有価証券報告書
② 指標及び目標
「より一層働きやすい職場への改革」
- フリーロケーション化の推進
2021年度から一人ひとりのワーク・ライフ・バランスの確立を目的としてリモートワーク制度を制定し、継続的に広く利用され、エンゲージメントの向上にも寄与していることが見えております。一方で、昨今採用が競争激化する中で、高度専門人材の獲得や障がい者の雇用促進・維持に向けた枠組みとしてさらに柔軟な働き方としての勤務場所や出社に捉われないフリーロケーションの働き方の導入に向けた検討を現在進めております。
- 育児や介護などに配慮した柔軟な勤務体系
社員の多様な働き方やライフイベントに対応できるように様々な両立支援制度の充実に努め、社員が働きやすい基盤づくりを進めております。2017年度より在宅勤務制度や帯同休業制度を導入しました。2018年度からは、「両立支援コンシェルジュ」を社内に設置し、育児や介護等、社員の個別相談に対し適した制度の活用を案内しております。さらに、社員の声を参考に子の看護休業、短期の介護休業、在宅勤務の取得条件を緩和しました。リモートワーク制度も併用しながら、より生産性を高め柔軟な働き方が実現できるよう環境作りに取り組んでおります。
- 仕事と育児/介護の両立支援
育児との両立支援においては、男性の育児休業取得をさらに促進するため、管理職向け研修、プレパパ・プレママ向けセミナー、eラーニングなどを行いました。その結果、2023年度の男性の育児休業取得率は70.6%(前年度比+2.2%)となりました。今後は、男性社員の育児休業取得率を、女性社員育児休業取得率に近づけることを目標に取り組みを進めております。
介護との両立支援においては、介護専門家にメールや電話で随時相談できる窓口を設置しているほか、仕事と介護の両立の基本知識について外部講師から学ぶ「介護オンデマンド動画セミナー」の配信を継続的に実施しております。2023年度は、各自都合のよい時間に視聴できるよう、介護のポイントが理解できる「介護ショート動画」も展開しました。
「教育・リスキリングプログラムの充実」
- 海外との相互社員派遣研修制度の拡大
当社の注力地域であるアセアンを中心に若手社員を1年又は2年派遣する海外業務研修プログラムを実施しております。2022年度には公募枠を新設し、要件を満たす社員は誰でも応募できるようにしました。また、本施策を海外関係会社にも拡大し、2023年度からは関係会社から当社への派遣研修を開始し、海外関係会社社員も含めた人材育成の促進を図っております。
- DXリスキリングプログラム
IT/Digital領域における15年先の目指す姿について全役員で議論し、テクノロジーの力を最大限に活用し、未来に向けて前進するためには、全社員がIT/Digitalリテラシーを備えることが重要と考え、中期経営計画の取り組みの重要テーマとしてデジタル人材育成を掲げました。2023年度はデジタル人材育成のファーストステップとして、すべての役員と全間接従業員を対象に「IT/Digitalリテラシー向上研修」(計6時間)を展開し、全社員の変革マインドの醸成に取り組みました。今後は、当社に必要なIT/Digital人材像を定義し、より高度なデジタル人材の育成に必要な教育を段階的に実施していきます。
- 専門性評価と昇給/昇進システムとの連動
2022年度より、行動評価の一項目として「専門性」を追加し、各組織で求められる専門的な知識/スキルの体得度及びその専門性を通じた行動の実践度を評価することで、社員一人ひとりの更なる成果創出/パフォーマンス向上を図ります。専門性の認識・動機付け、実践・フィードバック、能力開発・成長と繋がり、これらが評価結果という形で昇給/昇進と連動する仕組みとしております。2023年度は部門の評価基準を策定し、今後は、これらの部門の評価基準を踏まえて、専門性の強化を促すべく、全社及び部門がそれぞれOJT/Off-JTの双方で教育施策の充実に取り組んでいきます。
「多様で幅広い人材確保の推進」
- よりフレキシブルな給与体系の導入
