有価証券報告書-第93期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)
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連結財務諸表注記事項(IFRS)
1 報告企業
本田技研工業株式会社(以下「当社」という。)は日本に所在する企業です。当社および連結子会社は、二輪車、四輪車、汎用パワープロダクツなどの開発、製造、販売を世界各国で行っています。また、これらの事業における販売活動をサポートするために、顧客および販売店に対して金融サービス事業を営んでいます。主な生産拠点は、日本、米国、カナダ、メキシコ、英国、トルコ、イタリア、フランス、中国、インド、インドネシア、マレーシア、タイ、ベトナム、アルゼンチン、ブラジルにあります。
2 作成の基礎
(1) 連結財務諸表がIFRSに準拠している旨の記載
当社は、連結財務諸表規則第1条の2に掲げる「指定国際会計基準特定会社」の要件をすべて満たしているため、同第93条の規定により、連結財務諸表をIFRSに準拠して作成しています。
(2) 測定の基礎
当社の連結財務諸表は、連結財務諸表注記の「3 重要な会計方針」に別途記載している一部の資産および負債を除き、取得原価を基礎として作成しています。
(3) 機能通貨および表示通貨
当社の連結財務諸表は、当社の機能通貨である日本円を表示通貨としており、特に注釈のない限り、百万円未満を四捨五入して表示しています。
(4) 新たな基準書および解釈指針の早期適用
当社および連結子会社は、IFRS第9号「金融商品」(2009年11月公表、2010年10月および2013年11月改訂)を早期
適用しています。
(5) 未適用の新たな基準書および解釈指針
連結財務諸表の承認日までに公表されている主な基準書および解釈指針のうち、適用が強制されないため当連結会計年度末において適用していない基準書および解釈指針は、以下のとおりです。
IFRS第9号「金融商品」
2014年7月に、IASBはIFRS第9号「金融商品」の最終版を公表しました。同基準は、IAS第39号の発生損失モデルを、予想信用損失モデルに差し替えています。
同基準は2018年1月1日以降開始する連結会計年度から適用され、早期適用も認められます。当社および連結子会社は、同基準を2018年4月1日より適用する予定です。
同基準では、報告日時点の金融資産の信用リスクが当初認識時と比べ、著しく上昇した場合に全期間の予想信用損失の測定が適用され、そうでない場合には12ヵ月の予想信用損失の測定が適用されます。主に当社の金融子会社において、金融サービスに係る債権に関するクレジット損失の金額に影響を与える可能性がありますが、当該影響を含め、連結財務諸表に与える影響を適用開始日まで引き続き検討しています。
同基準は、通常、開示される全ての期間に遡及的に適用されますが、分類及び測定(減損を含む)の変更に関して過年度の比較情報を修正再表示しないことを認める例外規定があります。当社および連結子会社は、当該例外規定を適用する予定であり、同基準の適用によって生じる影響が重要である場合には、2018年4月1日時点の利益剰余金またはその他の資本の構成要素に認識されます。
IFRS第15号「顧客との契約から生じる収益」
2014年5月に、IASBは収益認識に関する新たな会計基準IFRS第15号「顧客との契約から生じる収益」を公表しました。同基準は、IAS第18号「収益」、IAS第11号「工事契約」及びIFRIC第13号「カスタマー・ロイヤルティ・プログラム」等の現行の収益認識ガイダンスを差し替えるものです。
同基準は、2018年1月1日以降開始する連結会計年度から適用され、早期適用が認められます。当社および連結子会社は、この基準を2018年4月1日より適用する予定です。
同基準は、収益を認識すべきか否か、またいつの時点でいくら収益を認識すべきかに関して、包括的なフレームワークを策定しています。同基準では、契約開始時に、顧客との契約において約束した財またはサービスを評価し、当該約束のそれぞれを履行義務として識別します。また、履行義務が充足された時に、取引価格のうち当該履行義務に配分した金額を収益として認識し、取引価格を算定する際に変動対価の影響を考慮します。
当社および連結子会社における顧客との契約には、無料の車両点検等の無償で財またはサービスを移転する約束が含まれています。当該約束が履行義務として取り扱われる場合、現在より売上収益の認識が繰り延べられる可能性があります。また、販売店に対する奨励金の認識及び測定に影響を与える可能性があります。上記の影響を含め、当社および連結子会社は連結財務諸表に与える影響を適用開始日まで引き続き検討しています。
同基準は、開示される全ての期間に遡及的に適用する方法(完全遡及法)、または同基準の適用による累積的影響額を適用日において遡及的に認識する方法(修正遡及法)のいずれかにより適用されます。当社および連結子会社は、同基準を修正遡及法を用いて適用する予定です。同基準の適用によって生じる累積的影響額が重要である場合には、2018年4月1日時点の利益剰余金に認識されます。
IFRS第16号「リース」
2016年1月に、IASBはリースに関する新たな会計基準IFRS第16号「リース」を公表しました。同基準は、IAS第17号「リース」、IFRIC第4号「契約にリースが含まれているか否かの判断」、SIC第15号「オペレーティング・リース―インセンティブ」及びSIC第27号「リースの法形式を伴う取引の実質の評価」等のリースに関する現行のガイダンスを差し替えるものです。
同基準は、2019年1月1日以降開始する連結会計年度から適用され、同基準の適用開始日以前にIFRS第15号「顧客との契約から生じる収益」を適用する場合に早期適用が認められます。当社および連結子会社は、同基準を2019年4月1日より適用する予定です。
同基準では、リースの定義に変更が加えられ、借手のリースをオンバランス処理する単一の会計モデルが導入されています。借手は原資産を使用する権利を表象する使用権資産と、リース料を支払う義務を表象するリース負債を認識することになります。当社および連結子会社は、借手であるオペレーティング・リースについて、一部の例外を除き、新たな資産及び負債を認識します。また、リースに関連する費用として、定額の支払リース料ではなく、使用権資産の減価償却費とリース負債に係る支払利息を認識することになります。貸手の会計処理は、現行の基準からほぼ変更されていません。当社および連結子会社は、連結財務諸表に与える影響を適用開始日まで引き続き検討しています。
同基準は、開示される全ての期間に遡及的に適用する方法(完全遡及法)、または同基準の適用による累積的影響額を適用日において遡及的に認識する方法(修正遡及法)のいずれかにより適用されます。当社および連結子会社は、適用する経過措置を決定していません。
開示イニシアティブ(IAS第7号の改訂)
2016年1月に、IASBは開示イニシアティブ(IAS第7号の改訂)を公表しました。この改訂により、財務活動から生じる負債の変動(キャッシュ・フローから生じる変動及び非資金の変動を含む)を財務諸表の利用者が評価できるような開示が要求されます。
この改訂は、2017年1月1日以降開始する連結会計年度から適用され、早期適用も認められます。当社および連結子会社は、同基準を2017年4月1日より適用する予定です。
新たな開示規定を満たすために当社および連結子会社は、財務活動から生じる変動のある負債について、期首残高と期末残高の調整表を表示する予定です。
(6) 見積りおよび判断の利用
当社および連結子会社は、IFRSに準拠した連結財務諸表を作成するにあたり、会計方針の適用、資産・負債および収益・費用の報告額ならびに偶発資産・偶発債務の開示に影響を及ぼす判断、見積りおよび仮定の設定を行っています。実際の結果は、これらの見積りとは異なる場合があります。
なお、これらの見積りや仮定は継続して見直しています。会計上の見積りの変更による影響は、見積りを変更した報告期間およびその影響を受ける将来の報告期間において認識されます。
当社の連結財務諸表に重要な影響を与える会計方針の適用に際して行った判断に関する情報は、以下のとおりです。
・連結子会社、関連会社および共同支配企業の範囲 (注記3(1),3(2))
・開発から生じた無形資産の認識 (注記3(8))
・リースを含む契約の会計処理 (注記3(9))
当社の連結財務諸表に重要な影響を与える可能性のある会計上の見積りおよび仮定に関する情報は、以下のとおりです。
・償却原価で測定する金融資産の評価 (注記6,7,8)
・金融商品の公正価値 (注記26)
・棚卸資産の正味実現可能価額 (注記9)
・非金融資産の回収可能価額 (注記11,12,13)
・引当金の測定 (注記17)
・確定給付負債(資産)の測定 (注記18)
・繰延税金資産の回収可能性 (注記23)
・偶発債務により経済的便益を有する資源の流出が生じる可能性および規模 (注記28)
3 重要な会計方針
(1) 連結の基礎
当社の連結財務諸表は、当社および当社が直接または間接に支配する連結子会社、ならびに当社および連結子会社が支配するストラクチャード・エンティティの勘定を全て含んでいます。全ての重要な連結会社間の債権・債務残高および取引高は、当社の連結財務諸表作成にあたり消去しています。
支配とは、投資先への関与により生じる変動リターンに対するエクスポージャーまたは権利を有し、かつ、その投資先に対するパワー(関連性のある活動を指図する能力)を通じてそれらのリターンに影響を及ぼす能力を有している場合をいいます。当社および連結子会社は、支配の有無を、議決権または類似の権利の状況や投資先に関する契約内容などに基づき、総合的に判断しています。
ストラクチャード・エンティティとは、議決権または類似の権利が支配の有無の判定において決定的な要因とならないように設計された事業体をいいます。当社および連結子会社は、ストラクチャード・エンティティに対する支配の有無を、議決権または類似の権利の保有割合に加え、投資先に対する契約上の取決めなどを勘案して総合的に判定し、支配を有するストラクチャード・エンティティを連結しています。
連結子会社の財務諸表は、支配を獲得した日から支配を喪失した日までの間、当社の連結財務諸表に含めています。連結子会社が適用する会計方針が当社の適用する会計方針と異なる場合には、必要に応じて当該連結子会社の財務諸表を調整しています。
支配の喪失に至らない連結子会社に対する当社の所有持分の変動は、資本取引として会計処理しています。また、連結子会社に対する支配を喪失した場合には、残存する持分を支配を喪失した時点の公正価値で測定したうえで、支配の喪失から生じた利得および損失を純損益として認識しています。
(2) 関連会社および共同支配企業に対する投資(持分法で会計処理されている投資)
関連会社とは、当社および連結子会社が財務および営業の方針決定に対して重要な影響力を有しているものの、支配または共同支配を有していない企業をいいます。
共同支配企業とは、当社および連結子会社を含む複数の当事者が共同支配の取決めに基づき、それぞれの当事者が投資先の純資産に対する権利を有している場合の当該投資先をいいます。共同支配は、契約上合意された支配の共有であり、関連性のある活動に関する意思決定に、支配を共有している当事者全員の一致した合意を必要とする場合にのみ存在します。
関連会社および共同支配企業に対する投資は、投資先が関連会社または共同支配企業に該当すると判定された日から該当しないと判定された日まで、持分法で会計処理しています。持分法では、投資を当初認識時に取得原価で認識し、それ以降に投資先が認識した純損益およびその他の包括利益に対する当社および連結子会社の持分に応じて投資額を変動させています。持分法の適用に際し、持分法適用会社となる関連会社または共同支配企業が適用する会計方針が当社の適用する会計方針と異なる場合には、必要に応じて当該関連会社または共同支配企業の財務諸表を調整しています。
関連会社または共同支配企業に該当しなくなり、持分法の適用を中止した場合には、連結子会社に該当することになる場合を除き、残存する持分を公正価値で測定したうえで、持分法の適用を中止したことから生じた利得または損失を純損益として認識しています。
(3) 外貨換算
① 外貨建取引
外貨建取引は、取引が発生した時点の為替レートで当社および連結子会社の各機能通貨に換算しています。外貨建債権債務は、報告期間の期末日の為替レートで当社および連結子会社の各機能通貨に換算しています。この結果生じる損益および決済時の為替換算による損益は、純損益として認識し、連結損益計算書の金融収益及び金融費用のその他(純額)に含めています。
② 在外営業活動体
在外の連結子会社、関連会社および共同支配企業(以下「在外営業活動体」という。)の財務諸表項目の換算については、資産および負債は報告期間の期末日の為替レートにより、また、収益および費用は対応する期間の平均為替レートにより円貨に換算しています。この結果生じる換算差額はその他の包括利益に認識し、連結財政状態計算書のその他の資本の構成要素に含めています。在外営業活動体を処分し、支配、重要な影響力または共同支配企業の取決めを喪失した場合は、この在外営業活動体に関連する換算差額の累積額を純損益に振替えています。
(4) 金融商品
金融商品とは、一方の企業にとっての金融資産と、他の企業にとっての金融負債または資本性証券の双方を生じさせる契約をいいます。当社および連結子会社は、契約の当事者となった時点で、金融商品を金融資産または金融負債として認識しています。なお、金融資産の売買は、取引日において認識または認識の中止を行っています。
① デリバティブ以外の金融資産
当社および連結子会社は、当初認識時に、デリバティブ以外の金融資産を償却原価で測定する金融資産、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産および純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類しています。
(償却原価で測定する金融資産)
当社および連結子会社は、契約上のキャッシュ・フローを回収することを事業上の目的として保有する金融資産で、かつ金融資産の契約条件により特定の日に元本および元本残高に対する利息の支払いのみによるキャッシュ・フローを生じさせる金融資産を、償却原価で測定する金融資産に分類しています。償却原価で測定する金融資産は、当初認識時に公正価値で測定し、当初認識後は、実効金利法による償却原価により測定しています。
(公正価値で測定する金融資産)
当社および連結子会社は、償却原価で測定する金融資産以外の金融資産を、公正価値で測定する金融資産に分類しています。公正価値で測定する金融資産は、その保有目的に応じて、さらに以下の区分に分類しています。
(その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産)
投資先との取引関係の維持または強化を主な目的として保有する株式などの資本性証券について、当初認識時に、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に指定しています。
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産は、当初認識時に公正価値で測定し、当初認識後の公正価値の変動をその他の包括利益として認識しています。ただし、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産から生じる配当金については、原則として、純損益として認識しています。
(純損益を通じて公正価値で測定する金融資産)
当社および連結子会社は、公正価値で測定する金融資産のうち、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に指定しなかった金融資産を、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類しています。
純損益を通じて公正価値で測定する金融資産は、当初認識時に公正価値で測定し、当初認識後の公正価値の変動を純損益として認識しています。
当社および連結子会社は、金融資産から生じるキャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅した時点、または、金融資産から生じるキャッシュ・フローを受け取る契約上の権利を譲渡し、リスクと経済的便益を実質的にすべて移転した時点で、金融資産の認識を中止しています。
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産を売却した場合、連結財政状態計算書上のその他の資本の構成要素に認識されていたその他の包括利益の累積額を直接利益剰余金に振替えています。
(現金及び現金同等物)
現金及び現金同等物は、現金、随時引き出し可能な預金、および容易に換金可能であり、かつ価値の変動について僅少なリスクしか負わない流動性の高い短期投資により構成されています。当社および連結子会社は、取得日から3ヵ月以内に満期の到来する極めて流動性の高い債券および類似金融商品を現金同等物としています。
② デリバティブ以外の金融負債
当社および連結子会社は、デリバティブ以外の金融負債を、当初認識時に公正価値で測定し、当初認識後は、実効金利法による償却原価により測定しています。
当社および連結子会社は、契約上の義務が免責、取消しまたは失効した時点で、金融負債の認識を中止しています。
③ デリバティブ
当社および連結子会社は、為替リスクおよび金利リスクを管理する目的で、種々の外国為替契約および金利契約を締結しています。これらの契約には、為替予約、通貨オプション契約、通貨スワップ契約および金利スワップ契約が含まれています。
当社および連結子会社は、これらのすべてのデリバティブについて、デリバティブの契約の当事者となった時点で資産または負債として当初認識し、公正価値により測定しています。当初認識後における公正価値の変動は、直ちに純損益として認識しています。
なお、前連結会計年度および当連結会計年度において、当社および連結子会社がヘッジ手段として指定しているデリバティブはありません。
④ 金融資産および金融負債の相殺
当社および連結子会社は、金融資産および金融負債について、資産および負債として認識された金額を相殺するため法的に強制力のある権利を有し、かつ、純額で決済するか、もしくは資産の実現と債務の決済を同時に実行する意思を有している場合にのみ相殺し、連結財政状態計算書において純額で表示しています。
(5) 棚卸資産
棚卸資産は、取得原価と正味実現可能価額のうち、いずれか低い額により測定しています。棚卸資産の取得原価には購入原価、加工費が含まれており、原価の算定に当たっては原則として先入先出法を使用しています。加工費には通常操業度に基づく製造間接費の配賦額を含めています。正味実現可能価額は、通常の事業の過程における予想販売価額から、完成までに要する見積原価および販売に要する見積費用を控除して算定しています。
(6) オペレーティング・リース資産
当社および連結子会社は、原価モデルを採用し、オペレーティング・リース資産を取得原価から減価償却累計額および減損損失累計額を控除した金額で表示しています。
当社および連結子会社は、オペレーティング・リースとして貸与している車両について、当初認識時に取得原価で測定し、リース契約で定められている期間にわたり、見積残存価額まで定額法によって減価償却しています。リース用車両の残存価額は、過去の実績および第三者機関のデータなどを考慮に入れた将来の中古車価格の見積りを用いて算出しています。
(7) 有形固定資産
当社および連結子会社は、原価モデルを採用し、有形固定資産を取得原価から減価償却累計額および減損損失累計額を控除した金額で表示しています。
当社および連結子会社は、有形固定資産を当初認識時に取得原価で測定しています。有形固定資産の取得後に発生した支出については、その支出により将来当社および連結子会社に経済的便益がもたらされることが見込まれる場合に限り、有形固定資産の取得原価に含めています。
当社および連結子会社は、土地等の減価償却を行わない資産を除き、各資産について、それぞれの見積耐用年数にわたり、見積残存価額まで定額法によって減価償却しています。
有形固定資産の減価償却費を算定するために使用した主な見積耐用年数は、以下のとおりです。
有形固定資産の減価償却方法、耐用年数および残存価額は、各連結会計年度末に見直しを行い、変更が必要な場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって調整しています。
(8) 無形資産
当社および連結子会社は、原価モデルを採用し、無形資産を取得原価から償却累計額および減損損失累計額を控除した金額で表示しています。
(研究開発費)
製品の開発に関する支出は、当社および連結子会社がその開発を完成させる技術上および事業上の実現可能性を有しており、その成果を使用する意図、能力およびそのための十分な資源を有し、将来経済的便益を得られる可能性が高く、信頼性をもってその原価を測定可能な場合にのみ、無形資産として認識しています。
資産計上した開発費(以下「開発資産」という。)の取得原価は、上記の無形資産に関する認識要件を最初に満たした時点から開発が完了した時点までの期間に発生した費用の合計額で、製品の開発に直接起因する全ての費用が含まれます。開発資産は、開発した製品の見積モデルライフサイクル期間(主に2年~6年)にわたり定額法で償却しています。
研究に関する支出および上記の認識要件を満たさない開発に関する支出は、発生時に費用として認識しています。
(その他の無形資産)
当社および連結子会社は、その他の無形資産を当初認識時に取得原価で測定し、それぞれの見積耐用年数にわたり、定額法で償却しています。その他の無形資産は、主に自社利用目的のソフトウェアであり、その見積耐用年数は概ね3年~5年です。
無形資産の償却方法および耐用年数は、各連結会計年度末に見直しを行い、変更が必要な場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって調整しています。
(9) リース
当社および連結子会社は、契約の履行が特定の資産または資産グループの使用に依存しているかどうか、および契約により当該資産を使用する権利が与えられるかどうかの検討を通して、契約の実質に基づき、契約にリースが含まれているか否か判定しています。
リースを含む契約については、資産の所有に伴うリスクと経済的価値が実質的にすべて借手に移転するリースをファイナンス・リースに分類し、その他のリースをオペレーティング・リースとして分類しています。
① 借手としてのリース
ファイナンス・リースに係るリース資産およびリース債務は、リース開始時の公正価値または最低支払リース料総額の現在価値のいずれか小さい金額で当初認識しています。当初認識後、リース資産はその資産に適用される会計方針に基づいて会計処理を行っています。リース料支払額は、金融費用とリース債務の返済部分に配分しています。オペレーティング・リースに係る支払リース料は、リース期間にわたり定額法によって費用として認識しています。
② 貸手としてのリース
当社の金融子会社は、車両のリースを行っています。ファイナンス・リースに係る顧客からの受取債権は、リース投資未回収総額をリースの計算利子率で割引いた現在価値で当初認識し、連結財政状態計算書上の金融サービスに係る債権に含めています。当初認識後、ファイナンス・リースに係る債権は、金融資産に適用される会計方針に基づいて会計処理を行っています。オペレーティング・リースとして貸与している車両は、オペレーティング・リース資産として連結財政状態計算書に表示しています。
(10) 減損
① 償却原価で測定する金融資産
当社および連結子会社は、償却原価で測定する金融資産について、個別の資産単位または信用リスク別にグルーピングした単位で、報告期間の期末日ごとに、減損していることを示す客観的な証拠の有無を評価しています。減損の客観的な証拠には、発行者または債務者の重大な財政状態の悪化、利息や元本支払の債務不履行または遅延、発行者が破産または他の財政的再編成を行う可能性が高くなったこと、活発な市場の消滅等が含まれます。
償却原価で測定する金融資産について、減損の客観的な証拠が存在する場合には、当該金融資産の帳簿価額と見積将来キャッシュ・フローを当初の実効金利で割引いた現在価値の差額を減損損失として測定しています。減損損失は、直接にまたは引当金勘定を通じて当該金融資産の帳簿価額から減額し、当該損失額を純損益として認識しています。
過去に減損損失を認識した金融資産について、当初減損損失を認識した後に発生した事象により減損損失の金額が減少した場合には、過去に認識した減損損失を戻入れ、純損益として認識しています。
(金融サービスに係る債権 - クレジット損失引当金)
当社の金融子会社は、金融サービスに係る債権の見積損失額をクレジット損失引当金として計上しています。支払期日を過ぎたオペレーティング・リース料に係る見積損失額については、クレジット損失引当金として計上しています。
顧客に対する金融債権は、集合的に損失を見積っています。当社の金融子会社は、支払延滞と貸倒実績を継続的にモニタリングしており、それらの実績はクレジット損失引当金の見積りの重要な構成要素となっています。当社の金融子会社は、クレジット損失引当金を見積る際に、過去の損失実績や延滞状況の推移分析などを含む様々な手法を使用します。これらの手法は、製品価格に占める融資金額の比率、社内および社外のクレジットスコア、担保の形態などのポートフォリオの特性を考慮しています。また、中古車価格、失業率、消費者の債務返済負担などの経済要因についても、将来の延滞や損失を見積る際に考慮しています。
販売店に対する金融債権の損失を個別に認識する場合は、販売店ごとに見積っています。当社の金融子会社は契約期間内で全額を回収することが不可能であると判断した場合、損失が発生すると考え、クレジット損失引当金を計上しています。また、損失の兆候があるか否かは、販売店の支払実績、支払能力、財政状態および経営成績などに基づいて評価しています。個別に損失の認識をしていない債権については、集合的に損失を見積っています。
(金融サービスに係る債権 - リース残価損失引当金)
当社の金融子会社は、ファイナンス・リースに係る債権の見積損失のうち、残存価額の未補償部分をリース残価損失引当金として計上しています。
当社の金融子会社は、顧客にファイナンス・リースとしてリースしている車両について、見積残存価額の大部分が補償される保険契約を締結しています。リース残価損失引当金は、残存価額のうち補償されない部分に係る見積損失を手当てするのに必要十分な金額を計上しています。当該引当金についても、現在の経済動向、業界における過去の状況および残価損失に係る当社の金融子会社における過去の経験値などの種々の要因を考慮して計上しています。
② 非金融資産および持分法で会計処理されている投資
当社および連結子会社は、棚卸資産および繰延税金資産以外の非金融資産(主に、オペレーティング・リース資産、有形固定資産および無形資産)および持分法で会計処理されている投資について、各報告期間の期末日において、資産が減損している可能性を示す兆候の有無を評価しています。減損の兆候が存在する場合は、当該資産の回収可能価額を算定し、当該資産の帳簿価額との比較を行うことにより、減損テストを行っています。
持分法で会計処理されている投資は、減損の客観的な証拠が存在する場合に、投資全体の帳簿価額を単一の資産として減損テストを行っています。
資産または資金生成単位の回収可能価額は、売却費用控除後の公正価値と使用価値のいずれか高い方の金額としています。使用価値は、資産または資金生成単位から生じると見込まれる将来キャッシュ・フローの現在価値として算定しています。資金生成単位は、他の資産または資産グループのキャッシュ・インフローから概ね独立したキャッシュ・インフローを生成する最小の識別可能な資産グループであり、個別の資産について回収可能価額の見積りが不可能な場合に、当該資産が属する資金生成単位の回収可能価額を算定しています。
資産または資金生成単位の帳簿価額が回収可能価額を上回る場合に、当該帳簿価額を回収可能価額まで減額するとともに、当該減額を減損損失として純損益に認識しています。資金生成単位に関連して認識した減損損失は、当該単位内の各資産の帳簿価額を比例的に減額するように配分しています。
過去に減損損失を認識した資産または資金生成単位について減損損失が既に存在しないか、あるいは減少している可能性を示す兆候がある場合で、当該資産または資金生成単位の回収可能価額が帳簿価額を上回るときは、減損損失を戻入れています。この場合、減損損失を認識しなかった場合の減価償却または償却控除後の帳簿価額を上限として、資産の帳簿価額を回収可能価額まで増額しています。
(11) 引当金
当社および連結子会社は、過去の事象の結果として現在の法的または推定的債務を負っており、当該債務を決済するために経済的便益を有する資源の流出が生じる可能性が高く、その債務の金額について信頼性をもって見積ることができる場合に、引当金を認識しています。
引当金は、報告期間の期末日における現在の債務を決済するために要する最善の見積りで測定しています。なお、貨幣の時間的価値が重要な場合には、債務の決済に必要と見込まれる支出の現在価値で引当金を測定しています。現在価値の算定に当たっては、貨幣の時間的価値および当該債務に特有のリスクを反映した税引前の利率を割引率として使用しています。
(12) 従業員給付
① 短期従業員給付
給与、賞与および年次有給休暇などの短期従業員給付については、勤務の対価として支払うと見込まれる金額を、従業員が勤務を提供した時に費用として認識しています。
② 退職後給付
当社および連結子会社は、確定給付制度および確定拠出制度を含む各種退職給付制度を有しています。
(確定給付制度)
確定給付制度については、確定給付制度債務の現在価値から制度資産の公正価値を控除した金額を、負債または資産として認識しています。
確定給付制度債務の現在価値および勤務費用は、予測単位積増方式を用いて制度ごとに算定しています。割引率は、確定給付制度債務と概ね同じ支払期日を有し、かつ、給付の支払見込みと同じ通貨建ての優良社債の報告期間の期末日における市場利回りに基づいて決定しています。確定給付負債(資産)の純額に係る純利息費用は、確定給付負債(資産)の純額に割引率を乗じて算定しています。
制度改定や制度縮小により生じた確定給付制度債務の現在価値の変動として算定される過去勤務費用は、制度の改定や縮小が発生した時に、純損益として認識しています。
確定給付制度債務の現在価値と制度資産の公正価値の再測定に伴う調整額は、発生時にその他の包括利益として認識し、直ちに利益剰余金に振替えています。
(確定拠出制度)
確定拠出制度については、確定拠出制度に支払うべき拠出額を、従業員が関連する勤務を提供した時に費用として認識しています。
(13) 資本
① 普通株式
当社が発行した普通株式は資本として分類し、発行価額を資本金および資本剰余金に含めています。
② 自己株式
当社および連結子会社が取得した自己株式は、取得原価で認識し、資本の控除項目としています。自己株式を売却した場合は、受取対価を資本の増加として認識し、帳簿価額と受取対価の差額は資本剰余金に含めています。
(14) 収益認識
当社および連結子会社は、受領したまたは受領可能な対価の公正価値により売上収益を認識しています。なお、顧客から徴収し政府機関へ納付される税金は、売上収益の金額から控除しています。
売上収益の主な区分における認識基準は、以下のとおりです。
① 製品の販売
製品の販売による収益は、製品の所有に伴う重要なリスクおよび経済的価値が顧客に移転し、当社および連結子会社が製品に対する継続的な関与および実質的支配を保持せず、収益および関連する原価の金額が信頼性をもって測定可能であり、かつ、対価の回収可能性が確実な場合に認識しています。これは、通常、顧客に製品を引渡した時点です。
