有価証券報告書-第209期(2025/04/01-2026/03/31)
(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】
① 企業統治の体制
(ア)コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、コーポレート・ガバナンスを、当社が本来有する力を最大限に発揮するように経営の効率性を高め、持続的成長と企業価値の最大化を担保するシステムと定義しています。当社は、この実現のため、経営監視監督機能と業務執行機能を明確に区分して企業内意思決定の効率化と適正化を図るとともに、関連諸規定の整備やそれを運用する体制を構築して、当社グループ全体における業務の適正を確保しています。
当社は、コーポレート・ガバナンスの不断の改善を進め、株主をはじめとするステークホルダーの皆さまに長期にわたって信頼され、ご愛顧いただくことを目指します。
当社は、次の基本方針に沿って、コーポレート・ガバナンスの充実に取り組みます。
・株主の権利を尊重し、平等性を確保します。
・株主をはじめとするステークホルダーとの適切な協働に努めます。
・会社に関する情報を適切かつ積極的に開示し、ステークホルダーへの説明責任を果たすとともに、透明性を確保します。
・取締役会、監査役及び監査役会が経営監視監督機能を充分に果たせるよう、それぞれの役割・責務を明確化します。
・中長期的な株主の利益と合致する投資方針を有する株主との間で建設的な対話を行ないます。
(イ)企業統治の体制の概要
・当社は監査役会設置会社であり、取締役の職務の執行を監査するため監査役を選任しています。
・取締役会は、当社経営上の重要事項及びグループ経営上の重要事項に関する意思決定を行なうとともに、取締役の職務の執行について監督を行なっています。
・取締役会は12名(うち独立社外取締役6名)で構成され、議長は取締役の満岡 次郎です。独立社外取締役は、経営者としての豊富な経験と幅広い見識を有する者及び高度な専門知識と多面的な経験を有する者を選任しており、業務執行を行なう経営陣から独立した立場にて、取締役会の意思決定に参加するとともに、当社経営に対して助言・提言を行なっています。また、監査役は5名(うち独立社外監査役3名)を選任しており、監査役会の議長は常勤監査役の宝蔵寺 多恵です。なお、取締役及び監査役の氏名については、「(2)役員の状況 ①(ア)」に記載のとおりです。(注1)
・取締役会による経営に対する監視監督機能の強化及び業務執行に関する意思決定の迅速化を図るため、執行役員制度を導入しています。執行役員は、取締役会の決議をもって任命されています。最高経営責任者(CEO)は執行役員の職務を統括し、指揮監督するものとし、執行役員はこれに従い、担当職務を執行します。なお、執行役員の氏名については、「(2)役員の状況 ①(イ)」に記載のとおりです。
・CEOの意思決定及び業務執行をサポートする機関として「経営会議」があり、CEOの指名する者により構成されています。また、CEOが自ら議長を務める機関として、ESG経営の基本方針や具体的施策を検討するとともに、実施状況を評価・改善することを目的とした「ESG経営推進会議」、当社グループのリスク管理を統括し、リスク管理全般に係る重要事項について協議・承認を行なう「リスク管理会議」を設置しています。
・取締役会の諮問機関として、任意の「報酬諮問委員会」及び「指名諮問委員会」を設置しています。「報酬諮問委員会」は、役員報酬の妥当性と客観性を確保するため、独立社外取締役3名、独立社外監査役1名、代表取締役社長の計5名で構成し、委員長は独立社外取締役としています。また、「指名諮問委員会」は、役員人事が適正に実施されることを目的に、独立社外取締役6名、代表取締役社長の計7名で構成し、委員長は独立社外取締役としています。なお、委員の氏名については、「⑩ 任意の委員会の活動状況」に記載のとおりです。(注2)
(注)
1.2026年6月24日開催予定の第209回定時株主総会の議案として、「取締役11名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決された場合、当社の取締役は11名(うち独立社外取締役6名)、監査役は5名(うち独立社外監査役3名)となり、取締役会は独立社外取締役が過半数を占める予定です。なお、当該議案が承認可決された場合の取締役及び監査役の氏名については、「(2)役員の状況 ①(イ)」に記載のとおりです。また、当該議案が承認可決された場合、取締役会の議長は独立社外取締役の中西 義之、監査役会の議長は常勤監査役の福本 保明が選定される予定です。
