除きます。
※ 有期労働者には、契約社員、再雇用社員、嘱託社員を含み、派遣社員は除きます。
●外国人雇用の取り組み
技術・専門知識を有する外国人を国籍問わず採用できる活動を推進しています。また、それぞれの国の慣習、文化的価値観、宗教などを理解し尊重することが、良好な関係を築き、事業運営を効果的に進めることに繋がると考えています。
●障がい者雇用の促進
特例子会社の株式会社GSユアサ ソシエは、障がい者の雇用を積極的に行っています。全国の様々な企業との情報交換や交流を積極的に行っており、障がいの有無にかかわらず、いきいきとやりがいを持って働ける環境づくりにも力を入れています。また、障がい者採用サイトを新設し、雇用慣行データの開示や働く従業員、安心・安全で働ける環境についても情報を開示しています。
<柔軟な働き方の整備>ライフステージやライフスタイルに合わせた柔軟な働き方ができる仕組みを導入しています。
在宅勤務の推進やフレックスタイム制度など自己裁量による生産性向上を意識した制度や、育児・介護と仕事との両立を支援しています。今後は、さらに働き方に関する考え方の多様化が広まっていくと考えられ、多様な人材を確保する上でも、従業員のニーズを踏まえ、いきいきと働ける多様な働き方を検討・展開していきます。
●環境基盤づくり
仕事と家事・育児・介護等の両立支援により、長時間労働の削減と年休取得率が向上しました。また、男性の育児休業取得者が増加し、両立に対する理解が全社に浸透してきました。
◆年間平均総労働時間の推移
項目2019年度2020年度2021年度2022年度2023年度
年間平均所定労働時間 (h)1,7041,7101,6971,6871,690
年間平均所定外労働時間 (h)206196198205192
合計1,9101,9061,8951,8921,882

※ ㈱GSユアサにおける正規雇用労働者の実績(休職者・海外駐在員除く)です。
※ 正規雇用労働者には、他社への出向者を含み、他社からの出向者は除きます。
※ 正規雇用労働者のうち管理職を除く一般社員のみのデータです。
※ 所定労働時間から休暇取得時間および不在時間(遅刻、早退など)を差し引いた時間です。
※ 毎年度1月から12月
◆年次有給休暇取得率の推移
項目単位2018年度2019年度2020年度2021年度2022年度
年次有給休暇取得率%79.377.879.283.384.3
年次平均有給休暇取得日数16.816.516.817.818.0

※ ㈱GSユアサにおける正規雇用労働者の実績(休職者・海外駐在員除く)です。
※ 正規雇用労働者には、他社への出向者を含み、他社からの出向者は除きます。
※ 正規雇用労働者のうち管理職を除く一般社員のみのデータです。
※ 法定付与日数に対する取得率(2022年度): 100.9%
※ 毎年度 当年9月から翌年8月
◆育児支援制度の活用状況(育児休業)
年度女性男性
取得者数(人)取得率(%)復職率(%)取得者数(人)取得率(%)復職率(%)
201918100.0100.032.7100.0
202014100.0100.099.1100.0
202121100.0100.02722.5100.0
20221593.8100.04945.4100.0
202321100.0100.08463.6100.0

