訂正有価証券報告書-第204期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
42.初度適用
当社グループは,当連結会計年度からIFRSに準拠した連結財務諸表を開示しています。日本基準に準拠して作成された直近の連結財務諸表は2020年3月31日に終了する連結会計年度に関するものであり,IFRSへの移行日は2019年4月1日です。
(1)IFRS第1号の免除規定
IFRSでは,IFRSを初めて適用する会社(以下,「初度適用企業」という。)に対して,原則として,IFRSで要求される基準を遡及して適用することを求めています。
ただし,IFRS第1号「国際財務報告基準の初度適用」(以下,「IFRS第1号」という。)では,IFRSで要求される基準の一部について強制的に免除規定を適用しなければならないものと任意に免除規定を適用するものを定めています。
当社グループが日本基準からIFRSへ移行するにあたり,採用した免除規定は以下のとおりです。
・企業結合
IFRS第1号では,IFRS移行日前に行なわれた企業結合に対して,IFRS第3号「企業結合」(以下,「IFRS第3号」という。)を遡及適用しないことを選択することが認められています。
当社グループは,当該免除規定を適用し,移行日前に行なわれた企業結合に対して,IFRS第3号を遡及適用しないことを選択しています。この結果,移行日前の企業結合から生じたのれんの額については,日本基準に基づく移行日時点での帳簿価額によっています。
なお,のれんについては,減損の兆候の有無に関わらず,移行日時点で減損テストを実施しています。
・在外営業活動体の換算差額
IFRS第1号では,IFRS移行日現在の在外営業活動体の換算差額の累計額をゼロとみなすことを選択することが認められています。当社グループは,在外営業活動体の換算差額の累計額を移行日現在でゼロとみなすことを選択しています。
・株式に基づく報酬
IFRS第1号では,2002年11月7日以後に付与され,IFRS移行日より前に権利確定した株式報酬に対して,IFRS第2号「株式に基づく報酬」(以下,「IFRS第2号」という。)を適用することを奨励しておりますが,要求はされておりません。
当社グループは,移行日よりも前に権利確定した株式報酬に対しては,IFRS第2号を適用しないことを選択しています。
・リース
IFRS第1号では,初度適用企業は,契約にリースが含まれているか否かの評価をIFRS移行日時点で判断することが認められています。
また,リース負債を,残りのリース料を移行日現在の借手の追加借入利率で割り引いた現在価値で測定することが認められています。使用権資産については,リース1件ごとに,IFRS第16号「リース」がリースの開始日から適用されていたかのように帳簿価額で測定するが,移行日現在の借手の追加借入利率で割り引く,もしくは,リース負債と同額(当該リースに関して移行日直前の財政状態計算書に認識していた前払リース料又は未払リース料の金額で調整後)とすることが認められています。
さらに,実務上の便法として,リース期間が移行日から12か月以内に終了するリース及び原資産が少額であるリースについて費用として認識することが認められています。
当社グループは,当該免除規定及び実務上の便法を適用し,リースの認識・測定を行なっています。
・借入コスト
IFRS第1号では,適格資産に係る借入コストの資産化の開始日をIFRS移行日とすることが認められています。当社グループは,移行日以降の適格資産に係る借入コストを資産化しています。
・売上収益
IFRS第1号では,IFRS第15号「顧客との契約から生じる収益」(以下,「IFRS第15号」という。)のC5項の経過措置を適用することが認められています。
当社グループは同項(c)の実務上の便法を適用し,移行日より前に生じた条件変更についての影響を合計して反映しています。
また,同項(d)の実務上の便法を適用し,前連結会計年度について,残存履行義務に配分した取引価格の金額及び当社が当該金額をいつ収益として認識すると見込んでいるかの説明を開示していません。
当該便法の適用による連結財務諸表への重要な影響はありません。
・子会社の資産及び負債
IFRS第1号では,企業がその子会社よりも後で初度適用企業となる場合には,当該企業は,連結財務諸表上,当該子会社の資産及び負債を,当該子会社の財務諸表と同じ帳簿価額(ただし,連結による修正並びに当該企業が当該子会社を取得した企業結合の影響を調整後)で測定しなければならないとしています。
当社グループは,過去において既にIFRSを適用している在外連結子会社の資産及び負債について,当該子会社の財務諸表と同じ帳簿価額で測定しています。
・移行日以前に認識した金融商品の指定
IFRS第1号では,IFRS第9号「金融商品」(以下,「IFRS第9号」という。)における分類について,当初認識時点で存在する事実及び状況ではなく,移行日時点の事実及び状況に基づき判断することが認められています。
また,移行日時点に存在する事実及び状況に基づき資本性金融資産をその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産として指定することが認められています。
当社グループは,IFRS第9号における分類について,移行日時点で存在する事実及び状況に基づき判断を行なっており,一部の資本性金融資産についてその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産として指定しています。
(2)IFRS第1号の強制的な例外規定
IFRS第1号では,「見積り」,「金融資産及び金融負債の認識の中止」,「ヘッジ会計」,「非支配持分」及び「金融商品の分類及び測定」等について,IFRSの遡及適用を禁止しています。
当社グループはこれらの項目について移行日より将来に向かって適用しています。
(3)調整表
IFRSの初度適用において開示が求められる調整表は以下のとおりです。
なお,調整表の「表示組替」には利益剰余金及び包括利益に影響を及ぼさない項目を,「認識及び測定の差異」には利益剰余金及び包括利益に影響を及ぼす項目を含めて表示しています。
移行日(2019年4月1日)現在の資本に対する調整
前連結会計年度(2020年3月31日)現在の資本に対する調整
資本に対する調整に関する注記
(表示組替)
表示組替の主な内容は以下のとおりです。
A 現金及び預金の振替
日本基準では「現金及び預金」に含めていた預入期間が3ヶ月超の定期預金については,IFRSでは「その他の金融資産(流動)」に振り替えています。
B 未収入金及び未払金の振替
日本基準では流動資産の「その他」に含めていた未収入金については,IFRSでは「営業債権及びその他の債権」に振り替えて表示し,また,日本基準では流動負債の「その他」に含めていた未払金については,IFRSでは「営業債務及びその他の債務」に振り替えて表示しています。
C 貸倒引当金の振替
日本基準では区分掲記していた「貸倒引当金(流動)」については,IFRSでは「営業債権及びその他の債権」及び「その他の金融資産(流動)」から直接控除して純額で表示するように振り替え,また,「貸倒引当金(固定)」についても同様に,「その他の非流動資産」から直接控除して純額で表示するように振り替えています。
D 棚卸資産の振替
日本基準では区分掲記していた「製品」,「仕掛品」及び「原材料及び貯蔵品」について,IFRSでは「棚卸資産」として表示しています。
E 契約資産及び契約負債の振替
日本基準では「受取手形及び売掛金」に含めていた一部の売掛金について,IFRSでは「契約資産」に振り替えて表示し,日本基準では区分掲記していた「前受金」は,IFRSでは「契約負債」に振り替えて表示しています。
F その他の金融資産の振替
日本基準では流動資産の「その他」に含めていた短期貸付金等については,IFRSでは「その他の金融資産(流動)」に振り替えて表示し,また,日本基準では固定資産として区分掲記していた「投資有価証券」,及び固定資産の「その他」に含めていた長期貸付金等については,IFRSでは「その他の金融資産(非流動)」に振り替えて表示しています。
G 投資不動産の振替
IFRSの表示規定に基づき,「投資不動産」を「有形固定資産」及び「無形固定資産」から振り替えて表示しています。
H 持分法で会計処理されている投資の計上額の振替
日本基準では「投資有価証券」に含めていた「持分法で会計処理されている投資」について,IFRSでは区分掲記しています。
I 社債及び借入金の振替