2.2026年6月24日開催予定の第209回定時株主総会の議案として、「取締役11名選任の件」を提案しており、当該議案の承認可決及び同日開催の取締役会の決議により、「報酬諮問委員会」は、独立社外取締役3名、独立社外監査役1名、及び代表取締役社長の計5名で構成され、委員長は独立社外取締役となる予定です。また、同じく「指名諮問委員会」については、独立社外取締役6名、代表取締役社長の計7名で構成され、委員長は独立社外取締役となる予定です。
<経営機構図>
(ウ)企業統治の体制を採用する理由
当社は、以上に記載した企業統治体制が、経営の効率性を確保しつつ、経営全般に対する監視監督及び監査を十分に果たすことができる機能を有するものであると考えているため、本体制を採用しています。
(エ)内部統制・リスク管理
・コンプライアンスについては、コンプライアンス活動を推進していく組織として法務部にリスク・コンプライアンスグループを設けているとともに、「コンプライアンス委員会」で年度の活動方針を定めて展開しています。併せて、内部通報制度の利用の促進、業務上必要な各法令の理解と遵守を徹底するための社内教育を拡充し、実効性のあるコンプライアンス体制を構築しています。
・当社グループにおける内部通報制度として「コンプライアンス・ホットライン」を設けて、職制とは別に外部窓口を設置し、自浄作用を発揮し、コンプライアンス違反を未然に防ぐための体制を整備しています。
・金融商品取引法の内部統制では、経営者のもとで内部統制を評価する組織が必要であり、この組織には被評価組織からの完全な独立性が求められます。当社では、社長直属の独立組織である「内部監査部」により全体の評価の計画立案、評価作業とりまとめ、評価結果の妥当性の検討、連結グループ全体での内部統制の有効性の判断を行なっています。また、業務プロセス統制の主たる評価対象となる部門である財務部、4事業領域に内部統制評価グループを、高度情報マネジメント統括本部にIT統制評価グループを設けています。
・当社グループのリスク管理について定めた「IHIグループリスク管理基本規程」に基づき、CEOを議長とするリスク管理会議を定期的に開催して、当社グループ全体のリスクの確認と重点取組方針等を検討し、リスクの発生の回避及びリスク発生時の影響の極小化に努めています。また、リスク管理に関して決定した方針や計画に基づき、コーポレート部門を中心とするグループリスク統括部門及び事業部門の各々の役割と責任を明確化してリスク管理活動を実施しており、進捗状況については、四半期ごとに取締役会へ報告しています。
・当社グループの経営や事業活動に重大な影響を与える危機への対応として「IHIグループ危機管理基本規程」を定め、危機管理担当役員及び危機管理事務局の設置、危機発生時の対策本部の設置や対応など危機管理体制を整備しています。また、非常時に対する事前の備えとして、各部門において事業継続計画の作成に取り組んでいます。
・当社グループでは、大型受注工事や大型投資案件の審査・モニタリング機能として、プロジェクトリスクマネジメント部を設置しています。当部門と各事業領域が連携して、現場を重視したコミュニケーションを通じたリスクの把握と迅速な対応を図っています。大型受注工事及び経営に大きな影響を及ぼす可能性のある当社グループの大型投資案件については、次のとおり審査を実施しています。
(大型受注工事)
「重要受注案件審査会」及び「審査小委員会」を設置し、案件検討段階で要求技術、リソース、契約条件を審査するために、受注前の契約・初号機要素を含む技術リスク等見積原価情報に反映されるべき各種リスクの審査体制を強化するとともに、受注後の採算悪化を防ぐため、事業領域において、工程・原価・品質等についてのプロジェクト管理体制を充実させ、設計・調達・建設等の各ステージにおいて有識者によるレビューを実施することにより、工事採算の正確な把握に努めています。
(大型投資案件)
「投資審査会」及び「投資審査小委員会」を設置し、投資の意義、計画の妥当性、投資効率、最大損失の見極めとトールゲートの設定について審査を行なっています。投資開始後は、トールゲートの通過判断の確認、投資計画内容に対する実績乖離状況の追跡確認などのモニタリングを行なっています。
・各事業について、財務部と各事業領域・SBU幹部との定期的な連絡会を設けての情報収集、原価業務を財務部に集約させることによる統制強化、中間原価手続の規定化・標準化等により、受注量のコントロールやリスク、採算性の評価を厳密に行なっています。
(オ)責任限定契約の内容の概要