当社および連結子会社は、販売店に対して、販売店のために奨励金を支給していますが、これは一般的に当社および連結子会社から販売店への値引きに該当します。また、当社および連結子会社は、販売店の販売活動をサポートするため、顧客に対して主として市場金利以下の利率によるローンやリースを提示する形式の販売奨励プログラムを提供しています。このプログラムの提供に要する金額は、顧客に提示した利率と市場金利の差に基づいて算定しています。これらの奨励金は、製品が販売店に売却された時点で金額を見積って認識し、売上収益の金額から控除しています。
② 金融サービスの提供
金融サービスに係る債権の利息収益は、実効金利法によって認識しています。金融サービスに係る債権の初期手数料および初期直接費用は、実効金利の計算に含めて、金融債権の契約期間にわたって認識しています。
当社の金融子会社が提供する金融サービスにはリースが含まれています。ファイナンス・リースに係る受取債権の利息収益は、実効金利法によって認識しています。なお、当社および連結子会社が、製造業者または販売業者としての貸手となる場合、製品の販売とみなされる部分について、売上収益と対応する原価を製品の販売と同様の会計方針に従って認識しています。オペレーティング・リースから生じる収益は、リース期間にわたり定額法によって認識しています。
(15) 法人所得税
法人所得税費用は、当期税金と繰延税金から構成されています。当期税金と繰延税金は、直接資本またはその他の包括利益で認識される項目を除き、純損益で認識しています。
当期税金は、当期の課税所得について納付すべき税額、または税務上の欠損金について還付されると見込まれる税額で測定しています。これらの税額は、報告期間の期末日において制定または実質的に制定されている税率および税法に基づいて算定しています。
繰延税金資産および負債は、報告期間の期末日における資産および負債の税務基準額と会計上の帳簿価額との差額である一時差異ならびに税務上の繰越欠損金および繰越税額控除に関する将来の税務上の影響に基づいて認識しています。なお、繰延税金資産は、将来減算一時差異、税務上の繰越欠損金および繰越税額控除について、将来それらを利用できる課税所得が稼得される可能性が高い範囲内で認識しています。
連結子会社および関連会社に対する投資ならびに共同支配企業に対する持分に関する将来加算一時差異については、当該一時差異の解消時期をコントロールでき、かつ予測可能な期間内に当該一時差異が解消しない可能性が高い場合は、繰延税金負債を認識していません。また、連結子会社および関連会社に対する投資ならびに共同支配企業に対する持分に関する将来減算一時差異については、当該一時差異からの便益を利用するのに十分な課税所得があり、予測可能な将来において実現する可能性が高い範囲でのみ繰延税金資産を認識しています。
繰延税金資産および負債は、報告期間の期末日に制定または実質的に制定されている税率および税法に基づいて、資産が実現する期間または負債が決済される期間に適用されると予測される税率で測定しています。繰延税金資産および負債の測定に当たっては、報告期間の期末日において当社および連結子会社が意図する資産および負債の帳簿価額の回収または決済の方法から生じる税務上の影響を反映しています。
繰延税金資産の回収可能性は、各報告期間の期末日において見直し、繰延税金資産の一部または全部の税務便益を実現させるのに十分な課税所得の稼得が見込めないと判断される部分について、繰延税金資産の帳簿価額を減額しています。
繰延税金資産および繰延税金負債は、当期税金に対する資産と負債を相殺する法律上の強制力のある権利を有しており、法人所得税が同一の税務当局によって同一の納税主体に課されている場合、または異なる納税主体に課されている場合でこれらの納税主体が当期税金に対する資産と負債を純額で決済するか、あるいは資産の実現と負債の決済を同時に行うことを意図している場合に相殺しています。
当社および連結子会社が採用する税務ポジションについては、税務上の解釈や過去の実績などのさまざまな要因を踏まえた総合的な判断に基づき、当該税務ポジションが税務当局により認められる可能性が高い場合に、その財務諸表における影響を反映しています。
(16) 1株当たり当期利益
基本的1株当たり当期利益は、親会社の所有者に帰属する当期利益を対応する期間の加重平均発行済普通株式数で除して算定しています。
4 セグメント情報
当社の事業セグメントは、経営組織の形態と製品およびサービスの特性に基づいて二輪事業・四輪事業・金融サービス事業・汎用パワープロダクツ事業及びその他の事業の4つに区分されています。
以下のセグメント情報は、独立した財務情報が入手可能な構成単位で区分され、定期的に当社の最高経営意思決定機関により経営資源の配分の決定および業績の評価に使用されているものです。また、セグメント情報における会計方針は、当社の連結財務諸表における会計方針と一致しています。
各事業の主要製品およびサービス、事業形態は以下のとおりです。
(1) 事業の種類別セグメント情報
前連結会計年度および当連結会計年度における当社および連結子会社の事業の種類別セグメント情報は、以下のとおりです。
前連結会計年度(自 2015年4月1日 至 2016年3月31日)
(単位:百万円)
当連結会計年度(自 2016年4月1日 至 2017年3月31日)
(単位:百万円)
(注) 1 各セグメントの営業利益(△損失)の算出方法は、連結損益計算書における営業利益の算出方法と一致しており、持分法による投資利益、金融収益及び金融費用および法人所得税費用を含んでいません。また、各セグメントに直接賦課できない営業費用は、最も合理的な配賦基準に基づいて、各セグメントに配賦しています。
2 各セグメントおよび消去又は全社の資産の合計は、連結財政状態計算書の総資産と一致しており、持分法で会計処理されている投資、デリバティブ資産および繰延税金資産などを含んでいます。また、消去又は全社に含まれる金額を除く、各セグメントに直接賦課できない資産については、最も合理的な配賦基準に基づいて、各セグメントに配賦しています。
3 セグメント間取引は、独立企業間価格で行っています。
4 資産の消去又は全社の項目には、セグメント間取引の消去の金額および全社資産の金額が含まれています。全社資産の金額は、前連結会計年度末および当連結会計年度末において、それぞれ451,387百万円、530,809百万円であり、その主な内容は、当社の現金及び現金同等物、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産です。
5 製品保証引当金繰入額は、前連結会計年度および当連結会計年度において、それぞれ607,646百万円、198,016百万円であり、主に四輪事業に含まれています。
6 費用として認識した棚卸資産の評価減の金額は、前連結会計年度および当連結会計年度において、それぞれ27,610百万円、22,707百万円です。前連結会計年度の金額は主に汎用パワープロダクツ事業及びその他の事業に含まれている航空機および航空機エンジンに関連するものです。当連結会計年度の金額は主に汎用パワープロダクツ事業及びその他の事業に含まれている航空機および航空機エンジンや四輪事業に関連するものです。
(2) 製品およびサービスに関する情報
前連結会計年度および当連結会計年度における当社および連結子会社の製品およびサービス別に区分した売上収益の金額は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
(3) 地域に関する情報
前連結会計年度および当連結会計年度における当社および連結子会社の所在地別に区分した売上収益および非流動資産(金融商品および繰延税金資産を除く)の金額は、以下のとおりです。
前連結会計年度(自 2015年4月1日 至 2016年3月31日)
(単位:百万円)
当連結会計年度(自 2016年4月1日 至 2017年3月31日)
(単位:百万円)
(4) 地域別セグメント補足情報
当社は、IFRSで要求される開示に加え、財務諸表利用者に以下の情報を開示します。
所在地別セグメント情報(当社および連結子会社の所在地別)
前連結会計年度(自 2015年4月1日 至 2016年3月31日)
(単位:百万円)
当連結会計年度(自 2016年4月1日 至 2017年3月31日)
(単位:百万円)
(注) 1 国又は地域の区分の方法および各区分に属する主な国又は地域
(1) 国又は地域の区分の方法……………地理的近接度によっています。
(2) 各区分に属する主な国又は地域……北米:米国、カナダ、メキシコ
欧州:英国、ドイツ、フランス、ベルギー、トルコ
アジア:タイ、インドネシア、中国、インド、ベトナム
その他の地域:ブラジル、オーストラリア
2 各セグメントの営業利益(△損失)の算出方法は、連結損益計算書における営業利益の算出方法と一致しており、持分法による投資利益、金融収益及び金融費用および法人所得税費用を含んでいません。
3 各セグメントおよび消去又は全社の資産の合計は、連結財政状態計算書の総資産と一致しており、持分法で会計処理されている投資、デリバティブ資産および繰延税金資産などを含んでいます。
4 セグメント間取引は、独立企業間価格で行っています。
5 資産の消去又は全社の項目には、セグメント間取引の消去の金額および全社資産の金額が含まれています。全社資産の金額は、前連結会計年度末および当連結会計年度末において、それぞれ451,387百万円、530,809百万円であり、その主な内容は、当社の現金及び現金同等物、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産です。
5 現金及び現金同等物
前連結会計年度末および当連結会計年度末における現金及び現金同等物の内訳は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
当社および連結子会社が保有する現金同等物は、主にマネー・マーケット・ファンドおよび譲渡性預金です。
6 営業債権
営業債権は償却原価で測定する金融資産に分類しています。
前連結会計年度末および当連結会計年度末における営業債権の内訳は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度および当連結会計年度における営業債権に係る貸倒引当金の増減は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
7 金融サービスに係る債権
当社の金融子会社は、製品の販売をサポートするために、顧客および販売店に対して様々な金融サービスを提供しており、これらの金融サービスに係る債権を以下のように区分しています。
顧客に対する金融債権
小売金融:主に、顧客との割賦契約に係る債権から構成されます。
ファイナンス・リース:主に、顧客との解約不能な車両のリース契約に係る債権から構成されます。
販売店に対する金融債権
卸売金融:主に、販売店の在庫購入のための融資に係る債権および販売店への貸付金から構成されます。
金融サービスに係る債権は償却原価で測定する金融資産に分類しています。
前連結会計年度末および当連結会計年度末における金融サービスに係る債権の内訳は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
(ファイナンス・リースに係る債権)
前連結会計年度末および当連結会計年度末におけるファイナンス・リースに基づく投資未回収総額および最低受取リース料総額の現在価値は、以下のとおりです。
前連結会計年度末(2016年3月31日)
(単位:百万円)
当連結会計年度末(2017年3月31日)
(単位:百万円)
(クレジット損失引当金)
前連結会計年度および当連結会計年度におけるクレジット損失引当金の増減は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
クレジット損失引当金の詳細は、連結財務諸表注記の「25 金融リスク管理 (3)信用リスク」を参照ください。
8 その他の金融資産
前連結会計年度末および当連結会計年度末におけるその他の金融資産の内訳は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度および当連結会計年度におけるその他の金融資産に係る貸倒引当金の増減は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度末および当連結会計年度末におけるその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産の主な銘柄は、以下のとおりです。
前連結会計年度末(2016年3月31日)
(単位:百万円)
当連結会計年度末(2017年3月31日)
(単位:百万円)
9 棚卸資産
前連結会計年度末および当連結会計年度末における棚卸資産の内訳は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度および当連結会計年度において、費用として認識した棚卸資産の評価減の金額は、それぞれ27,610百万円、22,707百万円です。
10 持分法で会計処理されている投資
前連結会計年度末および当連結会計年度末における関連会社および共同支配企業に対する当社および連結子会社の持分相当額は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
当社は、前連結会計年度および当連結会計年度において、一部の持分法で会計処理されている投資について、市場価格の下落により減損の客観的な証拠が存在すると判断したため、減損損失をそれぞれ28,887百万円、12,871百万円計上しています。当該減損損失は、持分法による投資利益に含まれており、主に四輪事業に含まれています。
前連結会計年度および当連結会計年度における関連会社および共同支配企業の当期包括利益に対する当社および連結子会社の持分は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度および当連結会計年度における関連会社および共同支配企業に関する合算財務情報は、以下のとおりです。
(関連会社)
前連結会計年度(自 2015年4月1日 至 2016年3月31日)
(単位:百万円)
当連結会計年度(自 2016年4月1日 至 2017年3月31日)
(単位:百万円)
(共同支配企業)
前連結会計年度(自 2015年4月1日 至 2016年3月31日)
(単位:百万円)
当連結会計年度(自 2016年4月1日 至 2017年3月31日)
(単位:百万円)
11 オペレーティング・リース資産
前連結会計年度および当連結会計年度におけるオペレーティング・リース資産の取得原価、減価償却累計額および減損損失累計額の増減ならびに帳簿価額は、以下のとおりです。
(取得原価)
(単位:百万円)
(減価償却累計額および減損損失累計額)
(単位:百万円)
(帳簿価額)
(単位:百万円)
(将来最低受取リース料)
前連結会計年度末および当連結会計年度末における、解約不能なオペレーティング・リースに係る将来最低受取リース料の受取期間別の内訳は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
上記に記載されている将来最低受取リース料の金額は、必ずしも将来の現金回収額を示すものではありません。
12 有形固定資産
前連結会計年度および当連結会計年度における有形固定資産の取得原価、減価償却累計額および減損損失累計額の増減ならびに帳簿価額は、以下のとおりです。
(取得原価)
(単位:百万円)
(減価償却累計額および減損損失累計額)
(単位:百万円)
(帳簿価額)
(単位:百万円)
有形固定資産の購入に関する発注契約については、連結財務諸表注記の「28 契約残高および偶発債務」を参照ください。
13 無形資産
前連結会計年度および当連結会計年度における無形資産の取得原価、償却累計額および減損損失累計額の増減ならびに帳簿価額は、以下のとおりです。
(取得原価)
(単位:百万円)
(償却累計額および減損損失累計額)
(単位:百万円)
(帳簿価額)
(単位:百万円)
開発資産の償却費は連結損益計算書の研究開発費に、開発資産以外の無形資産の償却費は連結損益計算書の売上原価、販売費及び一般管理費ならびに研究開発費にそれぞれ含まれています。
無形資産の購入に関する発注契約については、連結財務諸表注記の「28 契約残高および偶発債務」を参照ください。
14 営業債務
営業債務は償却原価で測定する金融負債に分類しています。
前連結会計年度末および当連結会計年度末における営業債務の内訳は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
15 資金調達に係る債務
資金調達に係る債務は償却原価で測定する金融負債に分類しています。
前連結会計年度末および当連結会計年度末における流動負債に区分される資金調達に係る債務の内訳は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度末および当連結会計年度末における流動負債に区分される資金調達に係る債務(非流動負債からの振替を除く)の加重平均利率は、以下のとおりです。
前連結会計年度末および当連結会計年度末における非流動負債に区分される資金調達に係る債務の内訳は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度末および当連結会計年度末における非流動負債に区分される資金調達に係る債務(流動負債への振替を含む)の利率および返済期限の要約は、以下のとおりです。
(担保差入資産)
前連結会計年度末および当連結会計年度末における資金調達に係る債務に対する担保差入資産は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
金融サービスに係る債権は資産担保証券の担保として供されています。その他の項目は主に銀行等借入金の担保として供されています。
日本における慣行として、銀行借入金については一般的な契約に基づき行われており、現在および将来に発生する債務について、銀行の請求に基づき担保の設定または保証の差入れの義務があります。また、当社および連結子会社が支払遅延あるいは債務不履行に陥った場合、銀行は、全ての債務について、銀行預金と相殺する権利を有しています。
16 その他の金融負債
前連結会計年度末および当連結会計年度末におけるその他の金融負債の内訳は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
17 引当金
当連結会計年度における引当金の内訳および増減は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度末および当連結会計年度末における引当金の流動負債、非流動負債の残高は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
(注) 当社および連結子会社は、将来の製品保証に関連する費用に対して製品保証引当金を認識しています。製品保証に関連する費用には、(i)保証書に基づく無償の補修費用、(ii)主務官庁への届出等に基づく無償の補修費用が含まれています。(i)保証書に基づく無償の補修費用は、製品を販売した時点で認識しており、(ii)主務官庁への届出等に基づく新規の保証項目に関連する費用については、経済的便益を有する資源の流出が生じる可能性が高く、その債務の金額について信頼性をもって見積ることができる場合に、引当金を認識しています。これらの引当金の金額は、最新の補修費用の情報および過去の補修実績を基礎に将来の見込みを加味して見積っており、顧客および販売店からの請求等に応じて取崩されるものです。
18 従業員給付
(1) 退職後給付
当社および連結子会社は、各種退職給付および年金制度を有しており、ほぼ全ての日本における従業員および一部の海外の従業員を対象としています。当社および日本の連結子会社は、日本の確定給付企業年金法に基づくキャッシュバランスプラン類似制度またはその他の確定給付型年金制度を設けています。また、当社および一部の連結子会社は、退職年金制度に加え退職一時金制度を設けており、これらの制度における給付額は、基本的に従業員の給与水準、勤続年数およびその他の要素に基づいて決定されます。これらの制度に加え、一部の北米の連結子会社は、健康保険や生命保険等の制度を退職後の従業員に提供しています。
当社が設けている年金制度は、当社より法的に独立したホンダ企業年金基金によって運営されており、基金の理事は、法令、法令に基づき行われる厚生労働大臣または地方厚生局長の処分、規約および代議員会の議決を遵守し、基金のために忠実にその職務を遂行する義務を負っています。当社には、ホンダ企業年金基金に対する掛金の拠出が要求されており、将来にわたってホンダ企業年金基金が定める掛金の拠出義務を負っています。また、掛金は法令が認める範囲で定期的に見直されています。
2016年8月に、当社および日本の一部の連結子会社は、多様化する個人のニーズに応えるため、60歳から65歳への定年延長や60歳から65歳の間で定年時期を選択できる選択定年制を導入するとともに、定年延長に合わせた確定給付型年金制度の改定を2017年4月1日に実施することを決定しました。この制度改定により、現行の60歳時点の退職一時金水準と60歳以降の退職一時金水準を同等とする給付カーブの見直し等が行われます。また、一部の確定給付型年金制度は廃止され、確定拠出型年金制度が導入されます。
この制度改定に伴い、確定給付制度債務を減額し過去勤務費用を純損益に認識しています。当連結会計年度において純損益に認識された過去勤務費用は、84,024百万円(貸方)であり、連結損益計算書の売上原価を37,197百万円、販売費及び一般管理費を21,385百万円、研究開発費を25,442百万円、それぞれ減額しています。また、同時に確定給付型年金制度の確定給付制度債務および制度資産を再測定しています。
なお、当社は、一部の北米の連結子会社における健康保険や生命保険等の制度の退職給付に係る負債に占める割合が相対的に高まったため、当連結会計年度において当該制度を注記へ含めています。また、これに伴い前連結会計年度の注記へも含めています。
① 確定給付制度債務と制度資産
前連結会計年度および当連結会計年度における当社および一部の連結子会社の確定給付制度債務の現在価値および制度資産の公正価値の変動は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
② 制度資産の公正価値
当社および連結子会社の国内制度および海外制度に係る資産運用方針は、従業員の将来の給付を確保するため許容されるリスクのもとで中長期的に総運用収益の最適化をはかるべく策定されています。制度資産は、資産配分目標に基づいて主に国内外の株式および債券に幅広く分散投資されており、リスクの低減を図っています。資産配分については、長期的なリスク、リターンの予想および各資産の運用実績の相関に基づき、中長期的に維持すべき配分の目標を設定しています。この資産配分目標は、制度資産の運用環境等に重要な変化が生じた場合には、適宜見直しを行っています。
前連結会計年度末および当連結会計年度末における国内制度および海外制度の制度資産の公正価値の内訳は、以下のとおりです。
前連結会計年度末(2016年3月31日)
(単位:百万円)
当連結会計年度末(2017年3月31日)
(単位:百万円)
③ 数理計算上の仮定
前連結会計年度末および当連結会計年度末における確定給付制度債務の現在価値の算定に用いた重要な数理計算上の仮定は、以下のとおりです。
④ 感応度分析
前連結会計年度末および当連結会計年度末における割引率が±0.5%変動した場合の確定給付制度債務に与える影響は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
感応度分析は、前連結会計年度末および当連結会計年度末において、当社が合理的に考えうる数理計算上の仮定の変化による確定給付制度債務の変動を示したものです。これらの分析は、あくまで試算ベースであり、実際の結果はこれらの分析と異なる可能性があります。また、昇給率については変動を見込んでいません。
⑤ キャッシュ・フロー
当社および一部の連結子会社の制度資産への拠出額は、従業員の給与水準や勤続年数、制度資産の積立状態、数理計算等様々な要因により決定されます。また、確定給付企業年金法の規定により、ホンダ企業年金基金では、将来にわたって財政の均衡を保つことができるよう、5年毎に報告期間の期末日を基準日として掛金の額の再計算を行っています。当社および一部の連結子会社は、積立金の額が最低積立基準額を下回る場合には、必要な額の掛金を拠出する場合があります。
当社および一部の連結子会社は、次連結会計年度において国内制度に拠出する金額を22,033百万円、海外制度に拠出する金額を24,180百万円と見積っています。
前連結会計年度末および当連結会計年度末における確定給付制度債務の加重平均デュレーションは、以下のとおりです。
(2) 人件費
前連結会計年度および当連結会計年度における連結損益計算書に含まれる人件費は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
人件費には、給与、賞与、法定福利費および退職後給付に係る費用などを含めています。
19 資本
(1) 資本の管理
当社および連結子会社は、グローバル規模での成長を通じた企業価値向上のために、設備投資および研究開発投資等を行っています。これらの資金需要に対応するために、資金調達に係る債務および資本の適切なバランスを考慮した資本管理を行っています。
前連結会計年度末および当連結会計年度末における資金調達に係る債務および資本の残高は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
(2) 資本金
前連結会計年度および当連結会計年度における当社の発行可能株式総数および発行済株式総数は、以下のとおりです。
(単位:株)
前連結会計年度末および当連結会計年度末における発行済株式は、すべて払込済です。
(3) 資本剰余金および利益剰余金
資本剰余金は、資本取引から生じた金額のうち資本金に含まれない金額で構成され、主な内訳は資本準備金です。日本の会社法は、株式の発行に対する払込みまたは給付に係る金額の2分の1以上を資本金に組み入れ、残りを資本準備金に組み入れることを規定しています。資本準備金は、株主総会の決議により、資本金に組み入れることができます。
利益剰余金は、利益準備金とその他の剰余金により構成されます。日本の会社法は、利益剰余金を原資とする配当を行う日において、配当額の10分の1を、資本準備金および利益準備金の合計が資本金の4分の1に達するまで、資本準備金または利益準備金として積み立てることを規定しています。利益準備金は、株主総会の決議により、取り崩すことができます。なお、一部の海外の連結子会社についても、各国の法律に基づき、同様の利益準備金を積み立てることが定められています。
(4) 自己株式
前連結会計年度末および当連結会計年度末における当社および連結子会社が保有する当社株式の総数は、以下のとおりです。
(単位:株)
日本の会社法では、株主総会の決議により分配可能額の範囲内で、取得する株式の数、取得価額の総額などを決定し、自己株式を取得することができます。また、市場取引または公開買付による場合には、定款の定めにより会社法上定められた条件の範囲内で、取締役会の決議により自己株式を取得することができます。
(5) その他の資本の構成要素
前連結会計年度および当連結会計年度におけるその他の資本の構成要素の内訳ごとの増減は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
(6) その他の包括利益
前連結会計年度および当連結会計年度におけるその他の包括利益の内訳と対応する税効果額(非支配持分を含む)は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度および当連結会計年度における非支配持分に含まれるその他の包括利益の内訳は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
(7) 剰余金の配当
当社は、剰余金の配当について、日本の会社法の規定に基づいて算定される分配可能額の範囲内で行っています。分配可能額は、日本において一般に公正妥当と認められた会計原則に準拠して作成された当社の会計帳簿における利益剰余金の金額に基づいて算定されます。
前連結会計年度および当連結会計年度における利益剰余金を原資とする配当の金額は、以下のとおりです。
① 配当金支払額
前連結会計年度(自 2015年4月1日 至 2016年3月31日)
当連結会計年度(自 2016年4月1日 至 2017年3月31日)
② 基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が当連結会計年度末後となるもの
20 売上収益
前連結会計年度および当連結会計年度の売上収益の内訳は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
21 研究開発費
前連結会計年度および当連結会計年度の研究開発費の内訳は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
22 金融収益及び金融費用
前連結会計年度および当連結会計年度における金融収益及び金融費用の内訳は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
23 法人所得税
(1) 法人所得税費用
前連結会計年度および当連結会計年度における税引前利益および法人所得税費用の内訳は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
当社および国内の連結子会社の法定実効税率は前連結会計年度において32.5%、当連結会計年度において30.4%です。海外の連結子会社の所得に対しては、16.0%から38.0%の範囲の税率が適用されています。
日本の法定実効税率と平均実際負担税率との差異は、以下のとおりです。
(注) 1 2016年3月29日に、日本の国会は「所得税法等の一部を改正する法律」(2016年(平成28年)法律第15号)および「地方税法等の一部を改正する等の法律」(2016年(平成28年)法律第13号)を可決しました。当該改正により、当社および日本の連結子会社の2016年4月1日以降に開始する年度の法定実効税率は、約30%に変更となりました。
2 2015年5月に、当社と一部のブラジルの連結子会社との国外関連取引の移転価格に関する訴訟が終結し、日本において還付加算金を含む税金の還付が確定しました。この影響により、前連結会計年度に法人所得税費用が19,145百万円減少しています。
(2) 繰延税金資産および繰延税金負債
前連結会計年度末および当連結会計年度末における繰延税金資産および繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度および当連結会計年度における繰延税金資産および繰延税金負債の増減のうち、連結損益計算書で法人所得税費用として認識された金額は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
繰延税金資産の認識にあたり、将来減算一時差異、繰越欠損金および繰越税額控除の一部又は全部が将来課税所得に対して利用できる可能性を考慮しています。繰延税金資産の回収可能性の評価においては、予定される繰延税金負債の取崩し、予測される将来課税所得およびタックス・プランニングを考慮しています。当社および連結子会社は、過去の課税所得水準および繰延税金資産が控除可能な期間における将来課税所得の予測に基づき、前連結会計年度末および当連結会計年度末における繰延税金資産は、回収される可能性が高いものと考えていますが、当社および連結子会社をとりまく市場の動向や為替変動などの経済情勢により、将来課税所得の予測の不確実性は増大します。なお、前連結会計年度末および当連結会計年度末の繰延税金資産のうち、それぞれの前連結会計年度または当該連結会計年度に損失が生じている納税主体に帰属しているものは、それぞれ82,593百万円、32,111百万円です。