日本基準では流動負債として区分掲記していた「短期借入金」,「コマーシャル・ペーパー」及び「1年内償還予定の社債」については,IFRSでは発行費用を控除した上で「社債及び借入金(流動)」に振り替えて表示し,また,日本基準では固定負債として区分掲記していた「社債」及び「長期借入金」については,IFRSでは発行費用を控除した上で「社債及び借入金(非流動)」に振り替えて表示しています。
J 引当金の振替
日本基準では流動負債に区分掲記していた「保証工事引当金」及び「受注工事損失引当金」については,IFRSでは「引当金(流動)」として表示しています。また,日本基準では固定負債として区分掲記していた「関係会社損失引当金」,及び固定負債の「その他」に含めていた資産除去債務については,IFRSでは「引当金(非流動)」に振り替えて表示しています。
K その他の流動負債及びその他の非流動負債の振替
日本基準では流動負債に区分掲記していた「賞与引当金」,「その他の引当金(流動)」及び「未払費用」は,IFRSでは「その他の流動負債」に振り替えて表示しています。また,日本基準では固定負債に区分掲記していた「その他の引当金(固定)」は,IFRSでは「その他の非流動負債」に振り替えて表示しています。
(認識及び測定の差異)
認識及び測定の差異の主な内容は以下のとおりです。
L 連結範囲の見直し
日本基準では,重要性の低い一部の子会社について連結の範囲に含めず持分法を適用していましたが,IFRSでは当該子会社を連結の範囲に含めています。
M 顧客との契約から生じる収益に対する調整
主として,次の各項目について,収益の認識基準をIFRSに準拠する形で変更しています。
・日本基準では出荷基準により認識していた一部の物品販売取引について,物品の引渡時点で収益認識するように変更したため,「営業債権及びその他の債権」及び「棚卸資産」を調整しています。
・日本基準では,主として工事請負契約等の一定の契約形態に基づく取引について工事進行基準を適用していましたが,IFRSでは,契約の法形態に拘らず,財又はサービスに対する支配が一定の期間にわたって顧客に移転する取引については一定の期間にわたって収益を認識しています。
また,日本基準では契約に基づく請求等の対価獲得時に収益を認識していた一部の長期メンテナンス工事について,IFRSでは履行義務を充足した時点で収益を認識しています。
・日本基準では,顧客が検収済みの工事等に係る収益を全額認識し,将来見込まれる工事費用を営業債務として計上していましたが,IFRSでは,履行義務が残る工事について,対応する収益の認識を留保すると共に,当該履行義務に対応する取引価格を主に「契約負債」に計上しています。
・日本基準では,一部のリベート等を「販売費及び一般管理費」に,契約納期遅延に係る費用を「営業外費用」にそれぞれ表示していましたが,IFRSでは顧客に対する対価の支払として「売上収益」から控除して表示しています。また,顧客に対する対価の前払について,IFRSでは「その他非流動資産」に計上し,取崩時に「売上収益」を減額しています。
・当社が参画しているエンジンプログラムに関する収益認識について,日本基準の移行日時点では,当社のメインパートナーが販売した翌月に送付される売上通知書の受領をもって収益を計上していましたが,2020年3月より販売された月に収益を計上することに変更しました。一方でIFRSでは,移行日時点より販売された月に収益を計上しています。
N 繰延税金資産の回収可能性の再検討
IFRSの適用に伴い,全ての繰延税金資産の回収可能性を再検討しています。
O 有形固定資産及び無形資産の計上額の調整
IFRSにおいては,資産の取得に対する政府補助金以外による圧縮記帳が認められないため,日本基準で直接減額方式で処理をしていたものを取り消しています。また,IFRSでは一部の無形資産の耐用年数を見直しています。
P 使用権資産及びリース負債の計上
日本基準では,借手のリースについてファイナンス・リースとオペレーティング・リースに分類し,オペレーティング・リースについては通常の賃貸借取引に係る方法に準じた会計処理を行なっていました。IFRSでは,借手のリースについてファイナンス・リースとオペレーティング・リースに分類せず,単一の会計モデルを適用し「使用権資産」及び「リース負債」を計上しています。
Q のれんの計上額の調整及び減損損失の認識
日本基準では,のれんについて一定の期間で償却していますが,IFRSではのれんの償却は行なわず,移行日以降の償却を停止しています。また,日本基準では減損の兆候がある場合にのみ減損の要否の判断を行なっていましたが,IFRSでは兆候の有無に関わらず,毎期,主に第4四半期において,減損テストを実施しています。
移行日時点の事業計画に基づき,各資金生成単位グループについて減損テストを実施した結果,産業システム・汎用機械においてのれんの減損損失1,363百万円を認識しています。回収可能価額は使用価値により,割引率18.5%を用いて将来キャッシュ・フローを割り引くことで算定しています。
R 開発無形資産
日本基準では,開発費を研究開発費として発生時に「販売費及び一般管理費」として費用処理するとともに,新製品及び新機種の量産化に係る費用等の一部は「仕掛品」として計上していました。IFRSでは,開発費の資産化の要件を満たすものについては,「無形資産」として認識しています。
S 条件付決済条項に該当する政府補助金
日本基準では,受領時に研究開発費又は棚卸資産の減額として処理していた政府補助金について,IFRSでは,条件付決済条項に該当するものとして,返済するまで「その他の金融負債」として計上しています。
T 賦課金に係る調整
日本基準では,固定資産税等の賦課金に該当する項目について,納税した期に費用を認識していましたが,IFRSでは債務発生事象が生じた時点で認識しています。
U 収益分配契約に係る負債
民間航空機エンジン事業において金融機関等との間で締結した,事業遂行のための資金を受領し,その返済を将来の収益に連動して行なう契約について,受領額を基礎に償却原価法で測定した金額を「その他の金融負債」として計上しています。
V 退職給付に係る負債の調整
日本基準では数理計算上の差異及び過去勤務費用は,発生時にその他の包括利益で認識し,従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数により按分した額を発生の翌期から費用処理していました。IFRSでは,数理計算上の差異は発生時にその他の包括利益に認識し,直ちに利益剰余金に振り替えており,過去勤務費用は発生時に純損益として認識しています。
あわせて,退職給付に係る負債の算定基礎の一部を見直しています。
W 未払有給休暇
日本基準では会計処理をしていなかった未消化の有給休暇について,IFRSでは「その他の流動負債」として負債計上しています。
X 株式に基づく報酬
当社が実施している業績連動型株式報酬制度について,日本基準では要給付見込み額を引当金に計上していましたが,IFRSでは公正価値に基づいて費用を認識するとともに,持分決済型株式報酬は同額を資本の増加として認識し,現金決済型株式報酬は同額を負債の増加として認識しています。
Y 在外営業活動体に係る累積換算差額の振替
初度適用に際して,IFRS第1号に規定されている免除規定を選択し,移行日における累積換算差額を全て利益剰余金に振り替えています。
Z 土地再評価差額金の振替
一部の事業用の土地について,日本基準では「土地の再評価に関する法律」(平成10年3月31日公布法律第34号)に基づき再評価を行なっていましたが,IFRSでは当該土地再評価差額金及び「再評価に係る繰延税金負債」,「資本剰余金」を取り崩し,当該土地の簿価を再評価前の金額に戻しています。
a 資本性金融商品に関する調整
日本基準では,資本性金融商品の売却損益及び減損損失を純損益としていましたが,IFRSでは,その他の包括利益を通じて公正価値で測定することを選択した資本性金融商品については,公正価値の変動額をその他の包括利益として認識し,認識を中止した場合及び公正価値が著しく下落した場合に利益剰余金に振り替えています。
b 出資持分の一部譲渡時における残存持分の会計処理
前連結会計年度に,出資持分の一部譲渡を実施したことにより支配を喪失した関係会社向けの投資について,日本基準では残存持分の再測定は行ないませんが,IFRSでは残存持分を譲渡時点の公正価値で測定し,帳簿価額との差額を純損益として認識しています。
c 非支配株主との先渡し契約に基づく持分買取義務
一部の子会社の非支配持分について,非支配株主の要求に応じて,一定の条件で当社グループが当該非支配持分を購入する義務が定められている場合に,IFRSでは,金融負債として認識するとともに,非支配持分を減少させています。
d 利益剰余金に対する調整
(注) 『N 繰延税金資産の回収可能性の再検討』には,他の項目に関連する税効果の影響を含めています。