多様で幅広い人材確保を推進していくために、当社では管理職の等級/報酬制度に役割グレード制を導入しております。役割と報酬との紐づけを明確化して役割に応じた適切な報酬が得られるようにすることで、年次に捉われず、真に求められる役割に応じて処遇することを可能とし、当社の持続的な成長に必要となる人材を社内外から確保しやすくしております。今後、導入した役割グレードの運用をさらに活性化させ、環境の変化に対して柔軟に対応できるよう取り進めていく予定です。
- 多様な人材が活躍できる職場の構築
多様な人材を確保するため、中途採用の強化に取り組んでおり、2023年度においては675人採用を目標として、448人を採用いたしました。採用者が三菱自動車に早く馴染み、力を発揮してもらうことを目的とした職場受け入れ体制の強化(メンター・1on1の必須化)や工場・開発施設見学による現場理解の機会創出、同時期入社の繋がり醸成のための集合研修の開催といったキャリア入社者フォロー施策を実施しております。
当社は、「女性活躍推進」を重点課題として、継続的に取り組んでおります。2023年度においては、女性管理職比率は6.3%(前年度比+0.2%)となりました。今後は女性活躍推進法に基づき、2024年4月に「女性活躍推進行動計画」を新たに策定し、2029年3月までに、女性管理職比率と間接従業員に占める女性比率とのギャップを埋めることを目標とする取り組みを進めております。
障がい者の雇用においては、特例子会社での採用促進に加え、三菱自動車本体での採用促進、定着を図ることにより、より多くの職場でのインクルージョンを進めようとしています。
さらに、シニア人材がこれまでにも増して活躍いただくために、雇用年限の見直しを含めた雇用の在り方、労働条件の見直しを検討しております。また生産部門においては、シニア人材に適したより負荷の少ない仕事の創出を推進しながら、働きやすい環境整備としての施設の更新や、事務所部門でのITツールの更新、導入なども行う予定です。
「労働安全衛生の推進」
従業員の安全と健康の確保は企業活動の基盤と考え、「全社安全衛生管理方針」を基に、構内協力事業場も含め、継続して対策に取り組んでおります。
従業員一人ひとりが心身ともに健康であることが、企業価値向上と持続的成長の実現に向けた原動力となります。当社は、従業員の健康を保持・増進させることを重要な経営課題の一つと位置付け、以下の「健康宣言」を掲げ、国内拠点において全社一丸となり取り組む体制で、健康経営を推進しております。2024年3月、経済産業省と日本健康会議が主催する健康経営優良法人認定制度の大規模法人部門において、前年度に引き続き、「健康経営優良法人2024」の認定を受けました。
<健康宣言>社員が、充実した会社生活と幸せな人生を送ること。その土台となるものは、すべての社員とその家族の心身の健康と、笑顔があふれいきいきと働ける環境づくりです。三菱自動車は、社員一人ひとりの健康増進に、積極的に取り組むことを宣言します。
「従業員エンゲージメント」
当社では、2013年度からエンゲージメントサーベイ(社員意識調査)を継続実施しております。同サーベイは、企業・組織全体・社員の状態を可視化し、結果から見える課題と向き合うことで人・組織を活性化させ、従業員エンゲージメントの向上に繋げることを目的としております。
2023年度の従業員エンゲージメントスコアは前年度比1ポイント上昇し、さらに調査結果を分析のうえ、役員、組織長、担当部門それぞれに担当領域のフィードバックを実施し、エンゲージメント向上に向けたアクションを促進しました。特に、組織・人材マネジメントの向上に向けて、組織長向けに職場内ワークショップや社外有識者を招いたセミナー“Drive your team”を開催し、マネジメントの質の向上を推進しました。これに加え、同サーベイ結果は、経営幹部が出席する人材開発会議においても、今後の人材開発の方向性を議論する際の参照データとして使用し、会社として従業員エンゲージメントを持続的に高めるためのアクションに繋げております。