・当社と社外取締役及び社外監査役は、会社法第427条第1項の規定に基づき、同法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しています。当該契約に基づく損害賠償責任の限度額は、法令が定める額としています。
(カ)役員等賠償責任保険の内容の概要
・当社は、役員が職務の執行にあたり、期待される役割を十分に発揮できるようにするとともに、有用な人材を迎えることができるよう、取締役及び監査役全員を被保険者として、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険(D&O保険)契約を締結しています。当該保険契約では、被保険者である役員等がその職務の執行に関し責任を負うこと、又は、当該責任の追及を受けることによって生ずることのある損害について補填することとされています。ただし、法令違反を認識した上での行為に起因して生じた損害は填補されないなど、一定の免責事由があります。また、保険料は特約部分も含めて当社が全額を負担しており、被保険者の保険料負担はありません。
② 取締役の定数
当社の取締役は15名以内とする旨定款に定めています。
③ 取締役の選任の決議要件
当社は、取締役の選任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行なう旨定款に定めています。
また、取締役の選任については、累積投票によらないものとする旨定款に定めています。
④ 中間配当
当社は、会社法第454条第5項の規定により、取締役会の決議によって毎年9月30日を基準日として、中間配当ができる旨定款に定めています。
⑤ 自己の株式の取得
当社は、自己の株式の取得について、会社法第165条第2項の規定に基づき、取締役会の決議によって自己の株式を取得することができる旨定款に定めています。これは、機動的な資本政策の遂行を目的とするものです。
⑥ 取締役会決議による取締役及び監査役の責任を免除することを可能にする定款の定め
当社は、取締役及び監査役が職務の遂行にあたり期待される役割を十分に発揮できるよう、会社法第426条第1項の規定により、善意でかつ重大な過失がない場合は、取締役会の決議によって、取締役及び監査役の責任を免除することができる旨定款で定めています。
⑦ 株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行なう旨定款に定めています。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行なうことを目的とするものです。
⑧ 取締役会の活動状況
・取締役会は、当社経営上の重要事項及びグループ経営上の重要事項に関する意思決定を行なうとともに、取締役の職務の執行について監督を行なっています。
・定例取締役会は原則として毎月1回開催し、臨時取締役会は必要あるごとに開催します。当事業年度は取締役会を計18回開催しました。
・当事業年度は、これまでの3か年のグループ経営方針に代わる、新たな長期視点での経営指針の策定に向けた議論を重点的に行ないました。
・当事業年度における出席状況は以下のとおりです。
(注)取締役会の開催回数には、書面決議による取締役会の回数を含めていません。
また、役員就任後に開催された取締役会の出席状況を記載しています。
⑨ 取締役会の実効性評価
・当社は、取締役会の実効性を高める取り組みとして、2015年度から取締役会の実効性評価を原則として毎年実施しています。また、評価の独立性や客観性を高める観点から3年に一度の頻度で第三者評価機関による評価を行なっています。
・当事業年度は、第三者評価機関の支援を受けながら、取締役及び監査役全員を対象とした匿名のアンケートと、アンケートの分析結果をもとにした対象役員全員への個別ヒアリングを実施しました。そのアンケート及び個別ヒアリングを集計・分析の上、取締役会に報告し、取締役会において自己評価及び改善すべき課題を抽出しました。
・以上の結果、引き続き当社取締役会の実効性は確保されており、事業ポートフォリオに関する議論が進捗したと評価した一方で、今後の取締役会の更なる実効性向上に向けて、事業の前提となるガバナンス体制や、長期的な視点での経営戦略に関する議論の一層の充実が必要であるとの課題を認識しました。
・認識した課題を踏まえ、2026年度は以下の事項に取り組んでまいります。
-経営上の重要課題であるガバナンス体制や、将来の事業ポートフォリオを実現する成長投資、DX、人財育成等について、社外取締役及び社外監査役の議論等を踏まえ、年間を通じた議題配置を行なうことにより、十分な議論の機会を確保する。