『その他』には,他の項目に関連する非支配持分の影響を含めています。
前連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)に係る損益及び包括利益に対する調整
損益及び包括利益に対する調整に関する注記
(表示組替)
表示組替の主な内容は以下のとおりです。
A 表示科目に対する調整
日本基準では「営業外収益」,「営業外費用」,「特別利益」及び「特別損失」に表示していた項目を,IFRSでは財務関係損益については「金融収益」及び「金融費用」として計上し,それ以外の項目については「その他の収益」,「その他の費用」及び「持分法による投資損益(△は損失)」に表示しています。
B 法人所得税費用
日本基準では「法人税,住民税及び事業税」,「法人税等調整額」を区分掲記していましたが,IFRSでは「法人所得税費用」として一括して表示しています。
(認識及び測定の差異)
認識及び測定の差異の主な内容は以下のとおりです。
C 顧客との契約から生じる収益に対する調整
主として,次の各項目について,収益の認識基準をIFRSに準拠する形で変更しています。
・日本基準では出荷基準により認識していた一部の物品販売取引について,物品の引渡時点で収益認識するように変更したため,「営業債権及びその他の債権」及び「棚卸資産」を調整しています。
・日本基準では,主として工事請負契約等の一定の契約形態に基づく取引について工事進行基準を適用していましたが,IFRSでは,契約の法形態に拘らず,財又はサービスに対する支配が一定の期間にわたって顧客に移転する取引については一定の期間にわたって収益を認識しています。
また,日本基準では契約に基づく請求等の対価獲得時に収益を認識していた一部の長期メンテナンス工事について,IFRSでは履行義務を充足した時点で収益を認識しています。
・日本基準では,顧客が検収済みの工事等に係る収益を全額認識し,将来見込まれる工事費用を営業債務として計上していましたが,IFRSでは,履行義務が残る工事について,対応する収益の認識を留保するとともに,当該履行義務に対応する取引価格を主に「契約負債」に計上しています。
・日本基準では,一部のリベート等を「販売費及び一般管理費」に,契約納期遅延に係る費用を「営業外費用」にそれぞれ表示していましたが,IFRSでは顧客に対する対価の支払として「売上収益」から控除して表示しています。また,顧客に対する対価の前払について,IFRSでは「その他非流動資産」に計上し,取崩時に「売上収益」を減額しています。
・当社が参画しているエンジンプログラムに関する収益認識について,日本基準の移行日時点では,当社のメインパートナーが販売した翌月に送付される売上通知書の受領をもって収益を計上していましたが,2020年3月より販売された月に収益を計上することに変更しました。一方でIFRSでは,移行日時点より販売された月に収益を計上しています。このため,前連結会計年度の日本基準では13か月分の収益を計上しているのに対して,同年度のIFRSでは12か月分の収益を計上しています。
D のれんの計上額の調整及び減損損失の認識
日本基準では,のれんについて一定の期間で償却していますが,IFRSではのれんの償却は行なわず,移行日以降の償却を停止しています。また,日本基準では減損の兆候がある場合にのみ減損の要否の判断を行なっていましたが,IFRSでは兆候の有無に関わらず,毎期,主に第4四半期において,減損テストを実施しています。
E 資本性金融商品に関する調整
日本基準では,資本性金融商品の売却損益及び減損損失を純損益としていましたが,IFRSでは,その他の包括利益を通じて公正価値で測定することを選択した資本性金融商品については,公正価値の変動額をその他の包括利益として認識し,認識を中止した場合及び公正価値が著しく下落した場合に利益剰余金に振り替えています。
F 出資持分の一部譲渡時における残存持分の会計処理
前連結会計年度に,出資持分の一部譲渡を実施したことにより支配を喪失した関係会社向けの投資について,日本基準では残存持分の再測定は行ないませんが,IFRSでは残存持分を公正価値で測定し,帳簿価額との差額を純損益として認識しています。
G 退職給付に係る負債の会計処理
日本基準では数理計算上の差異及び過去勤務費用は,発生時にその他の包括利益で認識し,従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数により按分した額を発生の翌期から費用処理していました。IFRSでは,数理計算上の差異は発生時にその他の包括利益に認識し,直ちに利益剰余金に振り替えており,過去勤務費用は発生時に純損益として認識しています。あわせて,退職給付に係る負債の一部の算定基礎を見直しています。
H 繰延税金資産の回収可能性の再検討
IFRSの適用に伴い,全ての繰延税金資産の回収可能性を再検討しています。
キャッシュ・フローに対する調整に関する注記
前連結会計年度におけるIFRSに基づく連結キャッシュ・フロー計算書は,日本基準に基づく連結キャッシュ・フロー計算書に比べ,営業活動によって得られた資金は27,974百万円増加,投資活動に使用された資金は9,676百万円増加,財務活動によって得られた資金は18,372百万円減少しました。
主な差異は以下のとおりです。
・IFRSにおいて資産化の要件を満たす開発費に関連する支出について,営業活動によるキャッシュ・フローから投資活動によるキャッシュ・フローに区分を変更しています。
・日本基準において営業活動によるキャッシュ・フローに計上していたオペレーティング・リースに係る支払リース料について,IFRSでは「リース負債の返済による支出」として財務活動によるキャッシュ・フローに区分を変更しています。
・条件付決済条項に該当する政府補助金の入金及び支払については,営業活動によるキャッシュ・フローまたは投資活動によるキャッシュ・フローから,財務活動によるキャッシュ・フローに区分を変更しています。
当社グループは,当連結会計年度からIFRSに準拠した連結財務諸表を開示しています。日本基準に準拠して作成された直近の連結財務諸表は2020年3月31日に終了する連結会計年度に関するものであり,IFRSへの移行日は2019年4月1日です。
(1)IFRS第1号の免除規定
IFRSでは,IFRSを初めて適用する会社(以下,「初度適用企業」という。)に対して,原則として,IFRSで要求される基準を遡及して適用することを求めています。
ただし,IFRS第1号「国際財務報告基準の初度適用」(以下,「IFRS第1号」という。)では,IFRSで要求される基準の一部について強制的に免除規定を適用しなければならないものと任意に免除規定を適用するものを定めています。
当社グループが日本基準からIFRSへ移行するにあたり,採用した免除規定は以下のとおりです。
・企業結合
IFRS第1号では,IFRS移行日前に行なわれた企業結合に対して,IFRS第3号「企業結合」(以下,「IFRS第3号」という。)を遡及適用しないことを選択することが認められています。
当社グループは,当該免除規定を適用し,移行日前に行なわれた企業結合に対して,IFRS第3号を遡及適用しないことを選択しています。この結果,移行日前の企業結合から生じたのれんの額については,日本基準に基づく移行日時点での帳簿価額によっています。
なお,のれんについては,減損の兆候の有無に関わらず,移行日時点で減損テストを実施しています。
・在外営業活動体の換算差額
IFRS第1号では,IFRS移行日現在の在外営業活動体の換算差額の累計額をゼロとみなすことを選択することが認められています。当社グループは,在外営業活動体の換算差額の累計額を移行日現在でゼロとみなすことを選択しています。
・株式に基づく報酬
IFRS第1号では,2002年11月7日以後に付与され,IFRS移行日より前に権利確定した株式報酬に対して,IFRS第2号「株式に基づく報酬」(以下,「IFRS第2号」という。)を適用することを奨励しておりますが,要求はされておりません。
当社グループは,移行日よりも前に権利確定した株式報酬に対しては,IFRS第2号を適用しないことを選択しています。
・リース
IFRS第1号では,初度適用企業は,契約にリースが含まれているか否かの評価をIFRS移行日時点で判断することが認められています。
また,リース負債を,残りのリース料を移行日現在の借手の追加借入利率で割り引いた現在価値で測定することが認められています。使用権資産については,リース1件ごとに,IFRS第16号「リース」がリースの開始日から適用されていたかのように帳簿価額で測定するが,移行日現在の借手の追加借入利率で割り引く,もしくは,リース負債と同額(当該リースに関して移行日直前の財政状態計算書に認識していた前払リース料又は未払リース料の金額で調整後)とすることが認められています。