前連結会計年度末および当連結会計年度末における繰延税金資産を認識していない将来減算一時差異、繰越欠損金および繰越税額控除は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度末および当連結会計年度末における繰延税金資産を認識していない繰越欠損金の失効期限別の内訳は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度末および当連結会計年度末における繰延税金資産を認識していない繰越税額控除の失効期限別の内訳は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度末および当連結会計年度末の連結子会社に対する投資および共同支配企業に対する持分に係る繰延税金負債を認識していない一時差異の合計は、それぞれ4,142,632百万円、4,417,892百万円です。
24 1株当たり当期利益
前連結会計年度および当連結会計年度における基本的および希薄化後1株当たり当期利益(親会社の所有者に帰属)は、以下の情報に基づいて算定しています。なお、前連結会計年度および当連結会計年度において、希薄化効果のある潜在的普通株式はありません。
25 金融リスク管理
(1) リスク管理に関する事項
当社および連結子会社は、日本をはじめとする世界各国の生産拠点で生産活動を行っており、その製品および部品を複数の国で販売しています。その過程において、当社および連結子会社は、事業活動から生じる営業債権、金融サービスに係る債権、営業債務および資金調達に係る債務等を保有し、当該金融商品を保有することで市場リスク、信用リスクおよび流動性リスクにさらされています。
当社および連結子会社は、定期的なモニタリングを通じてこれらのリスクを評価しています。
(2) 市場リスク
当社および連結子会社は、為替または金利の変動により金融商品の公正価値または将来キャッシュ・フローが変動するリスクを有しています。
当社および連結子会社は、主に、為替または金利の変動により将来キャッシュ・フローが変動するリスクを低減するために、為替予約、通貨オプション契約、通貨スワップ契約および金利スワップ契約などのデリバティブ取引を行っています。
デリバティブ取引については、リスク管理方針に従い、実需の範囲で行っています。また、当社および連結子会社は、売買目的でデリバティブを保有していません。
① 為替リスク
当社および連結子会社は、日本をはじめとする世界各国の生産拠点で生産活動を行っており、その製品および部品の多くを複数の国に輸出しています。各国における生産および販売では、外貨建てで購入する原材料および部品や、販売する製品および部品があります。したがって、為替変動は、当社および連結子会社の収益またはその保有する金融商品の価値に影響を及ぼす可能性があります。
為替予約および通貨オプション契約は、外貨建取引(主に米ドル建)の為替レートの変動リスクを管理するために行っています。
(為替感応度分析)
当社および連結子会社が前連結会計年度末および当連結会計年度末において保有する金融商品の為替リスクに対する感応度分析は、以下のとおりです。なお、感応度分析は、為替以外のその他の全ての変数が一定であることを前提として、米ドルに対して日本円が1%円高(上昇)となった場合における税引前利益への影響を示しています。
(単位:百万円)
② 金利リスク
当社および連結子会社は、主に債務契約および金融サービスに係る債権に関連する金利変動リスクを有しています。当社および連結子会社は、コマーシャルペーパーのような短期調達資金に加え、固定または変動金利の長期債務を保有しています。通常、金融サービスに係る債権は、固定金利です。金利スワップ契約については、主に金融サービスに係る債権の金利変動に対するリスクを管理し、金融収益と金融費用を対応させることを目的としています。通貨スワップ契約は、上記の金利スワップ契約を他通貨間で行う際のもので、為替変動リスクのヘッジ機能を併せもつものです。
(金利感応度分析)
当社および連結子会社が前連結会計年度末および当連結会計年度末において保有する金融商品の金利リスクに対する感応度分析は、以下のとおりです。なお、感応度分析は、金利以外のその他の全ての変数が一定であることを前提として、金利が100ベーシス・ポイント上昇した場合における税引前利益への影響を示しています。
(単位:百万円)
③ 株価リスク
当社および連結子会社は、市場性のある資本性証券を保有していることから価格変動リスクを有しています。市場性のある資本性証券は、売買以外の目的で保有しており、主にその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類しています。
(3) 信用リスク
当社および連結子会社は、相手方が債務を履行できなくなることにより、財務的損失を被るリスクを有しています。デリバティブ以外の金融資産については、与信管理規定に従ってリスクの低減を図っています。また、デリバティブについては、契約相手を既定の信用基準に該当する国際的な有力銀行や金融機関に限定することでリスクの低減を図っています。
当社および連結子会社の信用リスクは、主に、金融サービスに係る債権に関して発生しています。顧客に対する金融債権に係る信用リスクは、一般的な経済動向によって影響を受けることがあります。失業率の上昇などの経済情勢悪化は貸倒れのリスクを高め、中古車価格の下落は、担保の回収による補填金額を減少させる可能性があります。当社の金融子会社は、信用リスクに影響を与えると考えられる審査基準のモニタリングおよび見直し、見積損失を考慮した契約金利の設定、損失を最小化する回収努力を通じ、顧客に対する金融債権に係る信用リスクに対処しています。
販売店に対する金融債権に係る信用リスクは、販売店の財務体質、担保の価値、販売店の信用力に影響を与える可能性のある経済要因などにより影響を受けます。当社の金融子会社は、融資前に実施する販売店の財務体質の包括的な審査、支払実績と既存の融資に対する弁済能力の継続的なモニタリングなどを通じ、直面する信用リスクに対処しています。
なお、当社の北米地域の金融子会社は、顧客に対する金融債権については、支払期日から120日以上経過した場合、またはそれ以前に回収不能であることが明確に確認された場合、その時点で損失を計上しています。販売店に対する金融債権については、個別に回収不能であることが確認された時点で損失を計上します。また、北米以外の地域の金融子会社は、それぞれ各社固有の基準に基づき、実質的に回収不能であることが確認された時点で損失を計上しています。
① 金融サービスに係る債権の年齢分析
当社の北米地域の金融子会社は、顧客に対する金融債権について、支払いが滞っている金額の累計が、ひと月の支払予定額の10%以上に達した場合、延滞債権として認識します。また、販売店に対する金融債権については、元金の支払いが期日を経過した時点で、延滞債権として認識します。当社の北米以外の地域の金融子会社は、全ての債権について、元金の支払いが期日を経過した時点で、延滞債権として認識します。
前連結会計年度末および当連結会計年度末における支払期日を過ぎた金融サービスに係る債権の年齢分析は、以下のとおりです。
前連結会計年度末(2016年3月31日)
(単位:百万円)
当連結会計年度末(2017年3月31日)
(単位:百万円)
② 信用品質指標
当社の金融子会社が保有する顧客に対する金融債権の信用品質指標として回収実績があります。60日以上支払が延滞した債権は、貸倒れの可能性が高くなります。そのため、当社の金融子会社は、顧客に対する金融債権を、正常債権、長期延滞債権というグループにそれぞれ分類し、60日以上支払が延滞された債権を長期延滞債権に含め、それ以外の債権を正常債権に含めています。
販売店に対する金融債権の信用品質指標には、販売店のリスクに応じて内部的に設定している等級があります。当社の金融子会社は、販売店毎に各社の財政状態などを踏まえて等級を設定しています。等級については、少なくとも年に一度見直しを行い、リスクの高い販売店については、より高い頻度で見直しを行っています。
③ 信用リスクに対する最大エクスポージャー
報告期間の期末日における信用リスクに対するエクスポージャーの最大値は、連結財務諸表注記の「28 契約残高および偶発債務 (2)保証」に記載された保証を除き、当社および連結子会社の金融資産の帳簿価額です。
(4) 流動性リスク
当社および連結子会社は、コマーシャルペーパーの発行、銀行借入金、ミディアムタームノート、社債の発行および金融債権の証券化等により資金を調達しており、資金調達環境の悪化などにより支払期日にその支払を実行できなくなるリスクを有しています。
当社および連結子会社は、事業活動のための適切な資金確保、適切な流動性の維持および健全なバランスシートの維持により、流動性リスクに対処しています。
生産販売事業における必要資金については、主に営業活動から得られる資金および銀行借入金などによりまかなっています。また、顧客および販売店に対する金融サービスにおける必要資金については、主にコマーシャルペーパーの発行、銀行借入金、ミディアムタームノート、社債の発行および金融債権の証券化等でまかなっています。
前連結会計年度末および当連結会計年度末における当社および連結子会社のコマーシャルペーパープログラムおよびミディアムタームノートプログラムに関する発行限度額のうち、未使用の金額は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
これらのプログラムにより、当社および連結子会社は市中金利で資金調達を行うことが出来ます。
当社および連結子会社は、景気後退による市場の縮小や金融市場・為替市場の混乱などにより、流動性に一部支障をきたす場合に備え、継続的に債務を借り換えているコマーシャルペーパーについて、代替流動性として十分な契約信用供与枠(コミットメントライン)を有しています。
前連結会計年度末および当連結会計年度末における当社および連結子会社の金融機関からの契約信用供与枠(コミットメントライン)のうち、未使用の金額は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
通常、この契約信用供与に基づく借入は、プライムレート(最優遇貸出金利)で行われます。
(金融負債の満期分析)
① デリバティブ以外の金融負債
前連結会計年度末および当連結会計年度末における非デリバティブ金融負債の期日別の内訳は、以下のとおりです。
前連結会計年度末(2016年3月31日)
(単位:百万円)
当連結会計年度末(2017年3月31日)
(単位:百万円)
② デリバティブ金融負債
前連結会計年度末および当連結会計年度末におけるデリバティブ金融負債の期日別の内訳は、以下のとおりです。
前連結会計年度末(2016年3月31日)
(単位:百万円)
当連結会計年度末(2017年3月31日)
(単位:百万円)
26 公正価値
(1) 公正価値ヒエラルキーの定義
当社および連結子会社は、公正価値の測定に使われる評価手法における基礎条件を次の3つのレベルに順位付けしています。
レベル1 測定日現在において入手しうる同一の資産または負債の活発な市場における公表価格
レベル2 レベル1に分類される公表価格以外で、当該資産または負債について、直接または間接的に市場で
観察可能な基礎条件
レベル3 当該資産または負債について、市場で観察不能な基礎条件
これらの基礎条件に基づき測定された資産および負債の公正価値は、重要な基礎条件のうち、最も低いレベルの基礎条件に基づき分類しています。なお、当社および連結子会社は、資産および負債のレベル間の振替を、振替のあった報告期間の期末日に認識しています。
(2) 公正価値の測定方法
資産および負債の公正価値は、関連市場情報および適切な評価方法を使用して決定しています。
資産および負債の公正価値の測定方法および前提条件は、以下のとおりです。
(現金及び現金同等物、営業債権、営業債務)
これらの公正価値は、短期間で決済されるため、帳簿価額と近似しています。
(金融サービスに係る債権)
金融サービスに係る債権の公正価値は、主に類似の残存契約期間の債権に対し適用される直近の利率を使用し、将来のキャッシュ・フローを現在価値に割引くことによって測定しています。したがって、金融サービスに係る債権の公正価値の測定は、レベル3に分類しています。
(負債性証券)
負債性証券は、主に投資信託、社債、地方債およびオークション・レート・セキュリティで構成されています。
活発な市場のある投資信託の公正価値は、市場における公表価格に基づいて測定しています。したがって、活発な市場のある投資信託の公正価値の測定は、レベル1に分類しています。
社債や地方債の公正価値は、金融機関等の独自の価格決定モデルに基づき、信用格付けや割引率などの市場で観察可能な基礎条件を用いて測定しています。したがって、社債および地方債の公正価値の測定は、レベル2に分類しています。
当社の連結子会社が保有するオークション・レート・セキュリティはA格からAAA格で、保証機関による保険および教育省や米国政府による再保険がかけられており、約95%は米国政府によって保証されています。オークション・レート・セキュリティの公正価値は、市場で観察可能な基礎条件に加えて、各オークションの成立確率のような市場で観察不能な基礎条件を用いる、第三者機関の評価を使用しています。したがって、オークション・レート・セキュリティの公正価値の測定は、レベル3に分類しています。
(資本性証券)
活発な市場のある資本性証券の公正価値は、市場における公表価格に基づいて測定しています。したがって、活発な市場のある資本性証券の公正価値の測定は、レベル1に分類しています。
活発な市場のない資本性証券の公正価値は、主に類似企業比較法またはその他の適切な評価方法を用いて測定しています。したがって、活発な市場のない資本性証券の公正価値の測定は、レベル3に分類しています。
レベル3に区分された資本性証券の公正価値の測定に関する重要な観測不能な基礎条件は、類似企業の株価純資産倍率です。公正価値は類似企業の株価純資産倍率の上昇(低下)により増加(減少)します。当該公正価値測定は、適切な権限者に承認された連結決算方針書に従い、当社および連結子会社の経理部門担当者等が評価方法を決定し、公正価値を測定しています。
(デリバティブ)
デリバティブは、主に為替予約、通貨オプション契約、通貨スワップ契約および金利スワップ契約で構成されています。
為替予約および通貨オプション契約の公正価値は、為替レートや割引率、ボラティリティなどの市場で観察可能な基礎条件に基づいて測定しています。通貨スワップ契約および金利スワップ契約の公正価値は、ロンドン銀行間貸出金利(LIBOR)やスワップレート、為替レートなどの市場で観察可能な基礎条件を使用し、将来のキャッシュ・フローを現在価値に割引くことによって測定しています。したがって、デリバティブの公正価値の測定は、レベル2に分類しています。
デリバティブの評価については、契約相手先の信用リスクを考慮しています。
(資金調達に係る債務)
資金調達に係る債務の公正価値は、条件および残存期間の類似する債務に対し適用される現在入手可能な利率を使用し、将来のキャッシュ・フローを現在価値に割引くことによって測定しています。したがって、資金調達に係る債務の公正価値の測定は、主にレベル2に分類しています。
(3) 経常的に公正価値で測定する資産および負債
前連結会計年度末および当連結会計年度末における経常的に公正価値で測定する資産および負債の測定値の内訳は、以下のとおりです。
前連結会計年度末(2016年3月31日)
(単位:百万円)
前連結会計年度において、レベル1とレベル2の間の振替はありません。
当連結会計年度末(2017年3月31日)
(単位:百万円)
当連結会計年度において、レベル1とレベル2の間の振替はありません。
前連結会計年度および当連結会計年度における経常的に公正価値により測定するレベル3の資産および負債の増減は、以下のとおりです。
前連結会計年度(自 2015年4月1日 至 2016年3月31日)
(単位:百万円)
当連結会計年度(自 2016年4月1日 至 2017年3月31日)
(単位:百万円)
(注) 1 前連結会計年度および当連結会計年度の純損益に含まれる利得または損失は、連結損益計算書の金融収益及び金融費用 その他(純額)に含まれています。
2 前連結会計年度および当連結会計年度のその他の包括利益に含まれる利得または損失は、連結包括利益計算書のその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産の公正価値の純変動に含まれています。
(4) 償却原価で測定する金融資産および金融負債
前連結会計年度末および当連結会計年度末における償却原価で測定する金融資産および金融負債の帳簿価額と公正価値は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
上記の表には、償却原価で測定する金融資産および金融負債のうち、帳簿価額が公正価値と近似するものを含めていません。
(5) 非経常的に公正価値で測定する資産および負債
当社は、前連結会計年度に、一部の持分法で会計処理されている投資について減損損失を計上し(注記10)、非経常的に公正価値で測定しています。前連結会計年度末において、非経常的に公正価値で測定された持分法で会計処理されている投資の帳簿価額は62,706百万円であり、市場価格に基づいて測定しています。したがって、当該投資の公正価値の測定はレベル1に分類されます。なお、当連結会計年度末において、非経常的に公正価値で測定された重要な資産および負債はありません。
27 金融資産および金融負債の相殺
前連結会計年度末および当連結会計年度末における金融資産および金融負債の相殺に関する情報は、以下のとおりです。
前連結会計年度末(2016年3月31日)
(単位:百万円)
当連結会計年度末(2017年3月31日)
(単位:百万円)
金融資産および金融負債の相殺の要件を満たさないため相殺していない金融商品に関する相殺の権利は、通常、倒産その他の事由により取引先が債務を履行できなくなるなどの特定の状況が発生した場合にのみ強制力が生じるものです。
28 契約残高および偶発債務
(1) 契約
① 発注契約
前連結会計年度末および当連結会計年度末における設備投資の発注残高およびその他契約残高は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
② 解約不能なリース契約
当社および連結子会社は、主に事務所、その他の施設および事務用機器を賃借しています。
前連結会計年度末および当連結会計年度末における当初の契約期間または残存する契約期間が1年以上の解約不能なオペレーティング・リースに係る将来最低支払リース料の支払期間別の内訳は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度および当連結会計年度における連結損益計算書に含まれるオペレーティング・リースに係る支払リース料は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
(2) 保証
当社および連結子会社は、さまざまな保証契約を結んでいます。これらの契約には販売店に対する貸出コミットメントおよび従業員の債務に対する保証が含まれます。
前連結会計年度末および当連結会計年度末における主な保証に対する割引前の将来最大支払額は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
① 貸出コミットメント
当社および連結子会社は、販売店に対する貸出コミットメント契約に基づき、貸付金の未実行残高を有しています。これらの貸出コミットメント契約には、貸出先の信用状態等に関する審査を貸出の条件としているものが含まれるため、必ずしも貸出実行されるものではありません。
② 従業員の債務に対する保証
当社および連結子会社は、従業員のための銀行住宅ローンを保証しています。従業員が債務不履行に陥った場合、当社および連結子会社は、保証を履行することが要求されます。2017年3月31日現在、従業員は予定された返済を行えると考えられるため、当該支払義務により見積られた損失はありません。
(3) 損害請求および訴訟
当社および連結子会社は、さまざまな訴訟および損害賠償請求の潜在的な義務を負っています。当社および連結子会社は、経済的便益を有する資源の流出が生じる可能性が高く、かつ、その債務の金額について信頼性をもって見積ることができる場合に、引当金を計上しています。当社および連結子会社は、定期的に当該引当金を見直し、訴訟および損害賠償請求の性格や訴訟の進行状況、弁護士の意見などを考慮して、当該引当金を修正しています。
製造物責任(PL)または個人傷害に関する損害賠償請求または訴訟に関して、当社および連結子会社は、一般的な損害や特別な損害について原告側が勝訴した判決による債務および裁判のための費用は、保険および引当金で十分に賄えるものと考えています。いくつかの訴訟では懲罰的な損害賠償が申し立てられています。
弁護士と相談し、現存する訴訟および損害賠償請求に関連する知る限りの全ての要素を考慮した結果、これらの訴訟および損害賠償請求は当社および連結子会社の財政状態および経営成績へ重要な影響を与えるものではないと考えています。
(エアバッグインフレーターに関連する損失)
当社および連結子会社は、エアバッグインフレーターに関連した市場措置を実施しています。当該案件に関連し、経済的便益を有する資源の流出が生じる可能性が高く、かつ、その債務の金額について信頼性をもって見積ることができる製品保証費用について、引当金を計上しています。新たな事象の発生等により追加的な引当金の計上が必要となる可能性がありますが、現時点では、将来の引当金の金額、発生時期を合理的に見積ることができません。
また、当該案件に関連して、主に米国やカナダにおいて、当社および連結子会社を一被告とする複数の集団訴訟や民事訴訟が提起されています。原告は、当該機能の回復を求め、そのために原告が費やした費用や車両の価値の下落などの経済的損失に対する損害賠償や懲罰的損害賠償等を請求しています。米国の集団訴訟の多くは、フロリダ州南部地区連邦地方裁判所に移送され、連邦広域係属訴訟として統合されています。
当該集団訴訟および民事訴訟に関して、現時点では、引当金の要件を満たしていないため、引当金を計上していません。なお、現時点では、訴訟終結までに要する期間が不確実であることなどから、将来発生した場合の債務の金額、発生時期を合理的に見積ることができません。
29 ストラクチャード・エンティティ
当社および連結子会社は、IFRS第10号「連結財務諸表」に基づき、ストラクチャード・エンティティに対する支配についての検討を行っています。当社および連結子会社は、ストラクチャード・エンティティに対する支配の有無を、議決権または類似の権利の保有割合に加え、投資先に対する契約上の取決めなどを勘案して総合的に判定し、支配を有するストラクチャード・エンティティを連結しています。
当社の金融子会社は、流動性の確保および資金調達の目的で、定期的に金融債権の証券化を行っており、証券化を行う際、資産担保証券を発行するために新規に設立したトラスト(信託)に金融債権を譲渡しています。当社の金融子会社は、当該証券化取引におけるサービス業務の権利を保持し、証券化の原資産に対する支払いの延滞や不履行を管理することで、当該トラストの経済実績にもっとも重要な影響を与える活動を指揮する能力を有していると判断しています。また、当社の金融子会社は、当該トラストの劣後持分の一部を保有し、当該トラストの予想損失の過半を負担することを見込んでおり、当該トラストの潜在的に重要な損失を負担する義務を有していると判断しています。したがって、当社は当該トラストを実質的に支配しているとみなし、当該トラストを当社が支配を有するストラクチャード・エンティティとして連結しています。
なお、当該トラストの債権者は、業界の慣行において、当社の金融子会社がトラストに提供する表明事項および保証事項を除き、当社の金融子会社の債権一般に対して遡及権を有しません。
前連結会計年度末および当連結会計年度末において、重要な連結対象外のストラクチャード・エンティティはありません。
30 関連当事者
(1) 関連当事者との取引
当社および連結子会社は、関連会社および共同支配企業から、原材料、部品およびサービスなどについて仕入れており、また、製品、生産用部品、設備およびサービスなどを売上げています。関連会社および共同支配企業との取引は、独立企業間価格を基礎として行っています。
前連結会計年度末および当連結会計年度末における関連会社および共同支配企業に対する債権債務の残高は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度および当連結会計年度における関連会社および共同支配企業との取引高は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
(2) 主要な経営幹部に対する報酬
前連結会計年度および当連結会計年度における当社の取締役に対する報酬は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
(3) 主要な連結子会社
2017年3月31日現在、主要な連結子会社は、以下のとおりです。
(注) 議決権の所有割合の( )内は、間接所有割合で内数です。
31 連結財務諸表の発行の承認
連結財務諸表の発行は、2017年6月22日に当社の代表取締役社長である八郷隆弘および専務取締役 財務・管理担当である竹内弘平によって承認されています。
本田技研工業株式会社(以下「当社」という。)は日本に所在する企業です。当社および連結子会社は、二輪車、四輪車、汎用パワープロダクツなどの開発、製造、販売を世界各国で行っています。また、これらの事業における販売活動をサポートするために、顧客および販売店に対して金融サービス事業を営んでいます。主な生産拠点は、日本、米国、カナダ、メキシコ、英国、トルコ、イタリア、フランス、中国、インド、インドネシア、マレーシア、タイ、ベトナム、アルゼンチン、ブラジルにあります。
2 作成の基礎
(1) 連結財務諸表がIFRSに準拠している旨の記載
当社は、連結財務諸表規則第1条の2に掲げる「指定国際会計基準特定会社」の要件をすべて満たしているため、同第93条の規定により、連結財務諸表をIFRSに準拠して作成しています。
(2) 測定の基礎
当社の連結財務諸表は、連結財務諸表注記の「3 重要な会計方針」に別途記載している一部の資産および負債を除き、取得原価を基礎として作成しています。
(3) 機能通貨および表示通貨
当社の連結財務諸表は、当社の機能通貨である日本円を表示通貨としており、特に注釈のない限り、百万円未満を四捨五入して表示しています。
(4) 新たな基準書および解釈指針の早期適用
当社および連結子会社は、IFRS第9号「金融商品」(2009年11月公表、2010年10月および2013年11月改訂)を早期
適用しています。
(5) 未適用の新たな基準書および解釈指針
連結財務諸表の承認日までに公表されている主な基準書および解釈指針のうち、適用が強制されないため当連結会計年度末において適用していない基準書および解釈指針は、以下のとおりです。
IFRS第9号「金融商品」
2014年7月に、IASBはIFRS第9号「金融商品」の最終版を公表しました。同基準は、IAS第39号の発生損失モデルを、予想信用損失モデルに差し替えています。
同基準は2018年1月1日以降開始する連結会計年度から適用され、早期適用も認められます。当社および連結子会社は、同基準を2018年4月1日より適用する予定です。
同基準では、報告日時点の金融資産の信用リスクが当初認識時と比べ、著しく上昇した場合に全期間の予想信用損失の測定が適用され、そうでない場合には12ヵ月の予想信用損失の測定が適用されます。主に当社の金融子会社において、金融サービスに係る債権に関するクレジット損失の金額に影響を与える可能性がありますが、当該影響を含め、連結財務諸表に与える影響を適用開始日まで引き続き検討しています。
同基準は、通常、開示される全ての期間に遡及的に適用されますが、分類及び測定(減損を含む)の変更に関して過年度の比較情報を修正再表示しないことを認める例外規定があります。当社および連結子会社は、当該例外規定を適用する予定であり、同基準の適用によって生じる影響が重要である場合には、2018年4月1日時点の利益剰余金またはその他の資本の構成要素に認識されます。
IFRS第15号「顧客との契約から生じる収益」
2014年5月に、IASBは収益認識に関する新たな会計基準IFRS第15号「顧客との契約から生じる収益」を公表しました。同基準は、IAS第18号「収益」、IAS第11号「工事契約」及びIFRIC第13号「カスタマー・ロイヤルティ・プログラム」等の現行の収益認識ガイダンスを差し替えるものです。
同基準は、2018年1月1日以降開始する連結会計年度から適用され、早期適用が認められます。当社および連結子会社は、この基準を2018年4月1日より適用する予定です。
同基準は、収益を認識すべきか否か、またいつの時点でいくら収益を認識すべきかに関して、包括的なフレームワークを策定しています。同基準では、契約開始時に、顧客との契約において約束した財またはサービスを評価し、当該約束のそれぞれを履行義務として識別します。また、履行義務が充足された時に、取引価格のうち当該履行義務に配分した金額を収益として認識し、取引価格を算定する際に変動対価の影響を考慮します。
当社および連結子会社における顧客との契約には、無料の車両点検等の無償で財またはサービスを移転する約束が含まれています。当該約束が履行義務として取り扱われる場合、現在より売上収益の認識が繰り延べられる可能性があります。また、販売店に対する奨励金の認識及び測定に影響を与える可能性があります。上記の影響を含め、当社および連結子会社は連結財務諸表に与える影響を適用開始日まで引き続き検討しています。
同基準は、開示される全ての期間に遡及的に適用する方法(完全遡及法)、または同基準の適用による累積的影響額を適用日において遡及的に認識する方法(修正遡及法)のいずれかにより適用されます。当社および連結子会社は、同基準を修正遡及法を用いて適用する予定です。同基準の適用によって生じる累積的影響額が重要である場合には、2018年4月1日時点の利益剰余金に認識されます。
IFRS第16号「リース」
2016年1月に、IASBはリースに関する新たな会計基準IFRS第16号「リース」を公表しました。同基準は、IAS第17号「リース」、IFRIC第4号「契約にリースが含まれているか否かの判断」、SIC第15号「オペレーティング・リース―インセンティブ」及びSIC第27号「リースの法形式を伴う取引の実質の評価」等のリースに関する現行のガイダンスを差し替えるものです。
同基準は、2019年1月1日以降開始する連結会計年度から適用され、同基準の適用開始日以前にIFRS第15号「顧客との契約から生じる収益」を適用する場合に早期適用が認められます。当社および連結子会社は、同基準を2019年4月1日より適用する予定です。
同基準では、リースの定義に変更が加えられ、借手のリースをオンバランス処理する単一の会計モデルが導入されています。借手は原資産を使用する権利を表象する使用権資産と、リース料を支払う義務を表象するリース負債を認識することになります。当社および連結子会社は、借手であるオペレーティング・リースについて、一部の例外を除き、新たな資産及び負債を認識します。また、リースに関連する費用として、定額の支払リース料ではなく、使用権資産の減価償却費とリース負債に係る支払利息を認識することになります。貸手の会計処理は、現行の基準からほぼ変更されていません。当社および連結子会社は、連結財務諸表に与える影響を適用開始日まで引き続き検討しています。
同基準は、開示される全ての期間に遡及的に適用する方法(完全遡及法)、または同基準の適用による累積的影響額を適用日において遡及的に認識する方法(修正遡及法)のいずれかにより適用されます。当社および連結子会社は、適用する経過措置を決定していません。
開示イニシアティブ(IAS第7号の改訂)
2016年1月に、IASBは開示イニシアティブ(IAS第7号の改訂)を公表しました。この改訂により、財務活動から生じる負債の変動(キャッシュ・フローから生じる変動及び非資金の変動を含む)を財務諸表の利用者が評価できるような開示が要求されます。