-取締役会の限られた時間を最大限に活かし、充実した議論を実現するため、運営上の工夫及び改善を行なう。
-当社連結子会社における一連の不適切行為を踏まえ、策定した再発防止策の進捗について引き続きモニタリングを行なうとともに、従業員一人ひとりがコンプライアンスを自分事として意識し徹底する組織風土への変革を図るほか、不適切事案を起こさせない体制を構築する。
・当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値向上に向けて、取締役会の実効性向上に継続的に取り組んでまいります。
⑩ 任意の委員会の活動状況
(ア)報酬諮問委員会
取締役会の諮問機関として、任意の報酬諮問委員会を設置しています。当事業年度は6回開催しており、取
締役及び執行役員が受ける報酬の方針や報酬の内容、報酬制度の改定について審議しました。
(注)満岡次郎氏は、2026年3月31日付で、報酬諮問委員を退任しています。
(イ)指名諮問委員会
取締役会の諮問機関として、任意の指名諮問委員会を設置しています。当事業年度は6回開催しており、役
員人事案や後継者育成計画等について審議しました。
① 企業統治の体制
(ア)コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、コーポレート・ガバナンスを、当社が本来有する力を最大限に発揮するように経営の効率性を高め、持続的成長と企業価値の最大化を担保するシステムと定義しています。当社は、この実現のため、経営監視監督機能と業務執行機能を明確に区分して企業内意思決定の効率化と適正化を図るとともに、関連諸規定の整備やそれを運用する体制を構築して、当社グループ全体における業務の適正を確保しています。
当社は、コーポレート・ガバナンスの不断の改善を進め、株主をはじめとするステークホルダーの皆さまに長期にわたって信頼され、ご愛顧いただくことを目指します。
当社は、次の基本方針に沿って、コーポレート・ガバナンスの充実に取り組みます。
・株主の権利を尊重し、平等性を確保します。
・株主をはじめとするステークホルダーとの適切な協働に努めます。
・会社に関する情報を適切かつ積極的に開示し、ステークホルダーへの説明責任を果たすとともに、透明性を確保します。
・取締役会、監査役及び監査役会が経営監視監督機能を充分に果たせるよう、それぞれの役割・責務を明確化します。
・中長期的な株主の利益と合致する投資方針を有する株主との間で建設的な対話を行ないます。
(イ)企業統治の体制の概要
・当社は監査役会設置会社であり、取締役の職務の執行を監査するため監査役を選任しています。
・取締役会は、当社経営上の重要事項及びグループ経営上の重要事項に関する意思決定を行なうとともに、取締役の職務の執行について監督を行なっています。
・取締役会は12名(うち独立社外取締役6名)で構成され、議長は取締役の満岡 次郎です。独立社外取締役は、経営者としての豊富な経験と幅広い見識を有する者及び高度な専門知識と多面的な経験を有する者を選任しており、業務執行を行なう経営陣から独立した立場にて、取締役会の意思決定に参加するとともに、当社経営に対して助言・提言を行なっています。また、監査役は5名(うち独立社外監査役3名)を選任しており、監査役会の議長は常勤監査役の宝蔵寺 多恵です。なお、取締役及び監査役の氏名については、「(2)役員の状況 ①(ア)」に記載のとおりです。(注1)
・取締役会による経営に対する監視監督機能の強化及び業務執行に関する意思決定の迅速化を図るため、執行役員制度を導入しています。執行役員は、取締役会の決議をもって任命されています。最高経営責任者(CEO)は執行役員の職務を統括し、指揮監督するものとし、執行役員はこれに従い、担当職務を執行します。なお、執行役員の氏名については、「(2)役員の状況 ①(イ)」に記載のとおりです。
・CEOの意思決定及び業務執行をサポートする機関として「経営会議」があり、CEOの指名する者により構成されています。また、CEOが自ら議長を務める機関として、ESG経営の基本方針や具体的施策を検討するとともに、実施状況を評価・改善することを目的とした「ESG経営推進会議」、当社グループのリスク管理を統括し、リスク管理全般に係る重要事項について協議・承認を行なう「リスク管理会議」を設置しています。
・取締役会の諮問機関として、任意の「報酬諮問委員会」及び「指名諮問委員会」を設置しています。「報酬諮問委員会」は、役員報酬の妥当性と客観性を確保するため、独立社外取締役3名、独立社外監査役1名、代表取締役社長の計5名で構成し、委員長は独立社外取締役としています。また、「指名諮問委員会」は、役員人事が適正に実施されることを目的に、独立社外取締役6名、代表取締役社長の計7名で構成し、委員長は独立社外取締役としています。なお、委員の氏名については、「⑩ 任意の委員会の活動状況」に記載のとおりです。(注2)