さらに,実務上の便法として,リース期間が移行日から12か月以内に終了するリース及び原資産が少額であるリースについて費用として認識することが認められています。
当社グループは,当該免除規定及び実務上の便法を適用し,リースの認識・測定を行なっています。
・借入コスト
IFRS第1号では,適格資産に係る借入コストの資産化の開始日をIFRS移行日とすることが認められています。当社グループは,移行日以降の適格資産に係る借入コストを資産化しています。
・売上収益
IFRS第1号では,IFRS第15号「顧客との契約から生じる収益」(以下,「IFRS第15号」という。)のC5項の経過措置を適用することが認められています。
当社グループは同項(c)の実務上の便法を適用し,移行日より前に生じた条件変更についての影響を合計して反映しています。
また,同項(d)の実務上の便法を適用し,前連結会計年度について,残存履行義務に配分した取引価格の金額及び当社が当該金額をいつ収益として認識すると見込んでいるかの説明を開示していません。
当該便法の適用による連結財務諸表への重要な影響はありません。
・子会社の資産及び負債
IFRS第1号では,企業がその子会社よりも後で初度適用企業となる場合には,当該企業は,連結財務諸表上,当該子会社の資産及び負債を,当該子会社の財務諸表と同じ帳簿価額(ただし,連結による修正並びに当該企業が当該子会社を取得した企業結合の影響を調整後)で測定しなければならないとしています。
当社グループは,過去において既にIFRSを適用している在外連結子会社の資産及び負債について,当該子会社の財務諸表と同じ帳簿価額で測定しています。
・移行日以前に認識した金融商品の指定
IFRS第1号では,IFRS第9号「金融商品」(以下,「IFRS第9号」という。)における分類について,当初認識時点で存在する事実及び状況ではなく,移行日時点の事実及び状況に基づき判断することが認められています。
また,移行日時点に存在する事実及び状況に基づき資本性金融資産をその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産として指定することが認められています。
当社グループは,IFRS第9号における分類について,移行日時点で存在する事実及び状況に基づき判断を行なっており,一部の資本性金融資産についてその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産として指定しています。
(2)IFRS第1号の強制的な例外規定
IFRS第1号では,「見積り」,「金融資産及び金融負債の認識の中止」,「ヘッジ会計」,「非支配持分」及び「金融商品の分類及び測定」等について,IFRSの遡及適用を禁止しています。
当社グループはこれらの項目について移行日より将来に向かって適用しています。
(3)調整表
IFRSの初度適用において開示が求められる調整表は以下のとおりです。
なお,調整表の「表示組替」には利益剰余金及び包括利益に影響を及ぼさない項目を,「認識及び測定の差異」には利益剰余金及び包括利益に影響を及ぼす項目を含めて表示しています。
移行日(2019年4月1日)現在の資本に対する調整
| (単位:百万円) |
| 日本基準表示科目 | 日本基準 | 表示組替 | 認識及び測定の差異 | IFRS | 注記 | IFRS表示科目 |
| 資産の部 | 資産 | |||||
| 流動資産 | 流動資産 | |||||
| 現金及び預金 | 94,951 | △2,343 | 138 | 92,746 | A,L | 現金及び現金同等物 |
| 受取手形及び売掛金 | 377,695 | △67,579 | 21,214 | 331,330 | B,C,E,M | 営業債権及びその他の債権 |
| - | 88,853 | 4,839 | 93,692 | E,M | 契約資産 | |
| - | 4,108 | 6 | 4,114 | A,C,F | その他の金融資産 | |
| 製品 | 23,084 | △23,084 | - | - | D | |
| 仕掛品 | 276,238 | △276,238 | - | - | D | |
| 原材料及び貯蔵品 | 142,588 | △142,588 | - | - | D | |
| - | 441,910 | △124,715 | 317,195 | D,L,M,R,S | 棚卸資産 | |
| その他 | 77,351 | △27,082 | △433 | 49,836 | B,F,L,M | その他の流動資産 |
| 貸倒引当金 | △4,043 | 4,043 | - | - | C | |
| 流動資産合計 | 987,864 | - | △98,951 | 888,913 | 流動資産合計 | |
| 固定資産 | 非流動資産 | |||||
| 有形固定資産 | 367,394 | △137,241 | 22,611 | 252,764 | G,L,O,Z | 有形固定資産 |
| - | 16,036 | 112,996 | 129,032 | G,P | 使用権資産 | |
| のれん | 10,032 | - | △1,362 | 8,670 | Q | のれん |
| 無形固定資産 | 24,052 | △74 | 124,877 | 148,855 | O,R | 無形資産 |
| 121,279 | - | 121,279 | G | 投資不動産 | ||
| 投資その他の資産 | ||||||
| 投資有価証券 | 117,967 | △117,967 | - | - | F,H | |
| - | 85,766 | △4,601 | 81,165 | H,L | 持分法で会計処理されている投資 | |
| - | 42,357 | 1,536 | 43,893 | F,a | その他の金融資産 | |
| 退職給付に係る資産 | 31 | △31 | - | - | ||
| 繰延税金資産 | 116,802 | - | △40,965 | 75,837 | N | 繰延税金資産 |
| その他 | 41,763 | △11,501 | 40,604 | 70,866 | C,F,M | その他の非流動資産 |
| 貸倒引当金 | △1,376 | 1,376 | - | - | C | |
| 固定資産合計 | 676,665 | - | 255,696 | 932,361 | 非流動資産合計 | |
| 資産合計 | 1,664,529 | - | 156,745 | 1,821,274 | 資産合計 |
| (単位:百万円) |
| 日本基準表示科目 | 日本基準 | 表示組替 | 認識及び測定の差異 | IFRS | 注記 | IFRS表示科目 |
| 負債及び資本 | ||||||
| 負債の部 | 負債 | |||||
| 流動負債 | 流動負債 | |||||
| 支払手形及び買掛金 | 290,043 | 31,303 | △9,657 | 311,689 | B,L,M,S | 営業債務及びその他の債務 |
| 短期借入金 | 111,785 | △111,785 | - | - | I | |
| 1年内償還予定の社債 | 20,000 | △20,000 | - | - | I | |
| - | 131,785 | 440 | 132,225 | I,L | 社債及び借入金 | |
| - | 3,184 | 14,021 | 17,205 | P | リース負債 | |
| - | 59 | 10,209 | 10,268 | S | その他の金融負債 | |
| 未払法人税等 | 7,384 | - | 224 | 7,608 | 未払法人所得税 | |
| 前受金 | 157,546 | - | △2,585 | 154,961 | E,M | 契約負債 |
| 賞与引当金 | 28,089 | △28,089 | - | - | K | |
| 保証工事引当金 | 47,968 | △47,968 | - | - | J | |
| 受注工事損失引当金 | 21,212 | △21,212 | - | - | J | |
| その他の引当金 | 1,079 | △1,079 | - | - | K | |
| - | 69,180 | △28,727 | 40,453 | J,M | 引当金 | |
| 未払費用 | 88,520 | △88,520 | - | - | K | |
| その他 | 49,483 | 83,142 | 27,865 | 160,490 | B,K,M,T,W,X | その他の流動負債 |