この改訂は、2017年1月1日以降開始する連結会計年度から適用され、早期適用も認められます。当社および連結子会社は、同基準を2017年4月1日より適用する予定です。
新たな開示規定を満たすために当社および連結子会社は、財務活動から生じる変動のある負債について、期首残高と期末残高の調整表を表示する予定です。
(6) 見積りおよび判断の利用
当社および連結子会社は、IFRSに準拠した連結財務諸表を作成するにあたり、会計方針の適用、資産・負債および収益・費用の報告額ならびに偶発資産・偶発債務の開示に影響を及ぼす判断、見積りおよび仮定の設定を行っています。実際の結果は、これらの見積りとは異なる場合があります。
なお、これらの見積りや仮定は継続して見直しています。会計上の見積りの変更による影響は、見積りを変更した報告期間およびその影響を受ける将来の報告期間において認識されます。
当社の連結財務諸表に重要な影響を与える会計方針の適用に際して行った判断に関する情報は、以下のとおりです。
・連結子会社、関連会社および共同支配企業の範囲 (注記3(1),3(2))
・開発から生じた無形資産の認識 (注記3(8))
・リースを含む契約の会計処理 (注記3(9))
当社の連結財務諸表に重要な影響を与える可能性のある会計上の見積りおよび仮定に関する情報は、以下のとおりです。
・償却原価で測定する金融資産の評価 (注記6,7,8)
・金融商品の公正価値 (注記26)
・棚卸資産の正味実現可能価額 (注記9)
・非金融資産の回収可能価額 (注記11,12,13)
・引当金の測定 (注記17)
・確定給付負債(資産)の測定 (注記18)
・繰延税金資産の回収可能性 (注記23)
・偶発債務により経済的便益を有する資源の流出が生じる可能性および規模 (注記28)
3 重要な会計方針
(1) 連結の基礎
当社の連結財務諸表は、当社および当社が直接または間接に支配する連結子会社、ならびに当社および連結子会社が支配するストラクチャード・エンティティの勘定を全て含んでいます。全ての重要な連結会社間の債権・債務残高および取引高は、当社の連結財務諸表作成にあたり消去しています。
支配とは、投資先への関与により生じる変動リターンに対するエクスポージャーまたは権利を有し、かつ、その投資先に対するパワー(関連性のある活動を指図する能力)を通じてそれらのリターンに影響を及ぼす能力を有している場合をいいます。当社および連結子会社は、支配の有無を、議決権または類似の権利の状況や投資先に関する契約内容などに基づき、総合的に判断しています。
ストラクチャード・エンティティとは、議決権または類似の権利が支配の有無の判定において決定的な要因とならないように設計された事業体をいいます。当社および連結子会社は、ストラクチャード・エンティティに対する支配の有無を、議決権または類似の権利の保有割合に加え、投資先に対する契約上の取決めなどを勘案して総合的に判定し、支配を有するストラクチャード・エンティティを連結しています。
連結子会社の財務諸表は、支配を獲得した日から支配を喪失した日までの間、当社の連結財務諸表に含めています。連結子会社が適用する会計方針が当社の適用する会計方針と異なる場合には、必要に応じて当該連結子会社の財務諸表を調整しています。
支配の喪失に至らない連結子会社に対する当社の所有持分の変動は、資本取引として会計処理しています。また、連結子会社に対する支配を喪失した場合には、残存する持分を支配を喪失した時点の公正価値で測定したうえで、支配の喪失から生じた利得および損失を純損益として認識しています。
(2) 関連会社および共同支配企業に対する投資(持分法で会計処理されている投資)
関連会社とは、当社および連結子会社が財務および営業の方針決定に対して重要な影響力を有しているものの、支配または共同支配を有していない企業をいいます。
共同支配企業とは、当社および連結子会社を含む複数の当事者が共同支配の取決めに基づき、それぞれの当事者が投資先の純資産に対する権利を有している場合の当該投資先をいいます。共同支配は、契約上合意された支配の共有であり、関連性のある活動に関する意思決定に、支配を共有している当事者全員の一致した合意を必要とする場合にのみ存在します。
関連会社および共同支配企業に対する投資は、投資先が関連会社または共同支配企業に該当すると判定された日から該当しないと判定された日まで、持分法で会計処理しています。持分法では、投資を当初認識時に取得原価で認識し、それ以降に投資先が認識した純損益およびその他の包括利益に対する当社および連結子会社の持分に応じて投資額を変動させています。持分法の適用に際し、持分法適用会社となる関連会社または共同支配企業が適用する会計方針が当社の適用する会計方針と異なる場合には、必要に応じて当該関連会社または共同支配企業の財務諸表を調整しています。
関連会社または共同支配企業に該当しなくなり、持分法の適用を中止した場合には、連結子会社に該当することになる場合を除き、残存する持分を公正価値で測定したうえで、持分法の適用を中止したことから生じた利得または損失を純損益として認識しています。
(3) 外貨換算
① 外貨建取引
外貨建取引は、取引が発生した時点の為替レートで当社および連結子会社の各機能通貨に換算しています。外貨建債権債務は、報告期間の期末日の為替レートで当社および連結子会社の各機能通貨に換算しています。この結果生じる損益および決済時の為替換算による損益は、純損益として認識し、連結損益計算書の金融収益及び金融費用のその他(純額)に含めています。
② 在外営業活動体
在外の連結子会社、関連会社および共同支配企業(以下「在外営業活動体」という。)の財務諸表項目の換算については、資産および負債は報告期間の期末日の為替レートにより、また、収益および費用は対応する期間の平均為替レートにより円貨に換算しています。この結果生じる換算差額はその他の包括利益に認識し、連結財政状態計算書のその他の資本の構成要素に含めています。在外営業活動体を処分し、支配、重要な影響力または共同支配企業の取決めを喪失した場合は、この在外営業活動体に関連する換算差額の累積額を純損益に振替えています。
(4) 金融商品
金融商品とは、一方の企業にとっての金融資産と、他の企業にとっての金融負債または資本性証券の双方を生じさせる契約をいいます。当社および連結子会社は、契約の当事者となった時点で、金融商品を金融資産または金融負債として認識しています。なお、金融資産の売買は、取引日において認識または認識の中止を行っています。
① デリバティブ以外の金融資産
当社および連結子会社は、当初認識時に、デリバティブ以外の金融資産を償却原価で測定する金融資産、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産および純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類しています。
(償却原価で測定する金融資産)
当社および連結子会社は、契約上のキャッシュ・フローを回収することを事業上の目的として保有する金融資産で、かつ金融資産の契約条件により特定の日に元本および元本残高に対する利息の支払いのみによるキャッシュ・フローを生じさせる金融資産を、償却原価で測定する金融資産に分類しています。償却原価で測定する金融資産は、当初認識時に公正価値で測定し、当初認識後は、実効金利法による償却原価により測定しています。
(公正価値で測定する金融資産)
当社および連結子会社は、償却原価で測定する金融資産以外の金融資産を、公正価値で測定する金融資産に分類しています。公正価値で測定する金融資産は、その保有目的に応じて、さらに以下の区分に分類しています。
(その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産)
投資先との取引関係の維持または強化を主な目的として保有する株式などの資本性証券について、当初認識時に、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に指定しています。
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産は、当初認識時に公正価値で測定し、当初認識後の公正価値の変動をその他の包括利益として認識しています。ただし、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産から生じる配当金については、原則として、純損益として認識しています。
(純損益を通じて公正価値で測定する金融資産)
当社および連結子会社は、公正価値で測定する金融資産のうち、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に指定しなかった金融資産を、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類しています。
純損益を通じて公正価値で測定する金融資産は、当初認識時に公正価値で測定し、当初認識後の公正価値の変動を純損益として認識しています。
当社および連結子会社は、金融資産から生じるキャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅した時点、または、金融資産から生じるキャッシュ・フローを受け取る契約上の権利を譲渡し、リスクと経済的便益を実質的にすべて移転した時点で、金融資産の認識を中止しています。
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産を売却した場合、連結財政状態計算書上のその他の資本の構成要素に認識されていたその他の包括利益の累積額を直接利益剰余金に振替えています。
(現金及び現金同等物)
現金及び現金同等物は、現金、随時引き出し可能な預金、および容易に換金可能であり、かつ価値の変動について僅少なリスクしか負わない流動性の高い短期投資により構成されています。当社および連結子会社は、取得日から3ヵ月以内に満期の到来する極めて流動性の高い債券および類似金融商品を現金同等物としています。
② デリバティブ以外の金融負債
当社および連結子会社は、デリバティブ以外の金融負債を、当初認識時に公正価値で測定し、当初認識後は、実効金利法による償却原価により測定しています。
当社および連結子会社は、契約上の義務が免責、取消しまたは失効した時点で、金融負債の認識を中止しています。
③ デリバティブ
当社および連結子会社は、為替リスクおよび金利リスクを管理する目的で、種々の外国為替契約および金利契約を締結しています。これらの契約には、為替予約、通貨オプション契約、通貨スワップ契約および金利スワップ契約が含まれています。
当社および連結子会社は、これらのすべてのデリバティブについて、デリバティブの契約の当事者となった時点で資産または負債として当初認識し、公正価値により測定しています。当初認識後における公正価値の変動は、直ちに純損益として認識しています。
なお、前連結会計年度および当連結会計年度において、当社および連結子会社がヘッジ手段として指定しているデリバティブはありません。
④ 金融資産および金融負債の相殺
当社および連結子会社は、金融資産および金融負債について、資産および負債として認識された金額を相殺するため法的に強制力のある権利を有し、かつ、純額で決済するか、もしくは資産の実現と債務の決済を同時に実行する意思を有している場合にのみ相殺し、連結財政状態計算書において純額で表示しています。
(5) 棚卸資産
棚卸資産は、取得原価と正味実現可能価額のうち、いずれか低い額により測定しています。棚卸資産の取得原価には購入原価、加工費が含まれており、原価の算定に当たっては原則として先入先出法を使用しています。加工費には通常操業度に基づく製造間接費の配賦額を含めています。正味実現可能価額は、通常の事業の過程における予想販売価額から、完成までに要する見積原価および販売に要する見積費用を控除して算定しています。
(6) オペレーティング・リース資産
当社および連結子会社は、原価モデルを採用し、オペレーティング・リース資産を取得原価から減価償却累計額および減損損失累計額を控除した金額で表示しています。
当社および連結子会社は、オペレーティング・リースとして貸与している車両について、当初認識時に取得原価で測定し、リース契約で定められている期間にわたり、見積残存価額まで定額法によって減価償却しています。リース用車両の残存価額は、過去の実績および第三者機関のデータなどを考慮に入れた将来の中古車価格の見積りを用いて算出しています。
(7) 有形固定資産
当社および連結子会社は、原価モデルを採用し、有形固定資産を取得原価から減価償却累計額および減損損失累計額を控除した金額で表示しています。
当社および連結子会社は、有形固定資産を当初認識時に取得原価で測定しています。有形固定資産の取得後に発生した支出については、その支出により将来当社および連結子会社に経済的便益がもたらされることが見込まれる場合に限り、有形固定資産の取得原価に含めています。
当社および連結子会社は、土地等の減価償却を行わない資産を除き、各資産について、それぞれの見積耐用年数にわたり、見積残存価額まで定額法によって減価償却しています。
有形固定資産の減価償却費を算定するために使用した主な見積耐用年数は、以下のとおりです。
資産 | 見積耐用年数 | |
建物及び構築物 | 3年~50年 | |
機械装置及び備品 | 2年~20年 |
有形固定資産の減価償却方法、耐用年数および残存価額は、各連結会計年度末に見直しを行い、変更が必要な場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって調整しています。
(8) 無形資産
当社および連結子会社は、原価モデルを採用し、無形資産を取得原価から償却累計額および減損損失累計額を控除した金額で表示しています。
(研究開発費)
製品の開発に関する支出は、当社および連結子会社がその開発を完成させる技術上および事業上の実現可能性を有しており、その成果を使用する意図、能力およびそのための十分な資源を有し、将来経済的便益を得られる可能性が高く、信頼性をもってその原価を測定可能な場合にのみ、無形資産として認識しています。
資産計上した開発費(以下「開発資産」という。)の取得原価は、上記の無形資産に関する認識要件を最初に満たした時点から開発が完了した時点までの期間に発生した費用の合計額で、製品の開発に直接起因する全ての費用が含まれます。開発資産は、開発した製品の見積モデルライフサイクル期間(主に2年~6年)にわたり定額法で償却しています。
研究に関する支出および上記の認識要件を満たさない開発に関する支出は、発生時に費用として認識しています。
(その他の無形資産)
当社および連結子会社は、その他の無形資産を当初認識時に取得原価で測定し、それぞれの見積耐用年数にわたり、定額法で償却しています。その他の無形資産は、主に自社利用目的のソフトウェアであり、その見積耐用年数は概ね3年~5年です。
無形資産の償却方法および耐用年数は、各連結会計年度末に見直しを行い、変更が必要な場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって調整しています。
(9) リース
当社および連結子会社は、契約の履行が特定の資産または資産グループの使用に依存しているかどうか、および契約により当該資産を使用する権利が与えられるかどうかの検討を通して、契約の実質に基づき、契約にリースが含まれているか否か判定しています。
リースを含む契約については、資産の所有に伴うリスクと経済的価値が実質的にすべて借手に移転するリースをファイナンス・リースに分類し、その他のリースをオペレーティング・リースとして分類しています。
① 借手としてのリース
ファイナンス・リースに係るリース資産およびリース債務は、リース開始時の公正価値または最低支払リース料総額の現在価値のいずれか小さい金額で当初認識しています。当初認識後、リース資産はその資産に適用される会計方針に基づいて会計処理を行っています。リース料支払額は、金融費用とリース債務の返済部分に配分しています。オペレーティング・リースに係る支払リース料は、リース期間にわたり定額法によって費用として認識しています。
② 貸手としてのリース
当社の金融子会社は、車両のリースを行っています。ファイナンス・リースに係る顧客からの受取債権は、リース投資未回収総額をリースの計算利子率で割引いた現在価値で当初認識し、連結財政状態計算書上の金融サービスに係る債権に含めています。当初認識後、ファイナンス・リースに係る債権は、金融資産に適用される会計方針に基づいて会計処理を行っています。オペレーティング・リースとして貸与している車両は、オペレーティング・リース資産として連結財政状態計算書に表示しています。
(10) 減損
① 償却原価で測定する金融資産
当社および連結子会社は、償却原価で測定する金融資産について、個別の資産単位または信用リスク別にグルーピングした単位で、報告期間の期末日ごとに、減損していることを示す客観的な証拠の有無を評価しています。減損の客観的な証拠には、発行者または債務者の重大な財政状態の悪化、利息や元本支払の債務不履行または遅延、発行者が破産または他の財政的再編成を行う可能性が高くなったこと、活発な市場の消滅等が含まれます。
償却原価で測定する金融資産について、減損の客観的な証拠が存在する場合には、当該金融資産の帳簿価額と見積将来キャッシュ・フローを当初の実効金利で割引いた現在価値の差額を減損損失として測定しています。減損損失は、直接にまたは引当金勘定を通じて当該金融資産の帳簿価額から減額し、当該損失額を純損益として認識しています。
過去に減損損失を認識した金融資産について、当初減損損失を認識した後に発生した事象により減損損失の金額が減少した場合には、過去に認識した減損損失を戻入れ、純損益として認識しています。
(金融サービスに係る債権 - クレジット損失引当金)
当社の金融子会社は、金融サービスに係る債権の見積損失額をクレジット損失引当金として計上しています。支払期日を過ぎたオペレーティング・リース料に係る見積損失額については、クレジット損失引当金として計上しています。
顧客に対する金融債権は、集合的に損失を見積っています。当社の金融子会社は、支払延滞と貸倒実績を継続的にモニタリングしており、それらの実績はクレジット損失引当金の見積りの重要な構成要素となっています。当社の金融子会社は、クレジット損失引当金を見積る際に、過去の損失実績や延滞状況の推移分析などを含む様々な手法を使用します。これらの手法は、製品価格に占める融資金額の比率、社内および社外のクレジットスコア、担保の形態などのポートフォリオの特性を考慮しています。また、中古車価格、失業率、消費者の債務返済負担などの経済要因についても、将来の延滞や損失を見積る際に考慮しています。
販売店に対する金融債権の損失を個別に認識する場合は、販売店ごとに見積っています。当社の金融子会社は契約期間内で全額を回収することが不可能であると判断した場合、損失が発生すると考え、クレジット損失引当金を計上しています。また、損失の兆候があるか否かは、販売店の支払実績、支払能力、財政状態および経営成績などに基づいて評価しています。個別に損失の認識をしていない債権については、集合的に損失を見積っています。
(金融サービスに係る債権 - リース残価損失引当金)
当社の金融子会社は、ファイナンス・リースに係る債権の見積損失のうち、残存価額の未補償部分をリース残価損失引当金として計上しています。
当社の金融子会社は、顧客にファイナンス・リースとしてリースしている車両について、見積残存価額の大部分が補償される保険契約を締結しています。リース残価損失引当金は、残存価額のうち補償されない部分に係る見積損失を手当てするのに必要十分な金額を計上しています。当該引当金についても、現在の経済動向、業界における過去の状況および残価損失に係る当社の金融子会社における過去の経験値などの種々の要因を考慮して計上しています。
② 非金融資産および持分法で会計処理されている投資
当社および連結子会社は、棚卸資産および繰延税金資産以外の非金融資産(主に、オペレーティング・リース資産、有形固定資産および無形資産)および持分法で会計処理されている投資について、各報告期間の期末日において、資産が減損している可能性を示す兆候の有無を評価しています。減損の兆候が存在する場合は、当該資産の回収可能価額を算定し、当該資産の帳簿価額との比較を行うことにより、減損テストを行っています。
持分法で会計処理されている投資は、減損の客観的な証拠が存在する場合に、投資全体の帳簿価額を単一の資産として減損テストを行っています。
資産または資金生成単位の回収可能価額は、売却費用控除後の公正価値と使用価値のいずれか高い方の金額としています。使用価値は、資産または資金生成単位から生じると見込まれる将来キャッシュ・フローの現在価値として算定しています。資金生成単位は、他の資産または資産グループのキャッシュ・インフローから概ね独立したキャッシュ・インフローを生成する最小の識別可能な資産グループであり、個別の資産について回収可能価額の見積りが不可能な場合に、当該資産が属する資金生成単位の回収可能価額を算定しています。
資産または資金生成単位の帳簿価額が回収可能価額を上回る場合に、当該帳簿価額を回収可能価額まで減額するとともに、当該減額を減損損失として純損益に認識しています。資金生成単位に関連して認識した減損損失は、当該単位内の各資産の帳簿価額を比例的に減額するように配分しています。
過去に減損損失を認識した資産または資金生成単位について減損損失が既に存在しないか、あるいは減少している可能性を示す兆候がある場合で、当該資産または資金生成単位の回収可能価額が帳簿価額を上回るときは、減損損失を戻入れています。この場合、減損損失を認識しなかった場合の減価償却または償却控除後の帳簿価額を上限として、資産の帳簿価額を回収可能価額まで増額しています。
(11) 引当金
当社および連結子会社は、過去の事象の結果として現在の法的または推定的債務を負っており、当該債務を決済するために経済的便益を有する資源の流出が生じる可能性が高く、その債務の金額について信頼性をもって見積ることができる場合に、引当金を認識しています。
引当金は、報告期間の期末日における現在の債務を決済するために要する最善の見積りで測定しています。なお、貨幣の時間的価値が重要な場合には、債務の決済に必要と見込まれる支出の現在価値で引当金を測定しています。現在価値の算定に当たっては、貨幣の時間的価値および当該債務に特有のリスクを反映した税引前の利率を割引率として使用しています。
(12) 従業員給付
① 短期従業員給付
給与、賞与および年次有給休暇などの短期従業員給付については、勤務の対価として支払うと見込まれる金額を、従業員が勤務を提供した時に費用として認識しています。
② 退職後給付
当社および連結子会社は、確定給付制度および確定拠出制度を含む各種退職給付制度を有しています。
(確定給付制度)
確定給付制度については、確定給付制度債務の現在価値から制度資産の公正価値を控除した金額を、負債または資産として認識しています。
確定給付制度債務の現在価値および勤務費用は、予測単位積増方式を用いて制度ごとに算定しています。割引率は、確定給付制度債務と概ね同じ支払期日を有し、かつ、給付の支払見込みと同じ通貨建ての優良社債の報告期間の期末日における市場利回りに基づいて決定しています。確定給付負債(資産)の純額に係る純利息費用は、確定給付負債(資産)の純額に割引率を乗じて算定しています。
制度改定や制度縮小により生じた確定給付制度債務の現在価値の変動として算定される過去勤務費用は、制度の改定や縮小が発生した時に、純損益として認識しています。
確定給付制度債務の現在価値と制度資産の公正価値の再測定に伴う調整額は、発生時にその他の包括利益として認識し、直ちに利益剰余金に振替えています。
(確定拠出制度)
確定拠出制度については、確定拠出制度に支払うべき拠出額を、従業員が関連する勤務を提供した時に費用として認識しています。
(13) 資本
① 普通株式
当社が発行した普通株式は資本として分類し、発行価額を資本金および資本剰余金に含めています。
② 自己株式
当社および連結子会社が取得した自己株式は、取得原価で認識し、資本の控除項目としています。自己株式を売却した場合は、受取対価を資本の増加として認識し、帳簿価額と受取対価の差額は資本剰余金に含めています。
(14) 収益認識
当社および連結子会社は、受領したまたは受領可能な対価の公正価値により売上収益を認識しています。なお、顧客から徴収し政府機関へ納付される税金は、売上収益の金額から控除しています。
売上収益の主な区分における認識基準は、以下のとおりです。
① 製品の販売
製品の販売による収益は、製品の所有に伴う重要なリスクおよび経済的価値が顧客に移転し、当社および連結子会社が製品に対する継続的な関与および実質的支配を保持せず、収益および関連する原価の金額が信頼性をもって測定可能であり、かつ、対価の回収可能性が確実な場合に認識しています。これは、通常、顧客に製品を引渡した時点です。
当社および連結子会社は、販売店に対して、販売店のために奨励金を支給していますが、これは一般的に当社および連結子会社から販売店への値引きに該当します。また、当社および連結子会社は、販売店の販売活動をサポートするため、顧客に対して主として市場金利以下の利率によるローンやリースを提示する形式の販売奨励プログラムを提供しています。このプログラムの提供に要する金額は、顧客に提示した利率と市場金利の差に基づいて算定しています。これらの奨励金は、製品が販売店に売却された時点で金額を見積って認識し、売上収益の金額から控除しています。
② 金融サービスの提供
金融サービスに係る債権の利息収益は、実効金利法によって認識しています。金融サービスに係る債権の初期手数料および初期直接費用は、実効金利の計算に含めて、金融債権の契約期間にわたって認識しています。
当社の金融子会社が提供する金融サービスにはリースが含まれています。ファイナンス・リースに係る受取債権の利息収益は、実効金利法によって認識しています。なお、当社および連結子会社が、製造業者または販売業者としての貸手となる場合、製品の販売とみなされる部分について、売上収益と対応する原価を製品の販売と同様の会計方針に従って認識しています。オペレーティング・リースから生じる収益は、リース期間にわたり定額法によって認識しています。
(15) 法人所得税
法人所得税費用は、当期税金と繰延税金から構成されています。当期税金と繰延税金は、直接資本またはその他の包括利益で認識される項目を除き、純損益で認識しています。
当期税金は、当期の課税所得について納付すべき税額、または税務上の欠損金について還付されると見込まれる税額で測定しています。これらの税額は、報告期間の期末日において制定または実質的に制定されている税率および税法に基づいて算定しています。
繰延税金資産および負債は、報告期間の期末日における資産および負債の税務基準額と会計上の帳簿価額との差額である一時差異ならびに税務上の繰越欠損金および繰越税額控除に関する将来の税務上の影響に基づいて認識しています。なお、繰延税金資産は、将来減算一時差異、税務上の繰越欠損金および繰越税額控除について、将来それらを利用できる課税所得が稼得される可能性が高い範囲内で認識しています。
連結子会社および関連会社に対する投資ならびに共同支配企業に対する持分に関する将来加算一時差異については、当該一時差異の解消時期をコントロールでき、かつ予測可能な期間内に当該一時差異が解消しない可能性が高い場合は、繰延税金負債を認識していません。また、連結子会社および関連会社に対する投資ならびに共同支配企業に対する持分に関する将来減算一時差異については、当該一時差異からの便益を利用するのに十分な課税所得があり、予測可能な将来において実現する可能性が高い範囲でのみ繰延税金資産を認識しています。
繰延税金資産および負債は、報告期間の期末日に制定または実質的に制定されている税率および税法に基づいて、資産が実現する期間または負債が決済される期間に適用されると予測される税率で測定しています。繰延税金資産および負債の測定に当たっては、報告期間の期末日において当社および連結子会社が意図する資産および負債の帳簿価額の回収または決済の方法から生じる税務上の影響を反映しています。
繰延税金資産の回収可能性は、各報告期間の期末日において見直し、繰延税金資産の一部または全部の税務便益を実現させるのに十分な課税所得の稼得が見込めないと判断される部分について、繰延税金資産の帳簿価額を減額しています。
繰延税金資産および繰延税金負債は、当期税金に対する資産と負債を相殺する法律上の強制力のある権利を有しており、法人所得税が同一の税務当局によって同一の納税主体に課されている場合、または異なる納税主体に課されている場合でこれらの納税主体が当期税金に対する資産と負債を純額で決済するか、あるいは資産の実現と負債の決済を同時に行うことを意図している場合に相殺しています。
当社および連結子会社が採用する税務ポジションについては、税務上の解釈や過去の実績などのさまざまな要因を踏まえた総合的な判断に基づき、当該税務ポジションが税務当局により認められる可能性が高い場合に、その財務諸表における影響を反映しています。
(16) 1株当たり当期利益
基本的1株当たり当期利益は、親会社の所有者に帰属する当期利益を対応する期間の加重平均発行済普通株式数で除して算定しています。
4 セグメント情報
当社の事業セグメントは、経営組織の形態と製品およびサービスの特性に基づいて二輪事業・四輪事業・金融サービス事業・汎用パワープロダクツ事業及びその他の事業の4つに区分されています。
以下のセグメント情報は、独立した財務情報が入手可能な構成単位で区分され、定期的に当社の最高経営意思決定機関により経営資源の配分の決定および業績の評価に使用されているものです。また、セグメント情報における会計方針は、当社の連結財務諸表における会計方針と一致しています。
各事業の主要製品およびサービス、事業形態は以下のとおりです。
事業 | 主要製品およびサービス | 事業形態 | ||
二輪事業 | 二輪車、ATV、関連部品 | 研究開発・生産・販売・その他 | ||
四輪事業 | 四輪車、関連部品 | 研究開発・生産・販売・その他 | ||
金融サービス事業 | 金融 | 当社製品に関わる販売金融 およびリース業・その他 | ||
汎用パワープロダクツ事業 及びその他の事業 | 汎用パワープロダクツ、関連部品、その他 | 研究開発・生産・販売・その他 |
(1) 事業の種類別セグメント情報
前連結会計年度および当連結会計年度における当社および連結子会社の事業の種類別セグメント情報は、以下のとおりです。
前連結会計年度(自 2015年4月1日 至 2016年3月31日)
(単位:百万円)
二輪事業 | 四輪事業 | 金融サービス 事業 | 汎用パワープロダクツ事業及び その他の事業 | 計 | 消去又は全社 | 連結 | |||||||
売上収益 | |||||||||||||
(1) 外部顧客 | 1,805,429 | 10,625,405 | 1,835,605 | 334,712 | 14,601,151 | - | 14,601,151 | ||||||
(2) セグメント間 | - | 142,280 | 14,095 | 17,532 | 173,907 | △173,907 | - | ||||||
計 | 1,805,429 | 10,767,685 | 1,849,700 | 352,244 | 14,775,058 | △173,907 | 14,601,151 | ||||||
営業利益(△損失) | 181,773 | 153,366 | 199,358 | △31,121 | 503,376 | - | 503,376 | ||||||
持分法による投資利益 | 26,077 | 99,362 | - | 562 | 126,001 | - | 126,001 | ||||||
資産 | 1,412,404 | 7,493,086 | 9,071,874 | 333,586 | 18,310,950 | △81,656 | 18,229,294 | ||||||
持分法で会計処理 されている投資 | 97,195 | 491,122 | - | 4,685 | 593,002 | - | 593,002 | ||||||