(注)
1.2026年6月24日開催予定の第209回定時株主総会の議案として、「取締役11名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決された場合、当社の取締役は11名(うち独立社外取締役6名)、監査役は5名(うち独立社外監査役3名)となり、取締役会は独立社外取締役が過半数を占める予定です。なお、当該議案が承認可決された場合の取締役及び監査役の氏名については、「(2)役員の状況 ①(イ)」に記載のとおりです。また、当該議案が承認可決された場合、取締役会の議長は独立社外取締役の中西 義之、監査役会の議長は常勤監査役の福本 保明が選定される予定です。
2.2026年6月24日開催予定の第209回定時株主総会の議案として、「取締役11名選任の件」を提案しており、当該議案の承認可決及び同日開催の取締役会の決議により、「報酬諮問委員会」は、独立社外取締役3名、独立社外監査役1名、及び代表取締役社長の計5名で構成され、委員長は独立社外取締役となる予定です。また、同じく「指名諮問委員会」については、独立社外取締役6名、代表取締役社長の計7名で構成され、委員長は独立社外取締役となる予定です。
<経営機構図>

(ウ)企業統治の体制を採用する理由
当社は、以上に記載した企業統治体制が、経営の効率性を確保しつつ、経営全般に対する監視監督及び監査を十分に果たすことができる機能を有するものであると考えているため、本体制を採用しています。
(エ)内部統制・リスク管理
・コンプライアンスについては、コンプライアンス活動を推進していく組織として法務部にリスク・コンプライアンスグループを設けているとともに、「コンプライアンス委員会」で年度の活動方針を定めて展開しています。併せて、内部通報制度の利用の促進、業務上必要な各法令の理解と遵守を徹底するための社内教育を拡充し、実効性のあるコンプライアンス体制を構築しています。
・当社グループにおける内部通報制度として「コンプライアンス・ホットライン」を設けて、職制とは別に外部窓口を設置し、自浄作用を発揮し、コンプライアンス違反を未然に防ぐための体制を整備しています。
・金融商品取引法の内部統制では、経営者のもとで内部統制を評価する組織が必要であり、この組織には被評価組織からの完全な独立性が求められます。当社では、社長直属の独立組織である「内部監査部」により全体の評価の計画立案、評価作業とりまとめ、評価結果の妥当性の検討、連結グループ全体での内部統制の有効性の判断を行なっています。また、業務プロセス統制の主たる評価対象となる部門である財務部、4事業領域に内部統制評価グループを、高度情報マネジメント統括本部にIT統制評価グループを設けています。
・当社グループのリスク管理について定めた「IHIグループリスク管理基本規程」に基づき、CEOを議長とするリスク管理会議を定期的に開催して、当社グループ全体のリスクの確認と重点取組方針等を検討し、リスクの発生の回避及びリスク発生時の影響の極小化に努めています。また、リスク管理に関して決定した方針や計画に基づき、コーポレート部門を中心とするグループリスク統括部門及び事業部門の各々の役割と責任を明確化してリスク管理活動を実施しており、進捗状況については、四半期ごとに取締役会へ報告しています。
・当社グループの経営や事業活動に重大な影響を与える危機への対応として「IHIグループ危機管理基本規程」を定め、危機管理担当役員及び危機管理事務局の設置、危機発生時の対策本部の設置や対応など危機管理体制を整備しています。また、非常時に対する事前の備えとして、各部門において事業継続計画の作成に取り組んでいます。
・当社グループでは、大型受注工事や大型投資案件の審査・モニタリング機能として、プロジェクトリスクマネジメント部を設置しています。当部門と各事業領域が連携して、現場を重視したコミュニケーションを通じたリスクの把握と迅速な対応を図っています。大型受注工事及び経営に大きな影響を及ぼす可能性のある当社グループの大型投資案件については、次のとおり審査を実施しています。
(大型受注工事)
「重要受注案件審査会」及び「審査小委員会」を設置し、案件検討段階で要求技術、リソース、契約条件を審査するために、受注前の契約・初号機要素を含む技術リスク等見積原価情報に反映されるべき各種リスクの審査体制を強化するとともに、受注後の採算悪化を防ぐため、事業領域において、工程・原価・品質等についてのプロジェクト管理体制を充実させ、設計・調達・建設等の各ステージにおいて有識者によるレビューを実施することにより、工事採算の正確な把握に努めています。