| 流動負債合計 | 823,109 | - | 11,790 | 834,899 | 流動負債合計 | |
| 固定負債 | 非流動負債 | |||||
| 社債 | 30,000 | △30,000 | - | - | I | |
| 長期借入金 | 175,813 | △175,813 | - | - | I | |
| - | 205,813 | 1,966 | 207,779 | I,L | 社債及び借入金 | |
| リース債務 | 14,307 | - | 122,091 | 136,398 | P | リース負債 |
| - | 113 | 105,537 | 105,650 | S,U,c | その他の金融負債 | |
| 再評価に係る繰延税金負債 | 4,953 | 1,501 | △2,043 | 4,411 | N,Z | 繰延税金負債 |
| 退職給付に係る負債 | 160,244 | - | 13,986 | 174,230 | V | 退職給付に係る負債 |
| 関係会社損失引当金 | 1,212 | △1,212 | - | - | J | |
| その他の引当金 | 1,132 | △1,132 | - | - | K | |
| - | 1,428 | 4,014 | 5,442 | J | 引当金 | |
| その他 | 72,067 | △698 | △57,789 | 13,580 | J,K,S,U | その他の非流動負債 |
| 固定負債合計 | 459,728 | - | 187,762 | 647,490 | 非流動負債合計 | |
| 負債合計 | 1,282,837 | - | 199,552 | 1,482,389 | 負債合計 | |
| 純資産の部 | 資本 | |||||
| 資本金 | 107,165 | - | - | 107,165 | 資本金 | |
| 資本剰余金 | 53,410 | - | △80 | 53,330 | X,Z | 資本剰余金 |
| 利益剰余金 | 184,092 | - | △42,711 | 141,381 | 利益剰余金 | |
| 自己株式 | △1,170 | - | - | △1,170 | 自己株式 | |
| その他の包括利益累計額合計 | 5,683 | 659 | 870 | 7,212 | V,Y,Z,a | その他の資本の構成要素 |
| 新株予約権 | 659 | △659 | - | - | ||
| - | - | △41,921 | 307,918 | 親会社の所有者に帰属する持分合計 | ||
| 非支配株主持分 | 31,853 | - | △886 | 30,967 | L,c | 非支配持分 |
| 純資産合計 | 381,692 | - | △42,807 | 338,885 | 資本合計 | |
| 負債純資産合計 | 1,664,529 | - | 156,745 | 1,821,274 | 負債及び資本合計 |
前連結会計年度(2020年3月31日)現在の資本に対する調整
| (単位:百万円) |
| 日本基準表示科目 | 日本基準 | 表示組替 | 認識及び測定の差異 | IFRS | 注記 | IFRS表示科目 |
| 資産の部 | 資産 | |||||
| 流動資産 | 流動資産 | |||||
| 現金及び預金 | 147,228 | △1,744 | 254 | 145,738 | A,L | 現金及び現金同等物 |
| 受取手形及び売掛金 | 403,832 | △74,344 | 5,063 | 334,551 | B,C,E,M | 営業債権及びその他の債権 |
| - | 103,268 | △1,445 | 101,823 | E,M | 契約資産 | |
| 有価証券 | 21 | 3,390 | - | 3,411 | A,C,F | その他の金融資産 |
| 製品 | 18,417 | △18,417 | - | - | D | |
| 仕掛品 | 289,277 | △289,277 | - | - | D | |
| 原材料及び貯蔵品 | 137,848 | △137,848 | - | - | D | |
| - | 445,542 | △118,627 | 326,915 | D,L,M,R,S | 棚卸資産 | |
| その他 | 83,410 | △34,594 | △3,569 | 45,247 | B,F,L,M | その他の流動資産 |
| 貸倒引当金 | △4,024 | 4,024 | - | - | C | |
| 流動資産合計 | 1,076,009 | - | △118,324 | 957,685 | 流動資産合計 | |
| 固定資産 | 非流動資産 | |||||
| 有形固定資産 | 397,495 | △177,956 | 45,486 | 265,025 | G,L,O,Z | 有形固定資産 |
| - | 26,355 | 97,912 | 124,267 | G,P | 使用権資産 | |
| のれん | 7,456 | - | △1,993 | 5,463 | Q | のれん |
| 無形固定資産 | 24,706 | △67 | 100,344 | 124,983 | O,R | 無形資産 |
| - | 151,668 | - | 151,668 | G | 投資不動産 | |
| 投資その他の資産 | ||||||
| 投資有価証券 | 63,514 | △63,514 | - | - | F,H | |
| - | 56,723 | △5,625 | 51,098 | H,L,b | 持分法で会計処理されている投資 | |
| - | 30,004 | 5,826 | 35,830 | F,a | その他の金融資産 | |
| 退職給付に係る資産 | 7 | △7 | - | - | ||
| 繰延税金資産 | 112,440 | - | △37,212 | 75,228 | N | 繰延税金資産 |
| その他 | 60,410 | △24,461 | 41,842 | 77,791 | C,F,M | その他の非流動資産 |
| 貸倒引当金 | △1,255 | 1,255 | - | - | C | |
| 固定資産合計 | 664,773 | - | 246,580 | 911,353 | 非流動資産合計 | |
| 資産合計 | 1,740,782 | - | 128,256 | 1,869,038 | 資産合計 |
| (単位:百万円) |
| 日本基準表示科目 | 日本基準 | 表示組替 | 認識及び測定の差異 | IFRS | 注記 | IFRS表示科目 |
| 負債及び資本 | ||||||
| 負債の部 | 負債 | |||||
| 流動負債 | 流動負債 | |||||
| 支払手形及び買掛金 | 262,587 | 38,968 | △8,801 | 292,754 | B,L,M,S | 営業債務及びその他の債務 |
| 短期借入金 | 185,600 | △185,600 | - | - | I | |
| コマーシャル・ペーパー | 56,000 | △56,000 | - | - | I | |
| 1年内償還予定の社債 | 10,000 | △10,000 | - | - | I | |
| - | 251,600 | 368 | 251,968 | I,L | 社債及び借入金 | |
| - | 5,262 | 12,261 | 17,523 | P | リース負債 | |
| - | 800 | 10,236 | 11,036 | S | その他の金融負債 | |
| 未払法人税等 | 6,012 | - | 3 | 6,015 | 未払法人所得税 | |
| 前受金 | 151,790 | - | △3,366 | 148,424 | E,M | 契約負債 |
| 賞与引当金 | 26,672 | △26,672 | - | - | K | |
| 保証工事引当金 | 42,759 | △42,759 | - | - | J | |
| 受注工事損失引当金 | 19,929 | △19,929 | - | - | J | |
| その他の引当金 | 1,141 | △1,141 | - | - | K | |
| - | 62,688 | △30,628 | 32,060 | J,M | 引当金 | |
| 未払費用 | 88,082 | △88,082 | - | - | K | |
| その他 | 58,433 | 70,865 | 27,499 | 156,797 | B,K,M,T,W,X | その他の流動負債 |