減価償却費および償却費 | 76,267 | 564,631 | 622,874 | 13,770 | 1,277,542 | - | 1,277,542 | ||||||
資本的支出 | 73,541 | 796,209 | 1,972,647 | 18,251 | 2,860,648 | - | 2,860,648 | ||||||
減損損失(非金融資産) | 99 | 4,684 | 6,470 | 92 | 11,345 | - | 11,345 | ||||||
金融サービスに係る債権 - クレジット損失引当金および リース残価損失引当金繰入額 | - | - | 26,899 | - | 26,899 | - | 26,899 |
当連結会計年度(自 2016年4月1日 至 2017年3月31日)
(単位:百万円)
二輪事業 | 四輪事業 | 金融サービス 事業 | 汎用パワープロダクツ事業及び その他の事業 | 計 | 消去又は全社 | 連結 | |||||||
売上収益 | |||||||||||||
(1) 外部顧客 | 1,716,165 | 10,086,816 | 1,878,094 | 318,125 | 13,999,200 | - | 13,999,200 | ||||||
(2) セグメント間 | - | 169,850 | 13,188 | 31,567 | 214,605 | △214,605 | - | ||||||
計 | 1,716,165 | 10,256,666 | 1,891,282 | 349,692 | 14,213,805 | △214,605 | 13,999,200 | ||||||
営業利益(△損失) | 170,740 | 501,181 | 178,449 | △9,659 | 840,711 | - | 840,711 | ||||||
持分法による投資利益 | 31,835 | 132,411 | - | 547 | 164,793 | - | 164,793 | ||||||
資産 | 1,505,637 | 7,543,388 | 9,437,044 | 312,303 | 18,798,372 | 159,751 | 18,958,123 | ||||||
持分法で会計処理 されている投資 | 93,410 | 499,067 | - | 4,785 | 597,262 | - | 597,262 | ||||||
減価償却費および償却費 | 79,398 | 576,546 | 664,940 | 14,544 | 1,335,428 | - | 1,335,428 | ||||||
資本的支出 | 66,241 | 607,629 | 1,886,607 | 12,272 | 2,572,749 | - | 2,572,749 | ||||||
減損損失(非金融資産) | 185 | 626 | 7,987 | 170 | 8,968 | - | 8,968 | ||||||
金融サービスに係る債権 - クレジット損失引当金および リース残価損失引当金繰入額 | - | - | 31,448 | - | 31,448 | - | 31,448 |
(注) 1 各セグメントの営業利益(△損失)の算出方法は、連結損益計算書における営業利益の算出方法と一致しており、持分法による投資利益、金融収益及び金融費用および法人所得税費用を含んでいません。また、各セグメントに直接賦課できない営業費用は、最も合理的な配賦基準に基づいて、各セグメントに配賦しています。
2 各セグメントおよび消去又は全社の資産の合計は、連結財政状態計算書の総資産と一致しており、持分法で会計処理されている投資、デリバティブ資産および繰延税金資産などを含んでいます。また、消去又は全社に含まれる金額を除く、各セグメントに直接賦課できない資産については、最も合理的な配賦基準に基づいて、各セグメントに配賦しています。
3 セグメント間取引は、独立企業間価格で行っています。
4 資産の消去又は全社の項目には、セグメント間取引の消去の金額および全社資産の金額が含まれています。全社資産の金額は、前連結会計年度末および当連結会計年度末において、それぞれ451,387百万円、530,809百万円であり、その主な内容は、当社の現金及び現金同等物、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産です。
5 製品保証引当金繰入額は、前連結会計年度および当連結会計年度において、それぞれ607,646百万円、198,016百万円であり、主に四輪事業に含まれています。
6 費用として認識した棚卸資産の評価減の金額は、前連結会計年度および当連結会計年度において、それぞれ27,610百万円、22,707百万円です。前連結会計年度の金額は主に汎用パワープロダクツ事業及びその他の事業に含まれている航空機および航空機エンジンに関連するものです。当連結会計年度の金額は主に汎用パワープロダクツ事業及びその他の事業に含まれている航空機および航空機エンジンや四輪事業に関連するものです。
(2) 製品およびサービスに関する情報
前連結会計年度および当連結会計年度における当社および連結子会社の製品およびサービス別に区分した売上収益の金額は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2016年4月1日 至 2017年3月31日) | ||
二輪車、関連部品 | 1,679,130 | 1,598,935 | |
ATV、関連部品 | 126,299 | 117,230 | |
四輪車、関連部品 | 11,446,424 | 10,920,594 | |
金融 | 1,014,586 | 1,044,316 | |
汎用パワープロダクツ、関連部品 | 268,486 | 245,881 | |
その他 | 66,226 | 72,244 | |
合計 | 14,601,151 | 13,999,200 |
(3) 地域に関する情報
前連結会計年度および当連結会計年度における当社および連結子会社の所在地別に区分した売上収益および非流動資産(金融商品および繰延税金資産を除く)の金額は、以下のとおりです。
前連結会計年度(自 2015年4月1日 至 2016年3月31日)
(単位:百万円)
日本 | 米国 | その他 | 計 | ||||
売上収益 | 2,022,931 | 7,263,557 | 5,314,663 | 14,601,151 | |||
非流動資産 (金融商品および繰延税金資産を除く) | 2,426,439 | 3,759,009 | 1,611,133 | 7,796,581 |
当連結会計年度(自 2016年4月1日 至 2017年3月31日)
(単位:百万円)
日本 | 米国 | その他 | 計 | ||||
売上収益 | 2,114,833 | 6,755,460 | 5,128,907 | 13,999,200 | |||
非流動資産 (金融商品および繰延税金資産を除く) | 2,492,467 | 4,067,831 | 1,688,360 | 8,248,658 |
(4) 地域別セグメント補足情報
当社は、IFRSで要求される開示に加え、財務諸表利用者に以下の情報を開示します。
所在地別セグメント情報(当社および連結子会社の所在地別)
前連結会計年度(自 2015年4月1日 至 2016年3月31日)
(単位:百万円)
日本 | 北米 | 欧州 | アジア | その他の 地域 | 計 | 消去又は全社 | 連結 | ||||||||
売上収益 | |||||||||||||||
(1) 外部顧客 | 2,022,931 | 8,123,655 | 693,255 | 2,955,690 | 805,620 | 14,601,151 | - | 14,601,151 | |||||||
(2) セグメント間 | 1,905,654 | 413,427 | 82,782 | 579,683 | 3,032 | 2,984,578 | △2,984,578 | - | |||||||
計 | 3,928,585 | 8,537,082 | 776,037 | 3,535,373 | 808,652 | 17,585,729 | △2,984,578 | 14,601,151 | |||||||
営業利益(△損失) | △98,714 | 210,862 | 18,747 | 335,508 | △8,322 | 458,081 | 45,295 | 503,376 | |||||||
資産 | 4,258,071 | 10,240,942 | 719,561 | 2,467,481 | 603,754 | 18,289,809 | △60,515 | 18,229,294 | |||||||
非流動資産 (金融商品および繰延税金資産を除く) | 2,426,439 | 4,364,808 | 118,992 | 713,968 | 172,374 | 7,796,581 | - | 7,796,581 |
当連結会計年度(自 2016年4月1日 至 2017年3月31日)
(単位:百万円)
日本 | 北米 | 欧州 | アジア | その他の 地域 | 計 | 消去又は全社 | 連結 | ||||||||
売上収益 | |||||||||||||||
(1) 外部顧客 | 2,114,833 | 7,621,550 | 638,436 | 2,893,404 | 730,977 | 13,999,200 | - | 13,999,200 | |||||||
(2) セグメント間 | 1,998,576 | 476,518 | 150,957 | 562,629 | 2,518 | 3,191,198 | △3,191,198 | - | |||||||
計 | 4,113,409 | 8,098,068 | 789,393 | 3,456,033 | 733,495 | 17,190,398 | △3,191,198 | 13,999,200 | |||||||
営業利益(△損失) | 104,560 | 398,725 | 12,112 | 331,466 | 29,016 | 875,879 | △35,168 | 840,711 | |||||||
資産 | 4,236,574 | 10,743,185 | 675,983 | 2,694,622 | 670,332 | 19,020,696 | △62,573 | 18,958,123 | |||||||
非流動資産 (金融商品および繰延税金資産を除く) | 2,492,467 | 4,766,609 | 107,443 | 694,919 | 187,220 | 8,248,658 | - | 8,248,658 |
(注) 1 国又は地域の区分の方法および各区分に属する主な国又は地域
(1) 国又は地域の区分の方法……………地理的近接度によっています。
(2) 各区分に属する主な国又は地域……北米:米国、カナダ、メキシコ
欧州:英国、ドイツ、フランス、ベルギー、トルコ
アジア:タイ、インドネシア、中国、インド、ベトナム
その他の地域:ブラジル、オーストラリア
2 各セグメントの営業利益(△損失)の算出方法は、連結損益計算書における営業利益の算出方法と一致しており、持分法による投資利益、金融収益及び金融費用および法人所得税費用を含んでいません。
3 各セグメントおよび消去又は全社の資産の合計は、連結財政状態計算書の総資産と一致しており、持分法で会計処理されている投資、デリバティブ資産および繰延税金資産などを含んでいます。
4 セグメント間取引は、独立企業間価格で行っています。
5 資産の消去又は全社の項目には、セグメント間取引の消去の金額および全社資産の金額が含まれています。全社資産の金額は、前連結会計年度末および当連結会計年度末において、それぞれ451,387百万円、530,809百万円であり、その主な内容は、当社の現金及び現金同等物、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産です。
5 現金及び現金同等物
前連結会計年度末および当連結会計年度末における現金及び現金同等物の内訳は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度末 (2016年3月31日) | 当連結会計年度末 (2017年3月31日) | ||
現金および預金 | 1,157,781 | 1,528,861 | |
現金同等物 | 599,675 | 577,115 | |
合計 | 1,757,456 | 2,105,976 |
当社および連結子会社が保有する現金同等物は、主にマネー・マーケット・ファンドおよび譲渡性預金です。
6 営業債権
営業債権は償却原価で測定する金融資産に分類しています。
前連結会計年度末および当連結会計年度末における営業債権の内訳は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度末 (2016年3月31日) | 当連結会計年度末 (2017年3月31日) | ||
受取手形および売掛金 | 705,629 | 675,032 | |
その他 | 136,973 | 103,504 | |
貸倒引当金 | △15,888 | △14,510 | |
合計 | 826,714 | 764,026 |
前連結会計年度および当連結会計年度における営業債権に係る貸倒引当金の増減は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2016年4月1日 至 2017年3月31日) | ||
期首残高 | 5,367 | 15,888 | |
繰入額 | 11,786 | 5,046 | |
取崩額 | △593 | △6,389 | |
在外営業活動体の為替換算差額 | △672 | △35 | |
期末残高 | 15,888 | 14,510 |
7 金融サービスに係る債権
当社の金融子会社は、製品の販売をサポートするために、顧客および販売店に対して様々な金融サービスを提供しており、これらの金融サービスに係る債権を以下のように区分しています。
顧客に対する金融債権
小売金融:主に、顧客との割賦契約に係る債権から構成されます。
ファイナンス・リース:主に、顧客との解約不能な車両のリース契約に係る債権から構成されます。
販売店に対する金融債権
卸売金融:主に、販売店の在庫購入のための融資に係る債権および販売店への貸付金から構成されます。
金融サービスに係る債権は償却原価で測定する金融資産に分類しています。
前連結会計年度末および当連結会計年度末における金融サービスに係る債権の内訳は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度末 (2016年3月31日) | 当連結会計年度末 (2017年3月31日) | ||
顧客に対する金融債権 | |||
小売金融 | 4,227,816 | 4,199,715 | |
ファイナンス・リース | 227,502 | 184,339 | |
販売店に対する金融債権 | |||
卸売金融 | 589,889 | 608,549 | |
小計 | 5,045,207 | 4,992,603 | |
クレジット損失引当金 | △25,565 | △31,499 | |
リース残価損失引当金 | △1,615 | △1,663 | |
未稼得利益 | △9,959 | △9,888 | |
合計 | 5,008,068 | 4,949,553 | |
流動資産 | 1,926,014 | 1,878,938 | |
非流動資産 | 3,082,054 | 3,070,615 | |
合計 | 5,008,068 | 4,949,553 |
(ファイナンス・リースに係る債権)
前連結会計年度末および当連結会計年度末におけるファイナンス・リースに基づく投資未回収総額および最低受取リース料総額の現在価値は、以下のとおりです。
前連結会計年度末(2016年3月31日)
(単位:百万円)
1年以内 | 1年超5年以内 | 5年超 | 合計 | ||||
リース投資未回収総額 | 83,099 | 144,363 | 40 | 227,502 | |||
未稼得利益 | △4,136 | △5,823 | - | △9,959 | |||
無保証残存価値 | △15,895 | △48,133 | △2 | △64,030 | |||
最低受取リース料総額の 現在価値 | 63,068 | 90,407 | 38 | 153,513 |
当連結会計年度末(2017年3月31日)
(単位:百万円)
1年以内 | 1年超5年以内 | 5年超 | 合計 | ||||
リース投資未回収総額 | 72,066 | 111,941 | 332 | 184,339 | |||
未稼得利益 | △1,952 | △7,919 | △17 | △9,888 | |||
無保証残存価値 | △23,712 | △43,941 | △2 | △67,655 | |||
最低受取リース料総額の 現在価値 | 46,402 | 60,081 | 313 | 106,796 |
(クレジット損失引当金)
前連結会計年度および当連結会計年度におけるクレジット損失引当金の増減は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
小売金融 | ファイナンス・ リース | 卸売金融 | 合計 | ||||
2015年4月1日残高 | 22,649 | 499 | 1,890 | 25,038 | |||
繰入額 | 24,148 | 457 | 769 | 25,374 | |||
クレジット損失 | △31,258 | △268 | △64 | △31,590 | |||
回収 | 8,839 | 107 | 98 | 9,044 | |||
在外営業活動体の 為替換算差額 | △2,078 | △33 | △190 | △2,301 | |||
2016年3月31日残高 | 22,300 | 762 | 2,503 | 25,565 | |||
繰入額 | 29,870 | 338 | △278 | 29,930 | |||
クレジット損失 | △33,045 | △287 | △382 | △33,714 | |||
回収 | 8,487 | 69 | 3 | 8,559 | |||
在外営業活動体の 為替換算差額 | 1,255 | △73 | △23 | 1,159 | |||
2017年3月31日残高 | 28,867 | 809 | 1,823 | 31,499 |
クレジット損失引当金の詳細は、連結財務諸表注記の「25 金融リスク管理 (3)信用リスク」を参照ください。
8 その他の金融資産
前連結会計年度末および当連結会計年度末におけるその他の金融資産の内訳は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度末 (2016年3月31日) | 当連結会計年度末 (2017年3月31日) | ||
償却原価で測定する金融資産 | |||
営業債権、金融サービスに係る債権以外の債権 | 86,602 | 95,552 | |
負債性証券 | 40,670 | 68,263 | |
敷金 | 15,268 | 16,944 | |
引出制限付預金 | 37,456 | 44,555 | |
その他 | 9,643 | 6,825 | |
貸倒引当金 | △11,731 | △10,964 | |
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産 | |||
資本性証券 | 153,313 | 188,657 | |
純損益を通じて公正価値で測定する金融資産 | |||
デリバティブ | 50,022 | 35,513 | |
負債性証券 | 56,995 | 68,694 | |
合計 | 438,238 | 514,039 | |
流動資産 | 103,035 | 149,427 | |
非流動資産 | 335,203 | 364,612 | |
合計 | 438,238 | 514,039 |
前連結会計年度および当連結会計年度におけるその他の金融資産に係る貸倒引当金の増減は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2016年4月1日 至 2017年3月31日) | ||
期首残高 | 12,061 | 11,731 | |
繰入額 | 1,382 | 219 | |
取崩額 | △1,528 | △936 | |
在外営業活動体の為替換算差額 | △184 | △50 | |
期末残高 | 11,731 | 10,964 |
前連結会計年度末および当連結会計年度末におけるその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産の主な銘柄は、以下のとおりです。
前連結会計年度末(2016年3月31日)
(単位:百万円)
公正価値 | ||
シリウスXMホールディングス | 41,764 | |
スタンレー電気㈱ | 23,504 | |
日本精機㈱ | 8,167 | |
㈱三菱UFJフィナンシャル・グループ | 7,563 | |
新電元工業㈱ | 5,091 | |
大同特殊鋼㈱ | 5,090 |
当連結会計年度末(2017年3月31日)
(単位:百万円)
公正価値 | ||
シリウスXMホールディングス | 54,216 | |
スタンレー電気㈱ | 29,322 | |
㈱三菱UFJフィナンシャル・グループ | 10,147 | |
日本精機㈱ | 8,989 | |
大同特殊鋼㈱ | 6,944 | |
新電元工業㈱ | 6,227 |
9 棚卸資産
前連結会計年度末および当連結会計年度末における棚卸資産の内訳は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度末 (2016年3月31日) | 当連結会計年度末 (2017年3月31日) | ||
製品 | 760,512 | 810,885 | |
仕掛品 | 74,328 | 77,151 | |
原材料 | 478,452 | 476,094 | |
合計 | 1,313,292 | 1,364,130 |
前連結会計年度および当連結会計年度において、費用として認識した棚卸資産の評価減の金額は、それぞれ27,610百万円、22,707百万円です。
10 持分法で会計処理されている投資
前連結会計年度末および当連結会計年度末における関連会社および共同支配企業に対する当社および連結子会社の持分相当額は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度末 (2016年3月31日) | 当連結会計年度末 (2017年3月31日) | ||
持分法で会計処理されている投資 | |||
関連会社 | 343,405 | 320,786 | |
共同支配企業 | 249,597 | 276,476 | |
合計 | 593,002 | 597,262 | |
未分配利益に対する持分相当額 | |||
関連会社 | 234,434 | 223,749 | |
共同支配企業 | 152,331 | 193,046 | |
合計 | 386,765 | 416,795 |
当社は、前連結会計年度および当連結会計年度において、一部の持分法で会計処理されている投資について、市場価格の下落により減損の客観的な証拠が存在すると判断したため、減損損失をそれぞれ28,887百万円、12,871百万円計上しています。当該減損損失は、持分法による投資利益に含まれており、主に四輪事業に含まれています。
前連結会計年度および当連結会計年度における関連会社および共同支配企業の当期包括利益に対する当社および連結子会社の持分は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2016年4月1日 至 2017年3月31日) | |||
当期利益 | ||||
関連会社 | 8,538 | 9,626 | ||
共同支配企業 | 117,463 | 155,167 | ||
合計 | 126,001 | 164,793 | ||
その他の包括利益 | ||||
関連会社 | △12,096 | △6,560 | ||
共同支配企業 | △25,769 | △12,822 | ||
合計 | △37,865 | △19,382 | ||
当期包括利益 | ||||
関連会社 | △3,558 | 3,066 | ||
共同支配企業 | 91,694 | 142,345 | ||
合計 | 88,136 | 145,411 |
前連結会計年度および当連結会計年度における関連会社および共同支配企業に関する合算財務情報は、以下のとおりです。
(関連会社)
前連結会計年度(自 2015年4月1日 至 2016年3月31日)
(単位:百万円)
二輪事業 | 四輪事業 | 汎用パワープロ ダクツ事業及び その他の事業 | 計 | ||||
流動資産 | 88,052 | 1,022,990 | 7,003 | 1,118,045 | |||
非流動資産 | 50,129 | 1,137,554 | 24,827 | 1,212,510 | |||
資産合計 | 138,181 | 2,160,544 | 31,830 | 2,330,555 | |||
流動負債 | 41,582 | 648,206 | 2,448 | 692,236 | |||
非流動負債 | 7,181 | 245,863 | 1,448 | 254,492 | |||
負債合計 | 48,763 | 894,069 | 3,896 | 946,728 | |||
資本合計 | 89,418 | 1,266,475 | 27,934 | 1,383,827 | |||
売上収益 | 219,265 | 2,708,831 | 6,818 | 2,934,914 | |||
当期利益 | 13,780 | 91,316 | 1,147 | 106,243 |
当連結会計年度(自 2016年4月1日 至 2017年3月31日)
(単位:百万円)
二輪事業 | 四輪事業 | 汎用パワープロ ダクツ事業及び その他の事業 | 計 | ||||
流動資産 | 65,944 | 1,033,934 | 7,811 | 1,107,689 | |||
非流動資産 | 31,542 | 1,153,112 | 24,229 | 1,208,883 | |||
資産合計 | 97,486 | 2,187,046 | 32,040 | 2,316,572 | |||
流動負債 | 30,556 | 665,251 | 2,653 | 698,460 | |||
非流動負債 | 5,922 | 273,264 | 1,355 | 280,541 | |||
負債合計 | 36,478 | 938,515 | 4,008 | 979,001 | |||
資本合計 | 61,008 | 1,248,531 | 28,032 | 1,337,571 | |||
売上収益 | 158,174 | 2,515,601 | 6,724 | 2,680,499 | |||
当期利益 | 10,112 | 60,145 | 973 | 71,230 |
(共同支配企業)
前連結会計年度(自 2015年4月1日 至 2016年3月31日)
(単位:百万円)
二輪事業 | 四輪事業 | 汎用パワープロ ダクツ事業及び その他の事業 | 計 | ||||
流動資産 | 194,278 | 849,553 | 2,311 | 1,046,142 | |||
非流動資産 | 115,588 | 298,357 | 577 | 414,522 | |||
資産合計 | 309,866 | 1,147,910 | 2,888 | 1,460,664 | |||
流動負債 | 174,749 | 734,783 | 1,088 | 910,620 | |||
非流動負債 | 8,371 | 42,651 | 1,063 | 52,085 | |||
負債合計 | 183,120 | 777,434 | 2,151 | 962,705 | |||
資本合計 | 126,746 | 370,476 | 737 | 497,959 | |||
売上収益 | 706,527 | 2,962,929 | 4,069 | 3,673,525 | |||
当期利益 | 47,248 | 196,796 | 149 | 244,193 |
当連結会計年度(自 2016年4月1日 至 2017年3月31日)
(単位:百万円)
二輪事業 | 四輪事業 | 汎用パワープロ ダクツ事業及び その他の事業 | 計 | ||||
流動資産 | 214,096 | 1,054,611 | 2,395 | 1,271,102 | |||
非流動資産 | 106,989 | 257,843 | 624 | 365,456 | |||
資産合計 | 321,085 | 1,312,454 | 3,019 | 1,636,558 | |||
流動負債 | 179,948 | 860,100 | 859 | 1,040,907 | |||
非流動負債 | 8,624 | 41,868 | 1,035 | 51,527 | |||
負債合計 | 188,572 | 901,968 | 1,894 | 1,092,434 | |||
資本合計 | 132,513 | 410,486 | 1,125 | 544,124 | |||
売上収益 | 671,227 | 3,038,643 | 4,796 | 3,714,666 | |||
当期利益 | 58,585 | 250,451 | 380 | 309,416 |
11 オペレーティング・リース資産
前連結会計年度および当連結会計年度におけるオペレーティング・リース資産の取得原価、減価償却累計額および減損損失累計額の増減ならびに帳簿価額は、以下のとおりです。
(取得原価)
(単位:百万円)
2015年4月1日残高 | 4,058,381 |
取得 | 1,967,538 |
売却または処分 | △1,238,597 |
在外営業活動体の為替換算差額 | △261,250 |
その他 | - |
2016年3月31日残高 | 4,526,072 |
取得 | 1,882,696 |
売却または処分 | △1,286,691 |
在外営業活動体の為替換算差額 | △7,534 |
その他 | - |
2017年3月31日残高 | 5,114,543 |
(減価償却累計額および減損損失累計額)
(単位:百万円)
2015年4月1日残高 | △723,014 |
減価償却費 | △620,016 |
売却または処分 | 456,371 |
在外営業活動体の為替換算差額 | 45,168 |
その他 | △6,470 |
2016年3月31日残高 | △847,961 |
減価償却費 | △662,081 |
売却または処分 | 507,160 |
在外営業活動体の為替換算差額 | 989 |
その他 | △7,987 |
2017年3月31日残高 | △1,009,880 |
(帳簿価額)
(単位:百万円)
2016年3月31日残高 | 3,678,111 |
2017年3月31日残高 | 4,104,663 |
(将来最低受取リース料)
前連結会計年度末および当連結会計年度末における、解約不能なオペレーティング・リースに係る将来最低受取リース料の受取期間別の内訳は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度末 (2016年3月31日) | 当連結会計年度末 (2017年3月31日) | ||
1年以内 | 630,480 | 677,119 | |
1年超5年以内 | 768,925 | 800,473 | |
5年超 | - | - | |
合計 | 1,399,405 | 1,477,592 |
上記に記載されている将来最低受取リース料の金額は、必ずしも将来の現金回収額を示すものではありません。
12 有形固定資産
前連結会計年度および当連結会計年度における有形固定資産の取得原価、減価償却累計額および減損損失累計額の増減ならびに帳簿価額は、以下のとおりです。