(大型投資案件)
「投資審査会」及び「投資審査小委員会」を設置し、投資の意義、計画の妥当性、投資効率、最大損失の見極めとトールゲートの設定について審査を行なっています。投資開始後は、トールゲートの通過判断の確認、投資計画内容に対する実績乖離状況の追跡確認などのモニタリングを行なっています。
・各事業について、財務部と各事業領域・SBU幹部との定期的な連絡会を設けての情報収集、原価業務を財務部に集約させることによる統制強化、中間原価手続の規定化・標準化等により、受注量のコントロールやリスク、採算性の評価を厳密に行なっています。
(オ)責任限定契約の内容の概要
・当社と社外取締役及び社外監査役は、会社法第427条第1項の規定に基づき、同法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しています。当該契約に基づく損害賠償責任の限度額は、法令が定める額としています。
(カ)役員等賠償責任保険の内容の概要
・当社は、役員が職務の執行にあたり、期待される役割を十分に発揮できるようにするとともに、有用な人材を迎えることができるよう、取締役及び監査役全員を被保険者として、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険(D&O保険)契約を締結しています。当該保険契約では、被保険者である役員等がその職務の執行に関し責任を負うこと、又は、当該責任の追及を受けることによって生ずることのある損害について補填することとされています。ただし、法令違反を認識した上での行為に起因して生じた損害は填補されないなど、一定の免責事由があります。また、保険料は特約部分も含めて当社が全額を負担しており、被保険者の保険料負担はありません。
② 取締役の定数
当社の取締役は15名以内とする旨定款に定めています。
③ 取締役の選任の決議要件
当社は、取締役の選任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行なう旨定款に定めています。
また、取締役の選任については、累積投票によらないものとする旨定款に定めています。
④ 中間配当
当社は、会社法第454条第5項の規定により、取締役会の決議によって毎年9月30日を基準日として、中間配当ができる旨定款に定めています。
⑤ 自己の株式の取得
当社は、自己の株式の取得について、会社法第165条第2項の規定に基づき、取締役会の決議によって自己の株式を取得することができる旨定款に定めています。これは、機動的な資本政策の遂行を目的とするものです。
⑥ 取締役会決議による取締役及び監査役の責任を免除することを可能にする定款の定め
当社は、取締役及び監査役が職務の遂行にあたり期待される役割を十分に発揮できるよう、会社法第426条第1項の規定により、善意でかつ重大な過失がない場合は、取締役会の決議によって、取締役及び監査役の責任を免除することができる旨定款で定めています。
⑦ 株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行なう旨定款に定めています。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行なうことを目的とするものです。
⑧ 取締役会の活動状況
・取締役会は、当社経営上の重要事項及びグループ経営上の重要事項に関する意思決定を行なうとともに、取締役の職務の執行について監督を行なっています。
・定例取締役会は原則として毎月1回開催し、臨時取締役会は必要あるごとに開催します。当事業年度は取締役会を計18回開催しました。
・当事業年度は、これまでの3か年のグループ経営方針に代わる、新たな長期視点での経営指針の策定に向けた議論を重点的に行ないました。
・当事業年度における出席状況は以下のとおりです。
| 地位 | 氏名 | 取締役会出席状況 (注) |
| 取締役会長 | 満岡 次郎 | 100%(18回/18回) |
| 代表取締役社長 | 井手 博 | 100%(18回/18回) |
| 代表取締役 | 盛田 英夫 | 100%(18回/18回) |
| 代表取締役 | 小林 淳 | 100%(18回/18回) |
| 取締役 | 瀬尾 明洋 | 100%(18回/18回) |
| 取締役 | 佐藤 篤 | 100%(13回/13回) |
| 社外取締役 | 中西 義之 | 100%(18回/18回) |