| 流動負債合計 | 909,005 | - | 7,572 | 916,577 | 流動負債合計 | |
| 固定負債 | 非流動負債 | |||||
| 社債 | 50,000 | △50,000 | - | - | I | |
| 長期借入金 | 159,223 | △159,223 | - | - | I | |
| - | 209,223 | 2,170 | 211,393 | I,L | 社債及び借入金 | |
| リース債務 | 22,089 | - | 109,729 | 131,818 | P | リース負債 |
| - | 298 | 100,412 | 100,710 | S,U,c | その他の金融負債 | |
| 再評価に係る繰延税金負債 | 4,950 | 1,503 | △2,014 | 4,439 | N,Z | 繰延税金負債 |
| 退職給付に係る負債 | 166,193 | - | 9,817 | 176,010 | V | 退職給付に係る負債 |
| 関係会社損失引当金 | 1,249 | △1,249 | - | - | J | |
| その他の引当金 | 1,068 | △1,068 | - | - | K | |
| - | 5,815 | 24 | 5,839 | J | 引当金 | |
| その他 | 73,259 | △5,299 | △51,748 | 16,212 | J,K,S,U | その他の非流動負債 |
| 固定負債合計 | 478,031 | - | 168,390 | 646,421 | 非流動負債合計 | |
| 負債合計 | 1,387,036 | - | 175,962 | 1,562,998 | 負債合計 | |
| 純資産の部 | 資本 | |||||
| 資本金 | 107,165 | - | - | 107,165 | 資本金 | |
| 資本剰余金 | 51,780 | - | △1 | 51,779 | X,Z | 資本剰余金 |
| 利益剰余金 | 186,170 | - | △49,654 | 136,516 | 利益剰余金 | |
| 自己株式 | △15,899 | - | - | △15,899 | 自己株式 | |
| その他の包括利益累計額 | △2,841 | 533 | 2,925 | 617 | V,Y,Z,a | その他の資本の構成要素 |
| 新株予約権 | 533 | △533 | - | - | ||
| - | - | △46,730 | 280,178 | 親会社の所有者に帰属する持分合計 | ||
| 非支配株主持分 | 26,838 | - | △976 | 25,862 | L,c | 非支配持分 |
| 純資産合計 | 353,746 | - | △47,706 | 306,040 | 資本合計 | |
| 負債純資産合計 | 1,740,782 | - | 128,256 | 1,869,038 | 負債及び資本合計 |
資本に対する調整に関する注記
(表示組替)
表示組替の主な内容は以下のとおりです。
A 現金及び預金の振替
日本基準では「現金及び預金」に含めていた預入期間が3ヶ月超の定期預金については,IFRSでは「その他の金融資産(流動)」に振り替えています。
B 未収入金及び未払金の振替
日本基準では流動資産の「その他」に含めていた未収入金については,IFRSでは「営業債権及びその他の債権」に振り替えて表示し,また,日本基準では流動負債の「その他」に含めていた未払金については,IFRSでは「営業債務及びその他の債務」に振り替えて表示しています。
C 貸倒引当金の振替
日本基準では区分掲記していた「貸倒引当金(流動)」については,IFRSでは「営業債権及びその他の債権」及び「その他の金融資産(流動)」から直接控除して純額で表示するように振り替え,また,「貸倒引当金(固定)」についても同様に,「その他の非流動資産」から直接控除して純額で表示するように振り替えています。
D 棚卸資産の振替
日本基準では区分掲記していた「製品」,「仕掛品」及び「原材料及び貯蔵品」について,IFRSでは「棚卸資産」として表示しています。
E 契約資産及び契約負債の振替
日本基準では「受取手形及び売掛金」に含めていた一部の売掛金について,IFRSでは「契約資産」に振り替えて表示し,日本基準では区分掲記していた「前受金」は,IFRSでは「契約負債」に振り替えて表示しています。
F その他の金融資産の振替
日本基準では流動資産の「その他」に含めていた短期貸付金等については,IFRSでは「その他の金融資産(流動)」に振り替えて表示し,また,日本基準では固定資産として区分掲記していた「投資有価証券」,及び固定資産の「その他」に含めていた長期貸付金等については,IFRSでは「その他の金融資産(非流動)」に振り替えて表示しています。
G 投資不動産の振替
IFRSの表示規定に基づき,「投資不動産」を「有形固定資産」及び「無形固定資産」から振り替えて表示しています。
H 持分法で会計処理されている投資の計上額の振替
日本基準では「投資有価証券」に含めていた「持分法で会計処理されている投資」について,IFRSでは区分掲記しています。
I 社債及び借入金の振替
日本基準では流動負債として区分掲記していた「短期借入金」,「コマーシャル・ペーパー」及び「1年内償還予定の社債」については,IFRSでは発行費用を控除した上で「社債及び借入金(流動)」に振り替えて表示し,また,日本基準では固定負債として区分掲記していた「社債」及び「長期借入金」については,IFRSでは発行費用を控除した上で「社債及び借入金(非流動)」に振り替えて表示しています。
J 引当金の振替
日本基準では流動負債に区分掲記していた「保証工事引当金」及び「受注工事損失引当金」については,IFRSでは「引当金(流動)」として表示しています。また,日本基準では固定負債として区分掲記していた「関係会社損失引当金」,及び固定負債の「その他」に含めていた資産除去債務については,IFRSでは「引当金(非流動)」に振り替えて表示しています。
K その他の流動負債及びその他の非流動負債の振替
日本基準では流動負債に区分掲記していた「賞与引当金」,「その他の引当金(流動)」及び「未払費用」は,IFRSでは「その他の流動負債」に振り替えて表示しています。また,日本基準では固定負債に区分掲記していた「その他の引当金(固定)」は,IFRSでは「その他の非流動負債」に振り替えて表示しています。
(認識及び測定の差異)
認識及び測定の差異の主な内容は以下のとおりです。
L 連結範囲の見直し
日本基準では,重要性の低い一部の子会社について連結の範囲に含めず持分法を適用していましたが,IFRSでは当該子会社を連結の範囲に含めています。
M 顧客との契約から生じる収益に対する調整
主として,次の各項目について,収益の認識基準をIFRSに準拠する形で変更しています。
・日本基準では出荷基準により認識していた一部の物品販売取引について,物品の引渡時点で収益認識するように変更したため,「営業債権及びその他の債権」及び「棚卸資産」を調整しています。
・日本基準では,主として工事請負契約等の一定の契約形態に基づく取引について工事進行基準を適用していましたが,IFRSでは,契約の法形態に拘らず,財又はサービスに対する支配が一定の期間にわたって顧客に移転する取引については一定の期間にわたって収益を認識しています。
また,日本基準では契約に基づく請求等の対価獲得時に収益を認識していた一部の長期メンテナンス工事について,IFRSでは履行義務を充足した時点で収益を認識しています。
・日本基準では,顧客が検収済みの工事等に係る収益を全額認識し,将来見込まれる工事費用を営業債務として計上していましたが,IFRSでは,履行義務が残る工事について,対応する収益の認識を留保すると共に,当該履行義務に対応する取引価格を主に「契約負債」に計上しています。
・日本基準では,一部のリベート等を「販売費及び一般管理費」に,契約納期遅延に係る費用を「営業外費用」にそれぞれ表示していましたが,IFRSでは顧客に対する対価の支払として「売上収益」から控除して表示しています。また,顧客に対する対価の前払について,IFRSでは「その他非流動資産」に計上し,取崩時に「売上収益」を減額しています。
・当社が参画しているエンジンプログラムに関する収益認識について,日本基準の移行日時点では,当社のメインパートナーが販売した翌月に送付される売上通知書の受領をもって収益を計上していましたが,2020年3月より販売された月に収益を計上することに変更しました。一方でIFRSでは,移行日時点より販売された月に収益を計上しています。
N 繰延税金資産の回収可能性の再検討
IFRSの適用に伴い,全ての繰延税金資産の回収可能性を再検討しています。