「より一層働きやすい職場への改革」
- フリーロケーション化の推進
2021年度から一人ひとりのワーク・ライフ・バランスの確立を目的としてリモートワーク制度を制定し、継続的に広く利用され、エンゲージメントの向上にも寄与していることが見えております。一方で、昨今採用が競争激化する中で、高度専門人材の獲得や障がい者の雇用促進・維持に向けた枠組みとしてさらに柔軟な働き方としての勤務場所や出社に捉われないフリーロケーションの働き方の導入に向けた検討を現在進めております。
- 育児や介護などに配慮した柔軟な勤務体系
社員の多様な働き方やライフイベントに対応できるように様々な両立支援制度の充実に努め、社員が働きやすい基盤づくりを進めております。2017年度より在宅勤務制度や帯同休業制度を導入しました。2018年度からは、「両立支援コンシェルジュ」を社内に設置し、育児や介護等、社員の個別相談に対し適した制度の活用を案内しております。さらに、社員の声を参考に子の看護休業、短期の介護休業、在宅勤務の取得条件を緩和しました。リモートワーク制度も併用しながら、より生産性を高め柔軟な働き方が実現できるよう環境作りに取り組んでおります。
- 仕事と育児/介護の両立支援
育児との両立支援においては、男性の育児休業取得をさらに促進するため、管理職向け研修、プレパパ・プレママ向けセミナー、eラーニングなどを行いました。その結果、2023年度の男性の育児休業取得率は70.6%(前年度比+2.2%)となりました。今後は、男性社員の育児休業取得率を、女性社員育児休業取得率に近づけることを目標に取り組みを進めております。
介護との両立支援においては、介護専門家にメールや電話で随時相談できる窓口を設置しているほか、仕事と介護の両立の基本知識について外部講師から学ぶ「介護オンデマンド動画セミナー」の配信を継続的に実施しております。2023年度は、各自都合のよい時間に視聴できるよう、介護のポイントが理解できる「介護ショート動画」も展開しました。
「教育・リスキリングプログラムの充実」
- 海外との相互社員派遣研修制度の拡大
当社の注力地域であるアセアンを中心に若手社員を1年又は2年派遣する海外業務研修プログラムを実施しております。2022年度には公募枠を新設し、要件を満たす社員は誰でも応募できるようにしました。また、本施策を海外関係会社にも拡大し、2023年度からは関係会社から当社への派遣研修を開始し、海外関係会社社員も含めた人材育成の促進を図っております。
- DXリスキリングプログラム
IT/Digital領域における15年先の目指す姿について全役員で議論し、テクノロジーの力を最大限に活用し、未来に向けて前進するためには、全社員がIT/Digitalリテラシーを備えることが重要と考え、中期経営計画の取り組みの重要テーマとしてデジタル人材育成を掲げました。2023年度はデジタル人材育成のファーストステップとして、すべての役員と全間接従業員を対象に「IT/Digitalリテラシー向上研修」(計6時間)を展開し、全社員の変革マインドの醸成に取り組みました。今後は、当社に必要なIT/Digital人材像を定義し、より高度なデジタル人材の育成に必要な教育を段階的に実施していきます。
- 専門性評価と昇給/昇進システムとの連動
2022年度より、行動評価の一項目として「専門性」を追加し、各組織で求められる専門的な知識/スキルの体得度及びその専門性を通じた行動の実践度を評価することで、社員一人ひとりの更なる成果創出/パフォーマンス向上を図ります。専門性の認識・動機付け、実践・フィードバック、能力開発・成長と繋がり、これらが評価結果という形で昇給/昇進と連動する仕組みとしております。2023年度は部門の評価基準を策定し、今後は、これらの部門の評価基準を踏まえて、専門性の強化を促すべく、全社及び部門がそれぞれOJT/Off-JTの双方で教育施策の充実に取り組んでいきます。
「多様で幅広い人材確保の推進」
- よりフレキシブルな給与体系の導入