(取得原価)
(単位:百万円)
土地 | 建物及び 構築物 | 機械装置 及び備品 | 建設仮勘定 | 合計 | |||||
2015年4月1日残高 | 550,410 | 2,134,619 | 5,011,902 | 364,430 | 8,061,361 | ||||
取得 | 666 | 22,014 | 164,563 | 500,063 | 687,306 | ||||
建設仮勘定から本勘定への振替 | 14,029 | 123,541 | 407,832 | △545,402 | - | ||||
売却または処分 | △3,622 | △21,998 | △250,901 | - | △276,521 | ||||
在外営業活動体の為替換算差額 | △13,962 | △88,021 | △300,932 | △34,563 | △437,478 | ||||
その他 | △902 | △1,387 | 7,837 | △9,296 | △3,748 | ||||
2016年3月31日残高 | 546,619 | 2,168,768 | 5,040,301 | 275,232 | 8,030,920 | ||||
取得 | 4 | 16,550 | 129,307 | 442,499 | 588,360 | ||||
建設仮勘定から本勘定への振替 | 2,077 | 69,978 | 366,463 | △438,518 | - | ||||
売却または処分 | △2,519 | △15,188 | △208,415 | - | △226,122 | ||||
在外営業活動体の為替換算差額 | 478 | △9,627 | △23,354 | △397 | △32,900 | ||||
その他 | 196 | 793 | 837 | △1,730 | 96 | ||||
2017年3月31日残高 | 546,855 | 2,231,274 | 5,305,139 | 277,086 | 8,360,354 |
(減価償却累計額および減損損失累計額)
(単位:百万円)
土地 | 建物及び 構築物 | 機械装置 及び備品 | 建設仮勘定 | 合計 | |||||
2015年4月1日残高 | △3,512 | △1,149,661 | △3,716,151 | △2,526 | △4,871,850 | ||||
減価償却費 | - | △71,453 | △414,957 | - | △486,410 | ||||
売却または処分 | 608 | 15,187 | 215,592 | - | 231,387 | ||||
在外営業活動体の為替換算差額 | 137 | 38,475 | 205,063 | 177 | 243,852 | ||||
その他 | △917 | 817 | △8,250 | 15 | △8,335 | ||||
2016年3月31日残高 | △3,684 | △1,166,635 | △3,718,703 | △2,334 | △4,891,356 | ||||
減価償却費 | - | △75,754 | △408,379 | - | △484,133 | ||||
売却または処分 | 70 | 12,378 | 178,293 | - | 190,741 | ||||
在外営業活動体の為替換算差額 | 79 | 6,460 | 21,937 | 237 | 28,713 | ||||
その他 | △331 | △788 | △2,749 | △73 | △3,941 | ||||
2017年3月31日残高 | △3,866 | △1,224,339 | △3,929,601 | △2,170 | △5,159,976 |
(帳簿価額)
(単位:百万円)
土地 | 建物及び 構築物 | 機械装置 及び備品 | 建設仮勘定 | 合計 | |||||
2016年3月31日残高 | 542,935 | 1,002,133 | 1,321,598 | 272,898 | 3,139,564 | ||||
2017年3月31日残高 | 542,989 | 1,006,935 | 1,375,538 | 274,916 | 3,200,378 |
有形固定資産の購入に関する発注契約については、連結財務諸表注記の「28 契約残高および偶発債務」を参照ください。
13 無形資産
前連結会計年度および当連結会計年度における無形資産の取得原価、償却累計額および減損損失累計額の増減ならびに帳簿価額は、以下のとおりです。
(取得原価)
(単位:百万円)
開発資産 | ソフトウェア | その他 | 合計 | ||||
2015年4月1日残高 | 864,602 | 318,894 | 39,247 | 1,222,743 | |||
取得 | - | 25,368 | 4,062 | 29,430 | |||
内部開発 | 190,992 | 25,174 | - | 216,166 | |||
売却または処分 | △67,377 | △3,145 | △2,227 | △72,749 | |||
在外営業活動体の為替換算差額 | △621 | △13,840 | △4,180 | △18,641 | |||
その他 | 58 | 1,102 | 33 | 1,193 | |||
2016年3月31日残高 | 987,654 | 353,553 | 36,935 | 1,378,142 | |||
取得 | - | 8,712 | 2,049 | 10,761 | |||
内部開発 | 121,037 | 17,228 | - | 138,265 | |||
売却または処分 | △131,529 | △30,342 | △1,861 | △163,732 | |||
在外営業活動体の為替換算差額 | 127 | △3,693 | △1,146 | △4,712 | |||
その他 | △155 | 1,587 | △2,115 | △683 | |||
2017年3月31日残高 | 977,134 | 347,045 | 33,862 | 1,358,041 |
(償却累計額および減損損失累計額)
(単位:百万円)
開発資産 | ソフトウェア | その他 | 合計 | ||||
2015年4月1日残高 | △276,810 | △173,484 | △12,914 | △463,208 | |||
償却費 | △127,684 | △40,363 | △3,069 | △171,116 | |||
売却または処分 | 67,377 | 1,696 | 1,375 | 70,448 | |||
在外営業活動体の為替換算差額 | 5 | 8,991 | 2,153 | 11,149 | |||
その他 | - | △339 | △137 | △476 | |||
2016年3月31日残高 | △337,112 | △203,499 | △12,592 | △553,203 | |||
償却費 | △152,548 | △36,515 | △151 | △189,214 | |||
売却または処分 | 131,529 | 29,029 | 1,891 | 162,449 | |||
在外営業活動体の為替換算差額 | 2 | 1,579 | △464 | 1,117 | |||
その他 | △1 | △2,506 | 1,509 | △998 | |||
2017年3月31日残高 | △358,130 | △211,912 | △9,807 | △579,849 |
(帳簿価額)
(単位:百万円)
開発資産 | ソフトウェア | その他 | 合計 | ||||
2016年3月31日残高 | 650,542 | 150,054 | 24,343 | 824,939 | |||
2017年3月31日残高 | 619,004 | 135,133 | 24,055 | 778,192 |
開発資産の償却費は連結損益計算書の研究開発費に、開発資産以外の無形資産の償却費は連結損益計算書の売上原価、販売費及び一般管理費ならびに研究開発費にそれぞれ含まれています。
無形資産の購入に関する発注契約については、連結財務諸表注記の「28 契約残高および偶発債務」を参照ください。
14 営業債務
営業債務は償却原価で測定する金融負債に分類しています。
前連結会計年度末および当連結会計年度末における営業債務の内訳は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度末 (2016年3月31日) | 当連結会計年度末 (2017年3月31日) | ||
支払手形および買掛金 | 961,606 | 1,013,307 | |
その他 | 166,435 | 170,037 | |
合計 | 1,128,041 | 1,183,344 |
15 資金調達に係る債務
資金調達に係る債務は償却原価で測定する金融負債に分類しています。
前連結会計年度末および当連結会計年度末における流動負債に区分される資金調達に係る債務の内訳は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度末 (2016年3月31日) | 当連結会計年度末 (2017年3月31日) | ||
流動 | |||
コマーシャルペーパー | 766,603 | 791,630 | |
銀行等借入金 | 314,943 | 310,123 | |
ミディアムタームノート | - | 36,411 | |
資産担保証券 | 26,136 | 23,947 | |
小計 | 1,107,682 | 1,162,111 | |
非流動負債からの振替 (1年以内期限到来分) | 1,681,938 | 1,624,817 | |
合計 | 2,789,620 | 2,786,928 |
前連結会計年度末および当連結会計年度末における流動負債に区分される資金調達に係る債務(非流動負債からの振替を除く)の加重平均利率は、以下のとおりです。
前連結会計年度末 (2016年3月31日) | 当連結会計年度末 (2017年3月31日) | ||
加重平均利率 | 1.16% | 1.09% |
前連結会計年度末および当連結会計年度末における非流動負債に区分される資金調達に係る債務の内訳は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度末 (2016年3月31日) | 当連結会計年度末 (2017年3月31日) | ||
非流動 | |||
銀行等借入金 | 1,478,968 | 1,290,579 | |
ミディアムタームノート | 2,588,906 | 2,909,568 | |
社債 | 459,469 | 459,510 | |
資産担保証券 | 891,223 | 987,350 | |
小計 | 5,418,566 | 5,647,007 | |
流動負債への振替 (1年以内期限到来分) | △1,681,938 | △1,624,817 | |
合計 | 3,736,628 | 4,022,190 |
前連結会計年度末および当連結会計年度末における非流動負債に区分される資金調達に係る債務(流動負債への振替を含む)の利率および返済期限の要約は、以下のとおりです。
前連結会計年度末 (2016年3月31日) | 当連結会計年度末 (2017年3月31日) | ||
銀行等借入金 | 利率:0.18%~29.99% 返済期限:2016年~2046年 | 利率:0.09%~17.00% 返済期限:2017年~2046年 | |
ミディアムタームノート | 利率:0.18%~7.63% 返済期限:2016年~2023年 | 利率:0.07%~7.63% 返済期限:2017年~2027年 | |
社債 | 利率:0.21%~0.59% 返済期限:2016年~2021年 | 利率:0.01%~0.59% 返済期限:2017年~2021年 | |
資産担保証券 | 利率:0.13%~1.56% 返済期限:2016年~2021年 | 利率:0.13%~2.05% 返済期限:2017年~2022年 |
(担保差入資産)
前連結会計年度末および当連結会計年度末における資金調達に係る債務に対する担保差入資産は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度末 (2016年3月31日) | 当連結会計年度末 (2017年3月31日) | ||
営業債権 | 21,757 | 18,229 | |
金融サービスに係る債権 | 945,761 | 1,038,177 | |
棚卸資産 | 21,364 | - | |
有形固定資産 | 67,706 | 61,644 | |
合計 | 1,056,588 | 1,118,050 |
金融サービスに係る債権は資産担保証券の担保として供されています。その他の項目は主に銀行等借入金の担保として供されています。
日本における慣行として、銀行借入金については一般的な契約に基づき行われており、現在および将来に発生する債務について、銀行の請求に基づき担保の設定または保証の差入れの義務があります。また、当社および連結子会社が支払遅延あるいは債務不履行に陥った場合、銀行は、全ての債務について、銀行預金と相殺する権利を有しています。
16 その他の金融負債
前連結会計年度末および当連結会計年度末におけるその他の金融負債の内訳は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度末 (2016年3月31日) | 当連結会計年度末 (2017年3月31日) | ||
償却原価で測定する金融負債 | |||
リース債務 | 69,206 | 69,364 | |
その他 | 36,020 | 42,585 | |
純損益を通じて公正価値で測定する金融負債 | |||
デリバティブ | 32,338 | 55,076 | |
合計 | 137,564 | 167,025 | |
流動負債 | 89,809 | 119,784 | |
非流動負債 | 47,755 | 47,241 | |
合計 | 137,564 | 167,025 |
17 引当金
当連結会計年度における引当金の内訳および増減は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
製品保証引当金(注) | その他 | 合計 | |||
2016年4月1日残高 | 727,441 | 50,769 | 778,210 | ||
繰入額 | 198,016 | 45,519 | 243,535 | ||
取崩額 | △341,416 | △16,793 | △358,209 | ||
戻入額 | △54,324 | △4,234 | △58,558 | ||
在外営業活動体の為替換算差額 | △9,587 | 1,639 | △7,948 | ||
2017年3月31日残高 | 520,130 | 76,900 | 597,030 |
前連結会計年度末および当連結会計年度末における引当金の流動負債、非流動負債の残高は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度末 (2016年3月31日) | 当連結会計年度末 (2017年3月31日) | ||||
流動負債 | 513,232 | 348,095 | |||
非流動負債 | 264,978 | 248,935 | |||
合計 | 778,210 | 597,030 |
(注) 当社および連結子会社は、将来の製品保証に関連する費用に対して製品保証引当金を認識しています。製品保証に関連する費用には、(i)保証書に基づく無償の補修費用、(ii)主務官庁への届出等に基づく無償の補修費用が含まれています。(i)保証書に基づく無償の補修費用は、製品を販売した時点で認識しており、(ii)主務官庁への届出等に基づく新規の保証項目に関連する費用については、経済的便益を有する資源の流出が生じる可能性が高く、その債務の金額について信頼性をもって見積ることができる場合に、引当金を認識しています。これらの引当金の金額は、最新の補修費用の情報および過去の補修実績を基礎に将来の見込みを加味して見積っており、顧客および販売店からの請求等に応じて取崩されるものです。
18 従業員給付
(1) 退職後給付
当社および連結子会社は、各種退職給付および年金制度を有しており、ほぼ全ての日本における従業員および一部の海外の従業員を対象としています。当社および日本の連結子会社は、日本の確定給付企業年金法に基づくキャッシュバランスプラン類似制度またはその他の確定給付型年金制度を設けています。また、当社および一部の連結子会社は、退職年金制度に加え退職一時金制度を設けており、これらの制度における給付額は、基本的に従業員の給与水準、勤続年数およびその他の要素に基づいて決定されます。これらの制度に加え、一部の北米の連結子会社は、健康保険や生命保険等の制度を退職後の従業員に提供しています。
当社が設けている年金制度は、当社より法的に独立したホンダ企業年金基金によって運営されており、基金の理事は、法令、法令に基づき行われる厚生労働大臣または地方厚生局長の処分、規約および代議員会の議決を遵守し、基金のために忠実にその職務を遂行する義務を負っています。当社には、ホンダ企業年金基金に対する掛金の拠出が要求されており、将来にわたってホンダ企業年金基金が定める掛金の拠出義務を負っています。また、掛金は法令が認める範囲で定期的に見直されています。
2016年8月に、当社および日本の一部の連結子会社は、多様化する個人のニーズに応えるため、60歳から65歳への定年延長や60歳から65歳の間で定年時期を選択できる選択定年制を導入するとともに、定年延長に合わせた確定給付型年金制度の改定を2017年4月1日に実施することを決定しました。この制度改定により、現行の60歳時点の退職一時金水準と60歳以降の退職一時金水準を同等とする給付カーブの見直し等が行われます。また、一部の確定給付型年金制度は廃止され、確定拠出型年金制度が導入されます。
この制度改定に伴い、確定給付制度債務を減額し過去勤務費用を純損益に認識しています。当連結会計年度において純損益に認識された過去勤務費用は、84,024百万円(貸方)であり、連結損益計算書の売上原価を37,197百万円、販売費及び一般管理費を21,385百万円、研究開発費を25,442百万円、それぞれ減額しています。また、同時に確定給付型年金制度の確定給付制度債務および制度資産を再測定しています。
なお、当社は、一部の北米の連結子会社における健康保険や生命保険等の制度の退職給付に係る負債に占める割合が相対的に高まったため、当連結会計年度において当該制度を注記へ含めています。また、これに伴い前連結会計年度の注記へも含めています。
① 確定給付制度債務と制度資産
前連結会計年度および当連結会計年度における当社および一部の連結子会社の確定給付制度債務の現在価値および制度資産の公正価値の変動は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2016年4月1日 至 2017年3月31日) | ||||||
国内制度 | 海外制度 | 国内制度 | 海外制度 | ||||
確定給付制度債務の現在価値 | |||||||
期首残高 | 1,375,455 | 1,163,577 | 1,454,421 | 1,050,938 | |||
当期勤務費用 | 35,426 | 31,635 | 36,937 | 27,009 | |||
過去勤務費用 | - | 66 | △84,024 | 1,258 | |||
利息費用 | 13,611 | 43,916 | 7,177 | 37,974 | |||
従業員拠出 | - | 1,162 | - | 1,276 | |||
再測定 | |||||||
人口統計上の仮定の変更 | △11,410 | 655 | 59,491 | △3,895 | |||
財務上の仮定の変更 | 101,566 | △61,163 | △67,125 | 18,807 | |||
その他 | △1,892 | 866 | △6,707 | △10,681 | |||
給付額 | △58,335 | △51,338 | △37,978 | △37,733 | |||
在外営業活動体の為替換算差額 | - | △78,438 | - | △27,602 | |||
期末残高 | 1,454,421 | 1,050,938 | 1,362,192 | 1,057,351 | |||
制度資産の公正価値 | |||||||
期首残高 | 1,142,515 | 845,188 | 1,130,443 | 758,700 | |||
利息収益 | 11,444 | 31,743 | 5,693 | 27,891 | |||
利息収益を除く制度資産に係る収益 | △19,182 | △44,530 | 29,778 | 44,522 | |||
事業主拠出 | 54,001 | 34,257 | 52,655 | 22,683 | |||
従業員拠出 | - | 1,162 | - | 1,276 | |||
給付額 | △58,335 | △51,338 | △36,429 | △37,733 | |||
在外営業活動体の為替換算差額 | - | △57,782 | - | △21,778 | |||
期末残高 | 1,130,443 | 758,700 | 1,182,140 | 795,561 | |||
確定給付負債の純額 | 323,978 | 292,238 | 180,052 | 261,790 |
② 制度資産の公正価値
当社および連結子会社の国内制度および海外制度に係る資産運用方針は、従業員の将来の給付を確保するため許容されるリスクのもとで中長期的に総運用収益の最適化をはかるべく策定されています。制度資産は、資産配分目標に基づいて主に国内外の株式および債券に幅広く分散投資されており、リスクの低減を図っています。資産配分については、長期的なリスク、リターンの予想および各資産の運用実績の相関に基づき、中長期的に維持すべき配分の目標を設定しています。この資産配分目標は、制度資産の運用環境等に重要な変化が生じた場合には、適宜見直しを行っています。
前連結会計年度末および当連結会計年度末における国内制度および海外制度の制度資産の公正価値の内訳は、以下のとおりです。
前連結会計年度末(2016年3月31日)
(単位:百万円)
国内制度 | 海外制度 | ||||||||||
活発な市場における 公表市場価格 | 合計 | 活発な市場における 公表市場価格 | 合計 | ||||||||
有 | 無 | 有 | 無 | ||||||||
現金及び現金同等物 | 16,393 | - | 16,393 | 11,027 | - | 11,027 | |||||
株式 | |||||||||||
日本 | 29,017 | - | 29,017 | 12,801 | - | 12,801 | |||||
米国 | 187,566 | - | 187,566 | 101,315 | - | 101,315 | |||||
その他 | 191,042 | 167 | 191,209 | 94,918 | 3,560 | 98,478 | |||||
債券 | |||||||||||
日本 | 78,329 | - | 78,329 | - | - | - | |||||
米国 | 3,319 | 115,544 | 118,863 | - | 104,793 | 104,793 | |||||
その他 | 211,575 | 15,036 | 226,611 | - | 49,387 | 49,387 | |||||
団体年金保険 | |||||||||||
一般勘定 | - | 27,784 | 27,784 | - | - | - | |||||
特別勘定 | - | 13,470 | 13,470 | - | - | - | |||||
合同運用 | |||||||||||
不動産 | - | - | - | - | 47,022 | 47,022 | |||||
未公開株式 | - | - | - | - | 65,623 | 65,623 | |||||
ヘッジファンド | - | 108,666 | 108,666 | - | 40,200 | 40,200 | |||||
年金投資基金信託及び その他の投資信託 | 2,819 | 133,012 | 135,831 | 5,907 | 204,383 | 210,290 | |||||
その他 | △4 | △3,292 | △3,296 | 711 | 17,053 | 17,764 | |||||
合計 | 720,056 | 410,387 | 1,130,443 | 226,679 | 532,021 | 758,700 |
当連結会計年度末(2017年3月31日)
(単位:百万円)
国内制度 | 海外制度 | ||||||||||
活発な市場における 公表市場価格 | 合計 | 活発な市場における 公表市場価格 | 合計 | ||||||||
有 | 無 | 有 | 無 | ||||||||
現金及び現金同等物 | 10,886 | - | 10,886 | 4,813 | - | 4,813 | |||||
株式 | |||||||||||
日本 | 28,030 | 7 | 28,037 | 15,272 | - | 15,272 | |||||
米国 | 210,479 | - | 210,479 | 76,458 | 104 | 76,562 | |||||
その他 | 221,904 | 173 | 222,077 | 96,859 | 4,169 | 101,028 | |||||
債券 | |||||||||||
日本 | 79,086 | - | 79,086 | - | 107 | 107 | |||||
米国 | 3,326 | 119,139 | 122,465 | - | 100,106 | 100,106 | |||||
その他 | 145,506 | 73,496 | 219,002 | - | 44,295 | 44,295 | |||||
団体年金保険 | |||||||||||
一般勘定 | - | 30,368 | 30,368 | - | - | - | |||||
特別勘定 | - | 14,606 | 14,606 | - | - | - | |||||
合同運用 | |||||||||||
不動産 | - | - | - | - | 50,900 | 50,900 | |||||
未公開株式 | - | - | - | - | 63,529 | 63,529 | |||||
ヘッジファンド | - | 112,317 | 112,317 | - | 51,738 | 51,738 | |||||
年金投資基金信託及び その他の投資信託 | 2,321 | 121,681 | 124,002 | 6,740 | 248,336 | 255,076 | |||||
その他 | 8 | 8,807 | 8,815 | △1,039 | 33,174 | 32,135 | |||||
合計 | 701,546 | 480,594 | 1,182,140 | 199,103 | 596,458 | 795,561 |
③ 数理計算上の仮定
前連結会計年度末および当連結会計年度末における確定給付制度債務の現在価値の算定に用いた重要な数理計算上の仮定は、以下のとおりです。
前連結会計年度末 (2016年3月31日) | 当連結会計年度末 (2017年3月31日) | ||||||
国内制度 | 海外制度 | 国内制度 | 海外制度 | ||||
割引率 | 0.5% | 3.6~4.4% | 0.8% | 2.8~4.4% | |||
昇給率 | 2.1% | 2.5~3.6% | 1.7% | 2.5~3.0% |
④ 感応度分析
前連結会計年度末および当連結会計年度末における割引率が±0.5%変動した場合の確定給付制度債務に与える影響は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度末 (2016年3月31日) | 当連結会計年度末 (2017年3月31日) | ||||||
国内制度 | 海外制度 | 国内制度 | 海外制度 | ||||
0.5%減少 | 114,488(増加) | 100,751(増加) | 108,795(増加) | 98,171(増加) | |||
0.5%増加 | 101,566(減少) | 87,483(減少) | 96,670(減少) | 86,324(減少) |
感応度分析は、前連結会計年度末および当連結会計年度末において、当社が合理的に考えうる数理計算上の仮定の変化による確定給付制度債務の変動を示したものです。これらの分析は、あくまで試算ベースであり、実際の結果はこれらの分析と異なる可能性があります。また、昇給率については変動を見込んでいません。
⑤ キャッシュ・フロー
当社および一部の連結子会社の制度資産への拠出額は、従業員の給与水準や勤続年数、制度資産の積立状態、数理計算等様々な要因により決定されます。また、確定給付企業年金法の規定により、ホンダ企業年金基金では、将来にわたって財政の均衡を保つことができるよう、5年毎に報告期間の期末日を基準日として掛金の額の再計算を行っています。当社および一部の連結子会社は、積立金の額が最低積立基準額を下回る場合には、必要な額の掛金を拠出する場合があります。
当社および一部の連結子会社は、次連結会計年度において国内制度に拠出する金額を22,033百万円、海外制度に拠出する金額を24,180百万円と見積っています。
前連結会計年度末および当連結会計年度末における確定給付制度債務の加重平均デュレーションは、以下のとおりです。
前連結会計年度末 (2016年3月31日) | 当連結会計年度末 (2017年3月31日) | ||||||
国内制度 | 海外制度 | 国内制度 | 海外制度 | ||||
確定給付制度債務の 加重平均デュレーション | 15 年 | 17 年 | 15年 | 16年 |
(2) 人件費
前連結会計年度および当連結会計年度における連結損益計算書に含まれる人件費は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2016年4月1日 至 2017年3月31日) | ||
人件費 | 1,497,127 | 1,373,578 |
人件費には、給与、賞与、法定福利費および退職後給付に係る費用などを含めています。
19 資本
(1) 資本の管理
当社および連結子会社は、グローバル規模での成長を通じた企業価値向上のために、設備投資および研究開発投資等を行っています。これらの資金需要に対応するために、資金調達に係る債務および資本の適切なバランスを考慮した資本管理を行っています。
前連結会計年度末および当連結会計年度末における資金調達に係る債務および資本の残高は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度末 (2016年3月31日) | 当連結会計年度末 (2017年3月31日) | ||
資金調達に係る債務 | 6,526,248 | 6,809,118 | |
資本 | 7,031,788 | 7,569,626 |
(2) 資本金
前連結会計年度および当連結会計年度における当社の発行可能株式総数および発行済株式総数は、以下のとおりです。
(単位:株)
前連結会計年度 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2016年4月1日 至 2017年3月31日) | ||
発行可能株式総数 | |||
期末残高 | |||
普通株式(無額面株式) | 7,086,000,000 | 7,086,000,000 | |
発行済株式総数 | |||
期首残高 | 1,811,428,430 | 1,811,428,430 | |
期中増減 | - | - | |
期末残高 | 1,811,428,430 | 1,811,428,430 |
前連結会計年度末および当連結会計年度末における発行済株式は、すべて払込済です。
(3) 資本剰余金および利益剰余金