O 有形固定資産及び無形資産の計上額の調整
IFRSにおいては,資産の取得に対する政府補助金以外による圧縮記帳が認められないため,日本基準で直接減額方式で処理をしていたものを取り消しています。また,IFRSでは一部の無形資産の耐用年数を見直しています。
P 使用権資産及びリース負債の計上
日本基準では,借手のリースについてファイナンス・リースとオペレーティング・リースに分類し,オペレーティング・リースについては通常の賃貸借取引に係る方法に準じた会計処理を行なっていました。IFRSでは,借手のリースについてファイナンス・リースとオペレーティング・リースに分類せず,単一の会計モデルを適用し「使用権資産」及び「リース負債」を計上しています。
Q のれんの計上額の調整及び減損損失の認識
日本基準では,のれんについて一定の期間で償却していますが,IFRSではのれんの償却は行なわず,移行日以降の償却を停止しています。また,日本基準では減損の兆候がある場合にのみ減損の要否の判断を行なっていましたが,IFRSでは兆候の有無に関わらず,毎期,主に第4四半期において,減損テストを実施しています。
移行日時点の事業計画に基づき,各資金生成単位グループについて減損テストを実施した結果,産業システム・汎用機械においてのれんの減損損失1,363百万円を認識しています。回収可能価額は使用価値により,割引率18.5%を用いて将来キャッシュ・フローを割り引くことで算定しています。
R 開発無形資産
日本基準では,開発費を研究開発費として発生時に「販売費及び一般管理費」として費用処理するとともに,新製品及び新機種の量産化に係る費用等の一部は「仕掛品」として計上していました。IFRSでは,開発費の資産化の要件を満たすものについては,「無形資産」として認識しています。
S 条件付決済条項に該当する政府補助金
日本基準では,受領時に研究開発費又は棚卸資産の減額として処理していた政府補助金について,IFRSでは,条件付決済条項に該当するものとして,返済するまで「その他の金融負債」として計上しています。
T 賦課金に係る調整
日本基準では,固定資産税等の賦課金に該当する項目について,納税した期に費用を認識していましたが,IFRSでは債務発生事象が生じた時点で認識しています。
U 収益分配契約に係る負債
民間航空機エンジン事業において金融機関等との間で締結した,事業遂行のための資金を受領し,その返済を将来の収益に連動して行なう契約について,受領額を基礎に償却原価法で測定した金額を「その他の金融負債」として計上しています。
V 退職給付に係る負債の調整
日本基準では数理計算上の差異及び過去勤務費用は,発生時にその他の包括利益で認識し,従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数により按分した額を発生の翌期から費用処理していました。IFRSでは,数理計算上の差異は発生時にその他の包括利益に認識し,直ちに利益剰余金に振り替えており,過去勤務費用は発生時に純損益として認識しています。
あわせて,退職給付に係る負債の算定基礎の一部を見直しています。
W 未払有給休暇
日本基準では会計処理をしていなかった未消化の有給休暇について,IFRSでは「その他の流動負債」として負債計上しています。
X 株式に基づく報酬
当社が実施している業績連動型株式報酬制度について,日本基準では要給付見込み額を引当金に計上していましたが,IFRSでは公正価値に基づいて費用を認識するとともに,持分決済型株式報酬は同額を資本の増加として認識し,現金決済型株式報酬は同額を負債の増加として認識しています。
Y 在外営業活動体に係る累積換算差額の振替
初度適用に際して,IFRS第1号に規定されている免除規定を選択し,移行日における累積換算差額を全て利益剰余金に振り替えています。
Z 土地再評価差額金の振替
一部の事業用の土地について,日本基準では「土地の再評価に関する法律」(平成10年3月31日公布法律第34号)に基づき再評価を行なっていましたが,IFRSでは当該土地再評価差額金及び「再評価に係る繰延税金負債」,「資本剰余金」を取り崩し,当該土地の簿価を再評価前の金額に戻しています。
a 資本性金融商品に関する調整
日本基準では,資本性金融商品の売却損益及び減損損失を純損益としていましたが,IFRSでは,その他の包括利益を通じて公正価値で測定することを選択した資本性金融商品については,公正価値の変動額をその他の包括利益として認識し,認識を中止した場合及び公正価値が著しく下落した場合に利益剰余金に振り替えています。
b 出資持分の一部譲渡時における残存持分の会計処理
前連結会計年度に,出資持分の一部譲渡を実施したことにより支配を喪失した関係会社向けの投資について,日本基準では残存持分の再測定は行ないませんが,IFRSでは残存持分を譲渡時点の公正価値で測定し,帳簿価額との差額を純損益として認識しています。
c 非支配株主との先渡し契約に基づく持分買取義務
一部の子会社の非支配持分について,非支配株主の要求に応じて,一定の条件で当社グループが当該非支配持分を購入する義務が定められている場合に,IFRSでは,金融負債として認識するとともに,非支配持分を減少させています。
d 利益剰余金に対する調整
| (単位:百万円) |
| 移行日 (2019年4月1日) | 前連結会計年度 (2020年3月31日) | |
| L 連結範囲の見直し | △249 | △285 |
| M 顧客との契約から生じる収益に対する調整 | 52,073 | 38,871 |
| N 繰延税金資産の回収可能性の再検討 | △36,975 | △33,223 |
| O 有形固定資産及び無形資産の計上額の調整 | 36,499 | 35,972 |
| P 使用権資産及びリース負債の計上 | △4,370 | △3,542 |
| Q のれんの計上額の調整及び減損損失の認識 | △1,363 | △2,122 |
| R 開発無形資産 | △3,308 | △2,338 |
| S 条件付決済条項に該当する政府補助金 | △32,944 | △34,030 |
| T 賦課金に係る調整 | △4,808 | △4,807 |
| U 収益分配契約に係る負債 | △7,455 | △6,491 |
| V 退職給付に係る負債の調整 | △17,342 | △15,443 |
| W 未払有給休暇 | △16,247 | △17,777 |
| X 株式に基づく報酬 | 77 | 199 |
| Y 在外営業活動体に係る累積換算差額の振替 | 2,808 | 2,808 |
| Z 土地再評価差額金の振替 | △1,109 | △1,109 |
| a 資本性金融商品に関する調整 | △5,588 | △1,733 |
| b 出資持分の一部譲渡時における残存持分の会計処理 | - | △1,633 |
| c 非支配株主との先渡し契約に基づく持分買取義務 | - | 12 |
| その他 | △2,410 | △2,983 |
| 合計 | △42,711 | △49,654 |
(注) 『N 繰延税金資産の回収可能性の再検討』には,他の項目に関連する税効果の影響を含めています。
『その他』には,他の項目に関連する非支配持分の影響を含めています。
前連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)に係る損益及び包括利益に対する調整
| (単位:百万円) |
| 日本基準表示科目 | 日本基準 | 表示組替 | 認識及び測定の差異 | IFRS | 注記 | IFRS表示科目 |
| 売上高 | 1,386,503 | - | △123,325 | 1,263,178 | C | 売上収益 |
| 売上原価 | 1,131,775 | - | △101,190 | 1,030,585 | C,G | 売上原価 |
| 売上総利益 | 254,728 | - | △22,135 | 232,593 | 売上総利益 | |
| 販売費及び一般管理費 | 193,931 | - | △5,827 | 188,104 | C,D,G | 販売費及び一般管理費 |
| - | 16,228 | △736 | 15,492 | A,F | その他の収益 | |
| - | 14,571 | △2,449 | 12,122 | A,C,D | その他の費用 | |
| 営業利益 | 60,797 | 1,657 | △14,595 | 47,859 | 営業利益 | |
| 営業外収益 | 6,545 | △6,545 | - | - | A | |
| 営業外費用 | 35,091 | △33,430 | △1,661 | - | A,C,E | |