※ ㈱GSユアサにおける正規雇用労働者の実績です。
※ 正規雇用労働者には、他社への出向者を含み、他社からの出向者は除きます。
<女性活躍推進>DE&I推進は、全従業員の「キャリア形成」と「仕事とライフイベントの両立」の二軸で進めており、スローガンに3つのL「Link:従業員のつながりを強化して」「Life:仕事とライフイベントの両立を支援し」「Lead:自律と成長の機会へ導こう」を掲げております。更なる多様な人材の活躍による新たな価値創出と生産性向上こそが競争力強化と企業価値向上に繋がるものであり、とりわけ女性活躍推進を最重要課題と位置づけております。
女性活躍推進や従業員エンゲージメントなどの項目で構成される当社独自のESG指標を、中核子会社である㈱GSユアサの役員の短期業績連動報酬算定の評価要素としております。
●経営層との対話
女性活躍推進を「経営戦略」の最重要課題と位置づけ、経営トップが旗振り役となり進めています。また人材の多様性を活かした持続的成長の実現には、中長期の目標や組織の意思決定に関わる女性幹部社員の増員が課題であり、経営層との対話を行いながら取り組んでいます。
女性活躍推進におけるKPIは、事業戦略へと組み込み、取締役会やサステナビリティ委員会において取り組みの状況及び投資家からの意見を報告し、経営層との議論を定期的に行うことによりコミットメントを高めています。
●従業員との対話
女性活躍推進の取り組みを進める中で、当社中核子会社である㈱GSユアサの女性社員の現状を把握すべく、意見交換会を実施しました。若手層、中堅層でそれぞれ異なる課題が浮き彫りになり、人事管理上のサポート、能力発揮を促す環境整備、キャリア意識向上のサポートに対する打ち手を展開してきました。
●「GYみらいプロジェクト」の取り組みと成果
当社中核子会社である㈱GSユアサは2004年に仕事と育児の両立支援を開始、育児をする女性も働き続けられる環境作りからスタートし、2015年からは男女問わず能力を発揮できる環境作りを進めました。2018年GYみらいプロジェクトを発足、ダイバーシティ2.0ガイドラインに沿った活動を加速するために、女性活躍推進ロードマップとKPIを策定し、着実に取り組みを進めております。
●人材の多様化
採用面接官の女性比率を向上させ、ロールモデルを意識できることで獲得人材の多様化に繋がりました。
現在では、女性従業員の配属先職場数の拡大により職場の人材が多様化しています。
●人材能力開発
女性キャリア開発研修と上司マネジメント研修を継続開催しており、女性のキャリア意識の向上と上司の多様な人材のマネジメント力の向上を図っています。
●エンゲージメント向上
全従業員を対象に実施しているメンタリティ・マネジメント診断を年1回実施しており、取り組み指標として「ダイバーシティ」「キャリアへの配慮」「ワークライフバランス」のスコアを検証しています。様々な女性活躍推進の取り組みの結果、男女とも平均以上のスコアであり、直近では各項目とも2021年度より0.2ポイント上昇しました。
●外部評価実績
2017年に「くるみん」の認定を受けました。その後、さらなる両立支援の促進とその効果の拡充を図るための行動計画を策定し、育児短時間勤務制度の対象期間の拡大や育児を対象とする在宅勤務制度の導入などをはじめとした環境整備を実現したことで、2020年度に「プラチナくるみん」の認定に至りました。
また、2022年3月に経済産業省と東京証券取引所が共同で主催する「なでしこ銘柄」に選定されました。
●リーダーポジションの多様化
女性活躍推進の取り組みにより、女性従業員の増加、キャリア開発研修の拡充などの人材開発の強化とライフステージに応じた柔軟な働き方ができる仕組みの導入など、キャリア形成のための環境整備を進めてきました。その結果、リーダーポジションにおける若手の女性リーダーが増加し、2015年度比で30代の女性リーダーは約2倍となっています。(2015年度:17.9% → 2023年度:30.2%)
今後も全社的なDE&Iの取り組みの強化とエンゲージメント向上に取り組むことで、多様性に富んだリーダーが育ち、活躍する環境づくりを行っていきます。
●DE&IのNextステップ
GYみらいプロジェクトの活動により培った、誰もが働きやすい環境と個々に合った働き方を尊重する風土が基盤として構築され、更に次のステップである多様な人材が持つ能力、価値観、経験などを最大限発揮し、競争力を向上させていくためには、社員のキャリア自律を促進する必要があると考え、2023年にキャリア自律サポートプログラムを導入しました。各階層・年代別に体系化したキャリア開発研修を全社員に展開し、さらには管理職全員対象にキャリア面談のスキル向上研修を実施しています。社員自らが自分の仕事とライフ、ありたい姿を考え、上司と話し合い、意欲を持って仕事に取組めるよう支援し、個の力と相互の関係性をたかめる力の相乗効果により組織力の強化を図っています。
DE&Iの推進による自律型人材の育成加速と、いきいき組織の増加により、生産性向上とイノベーション創出を加速します。
(c) 健康経営の推進
当社グループでは、健康経営方針として以下を掲げています。「GSユアサは、すべての従業員と企業の「革新と成長」の実現のために、健康保険組合と連携しながら、従業員およびその家族の健康に向き合い、従業員一人ひとりがいきいきとやりがいをもって働けるよう『健康づくり』を推進します。」
健康経営の推進体制として、本社に統括産業医(専属産業医)と主要な事業所に産業医を選任し、全国に看護師・保健師が常勤しています。また、健康保険組合と協働して、健康管理管掌役員(健康保険組合理事長を兼任)や労働組合幹部が出席する健康管理推進委員会を開催し、従業員の健康課題に対する施策を推進しています。なお、本社及び一部の事業所では、臨床心理士のカウンセリングを受けることができる環境を整備しています。
<健康づくり管理指標の目標設定>健康経営の取り組みは、心身の不調予防、両立支援、健康保持・増進の3つに基づいて展開しており、「健康づくり」に対する目標値を設定してPDCAサイクルを回しています。働き方改革、DE&I推進の取り組みとも連携しながら、従業員一人ひとりがいきいきとやりがいを持って働けるよう健康づくりを支援しています。今後は、より全社一丸となった活動の推進に向け、全社共通の指標や事業部ごとに設定した指標の状況を踏まえた活動を展開するため、推進体制の強化とデータを活用した戦略的な健康経営を推進していく予定です。

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