資本剰余金は、資本取引から生じた金額のうち資本金に含まれない金額で構成され、主な内訳は資本準備金です。日本の会社法は、株式の発行に対する払込みまたは給付に係る金額の2分の1以上を資本金に組み入れ、残りを資本準備金に組み入れることを規定しています。資本準備金は、株主総会の決議により、資本金に組み入れることができます。
利益剰余金は、利益準備金とその他の剰余金により構成されます。日本の会社法は、利益剰余金を原資とする配当を行う日において、配当額の10分の1を、資本準備金および利益準備金の合計が資本金の4分の1に達するまで、資本準備金または利益準備金として積み立てることを規定しています。利益準備金は、株主総会の決議により、取り崩すことができます。なお、一部の海外の連結子会社についても、各国の法律に基づき、同様の利益準備金を積み立てることが定められています。
(4) 自己株式
前連結会計年度末および当連結会計年度末における当社および連結子会社が保有する当社株式の総数は、以下のとおりです。
(単位:株)
前連結会計年度末 (2016年3月31日) | 当連結会計年度末 (2017年3月31日) | ||
普通株式 | 9,144,911 | 9,148,035 |
日本の会社法では、株主総会の決議により分配可能額の範囲内で、取得する株式の数、取得価額の総額などを決定し、自己株式を取得することができます。また、市場取引または公開買付による場合には、定款の定めにより会社法上定められた条件の範囲内で、取締役会の決議により自己株式を取得することができます。
(5) その他の資本の構成要素
前連結会計年度および当連結会計年度におけるその他の資本の構成要素の内訳ごとの増減は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
確定給付制度 の再測定 | その他の包括利益 を通じて 公正価値で測定 する金融資産の 公正価値の純変動 | 在外営業活動体 の為替換算差額 | 合計 | ||||
2015年4月1日残高 | - | 79,245 | 714,789 | 794,034 | |||
期中増減 | △76,342 | △16,456 | △440,313 | △533,111 | |||
利益剰余金への振替 | 76,342 | △1,150 | - | 75,192 | |||
2016年3月31日残高 | - | 61,639 | 274,476 | 336,115 | |||
期中増減 | 64,478 | 24,049 | △9,017 | 79,510 | |||
利益剰余金への振替 | △64,478 | 259 | - | △64,219 | |||
2017年3月31日残高 | - | 85,947 | 265,459 | 351,406 |
(6) その他の包括利益
前連結会計年度および当連結会計年度におけるその他の包括利益の内訳と対応する税効果額(非支配持分を含む)は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2016年4月1日 至 2017年3月31日) | ||||||||||
税効果 考慮前 | 税効果額 | 税効果 考慮後 | 税効果 考慮前 | 税効果額 | 税効果 考慮後 | ||||||
純損益に振り替えられる ことのない項目 | |||||||||||
確定給付制度の再測定 | |||||||||||
当期発生額 | △93,561 | 22,852 | △70,709 | 90,502 | △32,348 | 58,154 | |||||
純変動額 | △93,561 | 22,852 | △70,709 | 90,502 | △32,348 | 58,154 | |||||
その他の包括利益を通じて 公正価値で測定する金融資産 の公正価値の純変動 | |||||||||||
当期発生額 | △24,308 | 8,511 | △15,797 | 34,189 | △11,482 | 22,707 | |||||
純変動額 | △24,308 | 8,511 | △15,797 | 34,189 | △11,482 | 22,707 | |||||
持分法適用会社のその他の 包括利益に対する持分 | |||||||||||
当期発生額 | △1,554 | 280 | △1,274 | 3,317 | △55 | 3,262 | |||||
純変動額 | △1,554 | 280 | △1,274 | 3,317 | △55 | 3,262 | |||||
純損益に振り替えられる 可能性のある項目 | |||||||||||
在外営業活動体の為替換算差額 | |||||||||||
当期発生額 | △430,191 | - | △430,191 | 7,923 | 3 | 7,926 | |||||
純損益への振替額 | 39 | - | 39 | 141 | △3 | 138 | |||||
純変動額 | △430,152 | - | △430,152 | 8,064 | - | 8,064 | |||||
持分法適用会社のその他の 包括利益に対する持分 | |||||||||||
当期発生額 | △37,554 | 929 | △36,625 | △24,158 | 1,428 | △22,730 | |||||
純損益への振替額 | 35 | △1 | 34 | 100 | △14 | 86 | |||||
純変動額 | △37,519 | 928 | △36,591 | △24,058 | 1,414 | △22,644 | |||||
その他の包括利益 合計 | △587,094 | 32,571 | △554,523 | 112,014 | △42,471 | 69,543 |
前連結会計年度および当連結会計年度における非支配持分に含まれるその他の包括利益の内訳は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2016年4月1日 至 2017年3月31日) | ||
確定給付制度の再測定 | 5,073 | △4,413 | |
その他の包括利益を通じて公正価値で 測定する金融資産の公正価値の純変動 | △55 | 9 | |
在外営業活動体の為替換算差額 | △26,430 | △5,563 | |
合計 | △21,412 | △9,967 |
(7) 剰余金の配当
当社は、剰余金の配当について、日本の会社法の規定に基づいて算定される分配可能額の範囲内で行っています。分配可能額は、日本において一般に公正妥当と認められた会計原則に準拠して作成された当社の会計帳簿における利益剰余金の金額に基づいて算定されます。
前連結会計年度および当連結会計年度における利益剰余金を原資とする配当の金額は、以下のとおりです。
① 配当金支払額
前連結会計年度(自 2015年4月1日 至 2016年3月31日)
決議 | 株式の種類 | 配当金の総額 (百万円) | 1株当たり 配当額(円) | 基準日 | 効力発生日 | |||||
2015年6月17日 定時株主総会 | 普通株式 | 39,650 | 22.00 | 2015年3月31日 | 2015年6月18日 | |||||
2015年7月31日 取締役会 | 普通株式 | 39,650 | 22.00 | 2015年6月30日 | 2015年8月25日 | |||||
2015年11月4日 取締役会 | 普通株式 | 39,650 | 22.00 | 2015年9月30日 | 2015年11月30日 | |||||
2016年1月29日 取締役会 | 普通株式 | 39,650 | 22.00 | 2015年12月31日 | 2016年2月26日 |
当連結会計年度(自 2016年4月1日 至 2017年3月31日)
決議 | 株式の種類 | 配当金の総額 (百万円) | 1株当たり 配当額(円) | 基準日 | 効力発生日 | |||||
2016年6月16日 定時株主総会 | 普通株式 | 39,650 | 22.00 | 2016年3月31日 | 2016年6月17日 | |||||
2016年8月2日 取締役会 | 普通株式 | 39,650 | 22.00 | 2016年6月30日 | 2016年8月25日 | |||||
2016年10月31日 取締役会 | 普通株式 | 39,650 | 22.00 | 2016年9月30日 | 2016年11月29日 | |||||
2017年2月3日 取締役会 | 普通株式 | 43,254 | 24.00 | 2016年12月31日 | 2017年2月28日 |
② 基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が当連結会計年度末後となるもの
決議 | 株式の種類 | 配当の原資 | 配当金の総額 (百万円) | 1株当たり 配当額(円) | 基準日 | 効力発生日 | ||||||
2017年6月15日 定時株主総会 | 普通株式 | 利益剰余金 | 43,254 | 24.00 | 2017年3月31日 | 2017年6月16日 |
20 売上収益
前連結会計年度および当連結会計年度の売上収益の内訳は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2016年4月1日 至 2017年3月31日) | ||
製品販売に係る売上高 | 13,586,565 | 12,954,884 | |
金融サービスに係る収益 | 1,014,586 | 1,044,316 | |
合計 | 14,601,151 | 13,999,200 |
21 研究開発費
前連結会計年度および当連結会計年度の研究開発費の内訳は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2016年4月1日 至 2017年3月31日) | ||
当期中に発生した研究開発支出 | 719,810 | 659,918 | |
開発資産への振替額 | △190,992 | △121,037 | |
開発資産の償却額 | 127,684 | 152,548 | |
合計 | 656,502 | 691,429 |
22 金融収益及び金融費用
前連結会計年度および当連結会計年度における金融収益及び金融費用の内訳は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2016年4月1日 至 2017年3月31日) | ||
受取利息 | |||
償却原価で測定する金融資産 | 27,348 | 31,331 | |
純損益を通じて公正価値で測定する金融資産 | 1,120 | 1,058 | |
合計 | 28,468 | 32,389 | |
支払利息 | |||
償却原価で測定する金融負債 | △18,146 | △12,471 | |
その他(純額) | |||
受取配当金 | |||
その他の包括利益を通じて公正価値で 測定する金融資産 | 3,955 | 4,922 | |
純損益を通じて公正価値で測定する金融資産 | 3 | 11 | |
デリバティブから生じる損益 | |||
純損益を通じて公正価値で測定する 金融資産および金融負債 | 35,675 | △51,416 | |
為替差損益 | △42,509 | 21,902 | |
その他 | △1,373 | 6,145 | |
合計 | △4,249 | △18,436 | |
合計 | 6,073 | 1,482 |
23 法人所得税
(1) 法人所得税費用
前連結会計年度および当連結会計年度における税引前利益および法人所得税費用の内訳は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2016年4月1日 至 2017年3月31日) | ||||||||||
国内 | 海外 | 合計 | 国内 | 海外 | 合計 | ||||||
税引前利益(△損失) | △88,987 | 724,437 | 635,450 | 88,336 | 918,650 | 1,006,986 | |||||
法人所得税費用 | |||||||||||
当期分 | △7,085 | 155,031 | 147,946 | 9,072 | 187,077 | 196,149 | |||||
繰延分 | △767 | 81,913 | 81,146 | 21,425 | 110,018 | 131,443 | |||||
合計 | △7,852 | 236,944 | 229,092 | 30,497 | 297,095 | 327,592 |
当社および国内の連結子会社の法定実効税率は前連結会計年度において32.5%、当連結会計年度において30.4%です。海外の連結子会社の所得に対しては、16.0%から38.0%の範囲の税率が適用されています。
日本の法定実効税率と平均実際負担税率との差異は、以下のとおりです。
前連結会計年度 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2016年4月1日 至 2017年3月31日) | ||||
法定実効税率(注1) | 32.5 | % | 30.4 | % | |
海外連結子会社の法定実効税率との差異 | △0.2 | 0.0 | |||
持分法で会計処理されている投資による影響 | △6.4 | △4.9 | |||
未分配利益およびロイヤルティに係る外国源泉税による影響 | 8.9 | 6.1 | |||
未認識の繰延税金資産の変動 | 2.5 | 2.7 | |||
課税所得計算上加減算されない損益による影響 | 0.7 | 0.2 | |||
税額控除による影響 | △3.4 | △1.3 | |||
過年度の税効果に対する見直し | 1.9 | △0.2 | |||
法人所得税の不確実性に係る調整 | 0.2 | 0.3 | |||
移転価格に関する税金の還付(注2) | △3.0 | - | |||
税法変更に伴う調整額 | 0.5 | △0.1 | |||
その他 | 1.9 | △0.7 | |||
平均実際負担税率 | 36.1 | % | 32.5 | % |
(注) 1 2016年3月29日に、日本の国会は「所得税法等の一部を改正する法律」(2016年(平成28年)法律第15号)および「地方税法等の一部を改正する等の法律」(2016年(平成28年)法律第13号)を可決しました。当該改正により、当社および日本の連結子会社の2016年4月1日以降に開始する年度の法定実効税率は、約30%に変更となりました。
2 2015年5月に、当社と一部のブラジルの連結子会社との国外関連取引の移転価格に関する訴訟が終結し、日本において還付加算金を含む税金の還付が確定しました。この影響により、前連結会計年度に法人所得税費用が19,145百万円減少しています。
(2) 繰延税金資産および繰延税金負債
前連結会計年度末および当連結会計年度末における繰延税金資産および繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度末 (2016年3月31日) | 当連結会計年度末 (2017年3月31日) | ||
繰延税金資産 | |||
棚卸資産 | 80,615 | 72,577 | |
未払費用 | 72,125 | 85,353 | |
引当金 | 230,661 | 171,172 | |
有形固定資産 | 33,912 | 30,031 | |
無形資産 | 21,705 | 24,285 | |
退職給付に係る負債 | 193,412 | 144,924 | |
繰越欠損金 | 33,013 | 46,951 | |
繰越税額控除 | 18,748 | 25,223 | |
その他 | 131,399 | 127,764 | |
合計 | 815,590 | 728,280 | |
繰延税金負債 | |||
有形固定資産 | 104,687 | 120,191 | |
無形資産 | 200,391 | 188,245 | |
その他の金融資産 | 33,157 | 44,536 | |
ファイナンス・リース | 29,070 | 31,066 | |
オペレーティング・リース | 921,697 | 1,004,017 | |
未分配利益 | 50,839 | 45,723 | |
その他 | 84,751 | 73,443 | |
合計 | 1,424,592 | 1,507,221 | |
繰延税金資産(△負債)純額 | △609,002 | △778,941 |
前連結会計年度および当連結会計年度における繰延税金資産および繰延税金負債の増減のうち、連結損益計算書で法人所得税費用として認識された金額は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2016年4月1日 至 2017年3月31日) | ||
棚卸資産 | △1,737 | 7,886 | |
引当金 | △95,477 | 49,864 | |
有形固定資産 | 23,520 | 19,551 | |
退職給付に係る負債 | 1,752 | 16,212 | |
オペレーティング・リース | 115,217 | 83,414 | |
未分配利益 | 6,796 | △3,704 | |
繰越欠損金 | 6,339 | △13,346 | |
繰越税額控除 | 13,341 | △6,394 | |
その他 | 11,395 | △22,040 | |
合計 | 81,146 | 131,443 |
繰延税金資産の認識にあたり、将来減算一時差異、繰越欠損金および繰越税額控除の一部又は全部が将来課税所得に対して利用できる可能性を考慮しています。繰延税金資産の回収可能性の評価においては、予定される繰延税金負債の取崩し、予測される将来課税所得およびタックス・プランニングを考慮しています。当社および連結子会社は、過去の課税所得水準および繰延税金資産が控除可能な期間における将来課税所得の予測に基づき、前連結会計年度末および当連結会計年度末における繰延税金資産は、回収される可能性が高いものと考えていますが、当社および連結子会社をとりまく市場の動向や為替変動などの経済情勢により、将来課税所得の予測の不確実性は増大します。なお、前連結会計年度末および当連結会計年度末の繰延税金資産のうち、それぞれの前連結会計年度または当該連結会計年度に損失が生じている納税主体に帰属しているものは、それぞれ82,593百万円、32,111百万円です。
前連結会計年度末および当連結会計年度末における繰延税金資産を認識していない将来減算一時差異、繰越欠損金および繰越税額控除は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度末 (2016年3月31日) | 当連結会計年度末 (2017年3月31日) | ||
将来減算一時差異 | 279,347 | 298,933 | |
繰越欠損金 | 206,472 | 226,977 | |
繰越税額控除 | 17,833 | 20,211 |
前連結会計年度末および当連結会計年度末における繰延税金資産を認識していない繰越欠損金の失効期限別の内訳は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度末 (2016年3月31日) | 当連結会計年度末 (2017年3月31日) | ||
1年以内 | 1,083 | 25 | |
1年超5年以内 | 56,603 | 83,751 | |
5年超20年以内 | 46,979 | 73,431 | |
無期限 | 101,807 | 69,770 | |
合計 | 206,472 | 226,977 |
前連結会計年度末および当連結会計年度末における繰延税金資産を認識していない繰越税額控除の失効期限別の内訳は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度末 (2016年3月31日) | 当連結会計年度末 (2017年3月31日) | ||
1年以内 | - | - | |
1年超5年以内 | 2,217 | 2,304 | |
5年超20年以内 | 15,616 | 17,907 | |
無期限 | - | - | |
合計 | 17,833 | 20,211 |
前連結会計年度末および当連結会計年度末の連結子会社に対する投資および共同支配企業に対する持分に係る繰延税金負債を認識していない一時差異の合計は、それぞれ4,142,632百万円、4,417,892百万円です。
24 1株当たり当期利益
前連結会計年度および当連結会計年度における基本的および希薄化後1株当たり当期利益(親会社の所有者に帰属)は、以下の情報に基づいて算定しています。なお、前連結会計年度および当連結会計年度において、希薄化効果のある潜在的普通株式はありません。
前連結会計年度 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2016年4月1日 至 2017年3月31日) | ||
親会社の所有者に帰属する当期利益(百万円) | 344,531 | 616,569 | |
基本的加重平均普通株式数(株) | 1,802,285,138 | 1,802,282,093 | |
基本的1株当たり当期利益(親会社の所有者に帰属) | 191円16銭 | 342円10銭 |
25 金融リスク管理
(1) リスク管理に関する事項
当社および連結子会社は、日本をはじめとする世界各国の生産拠点で生産活動を行っており、その製品および部品を複数の国で販売しています。その過程において、当社および連結子会社は、事業活動から生じる営業債権、金融サービスに係る債権、営業債務および資金調達に係る債務等を保有し、当該金融商品を保有することで市場リスク、信用リスクおよび流動性リスクにさらされています。
当社および連結子会社は、定期的なモニタリングを通じてこれらのリスクを評価しています。
(2) 市場リスク
当社および連結子会社は、為替または金利の変動により金融商品の公正価値または将来キャッシュ・フローが変動するリスクを有しています。
当社および連結子会社は、主に、為替または金利の変動により将来キャッシュ・フローが変動するリスクを低減するために、為替予約、通貨オプション契約、通貨スワップ契約および金利スワップ契約などのデリバティブ取引を行っています。
デリバティブ取引については、リスク管理方針に従い、実需の範囲で行っています。また、当社および連結子会社は、売買目的でデリバティブを保有していません。
① 為替リスク
当社および連結子会社は、日本をはじめとする世界各国の生産拠点で生産活動を行っており、その製品および部品の多くを複数の国に輸出しています。各国における生産および販売では、外貨建てで購入する原材料および部品や、販売する製品および部品があります。したがって、為替変動は、当社および連結子会社の収益またはその保有する金融商品の価値に影響を及ぼす可能性があります。
為替予約および通貨オプション契約は、外貨建取引(主に米ドル建)の為替レートの変動リスクを管理するために行っています。
(為替感応度分析)
当社および連結子会社が前連結会計年度末および当連結会計年度末において保有する金融商品の為替リスクに対する感応度分析は、以下のとおりです。なお、感応度分析は、為替以外のその他の全ての変数が一定であることを前提として、米ドルに対して日本円が1%円高(上昇)となった場合における税引前利益への影響を示しています。
(単位:百万円)
前連結会計年度末 (2016年3月31日) | 当連結会計年度末 (2017年3月31日) | ||
税引前利益への影響 | △736 | △915 |
② 金利リスク
当社および連結子会社は、主に債務契約および金融サービスに係る債権に関連する金利変動リスクを有しています。当社および連結子会社は、コマーシャルペーパーのような短期調達資金に加え、固定または変動金利の長期債務を保有しています。通常、金融サービスに係る債権は、固定金利です。金利スワップ契約については、主に金融サービスに係る債権の金利変動に対するリスクを管理し、金融収益と金融費用を対応させることを目的としています。通貨スワップ契約は、上記の金利スワップ契約を他通貨間で行う際のもので、為替変動リスクのヘッジ機能を併せもつものです。
(金利感応度分析)
当社および連結子会社が前連結会計年度末および当連結会計年度末において保有する金融商品の金利リスクに対する感応度分析は、以下のとおりです。なお、感応度分析は、金利以外のその他の全ての変数が一定であることを前提として、金利が100ベーシス・ポイント上昇した場合における税引前利益への影響を示しています。
(単位:百万円)
前連結会計年度末 (2016年3月31日) | 当連結会計年度末 (2017年3月31日) | ||
税引前利益への影響 | △4,879 | △16,611 |
③ 株価リスク
当社および連結子会社は、市場性のある資本性証券を保有していることから価格変動リスクを有しています。市場性のある資本性証券は、売買以外の目的で保有しており、主にその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類しています。
(3) 信用リスク
当社および連結子会社は、相手方が債務を履行できなくなることにより、財務的損失を被るリスクを有しています。デリバティブ以外の金融資産については、与信管理規定に従ってリスクの低減を図っています。また、デリバティブについては、契約相手を既定の信用基準に該当する国際的な有力銀行や金融機関に限定することでリスクの低減を図っています。
当社および連結子会社の信用リスクは、主に、金融サービスに係る債権に関して発生しています。顧客に対する金融債権に係る信用リスクは、一般的な経済動向によって影響を受けることがあります。失業率の上昇などの経済情勢悪化は貸倒れのリスクを高め、中古車価格の下落は、担保の回収による補填金額を減少させる可能性があります。当社の金融子会社は、信用リスクに影響を与えると考えられる審査基準のモニタリングおよび見直し、見積損失を考慮した契約金利の設定、損失を最小化する回収努力を通じ、顧客に対する金融債権に係る信用リスクに対処しています。
販売店に対する金融債権に係る信用リスクは、販売店の財務体質、担保の価値、販売店の信用力に影響を与える可能性のある経済要因などにより影響を受けます。当社の金融子会社は、融資前に実施する販売店の財務体質の包括的な審査、支払実績と既存の融資に対する弁済能力の継続的なモニタリングなどを通じ、直面する信用リスクに対処しています。
なお、当社の北米地域の金融子会社は、顧客に対する金融債権については、支払期日から120日以上経過した場合、またはそれ以前に回収不能であることが明確に確認された場合、その時点で損失を計上しています。販売店に対する金融債権については、個別に回収不能であることが確認された時点で損失を計上します。また、北米以外の地域の金融子会社は、それぞれ各社固有の基準に基づき、実質的に回収不能であることが確認された時点で損失を計上しています。
① 金融サービスに係る債権の年齢分析
当社の北米地域の金融子会社は、顧客に対する金融債権について、支払いが滞っている金額の累計が、ひと月の支払予定額の10%以上に達した場合、延滞債権として認識します。また、販売店に対する金融債権については、元金の支払いが期日を経過した時点で、延滞債権として認識します。当社の北米以外の地域の金融子会社は、全ての債権について、元金の支払いが期日を経過した時点で、延滞債権として認識します。
前連結会計年度末および当連結会計年度末における支払期日を過ぎた金融サービスに係る債権の年齢分析は、以下のとおりです。
前連結会計年度末(2016年3月31日)
(単位:百万円)
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
当連結会計年度末(2017年3月31日)
(単位:百万円)
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
② 信用品質指標
当社の金融子会社が保有する顧客に対する金融債権の信用品質指標として回収実績があります。60日以上支払が延滞した債権は、貸倒れの可能性が高くなります。そのため、当社の金融子会社は、顧客に対する金融債権を、正常債権、長期延滞債権というグループにそれぞれ分類し、60日以上支払が延滞された債権を長期延滞債権に含め、それ以外の債権を正常債権に含めています。
販売店に対する金融債権の信用品質指標には、販売店のリスクに応じて内部的に設定している等級があります。当社の金融子会社は、販売店毎に各社の財政状態などを踏まえて等級を設定しています。等級については、少なくとも年に一度見直しを行い、リスクの高い販売店については、より高い頻度で見直しを行っています。
③ 信用リスクに対する最大エクスポージャー
報告期間の期末日における信用リスクに対するエクスポージャーの最大値は、連結財務諸表注記の「28 契約残高および偶発債務 (2)保証」に記載された保証を除き、当社および連結子会社の金融資産の帳簿価額です。
(4) 流動性リスク
当社および連結子会社は、コマーシャルペーパーの発行、銀行借入金、ミディアムタームノート、社債の発行および金融債権の証券化等により資金を調達しており、資金調達環境の悪化などにより支払期日にその支払を実行できなくなるリスクを有しています。
当社および連結子会社は、事業活動のための適切な資金確保、適切な流動性の維持および健全なバランスシートの維持により、流動性リスクに対処しています。
生産販売事業における必要資金については、主に営業活動から得られる資金および銀行借入金などによりまかなっています。また、顧客および販売店に対する金融サービスにおける必要資金については、主にコマーシャルペーパーの発行、銀行借入金、ミディアムタームノート、社債の発行および金融債権の証券化等でまかなっています。
前連結会計年度末および当連結会計年度末における当社および連結子会社のコマーシャルペーパープログラムおよびミディアムタームノートプログラムに関する発行限度額のうち、未使用の金額は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度末 (2016年3月31日) | 当連結会計年度末 (2017年3月31日) | ||
コマーシャルペーパー | 801,487 | 767,516 | |
ミディアムタームノート | 1,692,548 | 2,979,309 | |
合計 | 2,494,035 | 3,746,825 |
これらのプログラムにより、当社および連結子会社は市中金利で資金調達を行うことが出来ます。
当社および連結子会社は、景気後退による市場の縮小や金融市場・為替市場の混乱などにより、流動性に一部支障をきたす場合に備え、継続的に債務を借り換えているコマーシャルペーパーについて、代替流動性として十分な契約信用供与枠(コミットメントライン)を有しています。
前連結会計年度末および当連結会計年度末における当社および連結子会社の金融機関からの契約信用供与枠(コミットメントライン)のうち、未使用の金額は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度末 (2016年3月31日) | 当連結会計年度末 (2017年3月31日) | ||
コマーシャルペーパープログラム | 1,100,840 | 1,090,406 | |
その他 | 61,703 | 58,924 | |
合計 | 1,162,543 | 1,149,330 |
通常、この契約信用供与に基づく借入は、プライムレート(最優遇貸出金利)で行われます。
(金融負債の満期分析)
① デリバティブ以外の金融負債
前連結会計年度末および当連結会計年度末における非デリバティブ金融負債の期日別の内訳は、以下のとおりです。
前連結会計年度末(2016年3月31日)
(単位:百万円)
帳簿価額 | 1年以内 | 1年超5年以内 | 5年超 | 契約上のキャッシュ・フロー 合計 | |||||
営業債務 | 1,128,041 | 1,128,041 | - | - | 1,128,041 | ||||
資金調達に係る債務 | 6,526,248 | 2,873,706 | 3,620,478 | 261,980 | 6,756,164 | ||||
未払費用 | 384,614 | 384,614 | - | - | 384,614 | ||||