| 特別利益 | 11,790 | △11,554 | △236 | - | A,E | |
| 特別損失 | 5,262 | △479 | △4,783 | - | A,E | |
| - | 1,871 | 194 | 2,065 | A,E | 金融収益 | |
| - | 6,347 | 2,092 | 8,439 | A,E | 金融費用 | |
| - | △12,991 | 688 | △12,303 | A | 持分法による投資損益(△は損失) | |
| 税金等調整前当期純利益 | 38,779 | - | △9,597 | 29,182 | 税引前利益 | |
| 法人税,住民税及び事業税 | 14,970 | 5,759 | △4,798 | 15,931 | B,H | 法人所得税費用 |
| 法人税等調整額 | 5,759 | △5,759 | - | - | B | |
| 当期純利益 | 18,050 | - | △4,799 | 13,251 | 当期利益 | |
| 非支配株主に帰属する当期純利益 | 5,238 | - | △191 | 5,047 | 当期利益の帰属-非支配持分 | |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 12,812 | - | △4,608 | 8,204 | 当期利益の帰属-親会社の所有者 | |
| その他の包括利益 | その他の包括利益 | |||||
| 純損益に振り替えられることのない項目 | ||||||
| その他有価証券評価差額金 | △1,741 | - | △1,767 | △3,508 | E | その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産 |
| 退職給付に係る調整額 | △2,031 | - | 1,861 | △170 | G | 確定給付制度の再測定 |
| - | 178 | △44 | 134 | 持分法適用会社におけるその他の包括利益 | ||
| △3,544 | 純損益に振り替えられることのない項目 合計 | |||||
| 純損益に振り替えられる可能性のある項目 | ||||||
| 為替換算調整勘定 | △6,183 | - | 96 | △6,087 | 在外営業活動体の換算差額 | |
| 繰延ヘッジ損益 | △75 | - | - | △75 | キャッシュ・フロー・ヘッジ | |
| 持分法適用会社に対する持分相当額 | 590 | △178 | △436 | △24 | 持分法適用会社におけるその他の包括利益 | |
| △6,186 | 純損益に振り替えられる可能性のある項目 合計 | |||||
| その他の包括利益合計 | △9,440 | - | △290 | △9,730 | 税引後その他の包括利益 | |
| 包括利益 | 8,610 | - | △5,089 | 3,521 | 当期包括利益 |
損益及び包括利益に対する調整に関する注記
(表示組替)
表示組替の主な内容は以下のとおりです。
A 表示科目に対する調整
日本基準では「営業外収益」,「営業外費用」,「特別利益」及び「特別損失」に表示していた項目を,IFRSでは財務関係損益については「金融収益」及び「金融費用」として計上し,それ以外の項目については「その他の収益」,「その他の費用」及び「持分法による投資損益(△は損失)」に表示しています。
B 法人所得税費用
日本基準では「法人税,住民税及び事業税」,「法人税等調整額」を区分掲記していましたが,IFRSでは「法人所得税費用」として一括して表示しています。
(認識及び測定の差異)
認識及び測定の差異の主な内容は以下のとおりです。
C 顧客との契約から生じる収益に対する調整
主として,次の各項目について,収益の認識基準をIFRSに準拠する形で変更しています。
・日本基準では出荷基準により認識していた一部の物品販売取引について,物品の引渡時点で収益認識するように変更したため,「営業債権及びその他の債権」及び「棚卸資産」を調整しています。
・日本基準では,主として工事請負契約等の一定の契約形態に基づく取引について工事進行基準を適用していましたが,IFRSでは,契約の法形態に拘らず,財又はサービスに対する支配が一定の期間にわたって顧客に移転する取引については一定の期間にわたって収益を認識しています。
また,日本基準では契約に基づく請求等の対価獲得時に収益を認識していた一部の長期メンテナンス工事について,IFRSでは履行義務を充足した時点で収益を認識しています。
・日本基準では,顧客が検収済みの工事等に係る収益を全額認識し,将来見込まれる工事費用を営業債務として計上していましたが,IFRSでは,履行義務が残る工事について,対応する収益の認識を留保するとともに,当該履行義務に対応する取引価格を主に「契約負債」に計上しています。
・日本基準では,一部のリベート等を「販売費及び一般管理費」に,契約納期遅延に係る費用を「営業外費用」にそれぞれ表示していましたが,IFRSでは顧客に対する対価の支払として「売上収益」から控除して表示しています。また,顧客に対する対価の前払について,IFRSでは「その他非流動資産」に計上し,取崩時に「売上収益」を減額しています。
・当社が参画しているエンジンプログラムに関する収益認識について,日本基準の移行日時点では,当社のメインパートナーが販売した翌月に送付される売上通知書の受領をもって収益を計上していましたが,2020年3月より販売された月に収益を計上することに変更しました。一方でIFRSでは,移行日時点より販売された月に収益を計上しています。このため,前連結会計年度の日本基準では13か月分の収益を計上しているのに対して,同年度のIFRSでは12か月分の収益を計上しています。
D のれんの計上額の調整及び減損損失の認識
日本基準では,のれんについて一定の期間で償却していますが,IFRSではのれんの償却は行なわず,移行日以降の償却を停止しています。また,日本基準では減損の兆候がある場合にのみ減損の要否の判断を行なっていましたが,IFRSでは兆候の有無に関わらず,毎期,主に第4四半期において,減損テストを実施しています。
E 資本性金融商品に関する調整
日本基準では,資本性金融商品の売却損益及び減損損失を純損益としていましたが,IFRSでは,その他の包括利益を通じて公正価値で測定することを選択した資本性金融商品については,公正価値の変動額をその他の包括利益として認識し,認識を中止した場合及び公正価値が著しく下落した場合に利益剰余金に振り替えています。
F 出資持分の一部譲渡時における残存持分の会計処理
前連結会計年度に,出資持分の一部譲渡を実施したことにより支配を喪失した関係会社向けの投資について,日本基準では残存持分の再測定は行ないませんが,IFRSでは残存持分を公正価値で測定し,帳簿価額との差額を純損益として認識しています。
G 退職給付に係る負債の会計処理
日本基準では数理計算上の差異及び過去勤務費用は,発生時にその他の包括利益で認識し,従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数により按分した額を発生の翌期から費用処理していました。IFRSでは,数理計算上の差異は発生時にその他の包括利益に認識し,直ちに利益剰余金に振り替えており,過去勤務費用は発生時に純損益として認識しています。あわせて,退職給付に係る負債の一部の算定基礎を見直しています。
H 繰延税金資産の回収可能性の再検討
IFRSの適用に伴い,全ての繰延税金資産の回収可能性を再検討しています。
キャッシュ・フローに対する調整に関する注記
前連結会計年度におけるIFRSに基づく連結キャッシュ・フロー計算書は,日本基準に基づく連結キャッシュ・フロー計算書に比べ,営業活動によって得られた資金は27,974百万円増加,投資活動に使用された資金は9,676百万円増加,財務活動によって得られた資金は18,372百万円減少しました。
主な差異は以下のとおりです。
・IFRSにおいて資産化の要件を満たす開発費に関連する支出について,営業活動によるキャッシュ・フローから投資活動によるキャッシュ・フローに区分を変更しています。
・日本基準において営業活動によるキャッシュ・フローに計上していたオペレーティング・リースに係る支払リース料について,IFRSでは「リース負債の返済による支出」として財務活動によるキャッシュ・フローに区分を変更しています。
・条件付決済条項に該当する政府補助金の入金及び支払については,営業活動によるキャッシュ・フローまたは投資活動によるキャッシュ・フローから,財務活動によるキャッシュ・フローに区分を変更しています。