多様で幅広い人材確保を推進していくために、当社では管理職の等級/報酬制度に役割グレード制を導入しております。役割と報酬との紐づけを明確化して役割に応じた適切な報酬が得られるようにすることで、年次に捉われず、真に求められる役割に応じて処遇することを可能とし、当社の持続的な成長に必要となる人材を社内外から確保しやすくしております。今後、導入した役割グレードの運用をさらに活性化させ、環境の変化に対して柔軟に対応できるよう取り進めていく予定です。
- 多様な人材が活躍できる職場の構築
多様な人材を確保するため、中途採用の強化に取り組んでおり、2023年度においては675人採用を目標として、448人を採用いたしました。採用者が三菱自動車に早く馴染み、力を発揮してもらうことを目的とした職場受け入れ体制の強化(メンター・1on1の必須化)や工場・開発施設見学による現場理解の機会創出、同時期入社の繋がり醸成のための集合研修の開催といったキャリア入社者フォロー施策を実施しております。
当社は、「女性活躍推進」を重点課題として、継続的に取り組んでおります。2023年度においては、女性管理職比率は6.3%(前年度比+0.2%)となりました。今後は女性活躍推進法に基づき、2024年4月に「女性活躍推進行動計画」を新たに策定し、2029年3月までに、女性管理職比率と間接従業員に占める女性比率とのギャップを埋めることを目標とする取り組みを進めております。
障がい者の雇用においては、特例子会社での採用促進に加え、三菱自動車本体での採用促進、定着を図ることにより、より多くの職場でのインクルージョンを進めようとしています。
さらに、シニア人材がこれまでにも増して活躍いただくために、雇用年限の見直しを含めた雇用の在り方、労働条件の見直しを検討しております。また生産部門においては、シニア人材に適したより負荷の少ない仕事の創出を推進しながら、働きやすい環境整備としての施設の更新や、事務所部門でのITツールの更新、導入なども行う予定です。
「労働安全衛生の推進」
従業員の安全と健康の確保は企業活動の基盤と考え、「全社安全衛生管理方針」を基に、構内協力事業場も含め、継続して対策に取り組んでおります。
従業員一人ひとりが心身ともに健康であることが、企業価値向上と持続的成長の実現に向けた原動力となります。当社は、従業員の健康を保持・増進させることを重要な経営課題の一つと位置付け、以下の「健康宣言」を掲げ、国内拠点において全社一丸となり取り組む体制で、健康経営を推進しております。2024年3月、経済産業省と日本健康会議が主催する健康経営優良法人認定制度の大規模法人部門において、前年度に引き続き、「健康経営優良法人2024」の認定を受けました。
<健康宣言>社員が、充実した会社生活と幸せな人生を送ること。その土台となるものは、すべての社員とその家族の心身の健康と、笑顔があふれいきいきと働ける環境づくりです。三菱自動車は、社員一人ひとりの健康増進に、積極的に取り組むことを宣言します。
「従業員エンゲージメント」
当社では、2013年度からエンゲージメントサーベイ(社員意識調査)を継続実施しております。同サーベイは、企業・組織全体・社員の状態を可視化し、結果から見える課題と向き合うことで人・組織を活性化させ、従業員エンゲージメントの向上に繋げることを目的としております。
2023年度の従業員エンゲージメントスコアは前年度比1ポイント上昇し、さらに調査結果を分析のうえ、役員、組織長、担当部門それぞれに担当領域のフィードバックを実施し、エンゲージメント向上に向けたアクションを促進しました。特に、組織・人材マネジメントの向上に向けて、組織長向けに職場内ワークショップや社外有識者を招いたセミナー“Drive your team”を開催し、マネジメントの質の向上を推進しました。これに加え、同サーベイ結果は、経営幹部が出席する人材開発会議においても、今後の人材開発の方向性を議論する際の参照データとして使用し、会社として従業員エンゲージメントを持続的に高めるためのアクションに繋げております。