その他の金融負債 | 105,226 | 57,828 | 35,619 | 12,317 | 105,764 | ||||
合計 | 8,144,129 | 4,444,189 | 3,656,097 | 274,297 | 8,374,583 |
当連結会計年度末(2017年3月31日)
(単位:百万円)
帳簿価額 | 1年以内 | 1年超5年以内 | 5年超 | 契約上のキャッシュ・フロー 合計 | |||||
営業債務 | 1,183,344 | 1,183,344 | - | - | 1,183,344 | ||||
資金調達に係る債務 | 6,809,118 | 2,883,047 | 3,763,441 | 443,776 | 7,090,264 | ||||
未払費用 | 417,736 | 417,736 | - | - | 417,736 | ||||
その他の金融負債 | 111,949 | 67,329 | 33,196 | 11,887 | 112,412 | ||||
合計 | 8,522,147 | 4,551,456 | 3,796,637 | 455,663 | 8,803,756 |
② デリバティブ金融負債
前連結会計年度末および当連結会計年度末におけるデリバティブ金融負債の期日別の内訳は、以下のとおりです。
前連結会計年度末(2016年3月31日)
(単位:百万円)
1年以内 | 1年超5年以内 | 5年超 | 契約上のキャッシュ・フロー合計 | ||||
デリバティブ金融負債 | 16,664 | 21,895 | 2,252 | 40,811 |
当連結会計年度末(2017年3月31日)
(単位:百万円)
1年以内 | 1年超5年以内 | 5年超 | 契約上のキャッシュ・フロー合計 | ||||
デリバティブ金融負債 | 11,576 | 59,810 | 19,063 | 90,449 |
26 公正価値
(1) 公正価値ヒエラルキーの定義
当社および連結子会社は、公正価値の測定に使われる評価手法における基礎条件を次の3つのレベルに順位付けしています。
レベル1 測定日現在において入手しうる同一の資産または負債の活発な市場における公表価格
レベル2 レベル1に分類される公表価格以外で、当該資産または負債について、直接または間接的に市場で
観察可能な基礎条件
レベル3 当該資産または負債について、市場で観察不能な基礎条件
これらの基礎条件に基づき測定された資産および負債の公正価値は、重要な基礎条件のうち、最も低いレベルの基礎条件に基づき分類しています。なお、当社および連結子会社は、資産および負債のレベル間の振替を、振替のあった報告期間の期末日に認識しています。
(2) 公正価値の測定方法
資産および負債の公正価値は、関連市場情報および適切な評価方法を使用して決定しています。
資産および負債の公正価値の測定方法および前提条件は、以下のとおりです。
(現金及び現金同等物、営業債権、営業債務)
これらの公正価値は、短期間で決済されるため、帳簿価額と近似しています。
(金融サービスに係る債権)
金融サービスに係る債権の公正価値は、主に類似の残存契約期間の債権に対し適用される直近の利率を使用し、将来のキャッシュ・フローを現在価値に割引くことによって測定しています。したがって、金融サービスに係る債権の公正価値の測定は、レベル3に分類しています。
(負債性証券)
負債性証券は、主に投資信託、社債、地方債およびオークション・レート・セキュリティで構成されています。
活発な市場のある投資信託の公正価値は、市場における公表価格に基づいて測定しています。したがって、活発な市場のある投資信託の公正価値の測定は、レベル1に分類しています。
社債や地方債の公正価値は、金融機関等の独自の価格決定モデルに基づき、信用格付けや割引率などの市場で観察可能な基礎条件を用いて測定しています。したがって、社債および地方債の公正価値の測定は、レベル2に分類しています。
当社の連結子会社が保有するオークション・レート・セキュリティはA格からAAA格で、保証機関による保険および教育省や米国政府による再保険がかけられており、約95%は米国政府によって保証されています。オークション・レート・セキュリティの公正価値は、市場で観察可能な基礎条件に加えて、各オークションの成立確率のような市場で観察不能な基礎条件を用いる、第三者機関の評価を使用しています。したがって、オークション・レート・セキュリティの公正価値の測定は、レベル3に分類しています。
(資本性証券)
活発な市場のある資本性証券の公正価値は、市場における公表価格に基づいて測定しています。したがって、活発な市場のある資本性証券の公正価値の測定は、レベル1に分類しています。
活発な市場のない資本性証券の公正価値は、主に類似企業比較法またはその他の適切な評価方法を用いて測定しています。したがって、活発な市場のない資本性証券の公正価値の測定は、レベル3に分類しています。
レベル3に区分された資本性証券の公正価値の測定に関する重要な観測不能な基礎条件は、類似企業の株価純資産倍率です。公正価値は類似企業の株価純資産倍率の上昇(低下)により増加(減少)します。当該公正価値測定は、適切な権限者に承認された連結決算方針書に従い、当社および連結子会社の経理部門担当者等が評価方法を決定し、公正価値を測定しています。
(デリバティブ)
デリバティブは、主に為替予約、通貨オプション契約、通貨スワップ契約および金利スワップ契約で構成されています。
為替予約および通貨オプション契約の公正価値は、為替レートや割引率、ボラティリティなどの市場で観察可能な基礎条件に基づいて測定しています。通貨スワップ契約および金利スワップ契約の公正価値は、ロンドン銀行間貸出金利(LIBOR)やスワップレート、為替レートなどの市場で観察可能な基礎条件を使用し、将来のキャッシュ・フローを現在価値に割引くことによって測定しています。したがって、デリバティブの公正価値の測定は、レベル2に分類しています。
デリバティブの評価については、契約相手先の信用リスクを考慮しています。
(資金調達に係る債務)
資金調達に係る債務の公正価値は、条件および残存期間の類似する債務に対し適用される現在入手可能な利率を使用し、将来のキャッシュ・フローを現在価値に割引くことによって測定しています。したがって、資金調達に係る債務の公正価値の測定は、主にレベル2に分類しています。
(3) 経常的に公正価値で測定する資産および負債
前連結会計年度末および当連結会計年度末における経常的に公正価値で測定する資産および負債の測定値の内訳は、以下のとおりです。
前連結会計年度末(2016年3月31日)
(単位:百万円)
レベル1 | レベル2 | レベル3 | 合計 | ||||
その他の金融資産 | |||||||
純損益を通じて公正価値で測定する金融資産 | |||||||
デリバティブ | |||||||
為替商品 | - | 19,390 | - | 19,390 | |||
金利商品 | - | 30,632 | - | 30,632 | |||
合計 | - | 50,022 | - | 50,022 | |||
負債性証券 | 17,790 | 33,684 | 5,521 | 56,995 | |||
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産 | |||||||
資本性証券 | 142,943 | - | 10,370 | 153,313 | |||
合計 | 160,733 | 83,706 | 15,891 | 260,330 | |||
その他の金融負債 | |||||||
純損益を通じて公正価値で測定する金融負債 | |||||||
デリバティブ | |||||||
為替商品 | - | 19,102 | - | 19,102 | |||
金利商品 | - | 13,236 | - | 13,236 | |||
合計 | - | 32,338 | - | 32,338 | |||
合計 | - | 32,338 | - | 32,338 |
前連結会計年度において、レベル1とレベル2の間の振替はありません。
当連結会計年度末(2017年3月31日)
(単位:百万円)
レベル1 | レベル2 | レベル3 | 合計 | ||||
その他の金融資産 | |||||||
純損益を通じて公正価値で測定する金融資産 | |||||||
デリバティブ | |||||||
為替商品 | - | 8,850 | - | 8,850 | |||
金利商品 | - | 26,663 | - | 26,663 | |||
合計 | - | 35,513 | - | 35,513 | |||
負債性証券 | 24,096 | 38,988 | 5,610 | 68,694 | |||
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産 | |||||||
資本性証券 | 177,339 | - | 11,318 | 188,657 | |||
合計 | 201,435 | 74,501 | 16,928 | 292,864 | |||
その他の金融負債 | |||||||
純損益を通じて公正価値で測定する金融負債 | |||||||
デリバティブ | |||||||
為替商品 | - | 33,483 | - | 33,483 | |||
金利商品 | - | 21,593 | - | 21,593 | |||
合計 | - | 55,076 | - | 55,076 | |||
合計 | - | 55,076 | - | 55,076 |
当連結会計年度において、レベル1とレベル2の間の振替はありません。
前連結会計年度および当連結会計年度における経常的に公正価値により測定するレベル3の資産および負債の増減は、以下のとおりです。
前連結会計年度(自 2015年4月1日 至 2016年3月31日)
(単位:百万円)
負債性証券 | 資本性証券 | ||
2015年4月1日残高 | 8,172 | 14,242 | |
利得または損失 | |||
純損益 | △120 | - | |
その他の包括利益 | - | △1,957 | |
購入 | - | - | |
売却 | △2,163 | △1,530 | |
在外営業活動体の為替換算差額 | △368 | △385 | |
2016年3月31日残高 | 5,521 | 10,370 |
純損益に含まれる報告期間の末日に保有する資産に係る 未実現損益 | △120 | - |
当連結会計年度(自 2016年4月1日 至 2017年3月31日)
(単位:百万円)
負債性証券 | 資本性証券 | ||
2016年4月1日残高 | 5,521 | 10,370 | |
利得または損失 | |||
純損益 | 108 | - | |
その他の包括利益 | - | 187 | |
購入 | - | 1,120 | |
売却 | - | △168 | |
在外営業活動体の為替換算差額 | △19 | △191 | |
2017年3月31日残高 | 5,610 | 11,318 |
純損益に含まれる報告期間の末日に保有する資産に係る 未実現損益 | 108 | - |
(注) 1 前連結会計年度および当連結会計年度の純損益に含まれる利得または損失は、連結損益計算書の金融収益及び金融費用 その他(純額)に含まれています。
2 前連結会計年度および当連結会計年度のその他の包括利益に含まれる利得または損失は、連結包括利益計算書のその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産の公正価値の純変動に含まれています。
(4) 償却原価で測定する金融資産および金融負債
前連結会計年度末および当連結会計年度末における償却原価で測定する金融資産および金融負債の帳簿価額と公正価値は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度末 (2016年3月31日) | 当連結会計年度末 (2017年3月31日) | ||||||
帳簿価額 | 公正価値 | 帳簿価額 | 公正価値 | ||||
金融サービスに係る債権 | 5,008,068 | 5,007,065 | 4,949,553 | 4,952,670 | |||
負債性証券 | 40,670 | 40,670 | 68,263 | 68,264 | |||
資金調達に係る債務 | 6,526,248 | 6,579,620 | 6,809,118 | 6,841,558 |
上記の表には、償却原価で測定する金融資産および金融負債のうち、帳簿価額が公正価値と近似するものを含めていません。
(5) 非経常的に公正価値で測定する資産および負債
当社は、前連結会計年度に、一部の持分法で会計処理されている投資について減損損失を計上し(注記10)、非経常的に公正価値で測定しています。前連結会計年度末において、非経常的に公正価値で測定された持分法で会計処理されている投資の帳簿価額は62,706百万円であり、市場価格に基づいて測定しています。したがって、当該投資の公正価値の測定はレベル1に分類されます。なお、当連結会計年度末において、非経常的に公正価値で測定された重要な資産および負債はありません。
27 金融資産および金融負債の相殺
前連結会計年度末および当連結会計年度末における金融資産および金融負債の相殺に関する情報は、以下のとおりです。
前連結会計年度末(2016年3月31日)
(単位:百万円)
認識した金融資産および金融負債の総額 | 連結財政状態計算書で相殺した金額 | 連結財政状態計算書に表示している純額 | マスター・ネッティング契約または類似の契約の対象だが、相殺の要件を満たさない金額 | 純額 | |||||
その他の金融資産 | |||||||||
デリバティブ | 50,022 | - | 50,022 | △14,423 | 35,599 | ||||
その他の金融負債 | |||||||||
デリバティブ | 32,338 | - | 32,338 | △14,423 | 17,915 |
当連結会計年度末(2017年3月31日)
(単位:百万円)
認識した金融資産および金融負債の総額 | 連結財政状態計算書で相殺した金額 | 連結財政状態計算書に表示している純額 | マスター・ネッティング契約または類似の契約の対象だが、相殺の要件を満たさない金額 | 純額 | |||||
その他の金融資産 | |||||||||
デリバティブ | 35,513 | - | 35,513 | △20,082 | 15,431 | ||||
その他の金融負債 | |||||||||
デリバティブ | 55,076 | - | 55,076 | △20,082 | 34,994 |
金融資産および金融負債の相殺の要件を満たさないため相殺していない金融商品に関する相殺の権利は、通常、倒産その他の事由により取引先が債務を履行できなくなるなどの特定の状況が発生した場合にのみ強制力が生じるものです。
28 契約残高および偶発債務
(1) 契約
① 発注契約
前連結会計年度末および当連結会計年度末における設備投資の発注残高およびその他契約残高は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度末 (2016年3月31日) | 当連結会計年度末 (2017年3月31日) | ||
設備投資の発注残高およびその他契約残高 | 98,584 | 84,095 |
② 解約不能なリース契約
当社および連結子会社は、主に事務所、その他の施設および事務用機器を賃借しています。
前連結会計年度末および当連結会計年度末における当初の契約期間または残存する契約期間が1年以上の解約不能なオペレーティング・リースに係る将来最低支払リース料の支払期間別の内訳は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度末 (2016年3月31日) | 当連結会計年度末 (2017年3月31日) | ||
1年以内 | 18,263 | 16,722 | |
1年超5年以内 | 31,715 | 32,289 | |
5年超 | 24,485 | 19,662 | |
合計 | 74,463 | 68,673 |
前連結会計年度および当連結会計年度における連結損益計算書に含まれるオペレーティング・リースに係る支払リース料は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2016年4月1日 至 2017年3月31日) | ||
オペレーティング・リースに係る支払リース料 | 32,934 | 32,030 |
(2) 保証
当社および連結子会社は、さまざまな保証契約を結んでいます。これらの契約には販売店に対する貸出コミットメントおよび従業員の債務に対する保証が含まれます。
前連結会計年度末および当連結会計年度末における主な保証に対する割引前の将来最大支払額は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度末 (2016年3月31日) | 当連結会計年度末 (2017年3月31日) | ||
貸出コミットメント | 125,621 | 120,554 | |
従業員の債務に対する保証 | 19,125 | 16,146 |
① 貸出コミットメント
当社および連結子会社は、販売店に対する貸出コミットメント契約に基づき、貸付金の未実行残高を有しています。これらの貸出コミットメント契約には、貸出先の信用状態等に関する審査を貸出の条件としているものが含まれるため、必ずしも貸出実行されるものではありません。
② 従業員の債務に対する保証
当社および連結子会社は、従業員のための銀行住宅ローンを保証しています。従業員が債務不履行に陥った場合、当社および連結子会社は、保証を履行することが要求されます。2017年3月31日現在、従業員は予定された返済を行えると考えられるため、当該支払義務により見積られた損失はありません。
(3) 損害請求および訴訟
当社および連結子会社は、さまざまな訴訟および損害賠償請求の潜在的な義務を負っています。当社および連結子会社は、経済的便益を有する資源の流出が生じる可能性が高く、かつ、その債務の金額について信頼性をもって見積ることができる場合に、引当金を計上しています。当社および連結子会社は、定期的に当該引当金を見直し、訴訟および損害賠償請求の性格や訴訟の進行状況、弁護士の意見などを考慮して、当該引当金を修正しています。
製造物責任(PL)または個人傷害に関する損害賠償請求または訴訟に関して、当社および連結子会社は、一般的な損害や特別な損害について原告側が勝訴した判決による債務および裁判のための費用は、保険および引当金で十分に賄えるものと考えています。いくつかの訴訟では懲罰的な損害賠償が申し立てられています。
弁護士と相談し、現存する訴訟および損害賠償請求に関連する知る限りの全ての要素を考慮した結果、これらの訴訟および損害賠償請求は当社および連結子会社の財政状態および経営成績へ重要な影響を与えるものではないと考えています。
(エアバッグインフレーターに関連する損失)
当社および連結子会社は、エアバッグインフレーターに関連した市場措置を実施しています。当該案件に関連し、経済的便益を有する資源の流出が生じる可能性が高く、かつ、その債務の金額について信頼性をもって見積ることができる製品保証費用について、引当金を計上しています。新たな事象の発生等により追加的な引当金の計上が必要となる可能性がありますが、現時点では、将来の引当金の金額、発生時期を合理的に見積ることができません。
また、当該案件に関連して、主に米国やカナダにおいて、当社および連結子会社を一被告とする複数の集団訴訟や民事訴訟が提起されています。原告は、当該機能の回復を求め、そのために原告が費やした費用や車両の価値の下落などの経済的損失に対する損害賠償や懲罰的損害賠償等を請求しています。米国の集団訴訟の多くは、フロリダ州南部地区連邦地方裁判所に移送され、連邦広域係属訴訟として統合されています。
当該集団訴訟および民事訴訟に関して、現時点では、引当金の要件を満たしていないため、引当金を計上していません。なお、現時点では、訴訟終結までに要する期間が不確実であることなどから、将来発生した場合の債務の金額、発生時期を合理的に見積ることができません。
29 ストラクチャード・エンティティ
当社および連結子会社は、IFRS第10号「連結財務諸表」に基づき、ストラクチャード・エンティティに対する支配についての検討を行っています。当社および連結子会社は、ストラクチャード・エンティティに対する支配の有無を、議決権または類似の権利の保有割合に加え、投資先に対する契約上の取決めなどを勘案して総合的に判定し、支配を有するストラクチャード・エンティティを連結しています。
当社の金融子会社は、流動性の確保および資金調達の目的で、定期的に金融債権の証券化を行っており、証券化を行う際、資産担保証券を発行するために新規に設立したトラスト(信託)に金融債権を譲渡しています。当社の金融子会社は、当該証券化取引におけるサービス業務の権利を保持し、証券化の原資産に対する支払いの延滞や不履行を管理することで、当該トラストの経済実績にもっとも重要な影響を与える活動を指揮する能力を有していると判断しています。また、当社の金融子会社は、当該トラストの劣後持分の一部を保有し、当該トラストの予想損失の過半を負担することを見込んでおり、当該トラストの潜在的に重要な損失を負担する義務を有していると判断しています。したがって、当社は当該トラストを実質的に支配しているとみなし、当該トラストを当社が支配を有するストラクチャード・エンティティとして連結しています。
なお、当該トラストの債権者は、業界の慣行において、当社の金融子会社がトラストに提供する表明事項および保証事項を除き、当社の金融子会社の債権一般に対して遡及権を有しません。
前連結会計年度末および当連結会計年度末において、重要な連結対象外のストラクチャード・エンティティはありません。
30 関連当事者
(1) 関連当事者との取引
当社および連結子会社は、関連会社および共同支配企業から、原材料、部品およびサービスなどについて仕入れており、また、製品、生産用部品、設備およびサービスなどを売上げています。関連会社および共同支配企業との取引は、独立企業間価格を基礎として行っています。
前連結会計年度末および当連結会計年度末における関連会社および共同支配企業に対する債権債務の残高は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度末 (2016年3月31日) | 当連結会計年度末 (2017年3月31日) | ||
債権残高 | |||
関連会社 | 26,178 | 21,877 | |
共同支配企業 | 220,429 | 230,004 | |
合計 | 246,607 | 251,881 | |
債務残高 | |||
関連会社 | 129,788 | 151,878 | |
共同支配企業 | 28,801 | 53,601 | |
合計 | 158,589 | 205,479 |
前連結会計年度および当連結会計年度における関連会社および共同支配企業との取引高は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2016年4月1日 至 2017年3月31日) | |||
売上収益 | ||||
関連会社 | 140,274 | 115,188 | ||
共同支配企業 | 557,867 | 598,177 | ||
合計 | 698,141 | 713,365 | ||
仕入高 | ||||
関連会社 | 1,349,971 | 1,376,581 | ||
共同支配企業 | 122,529 | 145,161 | ||
合計 | 1,472,500 | 1,521,742 |
(2) 主要な経営幹部に対する報酬
前連結会計年度および当連結会計年度における当社の取締役に対する報酬は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2016年4月1日 至 2017年3月31日) | |||
役員報酬 | 724 | 677 | ||
役員賞与 | 251 | 275 | ||
合計 | 975 | 952 |
(3) 主要な連結子会社
2017年3月31日現在、主要な連結子会社は、以下のとおりです。
名称 | 住所 | 主要な事業の内容 | 議決権の 所有割合 (%) | |
セグメントの名称 | 事業形態 | |||
㈱本田技術研究所 | 埼玉県 和光市 | 二輪事業 四輪事業 汎用パワープロダクツ事業及びその他の事業 | 研究開発 | 100.0 |
ホンダエンジニアリング㈱ | 栃木県 芳賀郡 芳賀町 | 二輪事業 四輪事業 汎用パワープロダクツ事業及びその他の事業 | 設備製造 販売 生産技術 開発 | 100.0 |
㈱ホンダファイナンス | 東京都 武蔵野市 | 金融サービス事業 | 金融 | 100.0 |
アメリカンホンダモーターカンパニー・インコーポレーテッド | 米国 カリフォルニア州 トーランス | 二輪事業 四輪事業 汎用パワープロダクツ事業及びその他の事業 | 販売 | 100.0 |
ホンダエアロ・インコーポレーテッド | 米国 ノースカロライナ州 バーリントン | 汎用パワープロダクツ事業及びその他の事業 | 生産 | 100.0 |
ホンダノースアメリカ・インコーポレーテッド | 米国 オハイオ州 メアリズビル | 二輪事業 四輪事業 金融サービス事業 汎用パワープロダクツ事業及びその他の事業 | 統轄会社 | 100.0 |
ホンダオブアメリカマニュファクチュアリング・インコーポレーテッド | 米国 オハイオ州 メアリズビル | 四輪事業 | 生産 | 100.0 (97.5) |
アメリカンホンダファイナンス・コーポレーション | 米国 カリフォルニア州 トーランス | 金融サービス事業 | 金融 | 100.0 (100.0) |
ホンダエアクラフトカンパニー・エル・エル・シー | 米国 ノースカロライナ州 グリーンズボロ | 汎用パワープロダクツ事業及びその他の事業 | 研究開発 生産販売 | 100.0 (100.0) |
ホンダマニュファクチュアリングオブアラバマ・エル・エル・シー | 米国 アラバマ州 リンカーン | 四輪事業 | 生産 | 100.0 (100.0) |
ホンダマニュファクチュアリングオブインディアナ・エル・エル・シー | 米国 インディアナ州 グリーンズバーグ | 四輪事業 | 生産 | 100.0 (100.0) |
ホンダトランスミッションマニュファクチュアリングオブアメリカ・インコーポレーテッド | 米国 オハイオ州 ラッセルズポイント | 四輪事業 | 生産 | 100.0 (100.0) |
ホンダアールアンドディアメリカズ・インコーポレーテッド | 米国 カリフォルニア州 トーランス | 二輪事業 四輪事業 汎用パワープロダクツ事業及びその他の事業 | 研究開発 | 100.0 (100.0) |
ホンダカナダ・インコーポレーテッド | カナダ オンタリオ州 マーカム | 二輪事業 四輪事業 汎用パワープロダクツ事業及びその他の事業 | 生産販売 | 100.0 (49.9) |
ホンダカナダファイナンス・インコーポレーテッド | カナダ オンタリオ州 マーカム | 金融サービス事業 | 金融 | 100.0 (100.0) |
名称 | 住所 | 主要な事業の内容 | 議決権の 所有割合 (%) | |
セグメントの名称 | 事業形態 | |||
ホンダ・デ・メキシコ・エス・エー・デ・シー・ブイ | メキシコ ハリスコ州 エルサルト | 二輪事業 四輪事業 汎用パワープロダクツ事業及びその他の事業 | 生産販売 | 100.0 (99.8) |
ホンダモーターヨーロッパ・リミテッド | 英国 ブラックネル | 二輪事業 四輪事業 金融サービス事業 汎用パワープロダクツ事業及びその他の事業 | 統轄会社 販売 | 100.0 |
ホンダオブザユー・ケー・マニュファクチュアリング・リミテッド | 英国 スウィンドン | 四輪事業 | 生産 | 100.0 (86.3) |
ホンダファイナンスヨーロッパ・パブリックリミテッドカンパニー | 英国 ブラックネル | 金融サービス事業 | 金融 | 100.0 (100.0) |
ホンダバンク・ゲー・エム・ベー・ハー | ドイツ フランクフルト | 金融サービス事業 | 金融 | 100.0 (100.0) |
ホンダターキー・エー・エス | トルコ チャイロヴァ | 二輪事業 四輪事業 | 生産販売 | 100.0 (100.0) |
本田技研工業(中国)投資有限公司 | 中国 北京市 | 二輪事業 四輪事業 汎用パワープロダクツ事業及びその他の事業 | 統轄会社 販売 | 100.0 |
本田汽車零部件製造有限公司 | 中国 佛山市 | 四輪事業 | 生産 | 100.0 (100.0) |
本田汽車(中国)有限公司 | 中国 広州市 | 四輪事業 | 生産 | 65.0 (10.0) |
ホンダモーターサイクルアンドスクーターインディアプライベート・リミテッド | インド グルグラム | 二輪事業 | 生産販売 | 100.0 (3.2) |
ホンダカーズインディア・リミテッド | インド グレーターノイダ | 四輪事業 | 生産販売 | 100.0 (26.4) |
ピー・ティ・ホンダ・プレシジョン・パーツ・マニュファクチュアリング | インドネシア カラワン | 四輪事業 | 生産 | 100.0 (5.0) |
ピー・ティ・ホンダプロスペクトモーター | インドネシア ジャカルタ | 四輪事業 | 生産販売 | 51.0 |
ホンダ・マレーシア・エスディーエヌ・ビーエイチディー | マレーシア ペゴー | 四輪事業 | 生産販売 | 51.0 |
台灣本田股份有限公司 | 台湾 台北市 | 二輪事業 四輪事業 | 販売 | 100.0 |
名称 | 住所 | 主要な事業の内容 | 議決権の 所有割合 (%) | |
セグメントの名称 | 事業形態 | |||
アジアホンダモーターカンパニー・リミテッド | タイ バンコク | 二輪事業 四輪事業 金融サービス事業 汎用パワープロダクツ事業及びその他の事業 | 統轄会社 販売 | 100.0 |
ホンダリーシング(タイランド)カンパニー・リミテッド | タイ バンコク | 金融サービス事業 | 金融 | 100.0 (100.0) |
ホンダオートモービル(タイランド)カンパニー・リミテッド | タイ アユタヤ | 四輪事業 | 生産販売 | 89.0 (25.0) |
タイホンダマニュファクチュアリングカンパニー・リミテッド | タイ バンコク | 二輪事業 汎用パワープロダクツ事業及びその他の事業 | 生産 | 83.0 (48.0) |
エー・ピー・ホンダカンパニー・リミテッド | タイ サムットプラカン | 二輪事業 | 販売 | 61.0 (45.0) |
ホンダベトナムカンパニー・リミテッド | ベトナム フックイエン | 二輪事業 四輪事業 | 生産販売 | 70.0 (28.0) |
ホンダモトール・デ・アルヘンティーナ・エス・エー | アルゼンチン ブエノスアイレス | 二輪事業 四輪事業 汎用パワープロダクツ事業及びその他の事業 | 生産販売 | 100.0 (96.5) |
ホンダサウスアメリカ・リミターダ | ブラジル スマレ | 二輪事業 四輪事業 金融サービス事業 汎用パワープロダクツ事業及びその他の事業 | 統轄会社 | 100.0 |
バンコホンダ・エス・エー | ブラジル サンパウロ | 金融サービス事業 | 金融 | 100.0 (100.0) |
ホンダオートモーベイス・ド・ブラジル・リミターダ | ブラジル スマレ | 四輪事業 | 生産販売 | 100.0 (100.0) |
モトホンダ・ダ・アマゾニア・リミターダ | ブラジル マナウス | 二輪事業 汎用パワープロダクツ事業及びその他の事業 | 生産販売 | 100.0 (100.0) |
(注) 議決権の所有割合の( )内は、間接所有割合で内数です。
31 連結財務諸表の発行の承認
連結財務諸表の発行は、2017年6月22日に当社の代表取締役社長である八郷隆弘および専務取締役 財務・管理担当である竹内弘平によって承認されています。