| 社外取締役 | 松田千恵子 | 100%(18回/18回) |
| 社外取締役 | 碓井 稔 | 100%(18回/18回) |
| 社外取締役 | 内山 俊弘 | 100%(18回/18回) |
| 社外取締役 | 田中 弥生 | 100%(13回/13回) |
| 社外取締役 | 吉田 憲一郎 | 100%(13回/13回) |
| 常勤監査役 | 宝蔵寺 多恵 | 94%(17回/18回) |
| 常勤監査役 | 福本 保明 | 100%(18回/18回) |
| 社外監査役 | 関根 愛子 | 94%(17回/18回) |
| 社外監査役 | 早稲田祐美子 | 100%(18回/18回) |
| 社外監査役 | 武藤 和博 | 100%(18回/18回) |
(注)取締役会の開催回数には、書面決議による取締役会の回数を含めていません。
また、役員就任後に開催された取締役会の出席状況を記載しています。
⑨ 取締役会の実効性評価
・当社は、取締役会の実効性を高める取り組みとして、2015年度から取締役会の実効性評価を原則として毎年実施しています。また、評価の独立性や客観性を高める観点から3年に一度の頻度で第三者評価機関による評価を行なっています。
・当事業年度は、第三者評価機関の支援を受けながら、取締役及び監査役全員を対象とした匿名のアンケートと、アンケートの分析結果をもとにした対象役員全員への個別ヒアリングを実施しました。そのアンケート及び個別ヒアリングを集計・分析の上、取締役会に報告し、取締役会において自己評価及び改善すべき課題を抽出しました。
・以上の結果、引き続き当社取締役会の実効性は確保されており、事業ポートフォリオに関する議論が進捗したと評価した一方で、今後の取締役会の更なる実効性向上に向けて、事業の前提となるガバナンス体制や、長期的な視点での経営戦略に関する議論の一層の充実が必要であるとの課題を認識しました。
・認識した課題を踏まえ、2026年度は以下の事項に取り組んでまいります。
-経営上の重要課題であるガバナンス体制や、将来の事業ポートフォリオを実現する成長投資、DX、人財育成等について、社外取締役及び社外監査役の議論等を踏まえ、年間を通じた議題配置を行なうことにより、十分な議論の機会を確保する。
-取締役会の限られた時間を最大限に活かし、充実した議論を実現するため、運営上の工夫及び改善を行なう。
-当社連結子会社における一連の不適切行為を踏まえ、策定した再発防止策の進捗について引き続きモニタリングを行なうとともに、従業員一人ひとりがコンプライアンスを自分事として意識し徹底する組織風土への変革を図るほか、不適切事案を起こさせない体制を構築する。
・当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値向上に向けて、取締役会の実効性向上に継続的に取り組んでまいります。
⑩ 任意の委員会の活動状況
(ア)報酬諮問委員会
取締役会の諮問機関として、任意の報酬諮問委員会を設置しています。当事業年度は6回開催しており、取
締役及び執行役員が受ける報酬の方針や報酬の内容、報酬制度の改定について審議しました。
| 地位 | 氏名 | 委員会出席状況 | |
| 社外取締役 | 中西 義之 | 委員長 | 100%(6回/6回) |
| 社外取締役 | 碓井 稔 | 委員 | 100%(6回/6回) |
| 社外取締役 | 内山 俊弘 | 委員 | 100%(6回/6回) |
| 社外監査役 | 武藤 和博 | 委員 | 100%(6回/6回) |
| 取締役会長 | 満岡 次郎 | 委員 | 100%(6回/6回) |
| 代表取締役社長 | 井手 博 | 委員 | 100%(6回/6回) |
(注)満岡次郎氏は、2026年3月31日付で、報酬諮問委員を退任しています。
(イ)指名諮問委員会
取締役会の諮問機関として、任意の指名諮問委員会を設置しています。当事業年度は6回開催しており、役
員人事案や後継者育成計画等について審議しました。
| 地位 | 氏名 | 委員会出席状況 | |
| 社外取締役 | 中西 義之 | 委員長 | 100%(6回/6回) |
| 社外取締役 | 松田千恵子 | 委 員 | 100%(6回/6回) |
| 社外取締役 | 碓井 稔 | 委 員 | 100%(6回/6回) |
| 社外取締役 | 内山 俊弘 | 委 員 | 100%(6回/6回) |
| 社外取締役 | 田中 弥生 | 委 員 | 100%(6回/6回) |
| 社外取締役 | 吉田憲一郎 | 委 員 | 100%(6回/6回) |
| 代表取締役社長 | 井手 博 | 委 員 | 100%(6回/6回) |