有価証券報告書-第160期(2025/04/01-2026/03/31)
②戦略
気候変動に関する政府間パネル(IPCC)や国際エネルギー機関(IEA)のシナリオ、政策や規制動向、業界動向をもとにした検討から、当社独自の前提を置いたシナリオを策定し、この中から主なリスクと機会として以下を認識しました。
<主なリスクと機会>
(*6)基盤となる技術群をブロックとして段階的に積み上げることで優れた技術を効率的にお届けする技術開発構想。
<機会獲得とリスク回避または最小化のための取り組み例>
気候変動に関する政府間パネル(IPCC)や国際エネルギー機関(IEA)のシナリオ、政策や規制動向、業界動向をもとにした検討から、当社独自の前提を置いたシナリオを策定し、この中から主なリスクと機会として以下を認識しました。
<主なリスクと機会>
| 移行リスク | 政策・法規制 | ・燃費や排出ガス規制の強化、炭素税導入などのカーボンプライシングの厳格化 |
| 技術 | ・電動駆動や電池など、電動化技術開発リソースの拡大 | |
| 市場 | ・電動化や軽量化のための原材料価格の高騰や半導体部品調達の逼迫 | |
| ・政情や市場の影響による化石燃料及び再生可能エネルギーの逼迫によるエネルギー価格の高騰や供給不安定化 | ||
| 評判 | ・投資家によるESG投資判断への影響 | |
| 物理的リスク | 急性 | ・甚大化する豪雨による災害やサプライチェーン寸断に伴う生産停止、熱波による健康被害 |
| 慢性 | ・自然災害の激甚化や災害の頻発、海面上昇に伴う高潮発生頻度の高まりなどによる生産停止影響の拡大、操業に必要な水の枯渇や水価格の上昇、熱帯性の疫病の蔓延 | |
| 機会 | 資源の効率性 | ・マテリアルリサイクルの徹底による原材料の効率的活用 |
| エネルギー源 | ・地域と連携した電力需給推進によるCN電力の安定受給 | |
| ・再生可能エネルギー源の多様な選択 | ||
| 製品/サービス、市場 | ・ビルディングブロック構想(*6)、マルチソリューションによる適材適所の商品展開 | |
| ・自動車用次世代燃料(バイオ燃料、合成燃料などの代替燃料)に適応した商品の多様化 | ||
| ・適材適所の商品展開及び商品の多様化による市場機会の拡大 |
(*6)基盤となる技術群をブロックとして段階的に積み上げることで優れた技術を効率的にお届けする技術開発構想。
<機会獲得とリスク回避または最小化のための取り組み例>
| 領域 | 取り組み例 | |
| 機会の獲得、移行リスク 回避 | つくる(生産) | 3つの柱で取り組みを推進 (1)省エネルギーの取り組み ・低CO₂排出の生産技術の導入や各領域における省エネ活動 ・熱交換器局所洗浄技術のお取引先さまへの展開 ・インターナルカーボンプライシングの導入 (2)再生可能エネルギーの導入 ・CN燃料転換を可能とするガスコージェネレーションシステムの導入 ・LNGなどの低炭素燃料およびCN燃料の調達 ・太陽光発電の導入拡大 ・太陽光発電によるオフサイトコーポレートPPA契約締結 ・中国地域におけるCN電力需給拡大に向けた取り組み ・車載用電池を活用したスイープ蓄電システムの実証実験 (3)CN燃料の導入等 ・キュポラ溶解炉における全量バイオマス燃料での実証操業 ・「次世代グリーンCO₂燃料技術研究組合」への参画 ・株式会社ユーグレナの新株予約権付社債の引受 ・微細藻類の研究 ・中国地域におけるCN燃料需給拡大に向けた取り組み ・J-クレジットの活用 |
| はこぶ(物流) | ・Tier1のお取引先さまのScope 1&2およびマツダへの納品時の物流におけるCO₂排出量のデータ収集 ・お取引先さまの取り組みを表彰する制度 ・物流の各プロセスを可視化し、「完成車輸送」「補修用部品輸送」「生産調達部品輸送」の領域で環境負荷低減やCO₂排出量削減、輸送効率化によるエネルギー消費の低減 | |
| つかう(商品) | カーボンニュートラル実現に向けた車両開発 ・モデルベース開発(MBD) ・2030年に向けた電動化戦略(3つのフェーズで段階的に電動化を推進) カーボンニュートラル燃料の普及拡大 | |
| もどす (資源循環) | ・新車のリサイクル性の向上 ・バイオマテリアルの採用を拡大 ・工場での3Rおよびグローバルでのゼロエミッションと資源再生化の拡大 ・自動車・部品の回収・リサイクル ・水資源保全 | |
| 物理的リスクの 回避と最小化 | 豪雨災害などへの迅速な対応体制整備 | ・事業継続計画(BCP)の一環として、自然災害を想定してハード・ソフトの両面で、対応改善を継続的に実施(建物・設備・護岸などの補強、安否確認システムの導入、緊急連絡網の整備、防災自衛団組織の構築など) ・サプライチェーンリスク管理システム「SCR(Supply Chain Resiliency)Keeper」を導入し、お取引先さまとの連携により、災害発生時の拠点情報を素早く把握し、初動を早期化 ・輸送会社との緊急連絡体制を構築し、台風・豪雨の影響度をランク付けし、ランクごとに定めた支障回避対応内容に基づき、生産体制と連携しながら操業への影響を最小限に抑える体制を整備 |
| 将来を見据えた 護岸対策 | ・護岸の補強メンテナンスを毎年実施 ・将来の大潮の満潮位と津波高の最高潮位の前提を、南海トラフ地震発生時の津波浸水被害の県の予測値を基にして設定し、護岸整備を完了 | |
| 水の枯渇を見据えた水資源保全 | ・国内モデルプラントにおいて水資源の再生・循環施策を推進 | |